筑波山のスプリングエフェメラル 男の川から自然研究路、男体山をへて御幸ヶ原のカタクリの里、女体山からお花畑を回って下山 
筑波裏コースはカタクリが満開、ニリンソウは少し後になる     
  15回筑波山頂カタクリの花まつ:201541日(水)〜20日(月)

日程:201544日 (土)曇り 花冷え    筑波山の避難所

お勧め日2011416日の裏筑波
早すぎ☛2015329日の裏筑波

  
左:御幸ヶ原                     右:筑波山山頂にある『カタクリの里』

コース

男の川手前駐車場8:45―(0:52)→延命水9:37―(0:09)→薬王院コース合流9:46―(0:04)→自然研究路下部・大石重ね9:50―(0:18)→展望岩10:08―(0:14)→男体山山頂10:22―(0:05)→立身石10:27―(0:09)→御幸ヶ原/カタクリの里10:35―(0:16)→女体山山頂10:51―(0:10)→大仏岩11:01―(0:08)→北斗岩11:09―(0:05)→古道・石段のお花畑11:14―(0:13)→巨岩の祠11:27―(0:01)→巨岩群のお花畑11:28―(0:07)→渡渉点のお花畑11:35―(0:07)→4差路11:42―(0:08)→カタクリ群生地11:50―(0:10)→筑波高原キャンプ場12:00―(0:18)→男の川コース登山口12:18―(0:02)→12:30男の川手前駐車場

今年もサクラは満開になると花冷え、天候も悪い、3/29裏筑波では、カタクリは咲きそうな雰囲気、第15回筑波山頂カタクリの花まつ:201541日(水)〜20日(月)も始まり、天気が悪い中出かけてみた。

ピンク色の花は下向きに咲き、撮影が難しい、その上、花は陽のあたるときのみ開く、今日のように曇りや雨の日はまず開花しない、ただ温度が高めだと開花する場合があるが、今日は花冷えで、とても無理。

つくば市からR41で桜川市に入り、セコーマート真壁羽鳥店の4差路で、桜川市筑波高原キャンプ場へ、民家を離れ、アカマツ林、右に進入禁止の林道を見送り、舗装された林道は傾斜がキツクなる、林道にキブシの枝が張り出す、キブシの群落と言えるほど。続いて、三差路、前回は薬王院コース・みかん園・筑波山梅林等に向かえる林道は工事中で通行禁止だった、ここが男の川コース入口の手前の三差路で、数台の駐車場がある、ここに車を停める。

この駐車場は薬王院コースを下っても、他の裏筑波コースを下っても便利な駐車場で、次ぎの男の川コース入口や筑波高原キャンプ場の駐車場に停めるより有利です。裏筑波コースを歩くときは3/29の湯袋峠側(湯袋峠1.1`・真壁駅4.1`地点の道標)の近くか、ここに停める。表筑波コースを歩くときは筑波山梅林近くか六所駐車場 登山口に停める時が多い。

筑波山のスプリングエフェメラル、春の花を楽しむなら、男の川コースを登って、自然研究路をへて男体山、御幸ヶ原、女体山、そして筑波高原キャンプ場辺りに下るコースが良い。

雨が降り続く、午後の降水確率が下がる予定、小降りになって準備して、男の川コース入口へ向かうが直ぐ右側に登山道有って杉林に入っている、ここを登れば男の川コースの途中に出るかも知れないし杉林で雨の中を歩かなくて良いと判断。

 
左:キブシ(木五倍子)キブシ科                      右:キクザキイチゲ(菊咲一華)キンポウゲ科

入口は良く踏まれているが、杉林に入って消える、仕方なく、男の川コース方向を意識して上に上にと進む、何処の杉林の床は藪がなく歩きやすい。

 
左:ミヤマウズラ 深山鶉 ラン科                      右:カタクリの群生地

カタクリの群生地ミヤマウズラ(ミヤマウズラは石岡フラワーパーク近くの富士山や加波山でも時々見かけます)など見て、男の川コース登山道の最初の渡渉点辺りに出る。

 
左:巨岩 杉林にて                        右:ウバユリ(姥百合) ユリ科

男の川コース、男女三人の登山者に出会う、彼らも午後から雨が上がる予定でやって来たと言う。

 
左:ハルトラノオ(春虎の尾)タデ科                   右:アズマイチゲ(東一華)キンポウゲ科

年々カタクリが増え続ける男の川コース、雨の後、開かず閉じた傘の姿、晴れなら見事だが、例年サクラの花が満開時決まって花冷え、天気が悪く、筑波山ではなかなか開花のカタクリの群落に出会わない。花冷えの筑波山の春の花を観察2014/4/5)。

ハルトラノオは大仏岩から北斗岩間に多く生えますが、ここ男の川コースでも見られます、ここで今日見つけたのは1株だけでした。

アズマイチゲも一輪も開かず、写真の様に閉じたまま!

 
左:ネコノメソウ(猫の目草)ユキノシタ科                 右:延命水 今は看板がない

ネコノメソウの仲間にヤマネコノメソウ、ミヤマネコノメソウ、ニッコウネコノメ、ヨゴレネコノメ、ムカゴネコノメソウ、ツルネコノメソウetcハナネコノメは別格に可愛い花で美しい

 
左:エンレイソウ(延齢草)ユリ科       右:ユキザサ(雪笹)ユリ科

延命水から薬王院コース合流までお花畑が続く、ただ主役のニリンソウは少し後なる、まだユキザサも生えて葉を伸ばすが花はまだ先になる。

エンレイソウ、太く短い根茎から、茎が一本伸び、先端に3枚の葉を輪生する。その葉は葉柄を持たず、茎から直接出ている、葉の形状は丸みを帯びたひし形で、花期は4月から、3枚の葉の中心から短い花柄が伸び、小さな花をつける。花は花弁を持たず3枚の緑色または濃紫色のがく片を持ち、横向きに咲いている、裏筑波に小さな群落を作っています。

ユキザサ、地下に根茎があり、茎は丸く、高さは20-70cmになる、ここのお花畑のユキザサは背が低いようです、茎先に円錐花序をつけ、小さい両性花を多数つける。果実は球形の液果で、初め緑色であるが後に赤く熟す、赤い実がとても綺麗です。

 
左:薬王院コース合流地点                 右:リョウブ(令法)リョウブ科

薬王院コース合流R41沿いにある、つくし湖(霞ヶ浦の水が筑波山下を通り貯められた人口湖)の駐車場、または薬王院の駐車場から登ってくるコースで、ほぼ毎日、つくし湖から登っている人がいるそうです、途中、傾斜の有る長い階段が有る。しかし、表筑波コースの白雲橋、御幸ヶ原やおたつ石などのコースに比べ岩場がなくのんびり歩ける楽しさがある。

この合流地点から男体山が見ている、美しい雑木林で、大木のリョウブが見られ、樹皮は薄く剥がれ、剥がれたあとは滑らかな薄い茶褐色となる、葉は互生、枝の先に集まる、79月に枝先に総状花序を円錐状に出し、白い小さな花を沢山つける。

 
左:自然研究路の説明版                         右:自然研究路のカタクリは年々立派に!

雨が止むが風が強い、ササが多くなってくると、自然研究路・薬王院コース合流点、自然研究路は左右に二分、ここは右に曲がると大石重ね、ちょっと上がると東屋、筑波山の表側になると北風が男体山に阻まれ、やや暖かい。雨のためカタクリは花を閉じたまま!ニリンソウの群落は蕾がポツポツで満開はまだ先、でも、数日暖かい日が続くと一気に開花してします。

 
左:しっとりとした自然研究路       右:霧の中につくば市が浮かぶ

自然研究路の春はカタクリ、そしてニリンソウ、木々もどんどん芽吹いてくる、出合た人は男性一人と静かです。

 
左:コアジサイ(小紫陽花)アジサイ科              右:サカキ(榊)モッコク科

自然研究路の急な階段を登りきれば、展望岩が右に見え、立ち寄る。晴れていれば富士山が関東平野の奥に雄大に見える。巨岩の影に1株のコアジサイ、訪れる度に撮影する、芽吹きが始まっている、その奥にサカキ、こちらは常緑小高木で、花を咲かせている、満開になると周囲に臭いを撒き散らす。


ここに日が差せば見事だが!

自然研究路に戻って、このまま自然研究路を進むのだが、男体山の南斜面が大きく崩れ通行不可、たぶん、復旧の見込みは無い、従って右に東屋を見て男体山への細い登山道を登る。

 
左:東屋    右:この道を登ればNHK鉄塔経由で男体山へ

この道はブナ、リョウブ、トウゴクミツバツツジ、ヤマツツジが季節によって主役になって、特にトウゴクミツバツツジに咲き誇る時は一押しです。急な傾斜は小さなピーク、このピークから男体山が良く見え、ツツジが特に多い、ちょっと下ると、自然研究路から登って来る道を合わせ、岩場をよじ登り、NHK鉄塔の脇に出る。

 
左:ツルマサキ(蔓柾)ニシキギ科     右:ノキシノブ(軒忍)ウラボシ科

NHK鉄塔周辺から男体山迄は一息、この辺りツルマサキとノキシノブに取り付かれた木々、岩を見る。ツルマサキは男体山山頂の鉄格子に蔓を伸ばしている。キフクリンマサキ(黄覆輪柾)は葉の外側に斑が入った園芸種。ギンマサキ(銀柾)は葉の縁や内側に白っぽいクリーム色の斑が入った園芸種。ツルオオバマサキ(蔓大葉柾)も蔓性でツルマサキより葉が大きく、マサキと同じく海岸性で、神奈川県、静岡県や伊豆諸島に生育(筑波実験植物園には植えられている)。フイリマサキ(斑入り柾)は葉の内側が黄色い。マサキ(柾)は庭木や生垣に植えられているが、中国や日本の海岸近くに自生する常緑低木、寒さや塩害にも強いため、園芸用に改良され多くの品種が売られている。

 
左:男体山から                                 右:男体山南斜面、自然研究路埋まる

晴れていれは、ここでも関東平野の奥に美しい富士山が見え、浅間山、日光連山も見えるが、今日は写真の通りです。昨日はポカポカ陽気だった、つくば市も今日は冷え、標高871bの男体山に冷たい北風、そんな中で神社の陰で昼食の家族、とても寒そう「筑波山ケーブルカー山頂駅2階に休憩所が有って、、、」と教えてあげる。

筑波山ケーブルカー&ロープエイ(筑波観光鉄道株式会社)、筑波山(つくば市) | 観光いばらき(茨城県の観光情報ポータル)、筑波山 – Wikipedia等のホームページを見て、以外と抜けている情報が筑波山の避難場所です

筑波山の避難所

@  男体山、御幸ヶ原辺りで悪天候の場合:筑波山ケーブルカー山頂駅2階休憩所、ここが一番安全!

A  つつじヶ丘から女体山で雨が降ってきたら:胎内くぐり

B  自然研究路と薬王院コース合流点辺り、雨が降ってきたら:大石重ね近くの東屋

C  自然研究路の展望台辺り、疲れたら:東屋

D  御幸ヶ原コース、疲れたら:モミジとベンチに休憩場

筑波山に登る前に確認してください!

男体山から御幸ケ原へ下る、手すりの石段を下って、ベンチの有る小さな広場、ここからの展望の良い、直ぐ、傾斜のキツイ石場、注意し下るが、上がって来る人の方が優先、再び広場で、左は御幸ヶ原で、多くの人は左を選ぶ、ここは右の自然研究路へ下る細い登山道を選択する、直ぐに男体山南斜面が大きく崩れ、自然研究路を埋め尽くし、御幸ケ原から一周約60分・約1.5`の楽しい研究路は失われつつある。

さらに、下って、自然研究路、右は通行禁止、左に下ると立身石、筑波山では女体山山頂に次ぐ展望だと思う。

 
左:エイザンスミレ(叡山菫) スミレ科                           右:立身石から

自然研究路からは離れ、巨岩の立身石を石段で登る、晴れていれば、美しい富士山が望め、足元から関東平野が富士山まで続く様に見える。初めての友や孫たちには必ずここを案内する、決まって「わー!凄い」と、足元がスーっとする石の上。

 
自然研究路の名物  「頭上注意」・・・名前を考えたい巨木

立身石から自然研究路に戻ったら、御幸ケ原まで、樹木の勉強、ブナ、イヌブナ、ミズナラ、シラカシ、、、途中、頭上注意の倒れた巨木!

 
御幸ヶ原から女体山へ

立身石から下ると、御幸ヶ原コースが合流し、御幸ヶ原、公衆トイレ、続いて筑波山ケーブルカー山頂駅の前に出る、この2階が休憩所兼展示会場になっている、多くの人が休憩中、今日のように寒い日は有難い。紫峰杉・男女川源流、裏筑波の深峰遊歩道登山口を見送って、太いブナに囲まれたカタクリの里へ、雨は止んではいるが、カタクリの花を開かせる温度は上がらず、訪れた人を悲しませている、それでも懸命に開いたカタクリを探すが見つからない!

 
年々カタクリの数は増えているが、花冷えに時期に毎年「筑波山頂カタクリの花まつ」である

つくば市内はサクラが満開、4月に入ったら、今年も花冷え!筑波山のカタクリが開花するのはこの時期、毎年登って見るが、ドンピシャの見頃に当たる確率は低い。裏筑波の筑波高原キャンプ場や深峰遊歩道登山口(ユースホテル跡)辺りの群生地もほぼ同じだ。カタクリが終わる頃、男体山のキクザキイチゲ、裏筑波のキクザキイチゲやアズマイチゲは一番華やか、ニリンソウは自然研究路、裏筑波の各沢沿い、弁慶茶屋跡下の群生地、、、等が綺麗です。

 
誰もいない静かな女体山山頂

ピウーピウーと冷たい風、長くはいられない、筑波山の最高峰標高877bの女体山、東の富士山を眺めたいのだが、今日は無理!

 
左:加波山方面    右:女体山からつつじヶ丘へ、最大の難所

大仏岩へと下る、今日は女体山から大仏岩間はガラガラだが、これからゴールデンウイーク明けまで週末は大渋滞となる、この時期に、地元の私はここを通過す場合は平日か早朝と決めている。

 
左:大仏岩                     右:屏風岩のトリカブト

大仏岩まで降りるとホットする、そして屏風岩の入口にベンチ、このベンチの奥に屏風岩が有るのに「進入禁止」が手前に有る、ロープウェイの保線道が禁止で、屏風岩に入るのは禁止で無いと思うのだが?屏風岩から見上げる女体山は実にカッコがいい!


ハルトラノオ(春虎の尾)タデ科

大仏岩の直ぐ下がハルトラノオの群生地、多くの登山者は知らん顔、イブキトラノオやオカトラノオが夏に咲くのに対して、ハルトラノオは春に咲くので「春虎の尾」と呼ばれている、大阪府最高峰金剛山にも生え、石裂山のハルトラノオはヤシオツツジと同じ時期に咲きますネ!

 
左:北斗岩      右:裏筑波のニリンソウ群生地

古い石段、この石段の周囲に、ギッシリと生え、時を待っている、カタクリは寒さのため傘、凄い数!アズマイチゲも閉じたままです。

 
左:エンレイソウ             右:ブナの登録番号

エンレイソウは裏筑波に多く見られます。

筑波山のブナ、一本一本に番号が付けられている。

 
左:ミヤマシキミの巨岩          右:カタクリの群生地

 
渡渉点 お花畑

待ちきれない愛好家の女性が登ってくる、女体山から筑波高原キャンプ場間でこの人だけ、男の川から登って来たらしい。

下ると、筑波高原キャンプ場と国民宿舎「つくばね」を結ぶ林道、筑波高原キャンプ場へ、

 
林道左:アブラチャン(油瀝青)クスノキ科 右:クロモジ(黒文字)クスノキ科

 
林道左:キブシ(木五倍子)キブシ科 右:ニワトコ(接骨木、庭常)はスイカズラ科

  
筑波高原キャンプ場 左:ニリンソウ(二輪草)キンポウゲ科      カタクリの群落 ユリ科

 
筑波高原キャンプ場 ホオノキ(朴の木)モクレン科

  
林道  筑波高原キャンプ場まで良く整備されている

  筑波高原キャンプ場まで林道は良く整備されて、真壁から男の川登山口経由で、裏筑波まで、愛車のワゴンRで容易く入れます、カタクリ・ニリンソウ・アズマイチゲ・キクザキイチゲを見に出かけましょう!ただ、今年も花冷えが続きそう!

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