残暑厳しい筑波山 残暑とは!:立秋(8/8頃)から秋分(9/23頃)までの間の暑さ 
筑波山(標高:877b)(秋山登山の練習には最適)

日程:2014820日 (水)晴  筑波山山頂の猛暑 20日の早朝に発生した、広島市の土砂災害を帰宅後知る


イワタバコ(岩煙草)イワタバコ科
男体山から大仏岩間の群生地、大きな一枚岩

コース

つくば市城山8:30=(国道408R14,R41)⇒田交差点=(R150)⇒湯袋峠側登山口(湯袋峠1.1`・真壁4.1`の道標)手前2台駐車場9:43−(0:09)→湯袋峠1.1`・真壁4.1`の道標9:52−(0:30)→関東ふれあいの道「真壁駅16.7`・酒寄駅10.2`」地点10:28―(0:07)→サワガニ看板休憩所10:35―(0:15)→古い石段の渡渉点10:50―(0:17)→林道出合/湯袋峠入口(左:国民宿舎「つくばね」右:筑波高原チャンプ場)11:07―(0:05)→筑波高原チャンプ場11:12―(0:08)→女の川11:20―(0:06)→酒寄・山頂(御幸ヶ原)・筑波高原チャンプ場道標11:26―(0:03)→男の川登山口11:29―(0:35)→延命水12:04―(0:10)→薬王院コース合流 大きな石12:14―(0:07)→自然研究路・薬王院コース合流点/大石重ね/東屋12:21―(0:30)→見晴台12:51―(0:18)→男体山山頂13:09―(0:13)→立身岩13:22―(0:17)→御幸ヶ原13:39―(0:13)→13:52女体山山頂14:05―(0:10)→大仏岩・屏風岩14:15―(0:08)→北斗岩14:23―(0:02)→下山口14:25―(0:06)→美形の古い石段14:31―(0:02)→大きな祠14:33―(0:02)→巨岩(筑波山奇岩にはリストアップされていない、されたら一番の巨岩群!)14:35―(0:07)→渡渉点14:42―(0:07)→十字路(左:女体山 右:日ハムコース 直進:筑波高原キャンプ場)14:49―(0:02)→三叉路・日ハムコース入口14:51―(0:10)→林道出合(左:国民宿舎「つくばね」右:湯袋峠入口/筑波高原チャンプ場)15:01―(0:03)→林道出合/湯袋峠入口15:04―(0:13)→サワガニ看板休憩所15:17―(0:23)→15:40湯袋峠側登山口(湯袋峠1.1`・真壁4.1`の道標)手前2台駐車場⇒自宅へ

 

朝から暑い、筑波裏コースを登って、筑波山山頂に出れば少しは涼しい、気分を味わえるかと行ってみた、気になる筑波の植物も見になりますね!

つくば市から岩瀬・益子方面に向うR41、右に筑波山が雄大、通過するたびに変わる風景

桜川市真壁から湯袋峠をへて石岡市に抜けるR150に入るには、R41の田交差点を右折する、民家を過ぎると、くねくねの林道、右に水場、水くみにオートバイでやって来た人、冷たく美味しい。この先の広場は大きな石が並びガード、直ぐ先に中央に巨岩、両側に小さな駐車場がある、2台停ると満杯、この先に十字路があって左右に入れば道端に停められるが、今日は水曜日、ここから歩く人はまずいない。

 

この駐車場周辺には身近な植物が多く咲き誇る。

 

 
左:ボタンヅル 牡丹蔓 キンポウゲ科          右:キンミズヒキ(金水引)バラ科

ボタンヅルはセンニンソウ(仙人草)に良く似ているが、センニンソウの葉は37枚の小葉からなる羽状複葉で、対生する、小葉は厚くてやや光沢があり、私の散歩道にもあり、葉には鋸歯はない。葉腋から円錐花序をだし、白い花を多数つける。花は直径23cmで、上向きに咲く。両方とも花期は89月。

キンミズヒキの葉は互生、大小不揃いの59枚の小葉からなる奇数羽状複葉。縁は鈍鋸歯があり、裏面に腺点が多い。茎の上部は枝分かれして花柄の短い総状花序をつける。花は黄色の5弁花。花柄は小さい3尖裂した2小苞をつける。花期は710月。

ヒメキンミズヒキ(姫金水引)の葉の小葉は大小不揃いの35枚で先端は鈍いのに対し、キンミズヒキは小葉が511枚で、先端が尖っている。ヒメキンミズヒキは小さいですね!今日のコースにはキンミズヒキしか見つけられませんでした。

 

 
ウワミズザクラ(上溝桜)バラ科

ウワミズザクラは花序の下に葉がつき、果期に萼片が落ち、よく似たイヌザクラは花序の下に葉がなく、果期に萼片が残る。ウワミズザクラとイヌザクラの果実は核果で、黄赤色から黒紫色に熟す。ウワミズザクラの果実が完熟し美味く、桜餅の葉の香りがする、自宅近くにウワミズザクラもイヌザクラも生えているがまだイヌザクラの完熟を見たことがなく味わっておりません。

 

 
左:アカメガシワ(赤芽槲、赤芽柏)トウダイグサ科 右:

アカメガシワは落葉高木、二次林に多く、空き地などによく生えてくる、典型的なパイオニア植物、散歩道に生えているが伐採され、大木になりませんが、ここは高木、雌雄異株で実が付き雌株。新芽が鮮紅色であること、そして葉が柏のように大きくなることから命名。

 


タマアジサイ(玉紫陽花)アジサイ科

筑波山、特に裏側に多く、花期を迎えている。登山口から沢沿いには花期の過ぎたヤマアジサイも多い、筑波高原キャンプ場まで沢沿いに続くタマアジサイは見事です。

 
左:アカソ(赤麻)イラクサ科         右:ミズタマソウ (水玉草) アカバナ科

アカソは茎や葉柄が赤褐色を帯びる。葉は対生し、目立つ。先は大きく3裂、中央裂片は尾状に鋭くとがり、縁には粗い鋸歯がある。両面にまばらにねた毛がある。雌花序は茎の上部の葉腋につき、雄花序より小型で細く赤味を帯びる。雌花は球形に集まり、この雌花の集団がやや接して花軸につく。雄花序は茎の下部につき、淡黄白色の雄花を穂状につける。

カラムシは、葉裏が真っ白であることで他の仲間とは容易に区別できます。写真のアカソは、葉先が三深裂して真ん中の裂片が長く伸びている。ヤブマオは葉先が三深裂せず鋭三角形状になることでアカソと区別。この後男体山のNHK鉄塔近くのコアカソは矮小な木本です。

 

ミズタマソウの葉は楕円形で、対生、 先は尖り、縁には浅い鋸歯がある。実は卵形の堅果で、かぎ状の白い毛が密生する、感じがウシタキソウも同じ仲間だが、対生ですが、葉が違うようです。

 

 
左:コクサギ(小臭木) ミカン科           右:湯袋峠・真壁駅の道標

コクサギは散歩道にも生えているが、決まって沢沿いで群生している。良く観察すると、葉序が独特で互生だが「2対づつ左右」に付く。同様な葉序としてはサルスベリ。表面は光沢があり、縁は全縁。雌雄異株で黄緑色の花が咲く、前年枝の葉腋から、雌花は単生、雄花は総状花序が出る。果実は24分果になる、果皮は木質で、熟すと2裂、その反動で黒い種子をはじき出す。

 

 
左:クズ(葛)マメ科              右:登山口の橋、車を突っ込むと沢に!

クズ、マメ科のつる性の多年草である、根を用いて食材の葛粉や漢方薬が作られ、万葉の昔から秋の七草の一つに数えられている、和名は、かつて大和国上流の国栖が葛粉の産地であったことに由来する。筑波山の登山口には多く生えるが、中腹以上には生えていない、自宅の田畑の脇や休耕の田畑や開通したばかりの道路の空き地に多い!ジックリ見ると、綺麗な花、香りも豊かです。

 

湯袋峠・真壁駅の道標を見つけ、一歩先が登山道入口、写真の様に木製、時々橋の手前に乗用車が停められますが、通行の妨げになる様です。

 

JR水戸線岩瀬駅から加波山をへて、筑波連山縦走の道筑波山を越え、筑波山口まで続き、岩瀬駅をスタートすると最後の登りの登山口になります。

 

 
左:カントウヨメナ(関東嫁菜) キク科 右:キツリフネ(黄釣船)ツリフネソウ科

カントウヨメナは野菊のうち筑波山周辺で早く開花します、カントウヨメナ、ユウガギク、ノコンギク、シラヤマギクやシロヨメナを花色で区別することは個体変異があって無理なのだそうです。

特にユウガギクとこのカントウヨメナはとてもよく似ていて、見分けが難しい種です。一般には葉の切れ込みが小さいものをカントウヨメナと見分けます。また、葉がせまくてざらつきがなくしっとりとしていている方がカントウヨメナで、ユウガギクは葉が薄く触るとザラつくことで区別しますが、個体差もあって専門家でないと区別はほぼ無理だそうです。

 

ノコンギクはシオン属で、カントウヨメナやユウガギクのヨメナ属とか。ノコンギクは、カントウヨメナやユウガギクが湿性の高い場所に自生するのに対して、湿性の低い場所に自生。

 

シラヤマギクは、カントウヨメナ、ユウガギクやノコンギクなどの他の似た野菊の仲間に比べると、花弁(舌状花)の数が少なく、まばらについていることもあって花姿が多少粗野な印象があり、比較的容易に区別できます。筑波山や加波山多く見られ、一番それと分かります。

リュウノウギクは、上記の種よりも花期が遅く晩秋に花をつけるので区別しやすい種です。また、葉が曲線を描く凹みがあること、葉に「龍脳」に似た香りがあるのが特徴で、名前の由来ともなっている。 筑波高原キャンプ場の駐車場に秋にサラシナショウマと同時期に咲くヤクシソウ(薬師草)もキク科です。

 

キツリフネはツリフネソウにそっくりだが、花の色が違い、黄色です。この場所で両方咲きますが、黄色のみでした。

 

橋を渡ると、全く仮払いされないヤブ道ですが、ここは四季の花が咲きます、ここを突き抜けると筑波高原キャンプ場までヤブは有りません。

 

 
左:ゲンノショウコ(現の証拠)フウロソウ科       右:キツネノボタン(狐の牡丹) キンポウゲ科

ゲンノショウコ自宅の散歩道では見かけません、良く見るのはアメリカフウロ(アメリカ風露)で、これもフウロソウ科、アメリカフウロは葉が細く裂けています。‘アメリカ’の文字が付く「アメリカアサガオ、アメリカイヌホオズキ、アメリカオニアザミ、アメリカスズカケノキ、アメリカセンダングサ、アメリカタカサブロウ、アメリカタカサブロウ、、、」等、多いですね!

キツネノボタンの‘キツネ’が付く植物「キツネアザミ、キツネノカミソリ、キツネノマゴ、ケキツネノボタン、キツネササゲ(ノササゲ)、、、」、茎の毛のあるものがケキツネノボタン、コンペイトウのような実のトゲトゲの先の先端が、キツネノボタンは曲がるが、こちらは真っ直ぐです。

 

ヤブを抜けると、スギ林、沢も直ぐ左を流れます。沢を横切って、進むので涼しいかと!でも今日の暑は違い、汗がドット吹き出る、湿度も高い!

 
左:ガンクビソウ(雁首草)キク科         右:ヒカゲイノコヅチ(日陰猪の子槌)ヒユ科

ガンクビソウの仲間のサジガンクビソウは、花茎がひょろ長く、花茎の茎葉は上部に小型のものを1〜2枚しかつけません。また根生葉が花期にもあることで区別、また仲間のヤブタバコは、根生葉や下部の葉が大きくてしわのあるところをタバコの葉に似ている、さらにヤブタバコでは径1aの花を、葉腋に下向きに、一個ずつ付けるために、茎の下側に花が並ぶすようになる。コヤブタバコでは頭花は茎頂につけ浅いオワン型で、花の基部を細長くて比較的長い多くの苞葉が放射状に取巻いていている、「コ」ですが頭花は大きくて径16_ほどになる。さらにオオガンクビソウもあり、下部の葉は10aほどの卵型ですが、頭花が大きいのが特徴で、径3aほど。いろいろ有りますがガンクビソウとヤブタバコは私でも区別が付きます。

 

ヒカゲイノコヅチヒナタイノコヅチに対し、こちらは名前のように日陰に育つという意味。実際の姿も確かに、優しく細い、日陰のイメージ。単にイノコズチと言うと、このヒカゲイノコヅチを指すそうです。庭先から畑に行く道端にはヒナタイノコヅチで、なんとなく花序が短く、太めで良く目立つ。

 
左:ヌスビトハギ(盗人萩) マメ科          右:ミズヒキ(水引) タデ科 

ヌスビトハギに似るアレチヌスビトハギ(荒地盗人萩)はヌスビトハギより花な大きく綺麗、ヌスビトハギの種はサヤに2個だが、アレチヌスビトハギは3〜6個と数が多い。ヌスビトハギは散歩道に多いけど、アレチヌスビトハギは霞ヶ浦湖畔で良く見かけます。実が泥棒の足跡に似ているとか!

ミズヒキは祝儀などで使われる水引きそっくりなことから水引。木陰などの暗い場所に育つので、目立たない花ですが、ヌスビトハギ同様、残暑の時期に咲きだし可愛い花です、両者とも細かく撮影が難しい。

 

 
ノブキ 野蕗 キク科

 
タマブキ 珠蕗 キク科

ノブキは筑波山山頂近くまで生えていますがタマブキはあまり見つかりません、まだ葉腋のむかごがはっきりしません。

 

 
イワガネゼンマイ (ホウライシダ科) 

イワガネゼンマイは森林の谷筋などに生育する、この場所が一致、同じ属によく似たイワガネソウがあるが、葉の脈がイワガネソウは編み目状になるのに比べ、イワガネゼンマイは平行脈であること、イワガネゼンマイの小羽片の先端が急に細くなるがイワガネソウは小羽片の中部が最も広く、先端に向けて次第に狭くなることにより区別できる。祝物観察で「合せん・ゼンマイ、合する・草」と教えてもらった

 

この道はシダ類が多い、その中でイワガネゼンマイは、この1株のみでした、よく似たイワガネソウは見つかりませんでした。

 

 
左:ヤブラン(薮蘭) ユリ科                  右:ミミガタテンナンショウ(耳形天南星) サトイモ科

 

 

左:ゼミ                       右:道標 駅名は旧筑波線

セミの脱け殻ハルゼミは6月、高原山で沢山抜け殻を見付けたが、明るい所でしたが、ここは薄暗い沿い。

関東ふれあいの道(真壁駅〜酒寄駅)の道標旧筑波線は、常磐線土浦駅と水郡線岩瀬駅とを結んでいた鉄道、私も記憶は薄いが、JR常磐線牛久駅から土浦駅、旧筑波線に乗換、筑波駅(筑波山口)で降り筑波山に登ったことが有る、1987年(昭和62年)331日の運行を最後に翌41日に廃止された。国鉄分割民営化と同日であった。廃線跡地を活用して整備された、つくばりんりんロードは、桜川市犬田と土浦市川口を結ぶ,全長40.1`の大規模自転車道。高低差が少なく,全線が舗装整備されていますので,ご家族で安心して快適なサイクリングが楽しめる、何時か自転車を購入し、自宅→土浦→筑波山口と走り筑波山を登って見たいものです。筑波山の裏コースや薬王院コース、林道を歩いていると、旧筑波線の駅名が現れる、、、昔といっても20年程前は筑波線は走っていた!

 


地元の人は、ミニ奥入瀬と呼んで、楽しんでいる

沢に益々美しくなって、石の階段を登るようになると、登山口の橋から約40分のサワガニの看板があり、長いベンチが置かれる休憩所に着く、一面ニリンソウの群生で飾られる春は、美しい所で登山者も多く、ベンチはこの時期だけ綺麗でが、人の少ない時期は木の実で汚れ座れない。真壁駅から関東ふれあいの道を追って、ここを訪れた人が休んだのだろうか?登山口から筑波高原キャンプ場の中間、筑波山山頂の女体山までが1/4ほど。

 

 
左:ダイコンソウ(大根草)バラ科           右:薄暗い杉林

ダイコンソウは根際から生える葉は奇数羽状複葉で、大根の葉に似ている、頂小葉が大形である。 茎葉は3つに裂け、互生。 茎と葉には粗い毛が生える。

 

 
左:アキカラマツ(秋落葉松)キンポウゲ科        右:トチバニンジン 栃葉人参 ウコギ科

サワガニ看板休憩所から、小さなお花畑を通過、登山道を覆う雑木林を抜け、沢から離れ、丸太の階段を登る。薄暗い杉林を抜けると所に再び丸太の階段。

右に沢が現れ、大きな石を使って水量の少ない沢を横切る。

 

 
左:古道の石段        右:ヤブデマリ(藪手毬)スイカズラ科

横切ると古道の急な石段、筑波裏コースで一番印象深い所ですが、年々荒れてくる、すっかり関東ふれあいの道は古び、寂しい限りです。でも一度歩けば二度三度と歩き、友人を誘うたくなる、そんな裏筑波!

 

 

左:尾根道 ヤマザクラが多い             右:ノブキが群生する林道

古道の長い石段を登り切ると今はタマアジサイが咲き、春はヤブデマリが美しい、道は沢から離れ大きく左折、尾根道、雑木林の向こうに、きのこ山方面が見えてくる、まもなく、右折、丸太の階段が続くが、古道の石段の雰囲気は無いが、ヤマザクラ、アカマツ等が混ざり、美しい雑木林、大木のアカマツの前を通過すると傾斜は緩み、再びスギ林、大きな丸太の階段を登れば、左が国民宿舎「つくばね」・ツツジヶ丘に通じ、右が筑波高原キャンプ場。ここで左折し日ハムコース入口が数十b先に有って植物観察のグループが歩いている。

ここは右折、筑波高原キャンプ場(広い無料の駐車場に10台程停まっている 表の筑波山梅林駐車場は最近有料になって、無料の駐車場は筑波山口のみ!)をへて、女の川(女体山直下に通じる登山道がある)を通過、酒寄・山頂(御幸ヶ原)・筑波高原チャンプ場道標で酒寄方向へ下ると男の川登山口駐車場56台が停まっている。

 
アキノタムラソウ 秋の田村草 シソ科

筑波高原チャンプ場から男の川間は大きな上下も無く、平坦で、お花を楽しむ人が多い、今日なアキノタムラソウが咲き誇る。ここは年々群落が広がり素晴らしい、よく山野の道ばたなどに生え、茎は方形で高さ2080cm、無毛または細毛がある。葉は対生し、37個の小葉からなる奇数羽状複葉。下部の葉には長い柄がある。鋸歯の先は丸みを帯び、葉先は鈍頭〜鋭頭。茎の上部の葉は複葉とならず葉柄も短い。茎の上部に花穂をだし、青紫色の唇形花を数段輪生する、花序及び萼には細毛及び時に腺毛がある。花期は711月、今咲いていてもアキノタムラソウ。

 

 
左:カキドウシ(籬通し) シソ科             右:男の川登山口

男の川登山口は、桜川市の市立桃山中辺りから羽鳥道登るか、薬王院コースを登るか、真壁町酒寄から登るか、関東ふれあいの道を歩くことになる。筑波山神社やツツジヶ丘から登る表コースに比べ、歩く人はずっと少ないは、筑波山の花は裏コースに集中している。

 

 
左:カシワバハグマ 柏葉白熊 キク科         右:ハエドクソウ(蠅毒草) ハエドクソウ科

カシワバハグマは葉が柏の葉に似ていて、白色の頭花がハグマ(白熊;ヤクの尾の毛)に似て付けられた名前、花期は911月。

ハエドクソウは草丈40a〜50aほどになる多年草、日の余り当たらない林床に生育、茎崎自然の森も生えている、夏〜初秋にかけて、長い花茎をやや斜上させて、茎の先に細い穂状花序を伸ばして、小さな淡いピンクの花をまばらにつけます。葉は対生、粗い鋸歯、先端はとがります。果実は、イノコヅチの果実に似ていて、先端がカギ状になっていて衣服などにくっつきます。写真は花期が過ぎ長いヒゲを伸ばしている。昔から、根を煮詰めたり、すりおろしたりした汁を細長い紙に塗って蠅取紙を作り、天井などからぶら下げてハエを粘着させ駆除するのに使いました。今は見ないけど家庭の必需品だった。また、全草を便所に投げ込んでウジを殺すのにもつかったので「ウジゴロシ」の別名がある。合成殺虫剤が普及するまで生鮮食品店の軒先に吊るされていました。

 

 
左:キヌタソウ 砧草 アカネ科           右:男の川

 男の川コースは筑波山で植物の多いコース、今はキヌタソウが見られ、ユキザサ、トチバニンジン、イヌショウマ、サラシナショウマ、ミミガタテンナンショウ、ヤマアジサイ、タマアジサイ、ニリンソウ、オクモミジハグマ、カシワバハグマ、キヌタソウ、キバナアキギリ、ノブキ、ムカゴイラクサ、、、、、と四季楽しむことができる。観察しながらゆっくり登りたい所です。

 

 
左:フタバアオイ(カモアオイ)(双葉葵) ウマノスズクサ科             右:ツクバネソウ 衝羽根草 ユリ科


トチバニンジン 栃葉人参 ウコギ科


男の川の上部

男の川コースに入ると大滝大聖不動明王が祀られている、男の川を左に見る、数回渡渉を数回繰り返す、沢が二分し、最後の渡渉点、右に沢を見て登って行くと、沢底を歩きます、大きな石がゴロゴロ、古道で、足跡を拾えば、浮き石を踏むことなく歩けます、雨が降っても直ぐ上を薬王院コースがあって、水量はあまり増えず靴を濡らすことなく歩けます。

 

 
左:名札が消えた 延命水            右:ユキザサ 雪笹 ユリ科

男の川の源流が延命水、最近(一年程前から)名札が見つかりません、蒸し暑い、500mlは空、ここで満杯に!美味しい水、延命水です。

延命水から薬王院コースとの合流直下まで急坂、ニリンソウなど花期にはお花畑、ユキザサは多いところですが、探すのに苦労するほど消えている。

登り切れば大岩の薬王院コースとの合流点のT字路、右折すれば薬王院・坊主山方面、左折すれば自然研究路・男体山。

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左:自然研究路・薬王院コース分岐         右:タマガワホトトギス 玉川杜鵑草 ユリ科

左折して雑木林を緩やかに登れば、間もなく自然研究路とのY分岐に合流。Y分岐を右折して反時計まわりに進む。見晴台と立身石間が崩れ通行不可だが、見晴台からNHKの鉄塔をへて男体山に登るコースがある、最近このコース刈払が進んでいるので安心!

 

 
左:ソバナ 岨菜 キキョウ科            右:イワタバコ(岩煙草)イワタバコ科

ソバナはツリガネニンジンの同じ場所に生える、ソバナは花びらが大きく、キキョウのように花の先が広がる。ツリガネニンジンは花が輪生するがソバナは1個ずつ。ソバナは花の形も少し異なり、又、ツリガネニンジンの様に柱頭が花の外に出る事はない。ソバナは岨に生え、若芽が食べられるのでソバナと呼ばれると言う説と、蕎麦菜と書いて蕎麦のように軟らかな葉から来ているとの二説があるがそうです。ツリガネニンジン、ソバナ、イワシャジンは同じキキョウ科ツリガネニンジン属の花で、夏の終わり頃から秋にかけて野山を飾る。

イワタバコは湿った岩壁に着生し、筑波山では自然研究路と女体山(ツツジヶ丘方向)直下の一枚岩に群生し、誰でも気楽に見ることができますが、外と興味の無い人が多いのに驚く。葉がタバコに似るのでこの名がある、また若葉が食用にできることから別名イワヂシャ(岩萵苣)ともいう。

 

 
左:大石重ね 右:ニリンソウの群生地 長い木道と階段が続く

大石重ねを見て数十b登ると東屋があり、昼食、時計まわりに登って御幸ヶ原に向う人を1人見かけるのみ、静かです。

 

 
左:自然研究路の傾いた石段        右:見晴台のコアジサイ

東屋から自然研究路に戻り、最初はのんびりムードだが、春先ニリンソウ群生地、長い木道の先に傾斜の大きい木製の階段が続く、石段は自然研究路が開らかれた時のもので、木製は後で取付けられ、ここの階段は新しい。

猿田彦神社コースとV字谷コースが自然研究路から下っている、男体山の南斜面、立身石辺りが崩れ自然研究路を歩く人は激減、クネクネと傾いた石段(東日本大震災以前から傾いている)を登る、タマガワホトトギス、イワタバコ、ツクバネ、ソバナ等数は少ないが美しく、可愛い花を咲かせるので、見逃せないコース。

 

 
左:クサギ 臭木 クマツヅラ科     右:ミズナラ(水楢)ブナ科


見晴岩から、関東平野

石段を登り切ると、男体山への道と見晴台への分岐、猿田彦神社コースには綱が貼られ下山を抑制している、筑波山梅林方向に下っている。

見晴台は晴れていれば、正面に富士山、右に浅間山、赤城山、、、が遠望、今日は日本列島不安定な気圧配置、期待はできない。隣の宝篋山、霞ヶ浦が眼下に広がる。

コアジサイ、ミズナラ、クサギ等、お馴染みの植物が迎えてくれる、コアジサイは花期が過ぎ、ミズナラが取られず大きなドングルを付けている、2014/5/27の時のコアジサイは蕾、満開の時を逃した!

 
左:男体山へ                   右:オオナルコユリ(大鳴子百合)ユリ科

見晴台から自然研究路の戻ると自然研究路の地図が置かれる、急な石段は東屋に向かい、その先が大崩、通行不可が続く、2014/2/26の時は大崩の発生は無かったが2014/3/25には発生していた!

この自然研究路の地図の脇のNHK鉄塔経由で男体山に登る道が、綺麗に刈払されている、勝手な想像だが、ここコースは崩れの回復が見込まれず、公のコースに格上げか、自然研究路は100%人の手で開かれ、自然災難に遭いやすい、このコースは自然に人が歩き開かれた道で、雑木林に囲まれ崩れる心配は少ない。

 

 
左:ボタンヅル 牡丹蔓 キンポウゲ科          右:キハギ 木萩 マメ科

自然研究路から急登、かつてはヤブ道だったが、よく踏まれ登り易くなった、右に東屋は見え、美林のブナ、ツツジが多い中を登り、東屋からの道を見送り、小ピーク、男体山山頂が見え、小さく下ると、自然研究路から登ってくる道がある、大きな岩をよじ登り、さらに急登すればNHKの鉄塔で、御幸ヶ原側の自然研究路から登ってくる道がある、この分岐は小さなお花畑でオオナルコユリが、大きな実を付けている、花の時期からそっと静かに生えている、最近、花を持ち帰る人がグッと減っていることを意味する。

 

 
左:ゲンノショウコ(現の証拠)フウロソウ科           右:イヌトウバナ(犬塔花)シソ科 

トウバナに似たクルマバナは夏の終わりくらいから、ピンクの花を輪状に数段つけ、日当たりのよい草地、そしてトウバナは、5月頃から、ピンクの花を輪状に数段つけます、畦などの湿ったところが好きなようです。写真のイヌトウバナは、夏の終わり頃、白っぽい花を輪状に数段つけます、木陰や湿った草地に生えます、ヤマトウバナは、汗ばむ季節、山地の木陰で、茎頂に白い花を咲かせ、花序はふつう1個で短い。

 


男体山から女体山を間近に見る

男体山山頂に飛び出る、関西から電車と飛行機でやって来た、ご夫婦に出逢い、崩れ地を案内し、立身石へ、

 

 
左:大崩地                      右:ヤマジノホトトギス 山路の杜鵑草 ユリ科

 
左:立身岩から霞ヶ浦              右:キヌタソウ 砧草 アカネ科

ご夫婦は初めての筑波山、立身岩の眺めを素直に喜んでくれる、関西は琵琶湖、霞ヶ浦は琵琶湖に次で第二の湖、「明日は何処に?」と聞かれるが車が無い旅?筑波実験植物園を案内、研究施設はご自分達で調べて有るようでした!

キヌタソウは、夏、林で咲くアカネ科ヤエムグラ属の多年草、花茎先端に集散花序を出し小さな四弁花を多数つけます。葉にはくっきりした三本の脈があり、四枚が輪生して茎に付く、立身石から自然研究路に戻り、御幸ケ原に抜ける辺りと、女体山手前のロープウェイに下る手前の広場とセキレイ石間に沢山生えてうる。

 

 
左:すっかり名物の倒れた、生きた大木           右:御幸ヶ原から加波山方面

 
左:リョウブ(令法)リョウブ科           右:御幸ヶ原・ロープウェイ・女体山・筑波高原キャンプ場・ツツジヶ丘分岐

女体山山頂 360°パノラマ

立身石から自然研究路に戻って、倒れた大木を潜り、御海への道を見送、つくば市のサカー少年20人ほどが筑波山神社から登ってくる、帰りはツツジヶ丘へ下って弁慶茶屋跡から筑波山神社へ下るそうだ、彼らが女体山から姿を消すと山頂は静か!

 

左:女体山に大きな蝶が!            右:女体山御本尊直下のオオバギボウシ

女体山山頂から、ツツジヶ丘方面に下る。

 

イワタバコ(岩煙草)イワタバコ科

ジュウモンジソウが群生する一枚岩、先駆けてイワタバコがぎっしり生え、可愛い花を見せてくれる。ダイモンジソウ黒部川下ノ廊下

 

 
左:大仏岩       右:美しい尾根道

イワタバコを鑑賞し、大仏岩まで下ると、ツツジヶ丘まで危険箇所は無い、大仏岩の休憩所、屏風岩に立ち寄って北斗岩まで下って、出船入船や国割り石の手前で日ハムコースへ下る登山道入口がある。

 
左:筑波裏コースの醍醐味             右:ミヤマタニソバ 深山谷蕎麦 ダテ科

 
左:古道の石段        右:巨岩の祠


筑波山一の巨岩群

日ハムコースへの道を下る、刈払がされ歩き易い、古い石段、そして大きな岩の祠、美しい雑木林を下る、筑波山を知る限り、巨岩群、表の高天原と弁慶七戻り辺りに匹敵、隠れた穴場!

 

 
左:ヤマアジサイ(山紫陽花)アジサイ科          右:十字路(左:女体山 右:日ハムコース 直進:筑波高原キャンプ場)

 

 
左:三叉路・日ハムコース入口右:コウヤボウキ(高野箒 )キク科

巨岩群からどんどん下って、今日はヤマアジサイが見えるニリンソウ群生地の渡渉点、ちっと登り返し、二度ほど水量の少ない沢を横切って十字路に出る、ここを右折すると、1分ほどで日ハムコース入口の三叉路、ここを左折。

 

 
左:日ハムコース                 右:ミヤマシキミ (深山樒)ミカン科

日ハムコースは、ゆるやかな尾根道で、カタクリの踏み場もないほどの群生地、カタクリは姿を消し、秋の花が花期を待っている。ミヤマシキミは、裏筑波に多く、群生が見られます、薬王院コースの枝道、坊主山辺りには素晴らしい群落があるので訪れたい。

 

 
左:サラシナショウマ(晒菜升麻、更科升麻)キンポウゲ科       右:朝通過した湯袋峠下山路! 

日ハムコースは林道に飛出る、サラシナショウマが多く生える林道で秋の花を鑑賞したい、左折すれば朝通過した湯袋峠下山路、同じ道を歩きたくなければ、右折して国民宿舎「つくばね」をへて、湯袋峠に降れば良い、ちょっと遠回りになるが、大きな登りは無いので植物を愛でながらブラブラ歩きたい!

 


タマアジサイ

 
サワガニ&サンショウウオが住んでいる、静かにしておきたい!

 

 古道、杉林に咲く、タマアジサイ 

 

 

登山口、荒れている所が多い、入ってみて歩いて観よう

 

HP:わたしの天気予報