ハヤチネウスユキソウを訪ねて 小田越から山頂から鶏頭山へ縦走
早池峰山(標高1917b)中岳(標高1679b)鶏頭山(標高1445b)

 

日程 200572日 (土)晴れ

つくば市22:00、国道294号を北上し、宇都宮で国道4号へ、東北自動車道宇都宮IC 00:10、黒磯 0:43 安達太良SA 1:45 国見 2:20 蔵王SA 2:43 仙台3:00 中尊寺PA 4:16 花巻IC 到着 5:15花巻ICで早池峰山への地図を頂き、一度国道4号に出て、直ぐ左折、次の信号を右折、後は大迫(おおはさま)と早池峰山の案内に従う、迷う事は無い。


名花ハヤチネウスユキソウ

ハヤチネウスユキソウ、ミヤマアズマギク、ジョウシュウアズマギク(鶏頭山縦走)、コメバツガザクラ、イワウメ、コイワカガミ、ミヤマキンバイ、ホソバイワベンケイ、ナンブイヌナズナ、ミヤマオダマキ、ホソバツメクサ、ヨツバシオガマ、ツマトリソウ、ゴゼンタチバナ、キバナノコマノツメ、ハクサンシャクナゲ(鶏頭山縦走)、タカネグンナイフウロ(鶏頭山縦走)、マルバシモツケ、タカネザクラ、ナンブトウチソウ、ウラジロナナカマド、ミヤマハンショウズル、コバイケイソウ(鶏頭山縦走)、カニコウモリ、テガタチドリ、マイズルソウ、ツバメオモト(花は終わり)、ショウジョウバカマ(花は終わり)、ギンリョウソウ             以上は今日見つけた花です

コース

5:50岳駐車場6:00=(早池峰シャトルバス、河原ノ坊経由)⇒6:25小田越
早池峰シャトルバス:6/128/7 土・日・休日 岳発は5:306:006:30 、、15:30

小田越6:30―(0:25)→樹林から抜ける6:55―(1:25)→五合目8:30―(0:30)→鉄のハシゴ9:00―(0:15)→山頂と剣ヶ峰分岐9:10―(0:05)→9:15剣ヶ峰9:20―(0:05)→山頂と剣ヶ峰分岐9:25―(0:25)→9:50早池峰山山頂10:00―(1:40)→中岳11:40―(1:05)→水場分岐12:45―(1:45)→鶏頭山14:00―(0:25)→ニセ鶏頭14:25―(0:10)→七折ノ滝分岐14:35―(0:15)→非難小屋14:50―(0:40)→畳岩15:30―(0:20)→岳登山口15:50―(0:20)→16:10岳駐車場16:45この後、岩手山の馬返し駐車場へ移動


ドウダンツツジと早池峰山

5:50岳駐車場に到着、花巻ICから約1時間。大きな駐車場、綺麗なトイレが建っている。今日は岳駐車場に車を止め、ここからシャトルバスに乗り小田越まで、早池峰山から鶏頭山へ縦走し、岳に戻るコースを歩きます。

早池峰シャトルバスには、関東からバスでやって来た団体が乗り込み、もたもたしていた、私を待って6:00発、往復1,000円。

岳駐車場までは広い車道だが、ここからは狭く、一台がやっと通過でき道幅、美しい樹林帯をゆるやかに河原ノ坊へと向かう、林道沿いに美しい滝が見える、「早池峰マナー」の放送を聞きながら、バスは河原ノ坊で一旦停車、ここで降りる人はいない、15人の団体と2人の男性と私は、さらに先に進むと小田越に到着。

監視員のおじさんからマナーガイドを渡される、内容は何処の山にも共通な登山マナーだが、最近ペット(犬)を連れての登山ホームページを良く見かけ気になっているところだ、早池峰山のように高山植物の多い山にペットを連れて歩くのは避けなくてはならない。

ゴミを捨てる・タバコの吸殻は持ち帰るかえ・それにトイレは用を足してからスタートである。

登山道取付き点から、直ぐに木道、深い樹林帯、オオシラビソ、昨日は大雨だったらしく、綺麗に洗われた木々は美しい。足元には小さなマイズルソウ、カニコウモリ、モミジカラマツ、、一度木道が切れるが再び木道、まもなく低木になって、背後に薬師岳(標高1645b)が雄大に見えている、心配のガスも切れてきた、快晴!

蛇紋岩の岩礫性裸地帯に突入する。岩が積まれた斜面が頂上まで続く、まず目を引くのが大木のドウダンツツジ、見回りの、おじさんの自慢のツツジ、びっしり花を付けている。大きな岩に上って見下ろすと、小田越の建物が見え、深緑に包まれ、薬師岳へと続く。足元にはミヤマアズマキクが可憐に咲いている。

今にも咲きそうなハクサンシャクナゲ。そして鮮やかなミヤマオダマキ、負けじと横でスミレであって名前にスミレの文字が無いキバナノコマノツメ、ミヤマヤマブキショウマの大株。そしてお馴染みのヨツバシオガマ。

岩礫を上るに従って、オダマキが凄い、これでもかと咲き誇る、さらに上に行くともっと多くなると言うから凄い。岩の大きさも上部に行くに従って巨岩になる。

待望のハヤチネウスユキソウがようやく一輪、暖かそうな白い葉、想像以上に実物は美しい。巨岩越に眺める遠望も素晴らしい。

草むらからツクシの大きな様なナンブトウチソウが可愛い。


ミヤマアズマギク

どの花も、高度をあげるごとに、大きな群落になる、ヨツバシオガマ、ミヤマアズマギクなど驚く数である。ホソバイワベンケイの大きな株。どれもこれも美しい岩肌に飾られことさら美しく見える。

どんどん、広大なお花畑が広がってくる、ハヤチネウスユキソウはどの花を見ても個性があるような感じ、カメラのシャッターを押す間隔は更に短くなってくる。

五合目、山頂1.0`―小田越1.7`地点、じくりお花を楽しんで上る所だ。黄色い花を密集したナンブイヌナズナが現れる、最初は多くは無いが、鉄の梯子の直下のガレた岩場に驚くほどの群落を見ることができる。

鉄の梯子、その横の岩斜面にチングルマが密集、梯子はしっかり両手を使って登る、梯子を登り切ると大きな岩を伝わって行く、チングルマとアズマキクがその岩の脇に密集。


斜面のお花畑 ヨツバシオガマ

 

登り切ると山頂と剣ヶ峰の分岐、右に折れハイマツ帯を縫うように少し下る、目の前に荒々しい岩群、その岩に取付くとイワウメが密集、ハヤチネウスユキソウやチングルマも多い。岩の上から見下ろすと眼下に五合目辺りのお花畑を登る大勢の登山者が見え、大展望。剣ヶ峰は危険なので誰もやって来ないようだ、岩肌に咲く可憐な花は特に美しいと思う。

 

 

山頂と剣ヶ峰の分岐へ戻り、小さな湿原、御田植場と呼ばれる所、コバイケイソウの群落、イワカガミも素晴らしい。チングルマなどのお花とミネザクラが咲くお花畑に囲まれた登山道を行くと、頂上避難小屋、その上が早池峰山山頂


ナンブイヌナズナも早池峰山の名花です

 

多くの登山者は峰にたどり着くと満足し止まってしまう、登って来た反対側の斜面のお花畑は素晴らしいのに来ようとしない、大群落は早池峰山最高のお花畑である。小田越から登って河原ノ坊へ下るのが一般コースだからであろう。

地元の男性を誘って、鶏頭山縦走を開始、彼は年数回早池峰山を訪れるが、縦走は未経験とのこと。早池峰山山頂から一歩離れると、岳駐車場まで人の姿は無い、一人の新鮮(数時間前の)な足跡だけ。

ハヤチネウスユキソウをはじめとするお花畑の斜面を下る。ここは囲いの綱は無く、足元にハヤチネウスユキソウが咲き、じっくり鑑賞する事ができる、心配の足は、岩の上に有って高山植物を踏むことも無い。

心配の登山道も良く踏まれ迷うような事は無い。時々振り返ると早池峰山の岩群がとても良く配置され、自然とは本当に素晴らしいものを創るものだと感心する。早池峰山山頂がずいぶん遠く、高くなってよおうやく鞍部に降りる、この間、お花畑の斜面でした。

鞍部は昨日の雨だろうか、湿地帯、ぬかるみが多く難儀、樹林を抜け、大きな岩のピーク、素晴らしい展望、早池峰山から薬師岳に流れるような稜線が見事だ。ここが中岳と思ったが、さらに岩群を下って登り返すと更に巨岩の積み上げられた中岳に到着。「中岳」と標識。ここから眺める早池峰山は前の峰以上の雄大さに見えて、百名山の風格。

中岳は巨岩群の一番端で、露岩の急斜面を下る、綱か鎖が欲しい所だ。次に向かう鶏頭山まで、2時間半と地図に記されている、前方に大きな峰が二つ、毛無森(標高1427b)、鶏頭山(標高1445b)である。

展望の無い樹林に入ると水場の標識3.6`―鶏頭山1.6`地点。水場に行って見ると小さな沢。更に樹林帯、大きなピークに飛出る、この辺りハクサンシャクナゲが多く、今にも開花しそうに膨らんでいる。

前方に岩峰を渡るのかもしれない、まず先の岩に飛びついて越える、その後は安心、登山道はその峰群をうまく巻き迂回している。今度は岳駐車場がはるか眼下に見え、えーあそこまで下るのかとため息。前方に鶏頭山がはっきり確認、長い斜面を横切って行く、峰まではまだまだ先だ。早池峰山〜鶏頭山縦走のハイライトはここ。

お花畑の斜面で、ハヤチネウスユキソウは無く、変わってタカネグンナイフウロが美しい、アズマキクは早池峰山で見たものより変わって色が濃く、ジョウシュウアズマキクだろうか、ハクサンチドリも見事です。大きな上下もなくほぼ水平にトラバースして、まもなく鶏頭山の主稜線に出て、尾根を登り切ると、大展望の鶏頭山山頂に到着。

ちょっと一息入れ、前方にニセ鶏頭を眺めながら、お花畑に飾られる稜線の小道下る、前方に遠望だが岩手山が雄大な姿を現す、満足の一瞬。

左斜面に大きなコバイケイソウの群落を見ると、岩場にぶつかり、右に下降する梯子を見送って、今日最後のピーク、ニセ鶏頭に飛出る。振向くと鶏頭山がすでにはるか上空で、どれほど下ったのだろうか。

お花に囲まれたピークは四方切れ落ち危険、一度見送った梯子に引返し、梯子を下ると、大きく割れた巨岩の間をすり抜ける、大きなリックを背負っていると通過は難しいだろう。

直ぐに七折ノ滝分岐、岳まで2.5`地点、さらに下ると避難小屋の前に出る、最近利用されていない様子、トイレもある。

 

 

 

小田越から登って河原ノ坊へ下る約5時間半に比べ、山頂から鶏頭山経由岳駐車場迄5時間半だから3時間程長くなる、早池峰山山頂から鞍部までの岩場のお花畑、鞍部から中岳への変化のある大小の岩場ピーク、中岳のスリルある岩場に展望、鶏頭山直前のトラバースコースのお花畑、鶏頭山とニセ鶏頭間の吊尾根のお花畑、ニセ鶏頭から岳駐車場間の美しいブナ林。こんな魅力のコースなのに登山者が少ないのは、近くに岩手山秋田駒ヶ岳があって、せっかく東北に来たから早池峰山以外もという人が多い為だろうか

どんどん下る、展望が無いが美しいブナ林が続く、昨日の雨で露出の土は足を滑らせる。飽きた頃ようやく岳登山口、ここから400bで岳、舗装道路を行くと朝通過した民宿の立つ横に出る、民宿前の自動販売機にはビール無し、声を掛けると玄関の自動販売機には冷えたビール、乾いた喉をスキット!ここまでくれば岳駐車場は直ぐだ。

明日は岩手山、天気予報は今夜から明日の朝は雨だがその後は快晴との事、明日はコマクサの大群落に会えるのだろうか?

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