筑波山のスプリングエフェメラル 湯袋峠から筑波高原キャンプ場を周遊 
筑波山麓の裏コースは表コースでは味わえない     
  15回筑波山頂カタクリの花まつ:201541日(水)〜20日(月)

日程:2015329日 (日)晴れ後曇り

 
左:カタクリ(片栗) ユリ科                      右:キクザキイチゲ(菊咲一華) キンポウゲ科

コース

手前の駐車場7:40―(0:01)→湯袋峠1.1`・真壁駅4.1`地点の道標7:41―(0:07)→尾根コース分岐7:48―(0:05)→尾根出合7:53―(0:34)→尾根コースピーク8:27―(0:03)→林道出合8:30―(0:01)→8:31林道終点8:35―(0:01)→林道出合8:36―(0:14)→つつじヶ丘・国民宿舎「つくばね」分岐8:50―(0:09)→つつじヶ丘・筑波高原キャンプ場分岐8:59―(0:13)→9:12筑波高原キャンプ場9;27―(0:02)→湯袋峠2.9`道標9:29―(0:12)→サワガニ説明版・ベンチ9:41―(0:18)→尾根コース分岐9:59―(0:03)→湯袋峠1.1`・真壁駅4.1`地点の道標10:02―(0:01)→手前の駐車場10:03

 
左:コクサギ(小臭木) ミカン科            右:ユリワサビ(百合山葵) アブラナ科

コクサギ、雌雄異株、写真は何時も停める駐車場に生えている、これは雌花です、雄花よりやや大きいそうですが、雄花は45aと小さい、薄緑色の花弁に黄色い花粉をつけた雄しべが見えるのは、開花は4月中旬、散歩道に有るのでチャンスが合えば見ることができるのだが。

 

2015/3/30チャンス

     
2015/3/30牛久沼辺り 左:コクサギ                     右:ミツバアケ 小葉が3枚

コクサギとは無関係だが、横にミツバアケビが咲いていたので:アケビの仲間には、アケビ、ミツバアケビ、ゴヨウアケビ3種類があり、葉で見分けられます。アケビは小葉5枚からなる掌状複葉で、小葉は楕円形で縁に鋸歯がありません。ミツバアケビは小葉が3枚で、縁に波状の大きな鋸歯があります。ゴヨウアケビは小葉が5枚ですが縁に鋸歯があり、アケビとミツバアケビの雑種と考えられています。3種類とも落葉性の蔓植物で、秋においしい実をつける。

コクサギやミツバアケビの花をじっくり見る人はまれ、でも一度気にすると、マンサク、キブシ、アブラッチャン、ダンコウバイ、ヒサカキ、クロモジ、ミヤマシキミ、ヤマウコギ、アオキ、、、と山に入ると探してしまうものです。

 

ユリワサビ、ワサビの花が4弁、菜の花も4弁でアブラナ科。ヒメワサビと呼びたくなるほど可愛い、駐車場の直ぐ下は沢、林道の反対側に、何本か沢がある、これらの沢に踏み跡が数本、どれも藪道だが二本ほど入って見る、目的は、以前ここで見つけたハナネコノメソウだったが、見当たらない、時期が悪いか、絶えてしまったか?ユリワサビの群落は沢の流れから離れ、水が出ても流されない位置、ハナネコノメソウは縁に岩に生え流され安い

 
左:アブラチャン(油瀝青)クスノキ科                  右:湯袋峠1.1`・真壁駅4.1`地点の道標

 藪の沢から抜け出し、アブラチャンの多い林道に出て、湯袋峠1.1`・真壁駅4.1`地点の道標は筑波高原キャンプ場への道で、筑波連山の道になる、湯袋峠はここから、林道を約1`地点登った地点、真壁駅(旧筑波線廃止の駅)から関東ふれあいの道がこの道標をへて筑波高原キャンプ場へ続き、筑波高原キャンプ場から筑波山の女体山へ続いている。

今回は筑波高原キャンプ場コースを入り、直ぐの分岐で尾根道を歩き、旧林道に出て、国民宿舎「つくばね」・つつじヶ丘分岐をへて、筑波高原キャンプ場へ登って、筑波高原キャンプ場コースを下る、周遊コースを紹介します。筑波山のスプリングエフェメラルの楽しいコースです

 
左:尾根道コース分岐の手前                          右:ミヤマカタバミ(小深山傍食) カタバミ科

 この道標から、木の橋で沢を渡る、橋を車で渡るのは無理、左に沢を見て筑波高原キャンプ場へ、最近藪が刈られ入り易い、春から秋にかけ多くの花が咲く所です、沢を見て登山道入ると足元にはミヤミカタバミは数輪、ニリンソウはまだ咲いていないが群生、ユリワサビは今主役、見頃です。

 関東ふれあいの道なのか、古道で石畳、表筑波では味わえない雰囲気、しっとりと大人のムードで日曜というのに静かです。下山まで一人の男性に出合っただけ、筑波高原キャンプ場の駐車場には多数の車が停まっていた。

 上の写真の飛び石を渡り、しばらく、スプリングエフェメラルで春の植物を探す。探すのは植物ばかりか尾根道に入る登山口を探す、この登山口は直ぐに見つかる、良く踏まれとても歩きやすい、直ぐに二分、ここは右を選ぶ、左に向かっても上の尾根で合流する?

 思った以上に、良く踏まれ、U字に凹み、V字の1歩手前、自然林が多く、落葉で埋まる、時々イノシシの仕業か掘った後が残っている、どうやら、湿り具合をみると今朝掘った後、彼らも餌を求めスプリングエフェメラルに必死だ。

 
尾根道コース

ゆるやかに登ると、素晴らしい登山道、オートバイの車の跡、時々、ジャンプ台の様な箇所、腕ためしのカーブなど、登山者が歩いて?と思えるコースです、自然林、ツツジがその下を飾る。

 
左:ヤマツツジの狂い咲き                 右:コロモジ (黒文字) クスノキ科

 ヤマツツジが多く、5月中旬の時期に来たい所、クロモジの本数は少ないが見頃です、裏筑波山麓に多く、カタクリの時期と同じく開花!新芽の時期に花を咲かせるクロモジは雌雄異株、幹に黒い斑点があり文字のように見えることから付いた名前で、楊枝の原料は柳がメインだが、独特の香りがあるので、茶道ではこちらを用いる。

 
左:アカマツ、ヒサカキが多くなってくる                       右:自然林が続く

周囲に筑波山山頂に続く峰が見え、筑波高原キャンプ場から沢沿いのコースに何処かで合流?またが筑波高原キャンプ場の近くに出るのかと思うがなかなか出ない。数回ピークらしき所を通過するが、好ましい尾根道が続く、時々整備もされ、他の登山道比べ少しの劣らない。

 
左:細い尾根道              右:突然藪道に!

やっと筑波高原キャンプ場と国民宿舎「つくばね」を結ぶ林道に着いたかなと思うと、ちょっと広い広場で、直進方向が笹薮、登山道はこの中に突き進む、いやなら引き返すことになる、今日は周遊コース発見であって引き返せば意味がない。

 
左:背の高さの笹                    右:見知らぬ林道に飛び出る 林道出合A

 笹の高さは、胸辺り、子供なら顔辺り、ただ、足元は明瞭な登山道、数分藪と戦い、いきなり初めて見る林道に飛び出る、筑波高原キャンプ場コース沢沿いはこんな林道を横切らない?

 
左:右に進む                    右:林道終点

 飛び出て、ここは期待し右折、車の跡もある、ただ、私は走りたくない、平坦な道を進むと直ぐに林道終点、広く駐車場になっている。

 
左:林道終点のニリンソウ群落                      右:展望はここだけ

ここから、筑波高原キャンプ場へは、道なき道を登れば着きそう、だが、周遊コースにはちょっと道がなくダメ、ただ、次回、登ってみる価値ありだが、ニリンソウ群生地を確認し引き返す、さっき出合った見知らぬ林道(林道出合A)地点に戻ると、数十b進むと、展望地点がある。

 
左:つつじヶ丘・国民宿舎「つくばね」分岐      右:つつじヶ丘・筑波高原キャンプ場分岐

この見知らぬ林道を国民宿舎「つくばね」方向へ進む、林道は良く整備され、道の凸凹に土が入れられている、ただし、一般車は通行禁止。

まもなく、つつじヶ丘・国民宿舎「つくばね」分岐、この道を左折すると国民宿舎「つくばね」、ここが右折し、つつじヶ丘へ進む、この林道は国民宿舎「つくばね」・筑波高原キャンプ場を結び、今でも車(時々工事中になる)が走っている、数回カーブを過ぎると、つつじヶ丘・筑波高原キャンプ場分岐に着く、つつじヶ丘へは一般車は通行禁止、つつじヶ丘方面に行くと、つつじヶ丘駐車場に着き、筑波山の表コース(おたつ石コース)を使って女体山(標高:8771b)に登れる、ここは右上の道標で真壁方面に進む。

 
ネコノメソウ(猫の眼草) ユキノシタ科

真壁方面が筑波高原キャンプ場方面である、今から秋まで美しい花が足元を飾る、時々植物観察会が開かれ、多くの人が訪れる、今日の周遊コースを観察会に取り入れて欲しいものです。

 
左:タチツボスミレが咲き誇る                   右:ユリワサビの群落

 
左:キブシ                  右:クロモジ

筑波高原キャンプ場の手前に二本左に斜面に上がる道がある、二本ともカタクリの群生地の入口、4月の第1土曜日頃から見頃で、今日はパス、まもなく湯袋峠への下り口、ここが筑波高原キャンプ場沢沿いコースで、筑波高原キャンプ場に寄った後、ここに戻ってくる。

直ぐ、筑波高原キャンプ場である、筑波山のスプリングエフェメラルはここから始まる。

 
カタクリ 

 
キクザキイチゲ

 
キクザキイチゲ

 
ニリンソウ

これから、女体山に登って、つつじヶ丘へ下って、つつじヶ丘駐車場から国民宿舎「つくばね」へ向かい、つつじヶ丘・筑波高原キャンプ場分岐をへて、ここに戻ると言う、ご夫婦に道を教え同時にお花畑を案内、無事歩かれたことでしょう。ただ、筑波高原キャンプ場から筑波山山頂の花畑は4月の最初の週末頃で今日はまだ早い、女体山や弁慶茶屋跡からつつじヶ丘間の花畑は花の数は少ないはとても綺麗です、弁慶茶屋跡からちょっと下ったところにニリンソウの群生地があるが、少し先である。

  
湯袋峠への下り口                 筑波高原キャンプ場沢沿いコース                    関東ふれあいの道

湯袋峠への下り口に戻って、周遊コースの後半に入る。

 
左:良く整備 明るい尾根道  右:ミヤマシキミ(深山樒) ミカン科

湯袋峠へ、直ぐ杉林、抜けると明るい尾根道が続く、見えないが右に登った尾根道コースが有るはず。

 
左:最初の渡渉点              右:エンレイソウの群落

明るい尾根道は、最初の渡渉点、ここは6月初めヤブデマリ(藪手毬、スイカズラ科)が咲き誇る、ここを過ぎると沢沿いにコースは始まる。

   
エンレイソウ

古道の石段を下る、 とても雰囲気が良い、この長い石段を下ると、薄暗い杉林。

 
ヤブツバイ

薄暗い杉林を通り抜けると、沢が再び近づき、足元にニリンソウは生え、ベンチが見えてくる。

 
左:サワガニの看板 ベンチの休憩所                       右:美しい沢が続く

まだちょっと早く咲いていないが、お花畑のサワガニの看板・ベンチの休憩所で、一面、お花畑になる。

 
左:スミレ(名前は?)               右:ユリワサビの大群落

 沢に沿って下る。

 
トウゴクサバノオ(東国鯖の尾) キンポウゲ科


ニリンソウ

トウゴクサバノオ、ニリンソウの側に生えている、ニリンソウを小さくしたような、同じキンポウゲ科の仲間。この変わった名前は、カエデのように2枚のプロペラ状の種子が、鯖の尾に似ているということからで、トウゴクとは地域の意味だそうです。ニリンソウと同じように湿ったところ、多年草、草全体が弱々しい感じ、葉は根元から生え、3出または鳥足状の5出、小葉は卵形、茎の先に淡黄白色の可愛い花で今年も元気に生え花を咲かせてくれたと微笑みかけたくなる。横で一輪咲いたニリンソウが主役になるには、「筑波山頂カタクリの花まつ」が終わる3月下旬で、一面ニリンソウの群生地になる。

登り使った尾根道コースの入口を過ぎると。  

周遊コースは終わりです。

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