鳥海山 (標高2,236b) 滝ノ小屋車道終点から 稜線はお花畑が続く |
日程 2003年7月19-21日
雨後快晴
21日は蔵王
2010年7月17-18日 鳥海山 二ノ滝口から鳥海湖
コース 鳥海高原ライン終点駐車場5:05−(0:20)→5:30滝ノ小屋−(0:45)→7:20河原宿小屋−(2:15)→10:35伏拝(ふしおがみ)岳−(0:60)→11:50新山・七高山分岐−(0:20)→12:15新山(二つの峰)−(0:20)→13:20鳥海大物忌(おおものいみ)神社−(0:15)→13:35新山・七高山分岐−(0:05)→13:45七高山−(2:20)→16:00河原宿小屋−(0:35)→16:50滝ノ小屋−(0:20)→17:10鳥海高原ライン終点駐車場→20日蔵王(車中泊)蔵王登山〜21日帰宅 つくば市の自宅から雨、山形市で小雨に、山形自動車道は月山ICが終点で、国道112号に入る、幾つもの長いトンネルを抜け庄内平野に入った、雨は大粒になっていっこうに止む気配なし、鶴岡市で国道7号線へ、最上川を渡ると酒田市である、大きなスーパーで食料を買い込み、国道344号に入り、荒瀬川を八幡橋で渡って、直ぐに観音寺から鳥海高原家族旅行村への標識に従う、鳥海山荘の標識もある、なかなか広い道で日向川を渡ってしばらく行くと山道は左に上がってゆく、始めは狭いものの、すぐ広い観光道路になって鳥海高原ラインである、滝ノ台登山口へは途中、鳥海高原家族旅行村とは分かれて大きく右に曲がる、鳥海山の裾を走る展望の良い観光道路であるが雨が降り続き、ただ走るだけである、道路の終点が駐車場で綺麗な展望台兼トイレがある。 雨と風で、大雪渓の上(薊坂下)で引き返した三人組が疲れた表情で休んでいる、車は小型バスを含め10台ほど停まっている、ここから月山の展望が良いらしいが視界0、それでも雨は小降りになってきた、駐車場の手前の雪渓に咲くニッコウキスゲを見に散歩、時々酒田市の町が見えるが、すぐに雲に飲み込まれる。明日は早い、同行の家内と明日の天候回復を祈り乾杯、夕食とする、疲れた体は眠るのは早い、ちょっと寒くなって目がさめる、雨は完全に上がった、酒田市の夜景が美しい。晴れた!
晴れた! と喜んでフトンに潜り込むが、すぐざーと雨が降り出す、止まない、駄目か?「九州の大雨は梅雨前線の影響、ここの雨は普通の低気圧、従って2日間降り続くことは無い」と家内、いや自分自身に言い聞かせる。 翌朝 4:00、目がさめる、最も気になる雨、小降りになっている、霧雨だ、軽食を取って出かけることに決める、一台の車がやってくる、昨日は九合目から引き返したという方だ! 登山開始、駐車場からは背の低いブナ林の中へ、石畳の広い山道が引かれている、緩やかに登ってゆく、数十bも歩かないうちに、大雨が私たちを襲う、家内は戻って温泉で遊んで行こうなどと言っている、やがて、水平になって展望も良いところに出るが大粒の雨が襲う、沢の激しい音が聞こえ、少し下って、板の橋を渡る。
左:雨が降り注ぐ 右:まず雨具を着け、晴れを期待しスタート
足元は雪解け水に雨水が追加し激しい流れだ、 渡ってすぐ一輪のニッコウキスゲが咲く、さらに小沢を渡ると、滝ノ小屋の前に着く、激しい雨は降り続く、家内は小屋に入りたいようだが、宿泊客の世界だから邪魔はできない、先を急ぐ、小屋の先は沢で飛び石を渡らなくてはならない、雨で増水、白糸ノ滝は雪渓の上で、この雪渓を登る、急斜面、アイゼン無し、滑る、救いは小降りになった雨、雪渓を10bほど登った所に山道があったらしいが見落とす、そのさらに上の山道に入る、笹に覆われた粘土質の急勾配は、笹を頼りに登る、ここの急な雪渓を登った経験が大雪渓で生きることになる。
左:ミヤマトウキ セリ科 右:アカモノ ツツジ科 ミヤマトウキ、別名ナンブトウキ、イワテトウキ。 アカモノは別名だが、この方が一般的。イワハゼ(岩黄櫨 赤桃)でツツジ科。雨に濡れて咲くが、とても可愛い。
直ぐに高原上の広い場所に出る、視界が無く何処を歩くのか見えない、足元にはお花が沢山咲いている、道が解らないと言うと家内が心配するので、踏んだ後を探し先行すると、河原宿への標識が立っている、かなり古い標識である、ここは湯ノ台口からの山道が合流する八丁坂入口の地点で河原宿小屋まで続く。 軽く甘いものでも食べ休憩、雨は激しい、家内には河原宿まで行こうと納得させる、何度か悪天候を経て、登った結果、山頂で快晴になった良い思いである彼女は一つ返事である、「そのかわり、河原宿で雨が止まないときは下山しよう!」と約束させられる、この悪天候、さっきの雪渓を一人で引き返すことは困難である。 雨は更に激しくなる、「この雨これ以上荒れない、今が最悪の状態だ」と自分に言い聞かす、このような経験は幾度とある、けっして希望的なものではない、この雨が梅雨前線だと停滞する、「こんな良い場所、こんな雨の中歩くのはもったいない」と家内、その通りである、足元には無数の花が咲き誇って、晴れていれば大展望である、ガイドブックにも「八丁坂は300bの登り、見渡す限り広い斜面いっぱいに花々が咲きほこる高山植物の宝庫である」と、激しい雨は普通の雨に、5,6人が下ってくる、後ろからは5,6人登って来るのが見える、下山の彼らは、河原宿から引き返すところである、小屋のおじさんが午後から晴れると言ったとか、「その通りだ、もすぐ晴れるよ!」と言いたいが家内と違って他人である、「残念ですね、」と言うにとどまる。天気予報は晴れる予報である。
左:イワイチョウ ミツガシワ科 右:河原宿小屋 湿原に囲まれる やっと平になって、急坂が終わると滝のように流れる沢の脇に出る、一本のイウイチョウが迎えてくれる、小降りになってきた、100bほど先にニッコウキスゲの大群落が見える、鳥海山最高の楽園、七合目河原宿である。月山森を経て鳥海湖に向かう登山道が別れている。
左:小降り、先に行くか、下るか! 右:チングルマ バラ科 河原宿小屋の回りは湿原で沢が流れ、晴れていれば美しい所ですが、雨でビショビショになる。晴れないが、しばらく休憩!
シナノキンバイ(キンポウゲ科)は高山の水分の多い日辺りの草原に生え、大きな花である、ハクサンイチゲと並んで高山の草原を飾る。ミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科)もシナノキンバイのように草原に咲き、葉が大柄で深く裂け、花弁は光沢、タカネキンポウゲ、キタダケキンポウゲ等がある。 ミヤマキンバイ(バラ科)は高山帯の岩礫地に生え、葉はイチゴのように3枚、鋸歯はハッキリで光沢、高山で多く咲く。キンロバイ(バラ科)は低木で梅花形の花を咲かせる、北岳、仙丈ケ岳、焼石岳、至仏山、早池峰山、アポイ岳など咲く、花が白いものをギンロバイという。ミヤマダイコンソウ(バラ科)は高山の岩地に生え、先は枝分かれ、花を2〜3個、よく群れる、葉の頂小葉はよく光を反射する、茎は赤みが強く、花の黄色、光沢の葉。 小屋の前にはシナノキンバイがいっぱい咲き、心字雪(しんじゆき)と呼ばれる大雪渓から流れ出す冷たい沢が流れている、美しい! まもなく後から来た登山者が着き、小屋の前は賑やかになる、案内人の男性に若い女性数人と二人の男性の組、突然目の前の霧が流れ、これから登る大雪渓が見えてきた、鳥海山の稜線はまだ見えないが、登山を続ける条件はそろった、腹ごしらえをして出発である。家内も大きな期待を膨らませスタート。 流れる沢を行く、チングルマの大群である、先行した組はあっという間に大雪渓に挑戦している。
雨は止み、絶好の大雪渓歩きだ!家内は先に行く、前方の人達は更に先、彼らの残した足跡を追うように進む。私は雪渓の縁を飾る高山の姿を写しながら後を追う。
左:雪渓の縁はお花畑 右:アイゼン無し 湯ノ台道 ガスが消え迷う事は無い どんどん視界が開ける、美しい、雨で流される先行の足跡は無い、愛称の心字雪の登りが始まる、アイゼンを忘れ歩き難いが、特に大きな問題も無く進む、雪渓には明確な踏み後も無く、個々好き勝手に歩いているから、昨日の雨・風の視界無しは危険だが、今は青空まったくその心配は無い! この大雪渓と次の小雪渓の間に花の楽園のオアシスがあって、無数の花が足元を飾る、信じられない数である、大雨の中を登っての大きな収穫である、嬉しい事である。
チングルマは高山帯の草地や水分の供給の多い露出地に咲き、大きな群落をつくる、バラ科、茎は横に這って広がる、花が良くつき、一面多い隠す、名前が可愛く、花の後の羽毛状が美しい光景。 小雪渓は大雪渓よりやや急、雪渓の上の稜線にはニッコウキスゲの大群が黄色く輝く、先が見えているから、長く感じるが、景色が帳消しにしてくれ、以外と楽に薊坂(あざみさか)の入口に着く、二つの雪渓を抜け、展望も良く、登り下りの登山者が休憩するところだ、下山組は、まだ晴れないうちに小屋を発して下り、稜線は凄い嵐だったらしい、今から登る人は快晴を期待し、同時に薊坂を笑顔で登る。
黄色い花が目を引く シナノキンバイ、タカネスミレ 薊坂、確かにアザミが多いようだが、多くの花が咲き誇る。
左:美しい雲の流れと峰の展望 右:モミジカラマツ キンポウゲ科 晴れて来ると、雲が流れ、近くの峰々が美しい姿を現す。
左:ショウジョウバカマ ユリ科 右:ベニバナイチゴ バラ科 ショウジョウバカマが咲き、横にベニバナイチゴが咲き、花が濃紅紫色で、やや筒形に咲く。晩夏から初夏に赤いキイチゴの実が熟し、食べられる、でも美味しくはない。
左:シナノキンバイ キンポウゲ科 右:コバイケイソウ ユリ科 コバイケイソウは高さ50〜100aと大きい、枝分かれせず鮮やかな緑色、全緑、上面は鮮緑色でひだ状の平行線が走り、下面は淡緑色、両面とも無毛、基部は円形で管状のさやとなり、茎を抱いて互生し、下茎葉は大形、上部はしだいに小形でせまい円形になる。花は一度見たら忘れない。花期は7〜8月、高い山の尾根近くに大群をみせる。 見事!この花を見ると稜線は近い、ハクサンイチゲと並んで代表の花。横に白い大柄な花房にたくさんの小花が集まって、雄大な群落を広げている、私の好きな花達である。
左:ハクサンフウロ フウロソウ科 右:キタヨツバシオガマ ゴマノハグサ科 美しい5弁のハクサンフウロ、高山の多く、ここ薊坂にも咲き誇る。キタヨツバシオガマでヨツバシオガマより花の段数が多いようです。
左:ハクサンシャクナゲ ツツジ科 右:トウゲブキ キク科 斜面に群がるハクサンシャクナゲは咲くとピンクから白、薄黄色と変化。よく見ると花弁の内側に薄緑色の斑点。 ツワブキに似たトウゲブキが顔を出す、大きい。
左:鳥海湖 右:笙ヶ岳(しょうがたけ)方面 鳥海山のシンボルの鳥海湖が印象的な姿を現す 薊坂は急だが、自然の石段、ハクサンシャクナゲを始め多くの花が咲き、歩いては眺めと難なく登れる、遠望だが鳥海湖(鳥ノ海)が青く輝きとても印象的、その前が月山森、その向こうが御浜と呼ばれるところだ、日本海の海岸線も遠望、庄内平野も見下ろせる、周りはまさに高山植物の宝庫である。
稜線は近い 高山の植物のお花畑が続く、足元は岩場!
左:ハクサンフウロ フウロソウ科 右:キタヨツバシオガマ ゴマノハグサ科
左:稜線に立つ 七五三掛(しめかけ)・御浜/行者岳・山頂の道標 伏排岳(ふしおがみ) 右:千蛇谷が広大に広がる タカネグンナイフウロ(いや!ハクサンフロかも)、ヨツバシオガマなどの群落を登り切ると、外輪の九合目伏拝岳、新山が突然目の前に姿を現す、鉾立方面からの登山者が七五三掛方向からもくもくと登ってくる、その鉾立ても車が光って見える、その鉾立の駐車場は台地上にあるように見える。 ここから稜線散歩、まず行者岳(標高2159b)、花々の連続である、数え切れない種類・数である。
これが、鳥海山の代表的なお花
左:ホソバイワベンケイ ベンケイソウ科 右:次々と峰を越える 行者岳辺り 主な植物をあげると:イワブクロ、イワギキョウ、ホソバイワベンケイ、、、さらに有名な:チョウカイアザミ、チョウカイフスマだ。稜線に出ても連続してお花畑が合われる。
左:チョウカイアザミ キク科 右:ウラジロタデ タデ科
左:千蛇渓谷を過ぎた辺りを歩く登山者 右:イワウメ イワウメ科 日当たり・風当りの所が好きなようです 岩に張りつくイワウメ、風・日当たりの良い場所に好んで生える
左:密集のお花畑 右:ウサギギク キク科
左:ミヤマリンドウ リンドウ科 右:ミヤマキンバイ バラ科 高山のリンドウ、ミヤマリンドウがビッシリ。岩にはミヤマキンバイが3枚の葉で光沢、鋸歯がはっきりしている。
楽しい高山の植物が続く
左:大物忌神社が見える 右:イワブクロ ゴマノハグマ科 稜線か見下ろす、大物忌神社、新山(標高:2236b)と七高山(標高:2229b)の間に有って、風を防ぎ、周辺に高山植物が多く生えている所です。 稜線で休憩する登山者たち
新山 標高:2236b 山頂に着くと厚い雲が! 新山を眺めながら稜線を行くと、一部大きく上下するが、快晴の今、全く問題は無い、百宅口からの山道が合流する地点、七高山と新山の分岐に着く、新山の山頂には多くの人が見える。ここに荷物を置いて、お花の坂道を下り、下り切ったところから雪渓をよじ登って、新山へ、大きな岩の積み上げたような山で、標高2236bへ立つ、二峰あって両峰にたってみた。何れが高いか山頂では議論になったが、両方上る人は少ないが、二つの峰からの展望はだいぶ違う。
岩場 お花も通過する人もチョット勇気がいる! 新山と七高山の間は岩場が多く、歩き難いが岩が大きく、間に落ちないように進む。
岩場に咲き誇るお花 チョウカイフスマ ミヤマキンバイ チョウカイフスマは鳥海山の中腹から上の岩地や岩礫地に生え、葉の幅が1aで先がとがる、花も1a以上、旧火山口の壁面に多く、写真のようにほとんど土がなそうな岩の裂けめに群落をつくる。メアカンフスマは雌阿寒岳・知床半島に生え、やや小型です。ナデシコ科。タカネツメクサもナデシコ科です。 また、新山と七高山の間の岩場に綺麗な花が咲く。 今度は大物忌神社方向に下る、大きな岩に両手を使って下る。
大物忌神社周辺はお花畑が広がる イワブクロはゴマノハグサ科、高山帯の砂礫地に生え、大きな群れをつくる、葉は幅広く横に張り、花は上部に数花ずつ込み合って咲く。花弁の外側には細毛が多い、背丈のわりに大柄の花で、直ぐにイワブクロと分かる。ミヤマクワガタもゴマノハグサ科です。 大きな岩を下るので危険が多い、岩場を下ってすぐに、チョウカイフスマの群落がある、しばらく私たちは、チョウカイフスマを楽しむ、ここにもイワブクロが多く咲く。多くの登山者は登るだけに精魂つき、お花を見る余裕がないようだ、余裕の工程が必要だ、今頃は一番日が長いから、早朝登山をすれば充分日帰りが可能だが。
チシマギキョウが散らばっている 神社の裏から、雪渓の下部を横切って、荷物を置いたところまで登る、ここでも花を見向きもしないで、先を急ぐ登山者が目立つ、もったいない!見た目より簡単に登れる、稜線の分岐から数分で七高山山頂(標高2229b)、ここからの新山の眺めは素晴らしい、矢島口から登って来たご夫婦、やっと着いた山頂、さらに最高峰新山(標高2236b)へ向かう。
左:こんな小さな株も有る 右:稜線に戻ると空は再び青空
分岐から大物忌神社 山頂付近で曇りが切れてきた 七高山と新山の分岐に戻って、お花畑の稜線を引き返す、左、眼下にはこれから戻る駐車場が見える、滝ノ小屋も森林の中にポッカリと見えている。登りの時より日を受け、お花は大きく開花し、ニコニコ気分である、何処から飛んできたのか無数の赤とんぼ、楽しくランデブー中である、「佃煮にしたら」なんて言う人もいる、強い風は里から赤とんぼを吹くあげるのだろうか? 行者岳、伏拝岳と、お花畑を見ながら稜線歩き、伏拝岳から花に囲まれ薊坂を下る、鳥海湖:鳥ノ海が輝いている、上から見下ろすお花畑は見ものである。
イワギキョウとチシマギキョウは似ているが、見れば違いが判ります 大物忌神社・新山などを眺め、薊沢を下る。お花畑と鳥海湖の眺めを楽しみながら。
左:コイワカガミ 右:ハクサンチドリ ラン科 テガタチドリ、ハクサンチドリはよく似ている。テガタチドリは白山以東の中部地方、関東地方北部、東北地方中部、北海道西部や東部。ハクサンチドリは中部地方以北、関東地方北部、東北地方、北海道の各地。ハクサンチドリの方がやや湿った所に多いようですが?
左:コバイケイソウ 右:ミヤマダイモンジソウ ユキノシタ科 ミヤマダイモンジソウの茎は根から2〜5本がほぼ直立し、鮮やかな緑色でほとんど毛は無い。葉はじん円形、てのひら状に7浅裂し、縁に切り欠き状の不規則な鋸歯をつけ、上面は濃い緑色でほとんど毛は無く、やや光沢、下面は白色をおびて緑色、基部は心形で柄に続き、柄の基部は茎を抱き、すべて根生し、膜質の托葉がつく。花は茎の上部に5〜10個がまばらな円すい状の集散形につき、白色または微紅白色で花弁は5個、上部の3個は小形の、下部は2個、うち1個はやや短く、皮針形の鋭頭で下垂し、おしべは10本で2列にならび、花弁より短く、花柱は2個ある。がくは5深裂して裂片は卵形、子便とともに短い腺毛がつく。果実が着くので面白い。
何時かまた期待鳥海山 これから雪渓を下る 朝の雰囲気は無く、美しい眺めです
雪渓の縁に咲く 下山の雪渓歩きは滑るように早い、雪が溶け朝よりだいぶ歩き易い、雪渓に縄でルートを作っている管理人のお話だと、8月まで雪は残っているとのことだ、小雪渓と大雪渓・心字雪の間のオアシスの入口には清流が流れ冷たく美味しい、ただ雪渓を歩くのではなくここを通過する事をお勧めする、足元の花の数はここが一番多いからだ。
朝の登りには見えなかった綱
左:マルバシモツケ バラ科 右:タテヤマリンドウ リンドウ科 山頂や稜線の鳥海山の花は見えない 心字雪を抜けると河原宿、朝は少し霧だったが今は快晴、最高の楽園である、河原宿小屋の前には宿泊客がのんびりと楽園を楽しんでいる、大雪渓・小雪渓を登って鳥海山の稜線が手に取るようにくっきりと見え、何時までもここにいたいが、明るい内に八丁坂のお花畑を見たい朝は嵐だったから、月山・葉山・丁岳が望める、月山は梅雨空の為ぼんやりだが、丁岳は見事な峰を見せている。 八丁坂を下る、朝は見えなかった風景である。
左:ヒナザクラ サクラソウ科 右:イワイチョウ ミツガシワ科 植物の根元は沢が流れる
美しいお花畑 ウラジロヨウラク ツツジ科
帰りの八丁坂 朝の嵐と大違い
お花畑をくだる トウゲブキ ミヤマトウキ
左:ハクサンシャジン キキョウ科 右:ミヤマハンショウヅル キンポウゲ科 ハクサンシャジン、別名タカネツリガネニンジン。ツリガネニンジンの高山性変種で背丈が低く、茎は太め、花柄が枝分かれしない、葉の脇に込み合って咲く、高い山に生えるからハクサンシャジンと言える。 ミヤマハンショウズル、長いツルで他の木を越えている、葉の脇から花柄を出し鐘形の濃紫色の花を一輪つける、朝は雨の中でしたが今は見事です。 滝ノ小屋が見えてくる 直ぐ下が駐車場 朝の嵐は嘘のように晴れ、大きなお花畑が広がって、急斜面だが楽しいコースだ。シシウドのミヤマトウキが美しい、山登りはやはり晴れた方が良い。
お疲れさま! 一輪のニッコウキスゲは姿を変える 滝ノ小屋から駐車場の建物が見え、白糸ノ滝が流れ込んでいる雪渓を下って、まもなく滝ノ小屋の前に着く、もつ鍋を楽しんでいる登山者、良い香りが充満する、朝の嵐では考えられない光景だ、小屋の後ろには鳥海山が雄大に望める。 ここからは、「昔、滝ノ小屋で使用していた石」を敷いた石畳を歩く、ゴウゴウと流れる沢を渡って、背の低いブナ林で展望は無い、下ると登山届の脇に着く。 すっかり車の数は減っている、滝ノ小屋まで今日登って泊まり、明日山頂を目指す人たちが準備中(21日は雨だったようです)。 庄内平野に下り、国道112号で月山を抜け、寒河江市へ、時間的にはこれから蔵王に向かうと真夜中、仮眠すれば夜明けだ、山形市で国道13号を上山市方向に走ると蔵王高原ライン入口、延々と真っ暗な道路を登って、刈田岳直下の駐車場、二台の車が停まっている。 4時頃目を覚ます、コマクサを訪ねる、駐車場から約30分、熊野岳にコマクサ群落があって、沢山咲いていた、冷たい雨が降ってきた、さそく、車に乗り込み、体を温める。白石方向に下るエコーライン沿いにハクサンシャクナゲの群落を見る、これは見事だ!駒草平のコマクサは以前訪れた時に比べ、かなり多くなっている、嬉しいことである。 白石ICから東北自動車道に乗る、各地で大雨情報、郡山Jctで磐越自動車道に入る頃は大雨、特に三春を通過する頃は嵐になる、那珂ICで下り、那珂湊で海鮮料理を食べ、帰宅。 HP:わたしの天気予報 |