ツクモグサ祭り 白馬岳 標高2,932b  猿倉から大雪渓、山頂、白馬大池とメインルートを歩く。

 

日程 200561819日(土日) 晴れ

山頂周辺はツクモグサ見頃 積雪は深く、雪崩が起きやすい時期


白馬山頂付近のツクモグサ

 

ツクモグサ祭りが白馬山荘で行われる、合わせて今年は白馬山荘の100周年記念。7月下旬頃、山頂付近はミヤマキンポウゲの大群落だが、6月下旬は可憐なツクモグサが春一番、登山シーズンでは無い今日が見頃でした。登山者は顔見知りになるほど少なく、山荘もパーティー単位に一部屋とリッチ。大雪渓は葱平がどの辺りか解らないほどの積雪。でもウルップソウに出会った辺りだろう。二日目の小蓮華山縦走、雪倉岳から朝日岳歩いて見たいものです、さてここは何時行こうか!

 

コース

前夜:JR新宿駅23:54(遅れ0:05発)=(ムーンライト信州81号)⇒5:36JR白馬駅

参考:大月1:35、甲府2:35、茅野3:35、松本4:35(新島々行き4:45

一日目:白馬駅5:45=(バス 980円)⇒6:12猿倉6:30―(0:15)→鑓温泉分岐6:45―(0:25)→御殿場(林道終点)7:10―(0:30)→白馬尻7:40―(2:30)→葱平(ねぶかっぴら)「積雪で明瞭ではない」10:10―(1:15)→お花畑辺り11:25―(0:25)→村営頂上宿舎11:50―(稜線散歩 0:40)→12:30白馬山荘12:45―(0:15)→13:00白馬岳頂上14:00―(山頂散歩)→14:30白馬山荘

二日目:白馬山荘5:55―(0:20)→6:15白馬岳山頂6:40―(0:15)→三国境6:55―(0:10)→小蓮華山の鞍部7:05―(0:40)→7:45小蓮華山7:50―(0:45)→雷鳥坂上8:35―(0:30)→9:05白馬大池9:20―(0:10)→乗鞍岳手前のピーク「展望」9:30―(0:15)→乗鞍岳山頂9:45―(0:35 雪道で楽々)→天狗原10:20―(1:00)→栂池自然園11:20―(0:20)→11:40栂池ロープウェイ・栂池高原ゴンドラリフト12:04―(0:01)→12:05栂池高原バス停12:10=(バス)⇒11:53白馬駅13:56=(電車)⇒15:39松本駅15:48=(電車)⇒16:03塩尻駅16:07=(電車)⇒16:28辰野駅16:46=(電車)⇒16:59岡谷駅17:05=(電車)⇒19:49大月駅19:52=(電車)⇒高尾駅=(電車)⇒21:42東京駅

上記の赤の区間は:相模湖と高尾間の小仏トンネルの天井から落下物、遅れて約1時間10分、東京着22:50頃、上野駅23:10で常磐戦牛久駅へ帰宅

 

ムーンライト信州81は昨年夏(唐松岳・五竜岳)、師走(金峰山)と乗っている、何れも登山。今回も利用する、新宿発23:54、最終電車でも有ってまず定刻にはスタートしない、今回も10分程遅れる、しかし定刻に白馬駅に到着するから信頼あり。

途中、大月(富士山)・甲府(広河原)・茅野(八ヶ岳)・松本(上高地)・豊科(常念岳)・穂高(燕岳)・信濃大町(立山)・神城(五竜岳)と登山基地駅には停まって行く、各々の駅できまって大きなリックを背負った登山者が降りてゆく、今日は茅野駅では若者の団体が降り去った。松本駅4:35着で新島々行き4:45発に接続している。


白馬尻手前の登山道脇 サンカヨウ

一日目

白馬駅に定刻に到着、猿倉行き5:45発、4人を乗せ、八方バス停からご夫婦と若い男性が乗って7人。バスは進行方向右席の方が展望は少し良い、途中美しいブナ林を走る、すっかり夏のモードです。バスが一台分の道幅、猿倉到着。十数台分の駐車場、後5,6台の空きがある。猿倉荘で朝食のうどんを注文、昨日、白馬尻と大雪渓下部周辺でキヌガサソウ、シラネアオイの写真を写しご機嫌のおじさんが、花の咲くポイントを教えてくれる。

 

小屋の左脇から白馬岳への登山道が始まる、美しいブナ林を登る、すっかり濃い緑だ、まもなく林道に飛出る、二人の男性が「猿倉」の道標をカメラでとらえている、なかなか味のある物である。すぐに鑓温泉への分岐を見送る。この辺りゆるやかな道で明るく白馬への道とは思えない、直ぐに誰でも思い浮かぶ白馬岳連峰の稜線が見える、ずーっとはるか高い位置に今日の目的地はある。

 
気分は山頂にあり

眼下には美しい沢が見え、登山道左にはニリンソウ、サンカヨウの群落が現れる、展望も続き、お花も続き、シャッターチャンスが多くなかなか先に進まず、数人に追い抜かれる。時間はタップリありあせることは無い。

 
低山の花ですね!

長走沢だろうか一本の沢を橋なしで横切る、雪解けで水量は多い。ミヤマタンポポが現れ、とてみ嬉しい気持ちになる。眼下の沢の向こう岸に高い堰堤から流れ落ちる滝がとても印象的。

 
道が狭く、道端の花が気になってくる

やや道幅が狭くなって、直ぐに林道終点の御殿場に到着。ここからようやく本格的な登山道に変わる。左から水量の多い沢(追上沢)が現れ、横切って行く。白馬連峰の見晴らしも良い。突然シラネアオイが出現する、とても可憐で美しい。

 
高山植物が次々と現われる

シラネアオイ、見頃で有る。藪っぽい所に見られ、同時にキヌガサソウが負けず咲き誇る。しばらくぬかる道。突然目の前に大雪渓が出現する。


雪渓の入口

 

右眼下に雪解けの水を激しく流す沢、ウシロ沢。左の斜面はお花畑、シラネアオイが沢山見られる。ここでアイゼンを着ける、何時もなら「ようこそ大雪渓」と大きな岩に大きな文字で記され迎えてくれるが雪の下である。白馬尻小屋は営業しているが周辺はスッポリ雪に覆われている、新築工事中の建物が村営白馬尻荘で、この庭先は工事の為雪は除かれている。大雪渓を望み、シーズンならアリの行列の登山者、今日は小石がポツポツの人数、数人しか見えない。

 
大雪渓に足を踏み入れる、やはり多少は緊張する

大雪渓入口の標識も見えない、数人が小屋の木材を利用し休憩中、再度アイゼンの紐を確認し、大雪渓に足を踏み入れる、やはり多少は緊張する。赤い紅ガラをまいて道標のある所だが、雪解けが進みこの辺りは流されてしまったのだろう、前方を眺めると数人がポツポツと雪渓を登っている、足跡は明瞭ではないがまだ傾斜も緩く心配することはない。

甲府から車で来た二人の若い男性、初めての雪渓、しかも大が付く、戸惑っているが、ここは背を上に向けて休めない所だ、何時大きな岩が左右の岩壁から落ちてくるかも知れない、毎年骨折者が運ばれる光景を見るそうだ。この時期は白馬大池経由で登る人が半数以上、白馬山荘で会う団体も白馬大池経由。

左の岸壁にシラネアオイの群落、雪渓には亀裂ができ、空洞の様子も見え安易に近づく事はできない、紅ガラが明瞭でなく雪渓の中央を行く、踏み跡も明瞭ではない。登るに従って傾斜が増し、ようやく紅ガラが明瞭になってくる、振向くと何時の間にか白馬尻が小さくなっている、大雪渓の両側は同じような光景で今立っている位置が良く判らない。三谷渓谷だろうか右に見え、今にも崩れ落ちてきそうだ、回りの山々の新緑と雪渓の白がとても美しい。さらに登ると四谷雪渓が同じく右に見えてくる、その雪渓から時々小さな岩が落ちてくる、遠く足元近くに落ちてはこない。よやく前方に稜線が見えてくる。


大雪渓中間点

上の写真辺りで、左の岩魂から大きな岩がわずか数10bの所をころげ落ちて行く「おおい!岩が!」と後続の人に伝える、真っ白に見える雪の辺りまで登ると土が現れ一休し。雪渓を離れ土の上に立つと冷蔵室から真夏へ、この温度差が雪解け後直ぐにお花を咲かせるのだろう。

 

ミヤマダイコンソウ、ハクサンイチゲ、シナノキンバイがまだ少ないが可憐に足元を飾る。夏道は長くは続かず、再び雪渓(小雪渓)、葱平と呼ばれるあたりだろうか


雪が解ければお花畑

この辺り岩室跡が有るが、全ては雪の下で見ることは出来ない、再び急登になって雪渓は一段と急斜面、先行の人らが立止まる、ここは抜いて一歩一歩登り詰める、滑ったら下の岩魂に激突する、時々両手を付いて登ると、その先は雪渓の斜面をトラバースしないと上に行けない、その取付き地点に到着。

 
雪解け水が激しく流れる岩場に突き当たる

おーい、足場が作られているよ」と後続の人に伝える、ほっとし、感謝・感謝である。トラバースは結局問題無く通過、最近作られた非難小屋を左に見送って、巨岩の横を通過、ここから紅ガラが二分、ここは千葉からやって来た若者と右のコースを選択、雪渓を登り詰めると、雪解け水が激しく流れる岩場に突き当たる。

 
足元は慎重に、周囲は大展望である

どうやら左コースが最近のルートだ、雪の解け具合で紅ガラのルートを変えている。その岩場をよじ登る、ここが白馬岳最大のお花畑である、左のコースはここをバイパスしている。

 
白馬岳最大のお花畑

 
まだ、花は数える程!

ウルップソウ、オヤマノエンドウ、ハクサンコザクラがまだ数こそ少ないが綺麗に咲いている。この後、下山するまでウルップソウとハクサンコザクラの咲いている姿は見付けられません、ウルップソウは山頂周辺に沢山群れていましたが!


立派なウルップソウ

ウルップソウは、葉が厚く、力強く立派、本州ではツクモグサ同様白馬岳と八ヶ岳の稜線にしか見られない貴重な花である、会えて良かった!


夏道になって、村営頂上宿舎が見え出す

夏道が稜線まで続く、アイゼンを外し、木の階段を登ると、左に天狗菱が大きく近づき、その奥に高く杓子岳(標高2812b)が聳えている。村営頂上宿舎が見え、巨岩の昼寝岩を通過する、その岩の上に大きな株のオヤマノエンドウが咲き誇っている。宿舎の左を登ると、コースは直登と巻き道に別れるが、直登すると、直ぐに主稜線に出る。左を見ると杓子岳と鑓ガ岳(標高2903b)が雄大である。

 
杓子岳と鑓ガ岳(標高2903b)が雄大

白馬岳へ広い稜線を行く、思い切り時間を掛け、足元にはツクモグサが群落、初めて会うお花だ!今回この花に会う為に登って来た、ツクモグサほどの数では無いがオヤマノエンドウが咲く、こんなに可愛らしい花だったかと見惚れてしまう、やはり梅雨時の花は美しい。

 
美しい稜線の花

それにしても、ツクモグサの群落には驚く、この群落は稜線に立ってから白馬岳山頂迄続き、さらに三国境辺りまで続いている。


オヤマノエンドウ


ツクモグサ&白馬山荘

白馬山荘に着き、受付、10年ほど前に登った1993年の時と変わらない玄関の名札、ツクモグサ祭りで甘酒が飲み放題、一杯頂き山頂に向かう、可憐なツクモグサ、美しいオヤマノエンドウを見ながら。山荘から15分程で信州側は切れ落ち、黒部側なだらかな斜面の白馬岳山頂(標高2932b)に到着、ツクモグサに会えたので、周りは雲に覆われた展望の無い山頂でも充分過ぎる満足感である。それでも雪倉岳(標高2611b)から朝日岳(標高2418b)の稜線が雲の中に時々姿を現してくれる。

白馬山荘に戻って部屋に入る、今日は「剣」の部屋、一人部屋になった。昼食してお昼ね、静かな一時

夕食は18:00、約40人、全員一同に食事。単独は関西からの男性と女性と私の3人、「白馬岳フラワーウォッチング:ウルップ草とツクモグサを訪ねて」の15人の団体、聞くと九州から単独で参加した女性、ウルップ草が葱平に咲いていたと言うと残念がっている、彼らは栂池から登って明日も栂池に下ると言う、あの大雪渓を団体で登るのは危険だ、白馬山荘の経営する旅行会社が企画している、ガイドの男性「白馬のお花を楽しむなら71」と自信を込める。「梅雨時だが晴れると読んだら登らないとね!」と付け加える。

結局、夕日に輝く剣岳は姿を見せなかった、明日に期待し早めに布団に潜り込む、20時半。

二日目

 

二日目の朝は早い、白馬連峰はスッポリガスに覆われ日の出は無理、5時半の朝食。一番先に小屋を出る、6:00 再び白馬岳山頂へ、朝のツクモグサは花を閉じている。

 
斜面一面ツクモグサが生えている

 
白馬山頂付近

2人連れの男性が抜いて行く、山頂から三国境(さんごくさかい)へと下る。数分下ると、ガスが切れ雪倉岳から朝日岳への稜線が見えてくる、同時に足元にはツクモグサが群れている、ツクモグサはまだ眠っている。


眠むいかな ツクモグサ

ツクモグサと北アルプスの光景は良く似合う、小蓮華山の稜線もクッキリ、幾つかの岩場を越えてゆく、下りが続く、稜線には雪は無いが両サイド真っ白、特に信州側の雪は何時でも雪崩になって谷に転がってもおかしくない、蓮華温泉方向は雪倉岳から朝日岳の稜線と小蓮華山の谷間はまだまだ深い雪。馬ノ背と呼ばれる狭い岩場を下ると三国境が見えてくる。コマクサの多い所だがツクモグサの時期には姿を見せない

 
三国境 大きな雪景色が印象的

長池、眼下に雪に囲まれ姿を現す、神秘的。ようやく三国境(標高2751b)に到着。雪倉岳方面の道、まだ深い雪道のようだ、足跡も無い。見送って小蓮華山へ向かう、やや登り、白い小石の道、ピークを過ぎると雪渓が現れる、紅ガラでルートには心配ない。

 
小蓮華山辺り

雪渓を緩く下ると吊尾根状で白馬岳と杓子岳、雪倉岳と朝日岳方向が一望できる鞍部。のんびり歩きたい稜線漫歩、登りでもまったく疲れない傾斜、ウラシマツツジが目に付く、鹿島槍ヶ岳の稜線で見たウラシマツツジの紅葉は綺麗だったが、この時期の小さな花も可憐で美しい。オヤマノエンドウも沢山咲いているが白馬岳周辺より群れは小さい。


展望は抜群、白馬三山も雪景色

信州側に崖崩れを見て、小石が積み上げられた登山道を行くと小蓮華山(標高2769b)山頂。展望は抜群、白馬三山、雪倉岳方向と蓮華温泉方向が実に雄大。

 
美しい花が次々と現われる

再び登山道に戻ると、今度は稜線の光景が一変し周辺はハイマツに覆われる。その下に金峰山で見たより薄い黄色のキバナシャクナゲが現れる。

眼下に昨日登った大雪渓が見え、白馬尻の小屋が良く見える、雪渓を登っている人まで見えるのだが、今はいないようだ。ゆるやかに下る、雪倉岳が一段と近くなって見える、さらに右眼下に栂池が見え、湿原が広がっているのが判る、あそこまで下るのだ。

白馬三山から唐松岳・五竜岳、八方尾根、鹿島槍ヶ岳への後立山連峰が一望できる稜線漫歩だが、鑓ヶ岳より先は残念雲の中だ。時々大雪渓の方向から岩が転がり落ちる音が聞こえてくる。

 
左:白馬大池                               右:キバナシャクナゲ

白馬大池、見えてくるがスッポリ雪に覆われているようだ、その向こうに乗鞍岳の平らな山頂が見える。ハイマツの下にミネズオウ、金峰山では少し赤みだったがここは白花だ。ウラシマツツジも多い。コメバツガザクラも咲き出している。

信州側に小さなお花畑、ここはスッカリ雪が解け、ハクサンイチゲ、シナノキンバイが小群落、二つの高山代表の花はやはり美しい。7月に入れば白馬岳周辺にいっせいに咲き誇る。振向くと小蓮華山がハイマツに覆われ見事、ただ信州側は険しく黒部側はなだらかな裾野と対照的。一度鞍部になって、再びゆるやかに登ると雷鳥坂の下りになる。


ミヤマダイコンソウと雪倉山、朝日岳方面
ミヤマキンバイかも知れない!

ハイマツの間をぬって行く、雪倉岳から朝日岳の稜線が良く見え、前方には白馬大池、その奥に乗鞍岳、白馬大池から乗鞍岳に登る登山道も良く見える、先行した男性2人がその道に取付いている、この2人以外白馬山荘からここまで会っていない、この贅沢な展望をずっと独り占め。ハイマツの下にキバナシャクナゲを探しながら下る、広々としたゆったり気分の稜線に変わる、ミヤマダイコンソウが光沢のある葉で黄金色の花は美しく、雪山のアルプスにピッタリである。

 
白馬大池

ハイマツの間から抜け、白馬大池の辺に飛出る、湖の中央は青い水色が少し広がって雪解けは進んでいる、北アルプスで風吹大池についで二番目に大きな湖とあって湖岸も広いが真っ白な雪、一本の草木も見えていない、白馬大池山荘は来週末から営業開始だとの事、山荘の間を抜け、大池に入って行く、夏道は湖岸に下り大きな岩を伝わって行くのだが、今日は雪で、反対岸へは雪の上をのんびり行けばよい。

ここから乗鞍岳までの道は大きな安山岩が積み上げられた岩場を歩くことになる、一度岸に近づく所は雪渓、長くは無い、再び巨岩を飛び越えて行く、湖岸から眺める小蓮華山、雪倉岳の雄大な眺めは素晴らしい。一度小さなピークに到着、回りが巨岩の積み木のような地形が大きく広がっている。この岩場の間にキバナシャクナゲが多く見られる。

 
巨岩に咲く、可愛い花たち

再び登り詰めると、乗鞍岳(標高2437b)山頂に到着。小蓮華山を真横から眺める位置で美しい、白馬連峰がその左奥にのぞく。乗鞍岳山頂付近は、白馬大池側はハイマツ帯、天狗原方向は広い野原だ、大きなケルンの横に山頂の標識。ここで登山道は左に折れる、ペンキマークを探して進む、ガスが出るとちょっと迷うところだ、雨でも降れば踏み跡は消えるような岩の連続。

足元に小さい花が時々現れる、キバナノコマノツメ(黄色のスミレ)が数株登山道に咲いている、ご夫婦に出会う、白馬岳に向かうと言うので、ツクモグサを教えてあげる、意外と知らないで登ってくるものだ、数回名前を繰り返しながらニコニコと山頂方向に向かって行く。


ここは下って振り返る

やや右に折れ、雪渓に取付く、短い急斜面だが急坂、下って潅木帯の前で左に折れ、夏道だと巨岩の岩魂を幾つも超えるやかいな急坂だが、雪渓で実に快適に下れる、おまけに長い綱が下まで伸びている、時間の短縮、しかし、大きな雪渓で斜面長く、調子に乗ってスキーの様に滑ると危ない。

 
天狗原

雪渓を降りきると潅木帯、ようやく栂池から登って来た登山者が目立ってくる、それでも5,6人。潅木帯は短い、直ぐに木道、沢沿いが雪解け、湿原のお花を楽しむ時期は少し先である。風吹大池分岐、あっけなく天狗原を過ぎてしまう。

背の高い笹に囲まれた下り道、下り初めは夏道だが、直ぐに雪道・夏道の繰り返しになる、栂池に近づくに従って雪道が長くなる。ただ、白馬岳から栂池間は、アイゼンは使わないで下れますが、反対に栂池から白馬岳に登る場合は必須です夏道になっている所は沢の様に雪解け水が流れ、雪は潅木帯の上を覆い、とても歩き易い。かなり大きな雪渓になって栂池から登る人を苦しめる、下りは楽々。急斜面で日の良く当たる笹薮の下にコミヤマカタバミ(友人が教えてくれる)が可愛く群落を作っている、ミヤマカタバミは白でこんなに鮮やかではない、確かに葉の形は良く見かけるミヤマカタバミと同じだ。

     
左:コミヤマカタバミ                                                    右:ミヤマカタバミ

コミヤマカタバミを見て、下るとまた雪渓、が次々と現れる、登山道にミズバショウが咲き、その側にリュキンカも金色に輝いて咲いている。

ようやく雪道が終わって、ヤマザクラの木の下を抜けると栂池自然園手前の沢を渡る、見上げると、やっと新緑が始まって一番美しい斜面は乗鞍岳の裾野である。栂池自然園の入口も園内も人々、まるで別世界、今日はミズバショウ祭り。

今までの静かなイメージを残す為に園内には入らず、栂池ロープウェイへ、片道720円、20分間隔運転。栂大門駅で栂の森駅まで5分程歩くが、ここはまったく雪も無く、観光道路、サンカヨウ、シラネアオイ(一輪)が登山道脇に咲くが、ほとんどの人は気がつかない、数人のご夫人に教えてやると、栂池の案内図の花図鑑を取り出し「綺麗!」。

栂池ゴンドラは待ち時間ゼロ、ロープウェイは冬季運休だが、通年運行とのこと。片道1000円、どちらも展望が良く、白馬三山が見事だ。

栂池高原駅、ぞくぞく観光客が到着、ゴンドラには長い列。バス停が判らない、タクシーの運転手が親切に発車時刻とバス停を教えてくれる、大駐車場の脇を数分下り、丸い大きな建物の前に栂池高原バス停12時、10分後に発車する。

白馬大池駅経由で、白馬駅12:33着、白馬駅発12:26の後に着く、次の松本方面行きは13:56、白馬駅周辺でのんびり1時間、昼食後13:56 の電車に乗る。

電車が白馬駅を出ると、八方尾根、鹿島槍ヶ岳、五竜岳が見えてくる、白馬三山は後方になる、電車はワンマン、青木湖・中綱湖・木崎湖を通過する、信州の美しい静かな風景が続く、この辺りは手前の山で北アルプスは隠される。

信濃大町を過ぎると再び常念岳の稜線が楽しめる、電車は塩尻駅で辰野行きに乗り換える、この時間にはみどり湖経由の電車は無い。

辰野駅は電車の三差路、天竜川に沿って岡谷へ、諏訪湖が美しく見え岡谷駅到着。岡谷から大月行きの電車、茅野からは登山者が大勢乗ってくる、甲府駅で「小仏トンネルの天井から落下物」でストップ、時間が無駄に過ぎ塩山駅の電車が出て、まもなく大月まで行くという、小仏トンネルは八王子の手前、大月駅の向こうである。大月駅で再びストップ、のんびりムードが東京に今日中に着くかと言う話題。どうにか今日中に帰宅できると判ったのが最終時間ギリギリでした。

 

小蓮華山の変化

  朝日新聞朝刊:2007810

 小蓮華山(標高2769b)の山頂が崩壊し、山頂がV字状に変形したそうです、この結果標高は数b下がるらしい、20076月に亀裂が見付かって、716日中越沖地震でさらに亀裂が広がったとのこと、ここは新潟県の最高峰であり早目の三角点整備を期待したいものです。

  小蓮華山は白馬岳から白馬大池の間にあって、展望抜群のピークです、白馬岳、雪倉岳、朝日岳が見事です、ガイドブックなどには、ここから撮影した白馬三山(白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳)が紹介されている。私は白馬岳から白馬大池に数回下っているが、大日岳と呼ばれ地蔵も祭られている、進行方向に白馬大池を見ながら舟腰ノ頭、雷鳥坂を下る登山道のハイマツの下にキバナシャクナゲがギッシリ咲き、お花畑もあってとても楽しい稜線漫歩が楽しめました。また歩きたいコースです。

HP:わたしの天気予報