陸奥の明峰を訪ねて
八幡平「茶臼岳(標高1578b)八幡平(標高1613b)岩木山(標高1625b)
八甲田山八甲田大岳(標高1585b)井戸岳(標高1550b)赤倉岳(標高1548b)上毛無岱・毛無岱・下毛無岱

 

日程 2006622232425日 (木〜日) 晴れ

 


ミチノクコザクラ  岩木山:種蒔苗代

コース

東北まで

つくば市22:00=(国道294408号)⇒宇都宮=(国道4号)⇒矢板IC=(東北自動車道)⇒郡山0:30=(東北自動車道)⇒安達太良山PA0:40=(東北自動車道)⇒国見1:15=(東北自動車道)⇒仙台2:00=(東北自動車道)⇒中尊寺PA2:50=(東北自動車道)⇒盛岡3:45=(東北自動車道)⇒松尾八幡平IC4:15=(アスピーテライン)⇒4:45茶臼口バス停(トイレ無し)

22日 八幡平

茶臼口バス停5:05―(0:35)→雪渓540―(0:05)→5:45茶臼山荘5:50―(0:05)→5:55茶臼岳山頂6:00―(0:05)→茶臼山荘6:05―(0:25)→6:30黒谷地(くろやち)湿原6:45―(雪道 0:05)→6:50木道出る―(0:20)→八幡平山頂2.2` 7:10―(雪渓で迷う 0:15)→登山道発見7:25―(0:05)→八幡平山頂1.7`・黒谷地1.3` 7:30―(0:05)→7:35源太森山頂7:40―(0:05)→八幡沼7:45―(0:15)→陵雲(りょううん)荘8:00―(0:10)→8:10八幡平山頂8:15―(0:05)→めがね沼8:20―(0:05)→鏡沼8:25―(0:01)→凹沼8:26―(0:04)→鏡沼分岐8:30―(0:03)→8:33八幡平頂上バス停8:40―(0:20)→源太清水辺り9:00=(自然公園財団の車で拾ってもらう)⇒茶臼口バス停9:10茶臼口=(西根八幡平線)⇒蒸ノ湯・大深温泉入口=(西根八幡平線)⇒大沼=(西根八幡平線)⇒トロコ温泉=(国道341282号)⇒十和田湖・大館市(十和田南駅)=(国道282号)⇒碇ヶ関(いかりがせき)=(国道7号)⇒弘前=(県道3)⇒15:00岩木山神社バス停・駐車場(トイレ有り)

23日 岩木山

岩木山神社バス停・駐車場4:15―(境内・拝観 0:15)→境内裏の登山口4:25―(0:20)→神苑桜公園4:45―(0:05)→親雪広場管理棟(トイレ、水場)4:50―(0:05)→岩木山百沢スキー場4:55―(0:00)→第一ペアリフト4:55―(0:07)→登山口5:02―(0:03)→枯れ沢・七曲道標5:05―(0:25)→大木の桜・カラスの休場5:30―(0:30)→姥石・壊れた火の見やぐら6:00―(0:15)→笹原6:15―(0:30)→大木のダケカンバ6:45―(0:25)→残雪の沢7:10―(0:00)→7:10焼止り避難小屋7:25―(0:00)→雪渓(沢を埋めている)取付き点7:25―(0:15)→錫杖(しゃくじょう)清水7:40―(0:25)→中央の草付き8:05―(0:15)→沢源頭8:20―(0:15)→8:35種蒔苗代8:55―(0:05)→鳳鳴(ほうめい)ヒュッテ9:00―(0:10)→最初のピーク9:10―(0:06)→長平登山道分岐9:15―(0:10)→9:25岩木山山頂9:40―(0:20)→鳳鳴ヒュッテ10:00―(0:05)→リフト分岐・八合目10:10―(0:20)→10:30八合目大駐車場・バス停10:35―(015)→笹のトンネルからブナ林10:50―(0:05)→再び笹のトンネル10:55―(0:15)→美林のブナ林が始まる11:10―(0:10)→二分11:20―(0:10)→二分11:30―(0:15)→二分11:45―(0:15)→羽黒温泉・岳温泉分岐12:00―(0:05)→12:05岳温泉バス停12:35=(弘南バス)⇒12:45岩木山神社バス停岩木山神社バス停・駐車場=(県道3)⇒弘前公園・弘前城跡=(市内)⇒国道7/102号交差点=(国道102号)⇒黒石=(国道394号)⇒城ヶ倉渓谷=(国道394/103号)⇒酸ヶ湯温泉上の駐車場(トイレ有り)

24日 八甲田山

酸ヶ湯温泉上の駐車場4:05―(0:20)→不思議な広場4:25―(0:20)→酸ヶ湯温泉1.2`・八甲田大岳30`地点4:45―(0:05)→残雪4:50―(0:10)→雪渓横切る(30b)5:00―(0:20)→雪渓横切る(30b)5:20―(0:00)→酸ヶ湯温泉2.2`・八甲田大岳2.0`地点 展望良し 5:20―(0:01)→地獄湯ノ沢渡る5:21―(0:09)→硫黄のガレ場上部5:30―(0:10)→酸ヶ湯温泉2.6`・八甲田大岳1.6`地点 沢を渡る5:40―(0:05)→雪渓(60b)出合5:45―(0:15)→仙人岱(せんにんたい)ヒュッテ分岐6:006:00仙人岱ヒュッテ6:01―(0:00)→仙人岱ヒュッテ分岐6:01―(0:04)→小岳分岐(雪の下)6:05―(0:10)→雪渓上部6:15―(0:35)→鏡沼6:50―(0:05)→八甲田大岳山頂6:55―(0:15)→雪渓7:10―(0:05)→大岳鞍部避難小屋・沼 7:15―(0:20)→ピーク7:35―(0:10)→井戸岳道標7:45―(0:15)→赤倉岳8:00―(0:30)→八甲田ロープウェイ・毛無岱分岐8:30―(0:15)→残雪の多い沢や湿原8:45―(0:15)→下って低い位置の沢9:00―(0:05)→登って湿原(ミズバショウが見事)の上部9:05―(0:05)→上毛無岱入口9:10―(0:35)→樹林帯・長い階段200段以上)9:45―(0:00)→下毛無岱入口9:45―(0:30)→沢状の登山道10:15―(0:05)→階段(50段ほど)10:20―(0:00)→酸ヶ湯温泉1.4`・八甲田大岳3.8`地点 10:20―(0:10)→城ヶ倉分岐10:30―(0:20)→10:50酸ヶ湯温泉10:58―(0:02)→11:00酸ヶ湯温泉上の駐車場

十和田湖周遊

酸ヶ湯温泉上の駐車場=(国道103号)⇒谷地温泉=(国道103号)⇒蔦温泉=(国道103号)⇒焼山=(国道102号)⇒奥入瀬渓谷=(国道102号)⇒十和田湖半周=(国道103号)⇒発荷峠=(国道103号)⇒十和田南駅=(国道282号)⇒鹿角八幡平IC=(東北自動車道)⇒帰路


八幡平   岩木山   八甲田山   蔦沼   奥入瀬渓流

東北の植物自然公園を自分の足で、自分の目で、自分の手で掴んだ、そして、尾瀬・上越・谷川・日光・那須辺りに生える植物に会えました、ノリウツギ、ツルリンドウ、ダイモンジソウなど筑波山にも生えている。

八幡平 2006622

 22日松尾八幡平ICを降り、八幡平アスピーテラインへ入ると、左に雄大な岩手山(標高2038b)が見えてくる。長い大規模なスノーシェッドを幾つも抜け、広大な裾野が広がって、道路脇に展望所が有って、さらに上昇を続け巨岩の下を大きく右に曲がる(ここも展望所)すると、数10b先の左に茶臼口バス停が有る、この辺り岩手山の右には秋田駒ケ岳(標高1637b)も望めうっかりするとこのバス停を見落とす所です。

 岩手山を背中にして、 茶臼岳登山口はバス停から10bほど道路を横切った所にある。木の階段を登る、岩手山が素晴らしい。この急登は5分程でゆるむが足元に残雪、笹(ネマガリダケ)で覆われる藪、前方に茶臼岳が見え、茶臼山荘が小さく見えている。湿地帯、右は素晴らしい高原が広がる。再び傾斜を増すと斜面に雪渓、道を完全に塞いでいる、幅30bアイゼンを着けないと横切れない傾斜だ。この雪渓を前景にしての岩手山の展望は素晴らしい。


茶臼岳斜面から岩手山

通過後小さな蕾みを付けたサンカヨウなどの花が現れる、雪が融けたばかりでまだま小柄だ、何度か雪を踏んでゆく。

 難なく遠くに見えていた茶臼山荘の前に飛出る、同時にガスが出て視界ゼロ。茶臼岳まで0.24`の道標を見てアオモリトドマツのトンネル樹林帯(コシジオウレン?が沢山咲いている)をくぐり抜けると茶臼岳山頂に到着。正面に岩手山と秋田駒ケ岳が望める所だが登山口での青空はうそのようにガスで視界はゼロ。八幡平の三大展望台とのこと、山頂を離れる瞬間岩手山がガスの中に現れ、眼下に熊沼が見えたが山荘に戻ると再び濃いガスに覆われてしまう。


茶臼岳山頂から熊沼

 石がゴロゴロして河原を歩くような道が続く、ヤマザクラ(タカネザクラ)が満開、ここも笹が多い、展望は無い、時々残雪を横切って行く、倒れた木も有って歩き難い。シャクナゲが現れるが蕾み。ようやく笹藪から開放され、石が大きくなって、まもなく一面イワイチョウ(一本も咲いてはいない)で埋まる湿原に飛出る。

 

 

すぐに木道が現れ、湿原散策になる、白い小さな花が群落し一面に広がっている。ここが黒谷地湿原で、八幡平アスピーテラインの黒谷地バス停から5,6分の所です。

 

 

 

 

 


黒谷地湿原に咲く:ヒナザクラ 可憐なサクラソウ

 真直ぐ進み八幡平を目指す、八幡平3.3`・茶臼岳1.6`地点。黒谷地湿原を離れると深い積雪、雪の上には足跡も無い、ここはアオモリトドマツの木々の間が周囲より広いので登山道と判断する、5分ほど真直ぐ進むと木道が現れる、しっかり頑丈な木道である、木道は直ぐ雪の下、木道もだんだん現れなくなって、八幡平2.2`地点斜面の右を巻いて行く、平坦になってホットすると同時に目の前に大きな雪渓の斜面が足を止める。雪の中に木道が入り込み登山道は不明だ、急斜面の雪渓を真直ぐ50bほど登って、上部に出る。ガスは一瞬切れ安比岳方向が見事だ、同時に周囲の森林の底に雪が多くて驚く、アオモリトドマツの樹海が見事で雪渓の危険を感じさせない。上部の何処かに登山道が有るはずだ、左右歩いて必ず有る入口を探す、よやく20分ほどかけ探す、結局、一番高い位置に登山道を見つける、目印のリボンなど無かった。

  木道を緩やかに下る、すぐに雪に覆われる、雪解けの地にはショウジョウバカマやエンレイソウ(黒)が見られる。



イワナシ

笹薮の下にはイワナシひっそりと咲いている、ショウジョウバカマの咲く頃と同じで良く同じ場所に見られます。

が八幡平1.7`・黒谷地1.3`地点 源太森取付け点、一度はパスしたが先にも登り口があり、思い切って雪の中を登る、あっけなく、数5,6bでピークの源太森に到着、展望が良く通り過ぎなくて良かった。広大な樹海が目の前から延々と続くただ八幡平や八幡沼方向はガスに覆われている。しばらくぼーぜんと眺めていると岩木山や八甲田山方面の山々が墨絵のようにガスの中に浮かぶ、反対方向には茶臼岳、そして岩手山、秋田駒ケ岳も見えている。

 

 

登山道に戻って雪道、木道が現れ前方に大きな沼、八幡沼である、駐車場1.0`・八幡平山頂1.0`地点


八幡沼:やっと咲き出したミズバショウ

 交差点を右折、池塘が点在し、広大な湿原、ヒナザクラやイワイチョウなど芽も出ず、従がって開花はまだまだ先です、八幡沼岸に近づく木道があって入ってみると沼の淵を歩くようになっており、休憩場も有ってお弁当を広げるには良いところだ。中央の木道に戻ってゆっくり大湿原の中を登るとまもなく陵雲荘の手前のT字路に着く。

  右に90度折れ緩やかな雪渓を登る、ここもまったく踏み跡も無い。やや左方向に夏道が見えて、コンクリートに石が敷かれた広い登山道になって、今度は右に大きく曲がって行く、これで雪から開放されたかと思うと、また広大な雪の原になる、ここは八幡平頂上バス停から登って来る人が多いのか要所要所に竹の先にリボンを付け立てかけてある。石畳の遊歩道も雪に埋まっては見えないただの道である。やっと到着した八幡平山頂は樹林帯の中である。

  山頂には見晴台が建てられ登ると、アオモリトドマツの樹海を楽しむことができる、頂上バス停1.1`地点、蒸(ふけ)ノ湯方向うに、石畳を下る、直ぐに蒸ノ湯分岐、蒸ノ湯に足を伸ばす予定でしたが、分岐で少し進んでみたが深い雪と道が不明で引返し、八幡平頂上バス停へ向う。

  めがね沼、沼と言うより残雪で埋まっており、湖面はっきりしない、続いて鏡沼で不思議な凹沼(夏には水も切れキヌガサソオウガこの沼に咲くと言う。20216月中旬に出かけた友人によるとドラゴンアイと言うそうです「素晴らしい光景で春になるにつれて雪が溶けて3重ほどの雪と水の層ができるようです」)で青い竜の眼のような雪形(GWの頃)になるそうです。

続いて山頂からの道が合流、この辺りスミレが大群落でギッシリ咲いて釘付け!

  八幡平頂上バス停8時半到着 次のバスはお昼過ぎとのこと、茶臼口バス停まで歩いても1時間ほど、待つ必要は全く無い、直ぐに歩き出す。

  八幡平アスピーテラインの遊歩です、八幡平の斜面に設けられた道路は常に雪崩等に破壊され工事跡が多い、斜面には残雪、稜線より深い。

スミレ、ショウジョウバカマ、シラネアオイなどが咲き退屈しない楽しい遊歩、自然公園財団の車が止って茶臼口バス停まで送ってもらう。やはり八幡平アスピーテラインは車で走って価値がある。茶臼岳から見えた沼は熊沼だと教えてもらう、彼らにしてみるとこの厳しい雪山は驚くような珍しいものでは無いようだ。


茶臼口辺りから熊沼

茶臼口バス停で降ろして頂き、八幡平アスピーテラインで再び八幡平頂上へ向い、八幡平を後にする。蒸ノ湯が眼下に反対には大深温泉入口の休憩場、ここにはトイレがある。さらに鹿角へ下ると大きな駐車場に出る、反対には大沼が美しく、湖岸でレンゲツツジを散策する観光客が見える。鹿角八幡平ICから東北自動車道に乗っても良いが、幾つか有る道の駅に寄るのが楽しい。弘前まで長い距離ではない。

 

岩木山2006623

弘前に入ると目に付くのが美しい岩木山、象形の姿は津軽富士と呼ぶにふさわしい。標高1625bの独立峰、そして岩木山への道路はりんご園を大きく回って近づくようにルートが仕掛けられている、素晴らしい岩手山の光景をみながらのドライブになる。この道は弘前市石川から岩木町百沢へのアップルロード、丘陵地を走りリンゴ園と岩木山、実に絵になる。何度も道路脇に車を停めてしまう。


アップルロードから岩木山

  岩木山神社バス停、駐車場、さらに100b離れた所には大駐車場が置かれている、神社の前には水洗トイレ。

  下山したばかりの登山者に岩木山の様子をお聞きする、彼は岩木山神社バス停から朝(755分?)バスで岳温泉へ、山頂行き(8:55発)バスに乗換え、八合目から山頂を登り、下山は百沢コースを下ったとのこと、雪渓は雪が多く大変だったご様子。当然聞く:「ミチノクコザクラは咲いていましたか?」「はい!」とのことである、尚、彼の会った人で、雪渓を下ったのは彼一人、下から登った人が一人いたようだ。神社の前ではゆっくり休めない、百沢スキー場の駐車へ移動、ここにはトイレ、水場有る、ここの駐車場の一押しは岩木山の展望ある。朝方3時頃激しい雷。

  登山当日:朝方の雨は止み快晴、岩木山神社から登るのが一番、神社の前に朝移動、大型バス一台、10数台の車が停まっているが、登山者とは思えない。神社の鳥居の前で昨日アイスクリームの販売員、その販売員に邪魔にならないよう駐車場の中央に堂々と停めさせて頂く。

  4:15 岩木山神社の境内に入って行く、国の重要文化財に指定されている山門や拝殿、みごとな彫刻、みちのくの日光といわれるだけの素晴らしい貫禄である、ひっそりした境内は

 

 

すがすがしい空気が動くだけ、それでいて心明るい気分になれる、そんな「みちのくの日光」。大きな石畳を踏んで社殿へ向う、うっそうと茂る杉立木に囲まれた社殿の屋根の上に岩木山が見える、これから登る山である。

 

  境内を右に離れると、岩木山登山口、茂る杉林に必要以上に手入れなく素晴らしい道が続く、津軽平野の明峰を登る信仰の山の面影にたっぷり触れら、じっくり急がず歩きたい所です。

  沢を渡ると道幅少し狭まる、落葉がフカフカ、道標も無く変に飾るものも無く実に好ましい、続いて水量の多い用水路、背の高い燈篭、ここで杉林は終点。岩木山の全容が目に入ってくる。

  道路に出合って、津軽国定公園岩木山「神苑桜公園」(桜林公園)へと入って行く、ゴルフ場に桜木を植えたような公園、親雪広場管理棟、昨夜車を停めた時に利用させて頂いたトイレ、水場を見送ると、岩木山百沢スキー場に到着。道路(百沢スキー場無料駐車場からの道)を横切って、正面の大きな建物の中を直進して抜けるとスキー場ゲレンデの上に雄大な岩木山が待っている。

  右に第一ペアリフト、左右にロッジが建ち、ゲレンデの砂利道をのんびり登る、振向くと秋田の山々を遠望。砂利道は二分、左に折れ20bほど樹林帯に入ると登山口、ここから本格的な登山道となる。

  登山口に登山者にはあまり興味の無い金ぴかの像が二体、5:00 枯れた沢を渡ると七曲入口の大きな道標、薄暗い樹林帯で展望は無い、急登が続くがそんなに長いものではない。このあたりカタクリの群落らしく、種を付け細い茎がいっぱい伸びている。緩やかになって、山頂3時間半の道標、七曲。特に驚くような曲がりは無いまま進んでゆく、むしろブナ坂と呼称した方が良さそうな美しいブナ林が続く。

 右に杉林が見えだし、古い登山道が新しいコースに変わって、枯れた沢のようになって登山道とほぼ並行している。左右が笹に覆われて、上空が見えると少しは明るくなってくる、ウツギがピンク色の花を見せてくれる、雑木林のトンネル、モミジも多い、紅葉時期は見事であろう。

 上半身がつゆに濡れる、でも空気は初夏、暑い、この濡れがむしろ心地よい。大木の桜の木が印象的、その大木を見送ると、カラスの休場に到着、5,6人が同時に休める広場で木々が伐採されて明るいが展望は無い、ベンチは有りません。七曲らしき箇所が無かったと思い休憩。

 ここから傾斜が増す、丸太の階段、これは土留め用、登山者は楽ではない、数は数本だがヤマツツジが綺麗に咲き、ウツギと争うように咲き誇る。林にはダケカンバが多くなって、それなりに標高が高くなったことを示している。道が二分、太い道標に従がって左折、ちょっと開けた笹原に飛出る、展望は期待できない。チゴユリ、スミレ、カラマツソウの小群落が次々と現れるが、DMC-FZ5はつゆで誤動作、シャターチャンスまったく押せない、この前衛モデルは雪渓上を歩き中に寒さで誤動作、メイカーの現場研究が望まれる(帰宅後:修理ご相談窓口にTel、「私はそのような経験がありません」とのご回答)。

  話は登山道へ戻す、木々の背が低くなって岩木山が見えてくる、すぐに大木のダケカンバ、再び雑木林へ、足元に小さなサンカヨウ、笹に覆われた登山道を登り切ると、再び展望が開ける。足元にはベニバナイチヤクソウが紅色の花をつけている、葉がピカピカにつゆで光っている、見るだけである。

  7:10 雪に埋まった沢を横切ると、焼止りヒュッテの狭い庭先に出る、(標高1067b)小屋に入って見ると雪崩が多いらしく、雪崩れ時に使うであろう道具の数々、10人程泊まれそう。DMC-FZ5はまだ動かない。

  朝食、人の姿は無い、沢の音が大きい。

  小屋から出て、数b進むと雪に埋まった沢、山頂方向にその雪渓は伸びている、おそらく登り切るのに一時間は掛かるだろう、雪渓取付き7:25、雪渓の最上部(種蒔田代)着8:20でした。

  雪渓に取付き、右の斜面端を行く、5bほど木道は見え、雪の中に消えている、50bほど登ると錫杖(しゃくじょう)清水?だろうか、雪の下にゴウゴウと水流の音、ここは左に大きく逃げ、巻いて上に出る、口を開けた雪渓の下は広い空洞になって恐ろしい。7:40

 8:00 甘く見て雪渓の半分、上を見上げると雪渓の淵はまだ見えない、希望の持てる点は、山頂稜線は濃い緑で飾られており、濃い緑色に飾られ、とても美しい光景。ここの雪渓を乗越えると何かが待っている。

 傾斜はこの辺り一番キツイ、プロスキーでも容易に滑りきれないであろう、こんな時は四足、昨日岩手山神社で会ったおじさん、良くここを下ったと感心、登る方がはるかに楽である。この辺りが坊主ころがしだと、先ほどの錫杖清水は雪解け水が作る沢で、錫杖清水はどうやら雪渓の下らしい。この大沢登りは雪が沢を埋めているから、沢の荒れに無関係になりむしろ歩き易い。

 8:03 やっと中央の草付きへ、この草付きには登山道は無く、草付きの左側の淵に移ってゆく、この辺りからミチノクコザクラが咲き出すと言う、今日はこの雪の下であろうか?

 白馬岳鳥海山近くの八甲田大岳では雪渓に道印の綱が引かれるが、この雪渓は無く、個人の力量で登る、8:12 今まで眼下の景色が見えていたが、急に暖かいガスが下から追いかけるように活き良いよく昇って来て、アット言うまもなく視界が悪くなる、すでに危険な急斜面は通過しており、しかも嬉しいことに、雪の下に草(笹)が見えてきている。

 上前方に尖ったピークが大きくなって、雪渓の幅もグット狭まり、雪解けの淵にショウジョバカマが沢山咲き出している、そして、疲れを吹っ飛ばす綺麗な光景が目の前に広がる。

 名花ミチノクコザクラ、イワキコザクラとも呼ばれるそうです、それほど大きな群落ではないが、会津駒ケ岳のハクサンコザクラと比べあまり変わらない。ただ違う点は群生地がこちらは岩場、会津は草原でした、雪解け後直ぐに咲く可憐な姿は同じだ。今の時期東北の明峰を訪れる計画の主目的がミチノクコザクラに遭うこと、見頃の時期にここに来て大満足です。

DMC-FZ5のマニアルにない操作で貴重な一枚をゲット。

  足元に次々と現れるミチノクコザクラを見ながら種蒔田代の道標に到着、目の前に池、池は上の稜線から雪渓が落ちている、その稜線に鳳鳴(ほうめい)ヒュッテが見えるのだがそこまでのコースが解らない、ここはチングルマのお花畑で素晴らしい、でも迷って上に行けないのは悲しい。

  小屋へのルートを探す、どうやらこの池に落ち込む急斜面の雪渓を登るしかないようだ、途中に巨岩が有る、まずそこまで、岩に着き見上げると小屋方向に登山道の階段がこの雪渓に下りている、四足急斜面の雪渓をのぼって、最後はエイヤ!で登山道に飛びつく。

  ここでようやく雪渓から離れ、鳳鳴ヒュッテに着く、9:00 八合目からの道が合流、ここ

から今度は岩場の急登、第一おみ坂を登る、大きな岩をよじ登る、雪渓の方が転んでも痛くは無い。一度平坦になって次が第二おみ坂だろう、最後の登り、大きな石で埋められた岩木山山頂に到着。岩木山神社奥社、避難小屋などが荒れ放題。

  ガスが被い展望は期待できない、時々ガスの晴れ間に登った雪渓が見える。一番立派な巨岩を探し、朝食。鳳鳴(ほうめい)ヒュッテまで戻る、登りに苦労して乗越えた種蒔田代の池を見下ろす、写真の中央がミチノクコザクラが多く見られるところです、ミチノクコザクラの里。

 

 


山頂から鳳鳴(ほうめい)ヒュッテを見下ろす

岩場はお花で飾られ、黒い溶岩が白・黄色の花に染まっている、大群の蛍が岩にとまっているようでもある。噴火口(鳥ノ海)の淵を行く、噴火口の斜面は雪、前方鳥海山にリフトが見える、さらに噴火口の淵を急降下、鞍部に着く、初めて登山者に出合う、リフトに乗らずスカイライン八合目駐車場から登って来た人達だ。

鞍部から急降下、10:05リフトまで登る力があれば歩いて下った方が良いだろう、カニコウモリが沢山見られる雑木林を下る、登山道はあまり手入れがなされず荒れている。ご夫婦が急登をニコニコと登って来る、まだまだ下の登山口から20分程。10:30 スカイライン八合目駐車場に降り立つ。5,6台の車が止まって静か、売店・食堂、トイレなどあり、広大な駐車場。リフトは9:0016:00の営業(800円)

10:40 スカイラインの取付き点に岩木山獄登山コースの入口がある。ネマガリダケに覆われトンネル状、急坂を下る、展望が良さそうだがネマガリダケが期待を裏切る。登山道は雨水でえぐられてはいるが良く踏まれており登山者は多いようだ。ガサガサと動物の音、驚くが男性3人が登って来る。10:50 ブナ林に変わる、ようやく笹から開放されるが展望は悪い、右下の沢は雪が埋まっている、流れの音が聞こえるので融けるのは時間の問題であろう、時々道を妨げる木々が切られ手入れはされている、ブナ林は5分ほどで再び笹に囲まれる。登山道と並行するスカイライン空いているのかうるさい車の音は聞こえない。

ブナ林になり、ご夫婦が昨年6月中旬に百沢登山コースを登って焼止りヒュッテ先の雪渓で道が不明になって断念(雪渓を登った経験が有れば問題は無いが)、今日はそのリベンジとのこと、鳳鳴ヒュッテ下にある池の淵にミチノクコザクラの群生が有りますよと教えてあげる。

山頂迄2時間地点、大木のブナからすらりとしたブナ林に変わる、ブナ美林とはこれだと言わせる見事なものである。


美林のブナ林

二分、ここを登る人はちょっと迷う、左へ、11:20 すぐ先にも二分、ここも左へ進む、群馬から来られた男性一人女性二人。11:30 この時間だとロープウェイに乗っても楽な登山ではないだろう。

休憩中のご年配(男性2人、奥さん)、ネマガリダケの竹の子採り、最長年のおじさんは八甲田ロープウェイ山頂公園でガイドをされているとのこと、流石に良く草木の知恵袋、案内もとても美味い。きっと八甲田のガイド名人であろう。

八甲田山は「酸ヶ湯温泉から仙人岱ヒュッテ、そこから八甲田大岳、元気なら赤倉岳を経て、山頂公園手前で毛無岱(けなしたい)へ下ると良いよ」と言う、「小岳、高田大岳経由谷地温泉に行きたいのですが?」と聞くと、「高田大岳から谷地温泉間は道が悪いよ」とのことでした。

羽黒温泉分岐で彼らとお別れ、岳温泉は直ぐだ、12:05 岩木山獄登山口に到着。雨が降ってきた、弘前行きのバス(弘南バス)は:7:40,8:50,10:45,12:35,14:25,16:35,17:55とある、次は12:35、久しぶりのお店、バス停の食堂に飛び込む、美味しい岩木山?のラーメンでした。

バスは12:45 岩木山神社バス停に着く、神社の前に私の車のみ、アイスクリーム販売員、一個100円は安い、岩手山ガイドブックを頂く、残り一冊の岩木山登山コース詳細のブックは頂けなかった、あと一押しで頂けたかも知れない。

弘前公園の標識を追って、弘前市内へ、弘前公園の民営の駐車場に入り、公園散策、ベンチで熟睡。
市街から一度国道7号に出て、黒石への国道102号へ入り、十和田湖の道標を頼って、黒石で八甲田山の道標、国道394号へ左折、急に車の数は減る、大川原は高原、城ヶ倉渓谷は紅葉時は見事だろう、国道103号との交差点で左折し八甲田ロープウェイを見学。
八甲田ロープウェイ発(JRバス)十和田湖行き:8:29,9:39,11:09,12:59,14:29,16:19 青森行き:8:55,10:35,12:35,14:35,16:05,17:35

八甲田山でガイドするおじさんが教えてくれた酸ヶ湯温泉上の大駐車場へ、ビジターセンター、トイレ(水洗)が置かれている。夕方から激しい雨。    

 

八甲田山2006624

  3:30 騒がしい、車がどんどんやって来る、夕べは数台だったのに、ネマガリダケの竹の子採りの人々である、聞くと登山者いないらしい。4:05 起こされ昨夜の雨もすっかり止み、快晴。竹の子採りの人達と仙人岱ヒュッテ経由の八甲田大岳登山口に取付く、林道のように幅広い道に丸太(土止め)の階段、マイズルソウが咲き、八甲田大岳4.0`、噴火の荒地を正面に見て、左折、古道でとても気分の良い道です。ダケカンバ、ナナカマド、カエデが現れ、竹の子採りの人々は左に分岐する細い道に入って行く。ここから八甲田大岳まで人に出合うことは無かった。

 不気味な火山灰の砂地原が登山道左に現れる、周辺の笹は枯れている、その地に入って見ると奥にマイズルソウの大群落。登山道に戻って、小さい沢に出合うが、この水は進行方向の道に続いている、大きな石、小さな石、歩き難いが木の根が道を支えている、ダケカンバの美林、落差の大きい所には積木が置かれる。

  右に高い山(小岳、高田大岳辺り)が見えてくる、酸ヶ湯温泉1.2`・八甲田大岳3.0`地点 4:45 大きく左に曲がると再び丸太の階段、サンカヨウ、色の濃いスミレ、マイズルソウ、カタバミと雪解けに咲く花が多い、4:50 登山道に残雪、南八甲田が雄大に見えてくる。


南八甲田の美しい稜線

  左の斜面にはピンクのツツジ、右にはアオモリトドマツの樹海が眼下に広大に広がる、5:00 雪の沢にぶつかり道は消える、20b左に登り、横切れば土の道になる、一変し登山道はぬかる、八甲田大岳山頂が見える、前方に黒い沢(石が黒い)が見える、展望は180度に広がり、20b急斜面の雪渓を横切る、酸ヶ湯温泉2.2`・八甲田大岳2.0`地点 5:20 ここまで来ると南八甲田連峰がいっそう雄大になって見えくる。

  赤茶けた今にも崩れ落ちそうな斜面を横切る、活火山である。激しい流れに架かる橋を渡る、橋の上から右方向の眺めが良い。不気味な地点、沢は地獄湯ノ沢と呼ぶ、足元は硫黄の岩肌、賽ノ河原のような所を緩やかに登る、普段見れない噴火の跡、10分ほどで草付きへ、ホット一息。

  イワカガミ、ゴゼンタチバナが多い、沢に手が届く位置、上の湿原から流れ出す綺麗な水である。ナナカマドなどの木々に包まれる沢、美景に尽きる。


美しい渓谷

  酸ヶ湯温泉2.6`・八甲田大岳1.6`地点 5:40 反対岸に渡る、ハイマツ、ナナカマドに囲まれた登山道、一度離れた沢に再び出合い、笹に覆われ、流れの音が大きくなって、橋を渡る。

  5:45 雪渓に出る、雪渓の下をゴウゴウと水が流れ沢を作っている、雪渓には長い竹の先にリボンの標識が導いてくれる、雪渓の幅は60bほど、木道が現れ、急流の沢は緩み、静か、別世界、チングルマの大群が迎えてくれる、湿原が広がって、湿原の入口に仙人岱ヒュッテへの分岐、数10bの笹の道を抜けると美しい小屋。

  再び木道に戻る、左に八甲田大岳、右に小岳の素晴らしい光景、足元にはチングルマ群生


八甲田大岳

  八甲田大岳登山道は、雪渓から始まる、6:00 雪渓には道案内の綱が引かれ、綱に沿って登れば良い。
雪渓の中間点で小岳、南八甲田の美景を楽しむ、6:15 雪渓から離れ、急登が始まる、小岳のさらに奥に高田大岳が見えてくる。

 硫黄岳との間のアオモリトドマツ樹海は見事、雲海の上に浮かぶ南八甲田は美しく印象的、まもなく雲上の湖、鏡沼に到着。

 

 

6:50 チングルマの大群落。ここからは一歩一歩がキツイ急登、展望とお花見が何時の間にか八甲田大岳山頂直下に引きあげてくれる、チングルマ、イワカガミが斜面を飾る。

登山道には大掛かりな崩壊を防ぐ工事が行われている。

左の雲海に遠望の岩木山がクッキリ見えている、雲海に浮かぶピークは明峰岩木山にもである。

八甲田大岳山頂に到着。6:55 山頂をチングルマ、ミヤマキンバイが包むように咲き誇る。


岩木山、小岳、高田大岳、これから進む八甲田連峰の峰々の展望は素晴らしい。6:55


八甲田大岳山頂のお花畑

  前方の眼下には大岳鞍部避難小屋(大岳ヒュッテ)と沼、その沼からに井戸岳・赤倉岳の稜線へ登る木の階段のルートが見え、左には昨日登った岩木山を遠望する、周りに岩木山に並ぶ標高1625bの山は無い、ここ八甲田大岳の標高は1585b。

 

右は小岳と高田大岳を望む。ハイマツ帯に入り、大きな雪渓、ここで大勢の登山者に出合う、今朝酸ヶ湯温泉を発し、毛無岱経由で登って来たようだ。

  大岳鞍部避難小屋 7:15 山岳スキー避難小屋として建てられたようです、小屋の庭先にはベンチ、休憩にはとっても良いオアシス。沼の手前を緩やかに登りはじめる、沼にコガモを連れたカモ一家。カメラでキャッチだがDMC-FZ5は頼りない、親カモの方がすばやくコガモを藪に隠してしまう。

ミヤマオダマキが沢山咲き、まだまだ見頃はこれから、ピークに立つとガスにスッポリ覆われてしまう、稜線はお花畑の漫歩になる。

 

 


斜面を独占するイワウメ

  チングルマ、ミヤマキンバイ、イワウメ、イワカガミ、バイカオウレンと次々と現れる、まもなく井戸岳の道標だが井戸岳の山頂は柵の奥くに見える、ハイマツ帯に囲まれ登山道が見えない中を鞍部にちょっと下る、

 

ガスが切れ八甲田大岳周辺が見事、あっけなく赤倉岳 8:00 ハイマツの美しい斜面を下る、右は赤倉沼、残雪の斜面が落ち込んで沼は見えない。

 写真は、八甲田大岳から大岳鞍部避難小屋に下る時に眺めた井戸岳(標高1550b)(中央のピークだが侵入禁止)、右奥が赤倉岳(標高1548b)ですが、小さく見える沼から井戸岳横のピークまでがお花の多い所です。

 

 

 

 

 

 


イソツツジ?(ヒメイソツツジ?)

  8:20 稜線漫歩はここで終わり、八甲田ロープウェイへと下る、急降下、以外と長い下り、ハクサンシャクナゲがつぼみを付けだいぶ膨らんでいる。アオモリトドマツ樹林に入る、8:30 ようやく毛無岱と八甲田ロープウェイ分岐に着く。

  90度左に折れ、バイカオウレンの凄い群落を見る。毛無岱湿原に出るまでが大変です。

 まず、八甲田大岳から赤倉岳を縦走し、毛無岱に下る周遊コースになっており、人気の高いコースでよく踏まれている。しかし今日はちょっと大変、出てくる沢は全て雪に埋まっている、雪が無くなる夏道になるのはだいぶ先のようです。大きな雪渓も現れる、土が出るところはネガマリダケの根が飛出て滑り易い。8:45 続いて急な木の階段、木道はすぐに雪に埋まる、アオモリトドマツの美しい雪渓、ここは大きく下って、鞍部の沢、うっかりするとそのまま沢を下りそうな迷い易い所。よく見ると左上にピンクのリボン、沢底から登り返す、木道が出ている、9:05 雪に埋まった大きな湿原、数10bほど登山道うから離れ雪渓を下ると、ミズバショウの群生を楽しめる、積雪が無いと近づけない。


カメラの後ろは残雪、ミズバショウが現れる

 さらに、笹薮とアオモリトドマツ林を抜けると、9:10 八甲田大岳1.8`地点(直接大岳鞍部避難小屋へ行く場合)、ようやく広々とした湿原に飛出る、上毛無岱、木道はチングルマに囲まれる。毎年登って来る花好きの女性、酸ヶ湯温泉から登って、大岳鞍部避難小屋へ登って周遊するのだそうです、毛無岱は酸ヶ湯温泉方向から登ると緩い傾斜で、花を下から観賞するので何時もこのコースを取るのだそうです。チングルマに囲まれた木道で彼女としばらく、お花の話を続ける。


上毛無岱のチングルマ 凄いに尽きる!

  稜線では誰一人遭わないで、ここまで下ると大勢の人達がお花畑を訪れに登って来る、挨拶は一言「綺麗ですネ!」

  潅木帯に入る、200段以上の木の階段、八甲田山の名物、手すりも無い急な階段、階段の上ですれちがった二人の女性「秋に今度キテネ!」、階段から見下ろす下毛無岱は素晴らしいとのこと。


200段を越える超長い階段

  下毛無岱、上毛無岱で会ったお花好きの女性が「下はイワイチョウが沢山咲いています」と教えてくれた通り、素晴らしい、

 

 

上毛無岱には数本だった、上と下ではかなり気温が違うのか、下の方が池塘は多く湿気が多いのか?

イワイチョウは雪解けの水がある湿原に咲く、葉の表面が光沢、イチョウの葉に少し似ていますね。ミツガシワと花の形は似ています。

 

 

イワイチョウ(ミツガシワ科)

 

 

 

 

 


池塘の多い下毛無岱

   今度は先ほどよりだいぶ短い階段、ブナの美しい所だ、下るとここは毛無岱から離れた場所になる。酸ヶ湯温泉1.4`・八甲田大岳3.8`地点、10:20 枯れ沢に下って、登り返す、城ヶ倉分岐 10:30 毛無岱には無かった残雪が現れる、酸ヶ湯温泉0.5`・八甲田大岳4.7`地点 ここまで来れば大きな駐車場が見えてくる、朝ガラガラの大駐車場がほぼ満杯

  以降、国道103号のドライブになる。

 


地獄沼

   酸ヶ湯温泉大駐車場を後に谷地温泉方向に向うと、地獄沼に立ち寄る。

 


睡蓮沼:八甲田連峰を眺める

 

 傘松峠を越え、谷地温泉方向に行くと、道路脇の空き地にはギッシリ車が停まっている、竹の子採りの人々である。しばらく走ると、車が数台駐車、睡蓮(すいれん)沼。見事な八甲田大岳、小岳、高田大岳が美しい姿を見せてくれる。

 

 

八甲田大岳から仙人ヒュッテに下って小岳の山頂で写真の睡蓮沼を眺める予定でした、中央の最高峰が高田大岳、左が小岳です。話によると高田大岳から谷地温泉への登山道はV字状にえぐられた急降下道でお薦めでないとのこと、睡蓮沼からは見事な美しい山容です、レンゲツツジは数日後には咲きそう。この睡蓮沼にはエゾヒツジクサ(睡蓮)が8月頃沼周辺に咲くとのこと、10月の紅葉には水面に木々を映し、それは見事だと地元の人。青森と十和田湖を結ぶバスが走っている。

八甲田清水から小岳(標高1478b)、高田大岳(標高1552b)を経て谷地温泉に下るコースは次回に持ち越しです。

 

 

 

 

 続いて猿倉温泉、高田大岳から下る谷地温泉である、国道103号は八甲田・十和田湖ゴールドラインです。

 地元の愛好家のご夫婦に偶然に出くわす、美しいブナ林でカメラを構えている、彼等の横に車を停めて見る、ニコニコ笑顔で「秘密のブナ林」をご案内してくれる。

 


二人が秘密にしているブナ美林

 

 この場は、まったく思い出せず、二度と訪問は出来ませんが、カメラを構えた美林のブナ林は永遠の記録です。場所は谷地温泉と赤沼入口の間ですネ

蔦沼

  谷地温泉を過ぎ、十和田ゴールドラインにて、睡蓮沼で声をかけてくれた、ご夫婦がわざわざと、車を停めて「教えたくない、美林を!」と言って案内してくれる。別れに「蔦温泉も寄りなさい」と助言してくれる。

 


神秘的な蔦沼周辺

 蔦沼は八甲田谷地温泉から国道103号で仙人橋(南八甲田の赤沼への登山道有り)を渡って、

 

 

蔦トンネルを抜け、蔦温泉の道標を左折、沢を渡り左に大きな駐車場があり、蔦沼周遊コース、約1時間。コースに入ると温泉のせいか濁っている沢のような沼、水面に周囲の木々が写って神秘的な美しさ、さらに美林のブナの奥に入ると蔦沼、蔦沼は南八甲田の登山口になっている。北の八甲田と同じ赤倉岳がある。

蔦温泉は蔦温泉旅館の建つ一軒宿、青森市からバードウォッチングに来た人の話ですと人気が高くなかなか予約が難しいそうです。

 蔦温泉からこの蔦沼周遊コースを歩いて見る、夢のような美景が広がる。

 

 

 

 

奥入瀬渓流

そして、奥入瀬渓流、みなさん良く知っている美景の渓谷、紅葉時期も好いのだが、水量の多い流れとブナ林は初夏の美しい姿である。

 

 


うっとり、日本の美 奥入瀬渓谷

 

ブナ原生林の湧き水、サイクリング、徒歩で遊歩中の人々、観光タクシーを利用しての人、それぞれ楽しみかたがあるようです、観光バスは名勝にさしかかるとスローペースで通過、今日は空いておりマイカー観光はところどころ道端に空間あり、停めてこの写真。

 

 

子ノ口近い上流には贅沢なレジャーの渓流釣り人が一人、十和田湖の子ノ口で左折、周囲44`の国道、十和田湖の周りには瞰湖台(かんこうだい)、発荷(はつか)峠展望台、滝ノ沢展望台、御鼻部山(おはなべやま)展望台と角度を変えての展望台がある、この内帰路には瞰湖台、発荷峠展望台でまず瞰湖台は湖岸沿いで国道103号の一番標高の高い所に有る、上の写真は瞰湖台から、休屋の乙女の像は今回パス、ここ休屋を過ぎると車の量はグン減る、川井内で国道454号と別れ発荷峠へ、ここには大きな展望台や売店が有る、十和田湖の最後の眺めになる、東北自動車道十和田ICが一番近いが道の駅「かずの」(鹿角)に寄り、鹿角八幡平ICから高速道に乗る。松尾八幡平を過ぎると雄大だ岩手山、岩手山PAに入ると焼走り登山口方向になって見事である。

今回はここより北の山めぐりであり、東北の旅、始めも終わりもこの明峰、岩手山と言うことになる。岩手山の山頂も快晴、稜線は登山者で賑やかであろう。

 


岩手山:東北自動車道岩手山PAから

  関東は梅雨、アジサイ祭りが各地で開催。


国道294号 栃木県のアジサイ園

  関東は梅雨、東北では「アジサイ」の文字はなかった。

 

八幡平   岩木山   八甲田山   蔦沼   奥入瀬渓流

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