東京都の最高峰 2004 雲取山 (標高2,017b) 展望も最高です!

お祭バス停から三条ノ湯、雲取山から石尾根縦走路で鷹ノ巣山から水根バス停へ

 

日程2004131日〜21  (土・日) 快晴

 


三条ダルミから

冬は中央線沿線や青梅線沿線の山々は空気が乾き、展望が良く、富士山の良く見える山の人気は高い。先週は中央線の笹子駅から滝子山に登って初狩駅へ下るコースを歩いた、今回は青梅線沿線で終点の奥多摩駅、駅からバスでお祭りバス停、三条ノ湯に一泊し雲取山から石尾根を使って鷹ノ巣山まで縦走し、水根沢林道を経て水根バス停に下るコースを歩いて見ました、美人に友人と一緒です。

友人は武蔵野線利用、立川駅発7:49の奥多摩行きの車内で待ち合わせだ彼女はニコニコ笑顔で乗込んでくる、お祭りバス停は丹波行きで、奥多摩駅を9:25発、午前中はこの一本である、2008年土日も9:25発になっている。お祭りには10時頃着き、三条ノ湯には遅くとも14:00頃には着いてしまう。着いたらのんびり温泉に浸かりたいものです。

友人とは、以前から「雲取山に雪が降ったら、雲取山だね!」と約束、友人は八ヶ岳でアイゼンを付けてのクロスカントリー・スキーの遊びで雪山を多少は経験、だが、本番はまだ、雲取山の今頃は降っても雪景色程度(年によっては大雪なる!)で、八ヶ岳の深い積雪に比べたら問題にならないが、アイゼンを付けて、雪化粧の登山道を歩くことは、とっても魅力的面白いものです。

コース

第一日目:JR常磐線牛久駅5:33⇒神田駅6:55⇒新宿駅7:06⇒立川7:499:05奥多摩駅9:30(西東京バス)10:10お祭りバス停10:15-1:20)→11:35塩沢出合−(1:10)→13:00後山林道終点−(0:30)→13:35三条ノ湯(泊)

第二日目三条ノ湯6:00-0:30)→6:50青岩鍾乳洞分岐−(1:50)→8:15三条ダルミ−(0:30)→9:00避難小屋−(0:10)→9:08雲取山山頂9:20−(0:15)→9:40小雲取山−(0:15)→9:58奥多摩小屋−(0:30)→10:28ブナ坂(鴨沢分岐)−(0:20)→10:47七ッ石山山頂−(0:10)→10:55鴨沢分岐−(0:30)→11:15千本ツツジ:峰分岐−(0:10)→11:25高丸山分岐−(0:20)→11:45日陰名栗山分岐−(0:35)→12:20鷹ノ巣避難小屋12:45−(0:30)→13:12鷹ノ巣山山頂−(0:15)→13:40六ッ石分岐−(0:15)→13:55水根・戸倉分岐−(1:00)→14:45最初の沢&橋−(0:25)→15:10ワサビ田&橋−(0:30)→15:45水根バス停道標−(0:20)→15:55水根集落−(0:10)→16:05水根バス停16:16=(0:15)⇒奥多摩駅16:2917:09立川駅17:10⇒新宿駅⇒日暮里駅⇒19:30牛久駅

第一日目:立川駅から青梅線に乗った登山者は私達と男性1名の三人だった、9:05奥多摩駅に着く、丹波行き9:25発を待つ乗客が10名ほど並んでいる、列の先頭の人に尋ねると9:30発に変更になっているらしい、なんでもJR青梅線の「ホリデー快速おくたま」の運行に合わせての事らしい。

日帰りで七ッ石山に登って下山する人に相談を受けている内に、バスの列は長くなって、発車の時刻には満席に!七ッ石山から鷹ノ巣山に行き先を変えた女性は水根で降りる、水根からバスは国道411号から離れ奥多摩湖へ入ると奥多摩バス停で大きな荷物を担いだ数人の登山者が降り、鴨沢バス停では、今日は奥多摩小屋に泊って明日は雲取山へ登った後はヨモギ尾根を下るのだと言う5,6名のグループも含め、私達以外の登山者は全員降りてゆく。


お祭バス停辺り

お祭バス停で私達は降りると運転手さん一人で丹波に向うことになる、バス停には日帰り温泉&うどん屋さんが建っている、少し丹波方向に進むと後山林道の入口があって、緩やかな登りが続く、塩沢橋:ヨモギ尾根の登山道がある、話によると面白いコースだという、後山川にさんさんと日が差し込み美しい。


のんびり歩いて、渓谷美

一台の小型トラックが下ってまた戻って来る、今度は乗用車がほこりを立て私たちを抜いて行くがしばらくして引き返す、その理由は直ぐに解る、積雪で凍結した箇所があってそこから引き返したようである。


積雪 滑ると危険

長い林道歩きに飽きた頃、路肩に一台の車が停まっており、その先に数台、まもなく林道終点の駐車場、ここには5,6台が停められている。

沢に下る登山口は狭く、凍結しており注意深く下る、青岩谷出合の橋を渡って三条ノ谷を緩やかに登る、ここの広葉樹林は日の当りが悪い環境で育ち、長い杉のようにスート谷の中から空に向って伸びている。新緑や紅葉の時は一段と美しい三条ノ谷になるであろう。


立派に伸びた木々 自然に溶け込む 美人

左に三条沢を見て山腹を巻くように何度かカーブをとって進むと眼下にワサビ田(現在は使われていないようだ)が見える。

   
三条ノ湯

三条ノ湯が上空に見え、山女橋、右奥に小さな滝があり、橋を渡って飛竜山分岐を見送り、薪置き場を通り、小屋の前に着く、ここが三条ノ湯である。「今夜は混みますか?」「今日はお客さんだけ!」という、雲取山へ向う登山道の一角に「雲取山」「飛竜山」と呼ぶ部屋があって、「雲取山」に入る、日がさんさんと差し込み暖かい。

さっそく楽しみの風呂へ、風呂は混むと男女別々だが今日は一室で「を(お:では?)とこ」「をんな」「あき」の三種類の札で中の様子を示す、同行の彼女は中から鍵を掛けることになろう。

雲取山から戻った男の人々が入浴中、「まだぬるくて!」と言う、なるほどまだぬるい!でもお祭からの疲れた体には快適である、その後は二人の専用風呂になった、3時頃には釜が熱くなり適温、夕食後は熱く寒い冬空の下、幸せの気分である。

雲取山登山はやはり三条ノ湯抜きでは語れない。夕食は18:00、特別に「きのことカボチャの天ぷら」が付く、「通年営業です!」と一言、流石である。食事後も20:30まで二人の為に開放してくれ、ストーブの薪も充分あって、嬉しいもてなしには感謝である。

小屋の真上に美しい月が出て、満天の★空を薄める。夜中はグーンと冷え、二回ほど目を覚ましたが、ぐっすり。

第二日目:朝食は6時が通常だが「水根」に下ると告げると、一言でOK5時半朝食にしてくれる、彼女が大きなあくびで眠そうだが元気、私達は真っ暗で寒い朝だが、5時半には約束通り食堂に入る、すでにストーブに火が入り、部屋は暖かく、準備は万全、朝食も腹いっぱい頂く、彼女も!

6時、まだ薄暗い、彼女(日光白根山ではロープウェーを使うなら同行しないよ、と言うと、もちろん、菅沼登山口からでしょ、と言うほどのお転婆さん、早朝から山頂を目指し、五色沼を回ってきた、弥陀ヶ池から山頂までシャクナゲの見事な日でした、今日も大丈夫!)も頑張ってスタートした。

今日の工程は長い、30分遅れると水根バス停に下る前で日が暮れる、水根沢林道は結構暗いと危ない箇所が多い、彼女の事を考えると、嫌われても今日は一日早め早めの行動になるだろう

三条ノ湯を後にし、左山腹を巻いて積雪で凍結した細い道を三条沢下る、橋を渡って直ぐの所が危険と昨日下った登山者に聞いている、なるほど激しく凍結、暗闇でうっかり足を乗り上げると三条沢にドボンである。

私たちは小屋からアイゼンを着けスタート、大正解である、小さな情報は大きな効果として現れる。小屋を右眼下に見て登り、大きくカーブすると小屋は二度と見えなくなる、三条ノ谷から抜け出したことになる、本当に小屋ではお世話になりました。


飛竜山、前飛竜

右が開けヨモギ尾根が明らみ、日の出は近い、青岩鍾乳洞分岐当りで日の出かと思っていたがずれて、結局雑木林の中で見ることになる、彼女の顔が太陽に輝く。まもなく飛竜山側が開け、尾根状に飛び出る、雄大な飛竜山、前飛竜が赤く染まっている、私達も赤く染まる。シャクナゲ・イワウチワの咲く頃、二人で飛龍山に登りたいものだと私は思う

 
左:富士山が見えてくる                     右:カラマツ林

ここからはしばらく急登は無い、広葉樹林が美しく、右上空に雲取山山頂が見えてくると、後方に富士山が薄ピンク色になって見えてくる、巻き道を緩やかに登る、富士山が見え隠れ、ちょっと遅れ気味の彼女だったが、頑張り屋さんの彼女は何時の間にか先行する、彼女に「見えますか?」と聞きながら高度を上げて行く、富士山の姿はこちらが高くなればなるほど大きく高くなってくる。

 
三条ダルミ

右が開け、道も緩い坂になって、三条ダルミに着く。雲取山登山ではトップレベルの美しい富士山を見ることができる人気のポイントである。素晴らしい富士山が左側に雁ガ腹摺山、右の大菩薩を従えて眺望。三条ダルミは雲取山・飛竜山・三条ノ湯の交差点、雲取山山頂から5,6人が下ってくる。

ここ三条ダルミから、最も急坂道になる、山頂までの30分間の急登に挑戦、積雪も多く、厳しいが一歩一歩登る、振り向くと三ッ山・飛竜山・前飛竜の峰峰が美しい、富士山も一段と高く聳える。


眺望が広がる

丁度三条ダルミから15分、中間点で傾斜が一度緩くなる、その後さらに急登になって、彼女が左に峰がギザギザの山を見つけ「あれなに!」と叫ぶ秩父の明峰両神山である、さらに「白い山も!」と、浅間山である、鯨のような大きな雪化粧の山である。

 
左:遠方の富士山                               右:山頂直下の避難小屋

今日は雪国信州も快晴なのだろう。大きな岩の横に着く、展望は素晴らしい、そして登りきれば避難小屋の裏に着く。

 
避難小屋から雲取山山頂 雪景色だ!

小屋の後ろを通過し、歓声、深い雪道は山頂へと続く、絶景のポイントである、標高2017bの雲取山、大展望が目の前に展開する。


雲取山山頂から富士山

その展望を紹介しよう、まず大菩薩連峰と雁ガ腹摺山を従えた富士山、雲取山からスタートする奥秩父主脈(飛竜山・唐松尾山・笠取山・破風山・甲武信ガ岳・国師ガ岳)が見える、金峰山は前衛の山に隠される、三宝山・甲武信ガ岳・木賊山と続きその木賊山の左中腹に真っ白な八ヶ岳:赤岳(おそらく雪で白くないと見つけにくいだろう)が見える。残念なことに両神山方向は木々が伸び視界が無い、ただ木々の間から浅間山はクッキリ見えている。

南アルプスも全山並んでいる。昨日雲取奥多摩小屋に泊った5,6人のグループはこれから奥多摩小屋に戻ってカレーうどんパーティーをして、鴨沢に下ると言う、私たちは避難小屋に戻って展望に恵まれた石尾根を縦走し七ッ石山に向う、鷹ノ巣山・大岳山・御前山・三頭山(三頭山は丹沢連峰方向である)が美しく前方を飾る。

広い稜線は雪に覆われ、気持ちの良い展望漫歩である、甲斐駒ケ岳・仙丈岳・北岳・間ノ岳・農鳥岳・塩見岳・荒川岳・赤石岳・聖岳と並んでいる。大菩薩連峰に富士山、丹沢方面は三頭山と重なってちょっと判定に苦しむ。

この数々の明峰を展望、彼女もこの多くの山々を登ることになる、私も目にした山を次々と訪れている、雲取山はそんな夢を与える素晴らしい位置に聳えている。

 
左:行先を眺めスタート                   右:これから進、石尾根

雲取山荘分岐を過ぎ、小雲取山(標高1937b)も展望良いところだ、ここで富田新道を分けて、ヨモギの頭を巻き雲取奥多摩小屋の前に下る、小屋は稜線から数b左に下るが、庭先に当る稜線側は素晴らしい展望で、ここに泊れば朝日を受ける美しい富士山を眺めることができる贅沢な山小屋である。

 
左:雲取山荘分岐                 右:五十人平ヘリーポート辺り

ここで山頂から一緒っだた「カレーうどん」のグループとお別れである。


石尾根縦走

ヘリ−ポートで今朝鴨沢から登って来た数人の登山者に出合う、この時間になると七ッ石山に向う登山者は私たちだけのようだ、やや斜面がキツクなった稜線を下り切るとカラマツに囲まれた、ブナ坂に着く、真っ直ぐの登り坂が七ッ石山へ・右が鴨沢(最短距離で下れる)へ・左が唐松谷林道の分岐で、ここは七ッ石山へ真っ直ぐ進む、また積雪が多くなって、キツイ急斜面を登る。

 
左:ここまで下ると、霞んできた               右:雲取山まで見渡せる

富士山は雁ガ腹摺山を抱くような形になってくる、南アルプスは霞、だんだん見えなくなってきた、標高1757bの七ッ石山から振り向くと雲取山が美しく、今下ってきた稜線が全部一望できる。彼女に「鷹ノ巣山へ向うよ!」と確認する「はい」とまだまだ元気です、時計を確認、10:50 このペースなら日暮れ前には水根に下れるだろう。

七ッ石山からやや左に折れ下る、数bの急な坂だったがすぐ緩み、七ッ石神社を見て、七ッ石小屋方面を右に見送る。さらに先にも七ッ石小屋方面の道が右に折れる、まるで君たちは鷹ノ巣山に向うのだなと二回も念を押すかのような分岐である。

ツツジの林になって巻き道の先端が千本ツツジ赤指尾根を峰谷に下る道が右に分岐する、踏み後もある。左の山を巻いて進むと高丸山(標高1733b)への分岐、なお20分ほど行くと今度は展望の良い開けたところに着く、富士山は雁ガ腹摺山の左に位置を変え、三ッ峠が小さく見えている。その先が日陰名栗山(標高1725b)の分岐、鷹ノ巣山山頂に登って見て知るが日陰名栗山は遠くから眺めると角度に寄っては鷹ノ巣山が双耳に見える原因の山である。

日陰名栗山を大きく巻き、飽きた頃になってようやく鷹ノ巣避難小屋に着く、回りは深い雪に覆われ、大きなベンチが置かれ、先人がちょうど食事が終わった後で、遠慮なく使える、鷹ノ巣避難小屋で食事&休憩と言いながら千本ツツジから休まずやって来ただけに彼女もほっとしたようす。鷹ノ巣避難小屋にはトイレがあるが水場は200b先だ、ここで二人の持っていた水を全部使ってラーメン&三条ノ湯の弁当をいただく。

鷹ノ巣山(標高1737b)は今日最後の登りだ、避難小屋から20分とある、鷹ノ巣山を巻く道と山頂への道が分岐し、山頂への道は融け始めた雪で登り難い。振り向くと日陰名栗山が大きく見え、高丸山へと続き、七ッ石山を通り小雲取山の先へ稜線が続き、最高峰の雲取山が先端に陣を取っている、美しい。大木が中間点でさらに登り詰めなくてはならない。

 
鷹ノ巣山山頂
雲取山からは私達だけ、日原からや峰谷からの人々! 
2013年峰谷から鷹ノ巣山

山頂直下は積雪が多い、登山者の姿が見えてくると鷹ノ巣山山頂だ。展望は素晴らしく、奥多摩三山:三頭山(標高1528b)・御前山(標高1405b)・大岳山(標高1267b)が並んでいる。

倉戸口から倉戸山・榧(かや)ノ木山を経て登った4人組み、下山は浅間尾根を使うようだ。山頂の北側には日原へ下る道がある。


倉戸山 水場 熱海への下り

雪が融け泥んこの坂道、滑っては大変、水平になって雪道を進むと倉戸山&水根&熱海の分岐があって、ここを右に下ると鷹ノ巣避難小屋からの巻き道に合流すし、しばらく水平に進むと六ッ石山との分岐でここも右に下る。


戸倉山/熱海・水根方面・石尾根縦走路の道標

20分ほど下ると榧ノ木尾根分岐13:55   注意しないと真っ直ぐ尾根に入ってしまう、ここは大きく右に折れる。

杉林に入って展望は無くなる、雪も結構多い、あまり歩かれていないようだが、しっかりした踏み跡はある。ジグザグに下る、沢の音は聞こえるがなかなか着かない。14:45 ようやく沢に出てやっと水を得られる、水量の多い沢だ、橋を渡りまた沢から離れえる。10分ほどで沢沿いの山道となって、沢に小さな滝が現れて楽しいところだ。

 
水根沢谷

木々も広葉樹林になって新緑・紅葉時期は特に美しいだろう。ワサビ田の橋を渡って沢から離れて行くが、右側は急斜面で滑ったら命は無い。

 
ようやく水根に着く
鷹ノ巣山から六ッ石山をへて水根に下るには+1時間、奥多摩駅まで石尾根は続く

深い谷で日の暮れるのも早い、後30分遅れたら薄暗くなっていただろう、三条ノ湯を早目に出発し鷹ノ巣山まで、勿論、彼女の頑張りがあってのこと水根バス停への道標  15:45 があって、右下が杉林になってようやく谷を抜ける、ほっとするところだ。水根最上部の民家の脇に出る、畑を縫うように付けられて坂道を下ると道路に出る、左に折れ林道に出ると六ッ石への登山道が左へ向っている。

国道411青梅街道に出て、奥多摩湖への道路にバス停がある。16:05、次のバスは16:16とドンピシャである、後はバスと電車に揺られるだけ!

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