【筑波山】男の川沿い、自然歩道をへて男体山へ、女体山に寄って
下山は薬王院コース(坊主山)の枝道を下だる

男体山(標高:871b)女体山(標高:877b)

日程:2015610日 (水)晴れ   6月16日の湯袋峠からの周遊コース

お勧め日2011416日の裏筑波
早すぎ☛2015329日の裏筑波
開花の予感☛201544日の裏筑波
4
月の積雪は5年ぶり☛201549日の裏筑波
台風6号一過を期待☛2015513日の裏筑波
女の川を登って坊主山を下だる☛2015519日の裏筑波

   
左:第二展望台のコアジサイ                       右:女体山から

コース

林道鬼ケ作線入口駐車場5:52―(0:06)→男の川駐車場5:58―(0:46)→薬王院コース出合6:44―(0:11)→大石重ね6:55―(0:09)→3展望台7:04―(0:09)→2展望台7:13―(0:05)→東屋7:18―(0:01)→迂回路入口7:19―(0:09)→男体山7:28―(0:16)→立身石(第1展望台)7:44―(0:13)→御幸ヶ原7:57―(0:28)→8:25女体山9:25―(0:33)→御幸ヶ原9:58―(0:12)→薬王院コース出合10:10―(0:15)→坊主山山頂10:25―(0:25)→10:50林道鬼ケ作線入口駐車場

 今日は梅雨の晴れ間、奇麗な雲海と富士山が見える可能性が高いから、出かけてみた。

 
左:林道鬼ケ作線入口駐車場                           右:男の川駐車場

 男の川橋の手前の林道鬼ケ作線入口駐車場に車を停め、男の川橋から男の川コースに入る、このコースは約40分で、薬王院コースの合流し、自然研究路を経て、男体山方面に登れる裏筑波では良く利用されている。

 
左:コアジサイ(小紫陽花) ユキノシタ科                          右:トリアシショウマ(鳥足升麻) ユキノシタ科

男の川沿いに歩くが、薄暗い、そんな中、同じユキノシタ科のコアジサイとトリアシショウマが咲いている。数回、男の川を横切る。

 
左:ツクバネソウ(衝羽根草)ユリ科                 右:タツナミソウ(立浪草)シソ科

先月は女の川を登って坊主山を下だるコース(2015519裏筑波)でしたが、裏筑波にはツクバネソウが多く見られます、特に、ここ男の川に多く生え、小さな群落を見せてくれます。可愛い小さな花はトウバナ(塔花)かな?イヌトウバナもって、シソ科は難しい、これはタツナミソウだそうです。

 
ウリノキ(瓜の木) ウリノキ科

 このコースに多い、ウリノキですが、花は白色で、56月に咲く。花の形はおもしろく、一度見たら忘れられない。花弁は6枚であり、花が開くと巻きあがってカールし、長い葯は3aほどで12本出てくる。葉の形がウリに似ているので、瓜の木との名前が付いたそうです、今日歩いてこの一本が花を付けていました、面白い花ですね!

 
左:延命水 沢源頭                   右:薬王院コース分岐

男の川沿いに登って、延命水を見て登り切ると男の川コースは薬王院コースに合流する

表筑波、裏の筑波を知らない人は、表筑波も知らない人が多い、表とはNHKが100名山として紹介するコースで、
@ 御幸ヶ原コース、筑波山神社より御幸ヶ原へ
A 白雲橋コース、筑波山神社から弁慶茶屋跡を経由
B 迎場コース、筑波山神社からつつじヶ丘へ
C おたつ石コース、つつじヶ丘から

   裏筑波は、表筑波とは比較にならない数の植物、従って、植物観察をテーマにした観察会は、裏で開催されている。裏筑波の人気コースは、
@
男の川コース、男の川橋から、薬王院コース合流点をへて、自然研究路、男体山へ
A 筑波高原キャンプ場から、女体山へ
B 薬王院コース、薬王院から、自然研究路、男体山へ
C 深峰歩道コース、旧ユースホステルから御幸ヶ原へ
D 東筑波ハイキングコース、国民宿舎「つくばね」から、つつじヶ丘経由、おたつ石コース

   さらに、一度は歩きたいコース:筑波連山縦走路、JR水戸線岩瀬駅から雨引山、燕山、加波山、足尾山、上曽峠、湯袋峠(真壁側)、筑波山、筑波山口バス停、JR常盤線土浦駅

   また、車で筑波山に来られた場合、表筑波スカイラインを走って欲しい、特に、筑波山をバシツアーで来られる団体には、お勧めです。  

 
薬王院コース合流地点

雨上がりの今日、モミジイチゴ(紅葉苺 バラ科)が食べごろ、モミジイチゴの実はカジイチゴと同じくオレンジ色で、味は甘さを抑えた、最高の山イチゴ、葉はカジイチゴに比べモミジに近い、カジイチゴはキイチゴの仲間では最も大きく、人の背丈より大きくなる、カジノキの葉に似ることでこの名前があり、果実は食べることができる、筑波山ではまだ見たことがない?

 
左:大石重ね                          右:大石重ねの上に東屋

男の川コースは薬王院コース合流分岐から雑木林を進むと、緩やかな丸太の階段を登れば、自然研究路の下部に着く、左折すると御幸ヶ原は近い、ここは右折し自然研究路の中心部に入る、「筑波自然研究路案内図」が置かれ、東屋・第3展望台・第2展望台・東屋・第3展望台が途中にある、第3展望台は立身岩で、この手前が崩壊し、第2展望台・東屋と崩壊現場の間に男体山へ直登する迂回路が新設されている、迂回路が整備される前は、自然研究路を楽しむには制限がありましたが、今は大丈夫です。

大石重ね、無数の小石が重なって、一つ一つに願い事が書かれ、積み上げられています、筑波山神社で小石を求めるか、自宅の河原で拾って来るか?大石重ねを見送って階段を登って行くと、左に東屋、自然研究路の休憩には最適。

 
左:傾いている丸太の階段が続く               右:第3展望台

ニリンソウやカタクリが咲く頃や、新緑が美しい時期なのに、訪れる人は少なく静かな散策ができます、ただ、第3展望台から第2展望台迄の丸太の階段や登山道は急坂で、やや傾いているので注意が必要です、ただ、事故の話は聞いておりませんけど、筑波山自然研究路は男体山周回線で、一周1.4`、約1時間、解説版を見て歩くのも楽しいものです、筑波山を代表する草花・樹木、昆虫などが解説され動植物の学習ができる、男体山を中心に北側・南側の違いが樹木に現れています。下山時は北側を歩きます。

自然研究路が曲がる所に、右下に下だる石段があって、立寄って行きましょう、ここが3展望台です、展望台と言うより「訪問客の少ない休憩所」。

 
左:傾いている丸太の階段が続く                         右:自然研究路一番の美林ブナ

3展望台を過ぎると、いよいよ、自然研究路の中心部、急登が続きますが、草花・樹木の奇麗なところ、歩くのに集中せず、足を止めゆっくり散策したい所です。晴れていれば、美林のブナの間に富士山が姿を見せてくれます。

 
2展望台
左:コアジサイ(小紫陽花) ユキノシタ科    右:ヤマボウシ(山法師) ミズキ科

自然研究路の難所を登り切ると、枝道が右に下り、2展望台に立寄る、見晴らしの良い展望台です、真正面に富士山が見え、手前に関東平野が広がる、西の富士山・東の筑波山、今日は梅雨の晴れ間で晴れマークだが、見えない。巨岩の間に生える小さな株のコアジサイはここを訪問の度に撮影、満開直前!そして人気のヤマボウシ、これを見る為に登って来る人がいる、帰りの坊主山にも大きな木がある。街路樹でよく見かける ハナミズキ、近くでは牛久市のカッパ祭り会場になる街路樹がある、このハナミズキの白花と見間違いそうなヤマボウシだが、ハナミズキはアメリカヤマボウシという別名を持ち、ミズキなどのミズキ科の仲間、筑波山では今が見頃。

 
ナツハゼ(夏櫨) ツツジ科

2展望台は展望が良く、人気ですが、巨岩の周囲に樹木の種類が多い所です、可愛花はナツハゼ、近くにミズナラ、コナラもあります。このナツハゼは雌雄同株で花期:56月、枝の先に総状花序を出し、赤身をおびた淡黄緑色の花が下向きにつく、花は長さ4_で、広鐘形、花の色は淡緑色〜赤色まで変化が多い。果実は液果で球形、810月に黒く熟す、表面に光沢があり、甘酸っぱく食べられ、ブルーベリーやルバーブも栽培され、信濃町インター近くの道の駅やジャム製造会社などへ販売をされているそうです。

 
左:アオダモ(青梻)モクセイ科                                          右:東屋

ナツハゼの側に、アオダモが、赤いのは葉ではなく果実だそうです、モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹である、雌雄異株、別名:コバノトネリコ、アオタゴ。

2展望台から自然研究路に戻ると、細い道が男体山に上がっているが、この道を見送り、長い石段を登ると東屋の前に出る、この前は平坦な広場、東屋は自然研究路に2箇所あるが、ここが一番利用されている。

 
左:迂回路が見える                             右:迂回路

自然研究路は再び石段、ここを登った所に、20155月の連休前だろうか新設された、崩壊地の迂回路が男体山に向かっている、この先の立身石(第一展望台)へは、崩壊地の為この迂回路を使って男体山経由で向かうことになる、逆に御幸ヶ原から立身石→男体山→迂回路→自然研究路を回って御幸ケ原に戻ってくる。

新設された迂回路を登ると、直ぐに尾根道になって、第2展望台から直接登る道(通行禁止)に合流する、右折するとNHKの鉄塔が見え、ブナやトウゴクミツバツツジ、ヤマツツジ、リョウブなどの自然林の美しい道を急登する、従ってこの迂回路コースは人気の小道になる事だろ

 
左:筑波山気象観測ステーション                  右:イワガラミ(岩絡み)ユキノシタ科

迂回路を登って、NHKの鉄塔の横を登ると、イワガラミが絡みつく、男体山から自然研究路方に向かって切れ落ちる所を過ぎると、筑波山気象観測ステーションの脇に飛び出る、この建物は、2001年(平成13年)12月までは気象庁の「筑波山地域気象観測所」であったが、「同庁がアメダスの統廃合を実施したことで一旦廃止となり、筑波山神社が所有し、筑波大学が管理する」と解説されている、なかなか古風で素晴らしい。

晴れていれば、男体山山頂から関東が眼下に広がって、富士山が見えるが、今日はダメ、山頂周辺は樹木の種類が多い、ブナ、クマシデ、イヌシデ、アオダモ、ツルマサキ、etc……。

イワガラミは筑波山では咲き始め、本年枝の先に散房花序をつける、花序には、小型の多数の両性花と、周辺に装飾花をつけ装飾花は、1枚の萼片が大きくなる。東筑波ハイキングコースをつつじヶ丘駐車場から入ると、国民宿舎「つくばね」に向かう林道、ここのイワガラミは杉に絡み付き見事、また筑波高原キャンプ場の駐車所には大きな岩を覆い尽くしている。筑波山でツルアジサイ(ゴトウズル)をまだ見つけていませんが、2014年6月25日荒海山で立派なツルアジサイを見ています、確かに4枚の萼片が大きい。

 
左:クマシデ(熊四手)カバノキ科         右:イヌシデ(犬四手) カバノキ科

山頂を、襲うように新緑を、今、美しい。

 
左:ツルマサキ(蔓柾) ニシキギ科            右:ウツギ(空木)ユキノシタ科

男体山に、ツルマサキが鉄柵に絡みついている、良く刈払されるので、毎年、無数の花を付ける。

 
左:ハナニガナ(花苦菜)キク科             右:クルマムグラ(車葎) アカネ科?

展望が得られず、山頂を下ろうとすると、ハナニガナの群生が見られる、ニガナが花びらが5枚なのに、ハナニガナは7枚以上というのも特徴、山頂の北側に生えるムグラですが、ヤエムグラ(八重葎 アカネ科)かクルマムグラ?葉が6枚輪生しているが、4枚輪生の時もある、両方生えているかも。

 
左:ホシザキユキノシタ (星咲雪の下) ユキノシタ科                           右:シモツケ(下野)バラ科

山頂で、見なければいけない、ホシザキユキノシタ、まだ咲くはじめで、数本が咲いている。男体山・女体山で見られる、シモツケも咲き出し、岩に生え、とても綺麗です。

 
左:男体山直下の岩場                   右:男体山南斜面の崩壊地

男体山山頂から90度に近い階段を下りると休憩ベンチが置かれ、左の岩場に、咲きだした、シモツケが綺麗です、ここと女体山のロープエイ側の岩場に咲く特に美しい、名前は栃木の旧地名である下野で最初に見つかったことが定説だが、花が霜の降りたよう咲くという説もあるそうです、シモツケソウ は草の仲間で、下野草でこちらもバラ科です、そしえ、栃木県の県花は、ヤシオツツジで、このシモツケソウは民間の団体などが決めた栃木の「郷土の花」だそうです。

この休憩ベンチから岩場を下だる、必ずここで登山者に出合所で、難所です、下り切ると小さな広場で、自然研究路/立身石・御幸ヶ原・男体山山頂分岐、多く登山者は御幸ヶ原へ、理由は、ここに自然研究路/立身石と道標無いこと、これでは、さっきに迂回路の意味が薄れてしまうし、筑波山気象観測ステーション辺りに迂回路の道標も無い!

ここは自然研究路/立身石へ下り、細い登山道を下だる、右に男体山南斜面の崩壊地が見える、ここは通過不可、大杉谷登山歩道も復旧、筑波山は日本百名山であり、近いうちに復旧するだろう!

大杉谷登山歩道は、2004(平成16)年9月の台風21号に伴う集中豪雨により、甚大な被害を受け通行不可能となっていましたが、2008(平成20)年からの県の単独事業や環境省の直轄事業により、2013(平成25)年1212日(木)に全線141`の工事が完了いたしました。なお、大杉谷登山歩道の供用可能期間は4月下旬から同年11月下旬までとなっています。開山期間:今年、2015424日(金)〜1123日(月・祝)

 
左:立身岩(第1展望台)                右:キヌタソウ(砧草)アカネ科

自然研究路に降り、立身岩に向かって、長い石段を下だる、ここにキヌタソウの群生地がある、和名の由来は果実の形が布をたたいて柔らかくする木づちの砧に似ていることからだそうです、茎の断面は四角形で、無毛、葉は4輪生し、長さ35pの卵状披針形、3脈が目立ち、葉先が長く尖り、柄はない。茎頂の円錐状の集散花序に小さな花を多数つける。花冠は直径約23_の白色、4裂し、裂片の先が細く尖る。雄しべ4個。果実は2分果。分果は球形。果実に1個だけの分果となることが多く、これが砧に似ている。同じ仲間でヨツバムグラ(四葉葎 アカネ科)は、同じく葉が4枚。このキヌタソウはセキレイ石からガマ石辺りにも群生がある。

石段を下りきると、巨岩の立身岩、自然研究路から離れて石段を登れば、筑波山では女体山山頂に次ぐ素晴らしい展望台、ここからの、初日の出は筑波山のガイドブックに使われる。晴れていれば、富士山、関東平野、勿論東京スカイツリーも、目を移すと霞ヶ浦が大きく広がっている。

 
御幸ヶ原の石碑
左:道程元票 海抜800米 右:昭和天皇御製の歌碑

立身石からは、見事なウリハダカエデ、アカガシなどの樹木を観察しながら、御幸ケ原へ。

 
左:ミズナラとクマシデ                            右:コゴメウツギ(小米空木) バラ科

御幸ヶ原には公衆トイレが二箇所、筑波山ケーブルカーの山頂の筑波山頂駅の二階に休憩室(団体用に多数の椅子もある)があるが、お弁当などは広げられない!

御幸ヶ原から日光連山が望め、売店が並ぶ、左下に紫峰杉への遊歩道があって一度は訪れてみたい、今度は女体山の往復、まず広い石段を登る、ここに巨木のミズナラとクマシデが出迎え、ブナ林が美しい、その下にカタクリ園(花期以外閉鎖)、セキレイ石までは大きな岩が転がって歩き難い、せきれい茶屋の前の巨岩がセキレイ石、続いてガマ石、ここの辺り足元、頭上を意識すると草花・樹木などの観察が楽しめる。

 
左:シナノキ (科の木、級の木)シナノキ科                                    右:つつじヶ丘と女体山分岐

まもなく、筑波高原キャンプ場・女体山山頂・つつじヶ丘駐車場・ロープエイ分岐の広場に出る、ここは加波山方面の展望、ベンチがあって、ロープエイに乗ってくる観光客や登山者が多い所です、現在8時半、ロープエイの始発は9:20(土・日・祝日:9:00)で観光客はまだ!

 
左:女体山山頂                                     右:女体山山頂から

最後の女体山御本殿の階段を登れば女体山山頂、筑波山の最高峰、標高877bです、男体山御本殿のある男体山は標高871b。日光の男体山(標高:2486b)・女峰山(標高:2483b)で、お互いに遠望できる存在です。9時頃から晴れの予報、霧が流れだし、期待し、1時間待って見たが・・・・。

 
        左:筑波山に鉄塔が多い 工事物資を運ぶヘリコブター                           右:薬王院コース・男の川コース分岐

女体山から御幸ヶ原まで戻って、今度は、右回りに自然研究路に入る。男体山の北側を通過し、東屋・大石重ねを経て、薬王院コース・男の川コース分岐。

 
左:スイカズラ(吸い葛)スイカズラ科          右:ガマズミ(莢蒾、学名:スイカズラ科

薬王院コース・男の川コース分岐から、下山は薬王院コースへ、杉林が現れ、薬王院・坊主山分岐、ここを右に入り坊主山へ。

 
左:オオナルコユリ(大鳴子百合) ユリ科                                          右:ヤマボウシ

杉林を抜けると、巨岩、この岩に登って昼食、ヤマボウシが素晴らしい。

 
坊主山から下だる

桜川市の真壁から観ると、筑波山が双耳+坊主山に見え、筑波三山に見える、この坊主山山頂に、おにぎりそっくりの多くな石がある。


林道鬼ケ作線入口駐車場は、数十b

ミヤマシキミの斜面を下り、最後は林道鬼ケ作線に飛びてる、駐車場はすぐである。

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