秋田駒ケ岳から乳頭山縦走(八合目小屋-男岳-女目岳—湯森山-笊森山-乳頭山-黒湯温泉)
田沢湖畔バス停から駒ケ岳八合目、秋田駒ケ岳を回って、乳頭山、下山が黒湯温泉

日程:20141012日 (日) 快晴
自宅(つくば市)から11日往路、13日復路

2002/9/14-16 家内と初めて秋田へ


縦走路 乳頭山が待っている 裏岩手縦走路、後方に森吉山

コース

 

11:つくば市城山1:45=(国道294号)⇒りんどうライン入口・りんどうライン出口4:44=『国道4 日の出5:55、岳温泉入口6:15、阿武隈川6:35蔵王エコーライン入口7:32、名取大橋8:14、泉IC8:53、松島入口9:08、三本木大橋9:26、一関11:00、平泉前沢11:29、水沢11:57、花巻12:33、道の駅「石鳥谷」13:00盛岡IC14:15』⇒田沢湖畔16;10 車中泊

 

12田沢湖畔6:11=(羽後交通)⇒高原温泉6:29=(羽後交通)⇒アルパこまくさ6:31=(羽後交通)⇒6:56駒ケ岳八合目7:00―(0:30)→片倉岳7:30―(0:27)→阿弥陀池西端・男岳分岐7:57―(0:18)→男岳山頂(標高1623b)8:15―(0:16)→阿弥陀池西端・男岳分岐8:31―(0:05)→阿弥陀池避難小屋8:36―(0:15)→8:51駒ケ岳山頂「女目岳」(標高1637b)8:58―(0:09)→阿弥陀池避難小屋9:07―(0:07)→横岳分岐点9:14―(0:04)→国見温泉分岐9:18―(0:09)→焼森山頂(標高1551b)9:27―(0:02)→八合目1.2`・湯森山2.5`分岐9:29―(0:15)→水沢出合(涸れている)9:44―(0:03)→湯森山1.3`・焼森1`道標9:47―(0:32)→10:19乳頭山5.5`・笹森山1.1`分岐10:22―(0:02)→湯森山山頂(標高1472b)10:24―(0:03)→巨岩の展望台10:27―(0:08)→水場(涸れている)10:45―(0:01)→熊見平 湯森山1.1`・笊森山2.0`10:46―(0:12)→宿岩10:58―(0:41)→11:39笊森山(標高1541b)11:44―(0:04)→千沼ヶ原0.5`・烏帽子岳(乳頭山)分岐11:48―(0:02)→12:00千沼ヶ原 笊森山0.5`・烏帽子岳1.5`地点12:13―(0:14)→縦走路出合 笊森山・烏帽子岳・千沼ヶ原0.5`地点12:27―(0:30)→滝ノ上6.1`分岐12:57―(0:04)→13:01乳頭山(標高1478b)黒湯温泉3.6`13:23―(0:14)→一本松沢・田代平山荘分岐13:27―(0:15)→乳頭山1.0`・黒湯温泉2.6`道標13:42―(0:26)→沢出合14:08―(0:17)→露天風呂・一本沢渡渉点硫気地帯14:25―(0:26)→先達川・砂防ダム14:51―(0:03)→先達川の高い橋14:54―(0:01)→林道終点14:55―(0:10)→工事中・黒湯温泉15:05―(0:05)→黒湯温泉駐車場15:10=(車で送ってもらう)⇒15:15休暇村前15:32=(羽後交通)⇒アルパこまくさ15:43=(羽後交通)⇒高原温泉15:45=(羽後交通)⇒16:05田沢湖畔復路『たつこ像(夕食)、盛岡から国道4号、、、13仙台5:00、蔵王エコーライン入口6:55、道の駅「あだたら」8:00、東北本線黒磯近くR34にて国道294号黒羽、道の駅「しもつま」13:00雨になる、自宅は近い。

徒歩35,295歩 自宅から田沢湖往復 1224.7`片道約612`

 

 山登り何があるか解らないので面白い! 2014/9/27 1153御嶽山噴火、噴火の御嶽山を眺めようと、木曽駒ケ岳行きを決めて2014/10/12泊で九合目・玉ノ窪山荘に予約を入れる、その後台風18号が来て、一週間後に台風19号が日本列島を横断する予定、11-12日は木曽駒ケ岳には台風接近、聞くと「玉ノ窪山荘は1112日と営業だが、台風一過の13日からは冬休みに入る」とのこと今回はキャンセル。

 

 天気予報では、11-12日は東北が快晴、13日は雨(台風19号の影響)という月山も秋田駒ケ岳も山麓の紅葉は今が見頃、台風19号からより遠く離れた秋田駒ケ岳を選択、乳頭山への縦走路は前回雨で断念しているのでリベンジにもなる。

 

天気予報は12日が快晴だが13日は雨、最近天気予報の当たる確率が高く、12日秋田駒ケ岳から乳頭山縦走」を決める。

 

 
左:岩手山(標高2038b)                右:秋田駒ケ岳(標高1637b)

 

 11つくば市城山を2時頃に出れば、日の出は道の駅「あだたら」辺り、蔵王エコーライン入口(国道294号の)は8時頃、田沢湖には夕日に間に合うだろう。

 

 
田沢湖キャンプ場の湖岸

 

羽後交通の秋田駒ケ岳行きと乳頭温泉行きの共通バス停は:「沢湖駅前、田沢湖畔、高原温泉、アルパこまくさ」で車をこのバス停に置けば、秋田駒ケ岳から乳頭山縦走しても便利です。前回は田沢湖高原バス停(現在の高原温泉)に車を置いた。

国道4号が盛岡に入ると東北自動車道盛岡ICへのバイパスに誘導され、国道46号に出合う、左折すると盛岡IC、左に岩手山が大きく見えてくる、小岩井農場方面を見送り、国見温泉方面を見送り、仙岩トンネルを抜け、国道46341号のT字路、ここを右折、JR秋田新幹線田沢湖駅は近い、徒歩では田沢湖は遠い、国道341号小先達十字路、右折すると田沢湖高原・乳頭温泉郷号、左折が田沢湖方面で前回泊まった国民宿舎・田沢湖ロッジ(ロッジ前には駒ケ岳八合目・乳頭温泉行きのバス停がある)、たつこ像方面に左折すると直ぐに広い駐車場(無料)と公衆トイレ(綺麗な水洗)が有り、遊覧船乗り場の前に羽後交通の田沢湖畔バス停がある、田沢湖キャンプ場やたつこ像は更に先になる。このバス停の有る駐車場が車中泊の好条件、田沢湖ロッジ辺りの方が電波の状況も良いし、駒ケ岳の展望も優れている。歩いても行ける田沢湖キャンプ場は連休で賑やか、ここ駐車場が数台、車中泊は私の他に一台(登山者では無い)、夜中満天の星だが、お月さんが輝き星の数は少ない!

(今日現在:田沢湖ロッジ 大人一泊二食7500円)

 

 
左:田沢湖ロッジ付近から秋田駒ケ岳 右:羽後交通の田沢湖畔バス停

 

 
夜明けの田沢湖 まったく静か!

 

12 朝食を簡単に済ませ、準備を終え、6:11発の駒ケ岳八合目行のバスを待つ。10年前に駒ケ岳に登ったと言う、ご夫婦が車でやってくる、前回(2002/9/14/14-16)は家内と登っており、12年ぶり!定刻発、乗客は3人、バスはローカル線で各バス停に立ち寄る、国道341号を横切り、ススキの美しい高原を走り、紅葉が始まった中を走る、途中で3人、アルパこまくさバス停から団体が乗り込みほぼ満席、前回は田沢湖高原バス停(現在の高原温泉?)から乗り、次ぎのスキー場の大駐車場からのお客を乗せた、この日乗客の人から「コマクサと紅葉時期は超満員」と聞く、「紅葉は1010日頃」と運転さん、バスの状況は今も12年前も同じく人気の高い秋田駒ケ岳!

 

アルパこまくさバス停を出ると、バス幅ギリギリの車道をスイスイ、紅葉真っ盛り、歩いて見たい道、バスが運行する前と終了後はマイカーで乗り入れ可能秋田駒ヶ岳は活火山で、十和田八幡平国立公園の南端。全国の駒ヶ岳のなかで最も高山植物の豊富な山として知られ、気象庁が「噴火警戒レベル」を導入している全国25火山の一つで御嶽山と同じです。男岳(おだけ、1,623m)火口丘の女岳(めだけ、1,512m)寄生火山の女目岳(おなめだけ、1,637m)からなり、火口丘の女岳は1970年(昭和45年)9月噴火し、山頂西部に溶岩流を堆積させている。

 

バスは駒ケ岳八合目バス停に定刻で到着、56台の車が停まっている、笹森山・湯森山へと登り、乳頭山へ縦走する人も多いらしい、また、こちらから登って駒ケ岳へ向かう人もいる、またシャクナゲコースで焼山に登るコースもある、

八合目小屋から凍結を防ぐ水を流している登山口に入る、既に表面が凍結、うっかり上を歩き滑ってしまった。

 

 
左:八合目小屋                   右:日窒硫黄鉱山跡

 

直ぐに、展望の良い休憩所があり、笹森山をへて湯森山に登るコースが見える、八合目は日窒の硫黄鉱山跡に建設されているそうです。

 

 
左:新道コース取付き点                      右:展望の良い新道コース 早池峰山が雲海に浮かぶ

 

日窒硫黄鉱山跡に「新道コースを利用」と明記されている、旧道コースは硫黄鉱山跡から約40分程度で阿弥陀池避難小屋まで登る悪路だそうです、前回の12年前も新道コースを歩いている、勿論今回も最も一般的な新道コースで、足元の石に「アミダ池↑男女岳男岳」と記されている、笹に囲まれた登山道を緩やかに登る、八合目小屋を見下ろす位置まで登ると、早池峰山が雲海に浮かぶ。   

 

 
左:岩手山    右:岩木山

 

笹森山が眼下になり、岩手山が美しい姿を見せてくる、目を左に移すと薄らと高い山、標高:1625bの岩木山が見える。

 

 
左:片倉岳         右:女目岳

 

赤紫色の溶岩石を踏んで行くと、展望の良い片倉岳に着く、ここは小さく下って、登山道は北面山腹をまわり込む。

 

 
左:田沢湖        右:鳥海山

 

昨日車中泊の田沢湖が見る、さらに綺麗な山、鳥海山(標高877b)が雄大に見える、ここまで見えると月山や朝日連峰を探すが無理、男岳か女目岳に立つと見えるかも知れない。

 

 
左:この坂を登り切れは阿弥陀池が見える 右:秋田駒ケ岳人気のスポット 阿弥陀池

 

左に女目岳、右に男岳を見て丸太の階段を行く、同じバスでやって来た男性に一気に抜かれる、まもなく二つの峰に挟まれた阿弥陀池の西端に着く、マイカーで来られて子供連れの家族、この家族は男岳に寄ったのかな?

阿弥陀池 男岳0.4`・避難小屋0.3`・八合目2.4`の道標、石を並べた石畳(12年前は荒れた坂でした)、続いて自然石の坂、多くの一石に「↑男岳」と、無数の岩が選ばれている。ここを登り切れば今回の縦走路一番の美景が男岳まで続く、360度のパノラマで展開する。

 

 
左:横岳・男岳分岐から          右:男岳への厳しい登りから 岩手山

 

下から見上げると男岳は容易く見えるが、横岳・男岳分岐から岩場の連続、縦走路中最大!

 

 
左:小岳&女岳      右:男岳主稜線直下

 

左に二つの火口丘、大きい方が女岳で1970年(昭和45年)9月噴火したそうです、男岳から女岳に向かう道があり、ここを歩き阿弥陀池避難小屋から旧道コースを下って八合目までのコースは特別の気分を味わうことができるそうです。

男岳主稜線は馬ノ背と呼ばれている。

 
左:男岳山頂 鳥海山を望む        右:眼下に田沢湖

 

男岳山頂(標高1623b)からの展望は素晴らしい、馬ノ背をへて阿弥陀池西端に引返す。

 

 

左:鳥海山を横岳&男岳間に見る           右:駒ケ岳山頂(女目岳山頂)

 

阿弥陀池の周囲は木道が置かれ、左右どちらを通過しても東端の阿弥陀池避難小屋に着く、小屋で右折すると縦走路、左折し秋田駒ケ岳の最高峰女目岳へ、北海道からフェリー来られた人々(10名ほどの団体)に出合う、昨日は栗駒山、昨夜は国見温泉泊で、ここを登ったら台風19号に合わないように今日帰るとのこと、前回とは違い良く整備された石畳の坂を登る、彼らとこの坂を登り切ると駒ケ岳山頂(女目岳山頂)(標高1637b)に飛出る。

 

 

左:遠望の月山                右:駒ケ岳山頂直下から阿弥陀池避難小屋

 

ガイドブックに説明として「東北北部の主な峰のすべてが見渡せる」とある、まだ沖縄辺りの台風19号のお陰で今日は快晴、岩木山・鳥海山・早池峰山・月山・朝日連峰・蔵王山方面・岩手山・森吉山などが見渡せる。早池峰山と鳥海山、岩木山と蔵王山方向は逆で、今日の様に360度見渡せるのは大変珍しいと地元の人々、北海道から茨城県つくば市からと遠征した人にとって誠に嬉しい限りです。

乳頭山へ向かって山頂から阿弥陀池避難小屋に下る、男岳を下る時に出逢った美人ハイカーさんに再開、乳頭山への縦走を進めるが「温泉には入りたい、、、」と言う、乳頭山への縦走路は迷ったコースらしい「コースは良いところ?」と聞かれるが私も初めて、どうやら湯森山をへて八合目に下ったのだろう、今なら「乳頭山への縦走をしないで秋田駒ケ岳を、、、」と言いたいところです。

阿弥陀池避難小屋に降り、旧道コースはこの道かなと見送り、駒ケ岳と岩手山の雄大な景色を見ながら、横岳(標高1583b)の分岐点へ、ここから稜線漫歩、早池峰山・鳥海山・・・と眺めは素晴らしい。

 

 
左:焼森山が見えてくる       右:焼森山の次は湯森山

 

左に駒ケ岳と阿弥陀池避難小屋を見る、続いて国見温泉コース分岐で横長根が美しい、今度秋田駒ケ岳を訪れるなら、このコースを花の時期に合わせ歩きたい。

火山砂礫帯の高山植物保護柵の間を進む、正面に岩手山、手前に縦走路の峰々を見る、大きなケルンの焼森山を通過、ここからの駒ケ岳はまた格別の姿、八合目から登って来た若いカップルに出合う、これから駒ケ岳に登り八合目に下山という、縦走路を先へ、下ると直ぐに、八合目1.2`・笹森山2.5`の道標がある、彼らは八合目からここに登ったようだ、焼森山の次の目的地は湯森山。

 

 
左:鞍部の小沢出合           右:笹森山に相応しい笹道

 

八合目の分岐から火山砂礫帯の荒れた急降下、雨水に流され深くえぐられる、丸太の階段も役に立たないほど、藪道に入ると大きなダケカンバが横たわる、これを過ぎれば水場の小沢で鞍部点、涸れている、千沼ヶ原まで水はない。

鞍部から笹に囲まれた道、しばらく展望はない、湯森山1.3`・焼森1`辺りで駒ケ岳が再び見えてくる、八合目小屋から駒ケ岳、焼森山をへて笹に囲まれた登山道を緩やかに登る。

 

飽きた頃、昨夜は田代平山荘に泊まった単独女性に出合う「とても美しい田代平です、、乳頭山から二本のコースが有って左のコースは工事中で通行不可らしい、田代平山荘を経由するコースを下って、、、」と地図を広げて説明してくれる、乳頭山に向かう人々に出会っているとのこと、彼女は田代平山荘からスタート、他の誰よりも先に出会っている、この後笊森山までに単独の女性と二人の男性2組みらが駒ケ岳まで縦走、ご夫婦は笹森山から八合目に下る、という人々に出合うことになる。

 

彼女の言うとおり、直ぐに乳頭山5.5`・笹森山1.1`の湯森山(標高1471.7b)に飛出る。案内図は置かれ、八合目休憩所(八合目小屋)から笹森山経由、乳頭スキー場から笹森山経由、駒ケ岳から乳頭山への縦走路が示されている。

八合目休憩所から笹森山(標高1414b)をパスして登ってきた単独の女性「焼森山をへて駒ケ岳へ行きたいが、疲れて、、、」と言う「今日は快晴!駒ケ岳に行かないと、、手前で乳頭山から縦走の女性に逢ったよ!」と励ます、話の途中で彼女の後から来て駒ケ岳に向かった男性、呼び止める間のなく行ってしまう、話中の彼女は彼が後から来る事を知っていたようだ!

私が縦走路に入ると「え!乳頭山へ縦走するのと、、」と不安げ?カメラを下げたスニーカーのおじさんがどうして縦走するのと思ったかも知れない、人を外見で判断してはいけなせんと思いつつ、笊森山に向かう。

 

 
左:湯森山からの駒ケ岳 右:湯森山から縦走路を進むと!大岩

 

10bほど歩くと湯森山の標識が立っている、さらに先を進むと湯森山以上の大展望の大岩がある、この上に腰を下ろし展望を楽しむ、振り向くと秋田駒ケ岳、進む方向に笊森山・岩手山・乳頭山が良くみえ飽きることはない。

 

 

左:熊見平                        右:鞍部の小沢出合

 

見晴らしの大岩から笊森山との鞍部へ下る次ぎの目標は笊森山、眼下に熊見平が見える、下り切ると再び小沢に出合うが水場には適さない、水量は少ない!

 

 

左:熊見平            右:宿岩

 

直ぐに熊見平に着く、木道沿いにチングルマの大群落、池塘が多いと聞くが見当たらない、周囲にはオオシラビソが並んでいる、木道の上で二人目の単独女性に出合う、湿原を離れ、雨で掘られた登山道を緩やかに登ると、巨岩が中央に、デント転がり、通過すると宿岩の前に出る、金峰山の五丈岩に似ているがここは草原地帯、一帯には幾つもの巨岩があって何処から飛んで来たのか?不思議です。

 

 
左:駒ケ岳が見えてくる             右:笊森山はダマシのピークがある!

 

人の声、二人の男性が下ってくる彼らは秋田駒ケ岳縦走。湯森山と笊森山間は往路も復路も同じ1時間だが長く感じます、山頂?と思える2ピークがある、飽きた頃、ご夫婦が下ってくる「もー体力ないし、湯森山から八合目に下り、バスで帰ります」とのことだ、乳頭温泉郷から乳頭山・笊森山・笹森山をへて八合目に下るコースは人気が高いそうです、これには納得。

また、二人の男性、聞く前に「乳頭山から岩木山が見えた!」と教えてくれる「ほんと!今日は良い天気!」と答える、12時に近い時間だが秋田駒ケ岳縦走とのことです。 

 

 
左:人気の笊森山             右:こんな遠くなった秋田駒ケ岳

 

焼森山、湯森山そして笊森山(標高1541b)いずれも快晴に登る山、眺めが素晴らしい。八合目から湯森山をへて来たと言う、ご夫婦に挨拶すると、話相手を待っていましとばかり、奥さんから周囲の山々の説明が始まる「ほらあれが乳頭山、、、早池峰山がこんなに近くに!」と言いながら乳頭山へさっと向かってしまう、残された私は団体の方に「何処から登りましたか?」と聞くと「乳頭山からと、、」と得意げに答えてくる、確かに乳頭温泉郷から乳頭山をへて笊森山に登るコースは健脚コースです。

 

 
左:次は乳頭山                右:「お先に!」と乳頭山に向かうご夫婦

 

「ざるもりそば」を笊ごと逆さにしたような笊森山を急降下。

 

 
左:千沼ヶ原入口      右:千沼ヶ原

 

千沼ヶ原入口で先行した、ご夫婦は一度立ち止まるが見送ってしまう、千沼ヶ原0.5`とある、往復を覚悟で入口を入ると、これから笊森山に行くと言う、ご夫婦に運良く出逢う、この辺の山を散歩道にしているとのこと、聞くと「千沼ヶ原の入口に乳頭山への登山道があります、、」と教えてくれる、急な沢に沿った道、彼らが言うとおり、上からの眺めが素晴らしい。このご夫婦とは乳頭山で再開することになる。

 

 
左:千沼ヶ原          右:千沼ヶ原

 

右にオオシラビソとササに囲まれた沢を見て、木道を降り切ると、説明版が置かれ大小の池塘が配置され木道がさらに下方に向かって下っている千沼ヶ原56人の訪問者、さらに0.5`下るともっと大きな池塘があり、展望が良いとのこと、湿原は高山植物が咲き誇らないと寂しい、入口で昼食、缶詰とインスタントお粥にパン、縦走路は続くので腹ごしらい!

秋田駒ケ岳から乳頭山の縦走は展望と湿原巡り、岩手山の不動平、八幡平の黒谷地湿原、、と近くに、ちょっと離れた早池峰山等何度も訪れたい所だ!

教えてもらった通り、同じ入口に戻ることなく、上下が少ない道がある、56個の沢を横切る、高山植物の咲き乱れる箇所もあり、印象深い所です、従って千沼ヶ平に寄らない手はない。乳頭山側の入口に出る、再び秋田駒ケ岳が美しく見え、振り向くと岩手山、進行方向に乳頭山ともうしぶんのない展望である。

 

 
左:稜線左下の池塘群   右:稜線右下の大きな池塘 岩手山

 

前方に乳頭山への登りコースが見える、振り向くと大きな笊森山、奥に遠望になった秋田駒ケ岳が美しい、滝ノ上コースを見送る、滝ノ上6.1`・千沼ヶ原1.5`の道標。

岩場の急登を登り切ると乳頭山山頂(標高1478b)である。

 

 
左:畳状の岩の上 乳頭山山頂        右:乳頭温泉郷へ

 

まさに360度パノラマ、秋田駒ケ岳から縦走した稜線、田代平の田代平山荘、その向こうに大白森、見晴らしの仕上げに相応しい!滝ノ上コースを登った二人の女性にシャッターを押してもらう、逆光になったがこのままでOK!二人はまた同じ道を引返して行く。

 

 

滝ノ上温泉コース白沼を経て山頂に至る健脚向きコース、国内でも珍しい「葛根田地熱発電所」や「烏越の滝」が見られ、滝ノ上温泉地駐車場の向かいが登山口。まのなく急登となって美林のブナ、右に地熱の白い噴煙が見え、送電線が頭上を走るようになると平坦地、再び急登とアップダウンの繰り返しの後、湿地に至り、白沼の湖畔を右回りに半周するとガレ場の「まむし坂」(彼女らが大変な箇所と表現)の急登となる。ここを越えると森林限界で眺望が開け、ケルンの積まれた標高1,428m地点に着く、広い尾根をたどり、駒ヶ岳からの縦走路と出会って5分も急登すると南面に岩壁のある乳頭山頂である。

 

展望を楽しんでいると、千沼ヶ原の入口で逢った、ご夫婦がやってくる、笊森山から短時間で下って来たそうです、以後黒湯まで同行して頂く!気になった薙刀を逆にしたような山は森吉山だそうです。

道標の黒湯温泉3.6`を確認して、田代平コース・一本松コース分岐までイッキに下る、湯森山直下で「左のコースは工事中!」と言われたが、ご夫婦は天気が良いので一本松コースに入るとのこと、工事中だが通行にはまったく問題ないそうです。

 

ガレ場の道、雨でえぐれ歩きにくい道を下る、田代平山荘は見える、周囲の湿原は花の時期にはお勧めとのこと、一本松コースは笹の坂道になって稜線がどんどん上に離れてゆく。

 

 
左:ダケカンバの斜面        右:この辺は紅葉おしまい!

 

秋田駒ケ岳の姿が見えなくなると、紅葉狩りが始まる。乳頭山1.0`・黒湯温泉2.6`地点を過ぎると笹の斜面のダケカンバが葉を落とし、幹が陽を受け銀色に輝き美しいのだが、この辺は紅葉の見頃は過ぎている!

 

 
左:丸太の階段 右:ブナの紅葉

 

草付きの下りは笹で足元が隠れるほど、登って来る場合は笹が顔に当たり面倒だろう、続いて長い丸太の階段になる。

雑木林とダケカンバで木々の葉が枯れ、落ち葉になりつつある。紅葉狩りはあきらめ?下るに従って、美しい紅葉に変わる、特に大木のブナは青空に良く似合うようになる、私たちの下るスピードは落ちて、後からの登山者に抜かれてしまう。時々稜線が見える!

 

 
左:この下が沢          右:沢出合

 

急に周囲が美しくなると沢出合、地図には松ノ沢が記されている、口に水を含んでみると意外と美味しい。

 

 
左:木道        右:青空に紅葉は似合う

 

沢沿いに下るようになるとカエデも多く見られ、ブナの紅葉に赤が混ざりますますスピードが落ちる!時間を忘れさせる!

 

 
左:気持ちイイすよ!       右:渡渉点に吹き出す

 

ススキの綺麗な平坦な広場、昔ここに温泉小屋があったという、足元に手作りの露天風呂、山道から離れた所に男性二人は入浴中、二つの沢が合流し、沢の水で熱い湯を冷ますのだそうです。硫黄の匂い、硫気地帯。

 

 
左:渡渉点             右:硫気地帯の紅葉が見事!

 

坂を登って沢を離れ、どんどん下る、美しいブナ林が続く。紅葉は青空に良く似合う。

 

 
左:見とれ遅れがち     右:先達川の砂防ダム

 

先達川(せんだつかわ)に沿って下ると、大きな砂防ダムが見えてくる。

 

  
左:先達川の橋     右:源泉地帯

 

先達川に架かる橋、水量が多くなっても流れないように高い、この川は笹森山・笊森山に降った雨を集めるので、集中豪雨時には危ない!

 

  
黒湯温泉&湯温泉・乳頭山登山口/孫六温泉の道標

 

橋を渡ると林道終点、比較的新しい林道で黒湯温泉まで続く、先達川の対岸は源泉地帯、その上の山々の紅葉は最盛期!

工事中、指示通り進み、黒湯温泉の裏門の前に出る、真っ直ぐ林道を行けば乳頭温泉バス停ここは同行のご夫婦の案内で黒湯温泉の右側の登山道入る。

 

 
左:黒湯温泉を見下ろし、黒湯温泉駐車場            右:休暇村前バス停

 

直ぐに黒湯温泉・乳頭山登山口/孫六温泉の道標、温泉目当ての人々が黒湯温泉へ降りてくる。道標から数分で黒湯温泉駐車場、田沢湖行きのバス停まで歩くと約30分、ご夫婦に車で美しいブナ林に囲まれた林道を休暇村まで送ってもらう千沼ヶ原からお世話になりました、おかげで、遠征先で楽しい思い出ができました。

 

田沢湖行きのバス停は、乳頭温泉バス停の次ぎの「休暇村前バス停」です。15:15に着き、休暇村前バス停発は15:32、この後:16:37,17:3218:17発がある。バスは定刻にやって来てここで3人が乗り込む、アルパこまくさ・高原温泉等をへて、休暇村前からの2人が田沢湖ロッジで降り、田沢湖畔16:17着で1人私が降り、バスはまだ大勢の乗客を乗せ田沢湖駅前へ!

 


たつこ像

 

 車にて台風19号の動きを聞く、13日夕方から14日の朝方関東地方、ここ東北は14日昼頃接近。栗駒山辺りは台風一過の期待は無理なようで真っ直ぐ帰宅を決める。つくば市には13日の明るい時間で着きたいものです。

 たつこ像と秋田駒ケ岳の撮影と「たつこラーメン」を食べ、田沢湖周辺の夜は寒いのでやや暖かい盛岡へ。

 

HP:わたしの天気予報