富士見岩で富士山を眺め続けたが!
御嶽山(標高:3067b) 木曽御岳

 

日程:2005101

 

2014/9/27 1153頃 噴火

20073月以来7年ぶり、数百人の登山者、被害が少ないことを祈ります

紅葉最盛期、アルプスから独立した山、

噴火の姿を見るなら、木曽駒ケ岳から空木岳恵那山乗鞍岳だろう。

 


20分間、富士見岩で富士山を見たさに眺め続けるが確認すらできませんでした

 

御嶽山(標高3067b)は、「木曾のおんたくさん」と愛称で呼ばれ、富士山と並んで信仰の山として独特の風格がある、今回の登山口王滝口は標高2108bでもっとも短時間で剣ヶ峰に立てるコースです、森林限界に近い田ノ原にはハイマツや高山植物が多く見られ、観光客も大勢訪れ、池塘も散らばる遊歩道を散策されていました。

御嶽山、信仰登山の歴史の山。長野・岐阜両県にまたがる火山で、霊峰として信仰の対象になっている。1979年(昭和54) 有史以来 初めて噴火したそうである。木曾御岳

 

コース

つくば市22:00=(野田市から国道16号)⇒中央高速八王子IC 24:50=(中央高速)⇒塩尻IC2:43=(国道19号)⇒木曽路 元橋3:38=(県道256)⇒4:40田ノ原王滝駐車場5:35―(0:10)→王滝頂上遙拝所(ようはいしょ)5:45―(0:15)→大江権現6:00―(0:15)→あかっぱげ6:15―(0:25)→八合目石室6:40―(0:15)→富士見岩6:55―(0:10)→九合目道標7:05―(0:10)→一口水7:15―(0:10)→九合目分岐 非難小屋7:25―(0:05)→中央不動尊7:30―(0:20)→王滝頂上 御嶽神社王滝奥社7:50―(0:10)→二ノ池分岐(二ノ池:1080b、剣ヶ峰:388b)8:00―(0:10)→8:20剣ヶ峰 御嶽山山頂8:25―(0:15)→王滝頂上8:40―(0:30)→一口水9:10―(0:10)→九合目道標9:20―(0:05)→9:25富士見岩9:45―(0:15)→八合目10:00―(0:20)→あかっぱげ10:20―(0:15)→大江権現10:35―(0:05)→王滝頂上遙拝所入口10:40―(0:02)→王滝頂上遙拝所前の展望台入口10:42―(0:08)→10:50展望台11:08―(0:02)→11:10田ノ原王滝駐車場

 

 

今回は、山小屋が閉鎖され、初冠雪直前、一番短い王滝コースを選んだ。今日から道路公団民営化スタート、特に変化の無い中央高速料金、特に大月を過ぎるとガラガラ、右に諏訪湖を見て岡谷Jctで長野自動車道に移り、トンネルを二つ抜けると塩尻IC国道20に入り、国道20号終点の高出交差点、真直ぐ国道19号に移る。高速自動車道の無い木曾路は南木曾過ぎ再び中津川で中央高速に結ばれる。塩尻から木曽福島まで車で約一時間半、木曽路のガイドブックによると木曾路11宿、木曾八景巡り、上高地と木曾路など。

 木曽福島駅入口を右に見送り、御嶽山の案内、元橋交差点で右折、「王滝」の文字を追って三岳村に入ると、信仰の建造物、黒沢口(御岳ロープウェイ)分岐、左に折れ、牧尾ダム、王滝村、御嶽神社里宮辺りを過ぎると神社が続く、途中 清滝 新滝も道路から見え、神社がその滝を祭っている。道路はスキー場のゲレンデに出ると、田ノ原王滝駐車場は近い。

田ノ原王滝駐車場は中央に大きなトイレの建物、周りに無料駐車場、大型観光バスも止まれ大きな広さを誇っている。道路はここが終点、最高地点に三笠山登山口が有る。

 

御嶽山登山口は大きな鳥居を抜けてゆく、平坦な広い遊歩道、展望台入口は直ぐ。背の高いハイマツとダケカンバの林の間に、平坦な道が王滝頂上遙拝所入口まで続く、この先は丸太の階段で鳥居の立つ大江権現へ、大江権現からは本格的な登山道に変わる。ナナカマドが赤く色付き、ツツジも赤く、紅葉が始まって枯木は幹が白くツツジの赤と相まって美しい。

 

振向くと中央アルプスと八ヶ岳方向の間から日が登って来る、雲海の上、中央アルプスの峰々が並び雄大、墨絵の様である。

 

雄大な墨絵

 

 木段道は傾斜が有り、歩き難い、「あかっぱげ」と言う道標、崩壊所で右の御嶽山の山麓が広がってダケカンバ、ナナカマドが色付き見事だ。崩壊所の上を回って登ると森林限界、ハイマツの斜面をゴロゴロ石の急な尾根道になる。高度を上げる毎に、足元から木曾駒ケ岳(中央アルプス)まで、雲海にスッポリ埋まり、雲海に浮かぶアルプスの峰々は素晴らしい光景である。

 山頂方向を望むと小屋が見え、傾斜は増し、大きな石がゴロゴロ現れ、辛い登りが続く、大きな岩を越えるごとに振向いて木曾駒ケ岳の奥に富士山の姿を探しながら登って行く、その富士山方向はスッキリ晴れているのだが、ちょうど見える一点から雲が切れない富士山はゆえに霊峰なのである。

ゴロ石を登る、斜面はハイマツに飾られ八合目、上を見上げると小屋が見えてくる、まもなく、比較的大きなゴロ石の上に「富士見岩」の道標、富士見岩に着く。確かに晴れていれば富士山は見えるのである。3時に登山口をスタートした若者3人が下ってくる、「山頂は日ノ出が綺麗だったが、360度の展望はガスで視界ゼロ」「気分が悪くなって高山病になったようだ!」と言いながら。

ゴロ石の急斜面は続く、登山道の上側に九合目標識、涸れた沢、「一口水」、近づいて見ると、一滴一滴がリズムよく湧き出て、誰が置いたのか小さなコップに落ちている。

 

一口水、一滴一滴が一定の間隔で手に落ちてくる

 

  登山道に戻って一口水の大きな岩の上部に上がり、石段を登ると、九合目岩室、避難小屋が建っている、回りはしっかり岩で囲まれ非難小屋の機能は十分。ただ、宿泊は無理だろう。さらに登ると、奥ノ院近道が左に分岐、踏跡は有るが一口水の源頭部の上は大きく崩壊している、ここは広く安定した登山道を登り続ける、右手に切れ落ちたガレ沢が見える。

岩で囲まれた非難小屋、その岩に押しつぶされそうだが?

 

  九合目を過ぎると激しい火山の姿

 

火山の厳しい姿が目の前に現れる

 

 お手軽に登れる3,000b峰だが、荒々しさは凄い。硫黄の匂いが山全体を流れている、不気味なところである。更に登ると「新しい案内版」が立っている、信仰の山にしては意外なものだ。武尊(ほたか)大神を祭る社を見送り、登り切り、王滝頂上山荘の上が王滝頂上である。まだ吹雪では無いが、水分を多く含んだ冷たい風は指先を締め付ける、手袋を出す、長袖で一枚では寒く防寒具を着ける、家を飛び出す時に一枚持ってきて本当に良かった、101日、北アルプスの南に位置する御嶽山だが、この時期は何時雪が降っても不思議では無い。ガイドブックにも適期は7月上旬から10月中旬と期されている。当然、王滝頂上山荘(150人)も今期の営業は終わっている

 

全く見えない、視界ゼロ

 

王滝頂上は、予想外の光景、御嶽神社王滝奥社が占めている。北からの冷たい風が直接体に当り冷えてくる。視界ゼロ。奥社の裏に回って、剣ヶ峰に向かう、登山道はほぼ平坦で、広い鞍部。この辺り不気味なところ、二ノ池分岐を過ぎ、草木の無い坂道を登り続ける、ガスの中から小屋が現れ、小屋の裏に登ると黒沢口登山道分岐、最後の急な石段を登れば剣ヶ峰山頂に到着。

 剣ヶ峰山頂の展望は、北から冷たい湿った空気と南の暖かい空気とがぶつかり、視界ゼロ、気温も八合目との差が10度以上と冷え、山頂の三角点を確認し早速下山。今度は展望の良い日にリベンジしたいものである。聞くところによると二ノ池(日本最高所の高山湖 (標高2905b))、賽ノ河原、摩利支天山、三ノ池を周遊すると面白いという、それには小坂口が良いとのことです。

 

この天気でも信仰の山は人を引きつける

 

  冒険したいがこの天候、往路をたどって下る、40人の団体に王滝頂上との鞍部でお会いする、20人の団体一組目には一口水で、一番登りのキツイところです、お手軽登山とは言え、ゴロ岩を登るのは大変そう。次いで20人の第二組目はようやく樹林帯から抜け、皆さんニコニコ笑顔、関西方面から見えているらしい。この後もどんどん登ってくる、名山の御嶽山、紅葉見頃とあって、人を強引に呼び寄せる霊峰。

  富士見岩に下ると、再び中央アルプスが良く見える、その大きな岩に腰を下ろし休憩、御嶽山登山者の多くは富士山展望を楽しみにしている。木曾駒ケ岳の右側の高い雲の上に確かに山の頭が見えているのだが、富士山と確定する知恵を知らない。富士見岩を通過して行く人に訪ねるが、ここで富士山を見たとい人はいません、むしろ初めてここに登ったと言う人ばかりでした。

 

長い裾野を見ながらどんどん下る

 

 「あかっぱげ」、大江権現と下って、王滝頂上遙拝所入口を入ると直ぐに、大きく立派な遙拝所の庭に飛出る、階段を下ると左に展望台への矢印。

入り込むと、田ノ原の遊歩道になっている、美しいハイマツ帯に囲まれた木道が続き、何度も折れ曲がると、休憩ベンチが現れる、多くの登山者は立寄らず、観光に訪れた数人に会っただけの静かな散歩を楽しめる。

 

ここを過ぎれば遊歩道のある田ノ原に着く

 

  田ノ原は、是非とも登山コースに組み込みたい場所です。御嶽山の全景が一目で眺められるビューポイント、さらに進むと駐車場と展望台の分岐、展望台は東屋が立って、緑の大海を見下ろすような、気分の良い所だ。 田ノ原王滝駐車場は近い。

 

田ノ原の遊歩道は明るく気分が良い

 

  駐車場を11時半出発、国道19号を目指す、新滝、清滝は一見の価値充分、国道19号に出たのは13時頃、木曽路を走って塩尻から国道20号には2時半。

のんびり国道20号を走る、道の駅「信州蔦木宿」は日帰り温泉が有り、長野・山梨の県境に位置している。甲斐駒ケ岳が高々と見えてくると、道の駅「はくしゅう」で鳳凰三山も見える、駅の中にハイビジョンテレビが置かれ、紅葉シーズンの北岳を映し出している、北岳も同様来週が紅葉真っ盛りとの事です。韮崎に入ると釜無川の上に神秘的な富士山が見える、初冠雪は何時かなと気にするこの頃、白い雪がすっかり消えた黒い姿だ、初冠雪のニュースは近い。昇仙峡入口を過ぎると渋滞、甲府昭和ICで高速へ、八王子ICで降り、国道16号、八王子市を抜けるとスイスイ。

 

御嶽山は、富士山、立山合わせて「日本三名山」白山、富士山と合わせて「日本三霊山」言われている。ガイドブックによっては富士山、立山、白山で日本三名山とも呼ばれている。

「木曾のおんたけさん」の愛称は独特の雰囲気と風格を持って響いてくる。今回登って見て一言「名山」である。登山の醍醐味が有って、展望が有って、文句事無し。木曽路の中心木曾福島駅から一方に木曾駒ケ岳、反対方向に御嶽山が聳え、駅からは両山の登山口にバスが毎日走っている。御嶽山は手軽に登れる3,000bとして人気が高く、今日も40人、20人、30人と団体登山、一方若者も多く登っている、理由は3,000b山の知名度、登山道の面白さ、そして最大は360度の大展望だと思う。ところが、今回の御嶽山山頂は北からの湿った空気を運ぶ強風で、視界ゼロ、リベンジ候補第一の山となってしまった、次は小坂口コースを歩いてみたいものです。さて何時になるか?

 

HP:わたしの天気予報