国民宿舎つくばね閉鎖 東筑波ハイキングコース |
日程:2020年8月27日(木)晴 猛暑
日程:2014年8月20日(木)晴 筑波山の裏を散策
ツルニンジン(蔓人参)キキョウ科
まだ 蕾です
コース 複層林試験地「広根場(支線)林道」入口14:24―(0:20)→林道分岐14:44―(0:24)→15:08つつじヶ丘/国民宿舎つくばね分岐15:13―(0:26)→15:39複層林試験地「広根場(支線)林道」入口 複層林試験地「広根場(支線)林道」入口 筑波山は表から筑波山神社から、つつじヶ丘駐車場からの2コースのほか、筑波山神社から酒迎場を通り弁慶茶屋跡をへて山頂に登るコースが人気です。お勧めはバスでつつじヶ丘駐車場に入り、展望の良い登山道を歩き、奇妙な岩を通過し、女体山へ、続いて御幸ヶ原に下って男体山を登り、立身岩を経て御幸ヶ原に戻って筑波山神社に戻って来る。 ロープウェイとケーブルを使うと植物観察は女体山・御幸ヶ原・男体山・自然研究路に限られる。また、筑波山の植物と言えば裏筑波で、薬王院コースや筑波高原キャンプ、深峰歩道登山口(ユースホテル跡)、男の川、女の川周辺と今回紹介する広根場林道です。 広根場林道はつつじヶ丘駐車場と国民宿舎つくばねを結ぶ林道の一部です。筑波山神社からつつじヶ丘駐車場に向かう途中、風返峠で湯袋峠へ下って、しばらく下ると複層林試験地「広根場(支線)林道」入口に数台の車を停めるエリアを利用する。 ここを入るとつつじヶ丘/国民宿舎つくばね分岐があり、つつじヶ丘駐車場へはこの林道、国民宿舎つくばねに進むと登山道が仙郷林道に出て、国民宿舎つくばねに着く、また国民宿舎つくばねに着く前の分岐で左に向かうと筑波高原キャンプ場に行ける、つつじヶ丘駐車場からつつじヶ丘/国民宿舎つくばね分岐に向かい筑波山の山麓を回って筑波高原キャンプ場→薬王院コース出合→筑波山梅林→筑波山神社→つつじヶ丘駐車場と一周、筑波山梅林から一周して植物観察を行っている。 広根場(支線)林道に入って見よう: 左:ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草)ユリ科 右:ガンクビソウ(雁首草)キク科 道路に車を停めゲートの右を通過、直ぐに大きな右カーブ、ヤマジノホトトギスを見付ける、ここでジャコウソウが生えており注意する所です。ヤマジノホトトギスは花が上向きにつき、赤紫色〜暗紫色の斑点があり、ヤマホトトギスと似るが一度見ると忘れない。 ガンクビソウは花が下向きにつき、キセルの雁首に似ている。雁首?と言う人が多いが、名前は適当で、ハキダメギク(掃溜菊)とかヘクソカズラ(屁糞葛)、ヌスビトハギ、ウワバミソウなど散歩道に多いのに名前が付けられている。 ダイコンソウ(大根草)バラ科 ダイコンソウとキンミズヒキの多く生える登山道です、葉がダイコンの葉に似ているのでダイコンソウと呼ばれた、ところが花の咲く今頃にはダイコンの葉に良く似た根生葉(ロゼット)は見付からない、また、花びらが5枚の花を見付けるのに苦労する。 左:マツカゼソウ(松風草)ミカン科 右:タマアジサイ(玉紫陽花)アジサイ科 マツカゼソウの葉は3回3出羽状複葉で質は薄く、油点がり、臭気がある。枝先に集散花序をだし、白色の小さな4弁を多数つける。とても目立つので存在は直ぐにわかる。 タマアジサイの蕾は「球状」でこれが名の由来になっている。別の写真に蕾が写るが、両方写った写真は掲載しませんが、一度見たら忘れない。タマアジサイの蕾:2015/8/16。 左:ゲンノショウコ(現の証拠)フウロソウ科 右:ミヤマフユイチゴ(深山冬苺)バラ科 散歩道のゲンノショウコはアメリカフウロ(アメリカ風露 フウロソウ科)に押され見る事が出来ないが、この林道に咲いていました。東日本は白い花、西日本は紅紫色が多い。 ミヤマフユイチゴの実が熟すのが冬なので、フユイチゴと呼ばれる。 左:ヤブタバコ(藪煙草)キク科 右:ヌスビトハギ(盗人萩)マメ科 ヤブタバコ、放射状に枝を伸ばして点々と黄色い花を下向きに付ける花序が特徴的なヤブタバコです。まだ咲き始めだから良いが、実は厄介なひっつき虫ですから秋が深まれば観察には防虫を! ヌスビトハギは薄暗い所に咲くから盗人と思ったが、果実が泥棒の足跡に似ると言う。泥棒は足音を立てないように、足裏の外側だけを地面に着けて歩いたとのことで、その時の足跡に似ている。こちらも気づかないうちにその種子が人に取り付く、ひっつき虫です。 左:キンミズヒキ(金水引)バラ科 右:カノツメソウ(鹿の爪草)セリ科 キンミズヒキとダイコンソウは周囲がスギ林で薄暗い間は主役だ、といってもここは半日ほど日が当たるから、全く暗い所は苦手なようです。 カノツメソウはヤマゼリに似ている、ほとんど日の当たらない、やや湿った場所、しかもフユイチゴやヤブタバコなどと混ざって生え、かき分けないと様態が確認できない、しかも薄暗いのでデジカメも苦労する。 左:ノブキ(野蕗)キク科 右:カントウヨメナ(関東嫁菜)キク科 ? ノブキはフキに‘ノ’がつく、フキノトウがフキの花だが全く違う。ノブキの花の穂先を良く見ると、小さな花の集まりであることがわかる。同じ環境に咲くタマブキ は、葉の付け根にムカゴができるのでわかるが、今日は会えなかった。 左:林道分岐 右:シラヤマギク(白山菊)キク科 林道を進むと行って見ないとはっきり言えないが国民宿舎つくばねの方でしょう、これを見送り左に進むみ国民宿舎つくばねとつつじヶ丘駐車場分岐へ進みます。 左:アキノタムラソウ(秋の田村草)シソ科 右:ヤマハッカ(山薄荷)シソ科 ? 林道は大きく上下せずほぼ平坦、林道分岐を過ぎると、草花の種類が違ってくる、周囲もチョット明るい感じです。 アキノタムラソウはどうやら道の伐採前に伸びた部分が刈られ、背丈の短いものでした、従って、ちょっと中途半端です。 ヤマハッカ ? は同じ様に刈られ、山地や丘陵地などのやや日当たりのよくない林縁部や草地に生える多年草。ハッカとは花は異なるし、ハッカらしい香りもない。ヤマハッカに違いないと思います。 ツルニンジン(蔓人参) キキョウ科 これって!と足を止める、ツルニンジンでし、花は2015/9/11の時、裏面大黒、北斗岩の近くで咲き、例年9月上旬〜中旬頃見頃です。広根場林道に生えて、しかも大株、例年ここに来れば会える花であって欲しいものですが刈り払いの場所だけに心配です。 コアカソ(小赤麻) イラクサ科 コアカソは半低木、茎の下部は木質化、多数分岐し高さは1〜2b、茎と葉柄は赤みを帯びそれとわかる。アカソに似るが、コアカソは比べると美しいと思います。 左:オオナルコユリ(大鳴子百合)ユリ科 右:カノツメソウ(鹿の爪草)セリ科 オオナルコユリ、筑波山の御幸ヶ原から男体山へ向かう、売店の木段の脇にあるが、今年の春は刈られており心配ですが、花期は5〜6月。 左:登山道はキンミズヒキに囲まれる 右:アカトンビ以外現れない登山道 薄日、アカトンボ(アキアカネ?)は6月頃に田んぼで羽化し、7〜8月の約2ヶ月間を標高の高い涼しい場所で過ごします。そのため、筑波山の女体山に夏になると多くのアカトンボが飛んでくる。そして秋になると麓に下り、交尾・産卵。このアカトンボは近づいても逃げず、今年の猛暑で疲れたか。秋になれば田んぼで多く見かけます。 左:ヤマブキ(山吹)バラ科 右:ダイコンソウ ダイコンソウ、やっと二輪が咲く株を見付ける。 つつじヶ丘/国民宿舎つくばね分岐 先ほどは林道分岐、このつつじヶ丘/国民宿舎つくばね分岐は国民宿舎つくばねに向かう登山道が別れ、「東筑波ハイキングコース」と呼ばれる隠れた人気コースで、植物観察をしながらゆっくりとハイキングを楽しむところです。 残念ですが「先般,国民宿舎つくばねの9月での閉館をお知らせしてまいりましたが,諸般の事情により令和2年8月31日をもって営業を終了することになりました。長年のご愛顧に感謝申し上げるとともに,突然のお知らせとなりましたことをお詫び申し上げます 国民宿舎つくばね 支配人 2020/8/27」と告げております。美しい雲海が楽しめ、会社の研修会で伺ったものです。 このまま林道を進むと、つつじヶ丘駐車場の右奥にぶつかって、そのまま女体山へ向かう事ができ、女体山山頂から筑波高原キャンプへ下って、国民宿舎つくばねに向かうことが出来ます。閉館で、国定公園内名峰筑波山中腹,四季の自然を心ゆくまで楽しめる、風雅なお宿、泊りの部屋から眺める日の出は格別。筑波の自然に囲まれて最高の朝を「つくばね」。不可能に。 ¥ ヒカゲイノコヅチ(日陰猪の子槌)ヒユ科 分岐の手前にヤブの広場。 左:ボタンヅル(牡丹蔓)キンポウゲ科 右:草に覆われたベンチ 今年の花が見られないボタンツル、ヤブ道に草で囲まれた岩、気になったが、、、、。 左:ヤブデマリ(藪手鞠)スイカズラ科 右:可愛い名版ですね! ヤブデマリかガマズミか、裏筑波に多いヤブデマリです、筑波高原キャンプから桜川市に向かう林道に多く、女の川を横切る場所に大木があります。高崎自然の森にもヤブデマリが咲き、素晴らしい。 可愛い名札、ミヤマキシミは裏筑波、とくに坊主山に多く、親しみの木です。 左:サンショウ(山椒)ミカン科 右:林業専用道路 実が沢山なっているサンショウ、ここにも名札が! こんど、こんど思うが、専用の道路、歩いた道も良く踏まれ、こんどこそと思うのだが? 左:ウワバミソウ(蟒蛇草)イラクサ科 右:ヤマウルシ(山漆)ウルシ科 ウワバミソウ(ミズ)は人気の山菜で地方により呼び名が違います ミズ、ミズナ、タニミズナ、ミズブキ、ヨシナ、カタハ 等で、「Cookpad」等でレシビを見ると、「石川県ではカタハと呼ばれるウワバミソウ。さっぱり味で無限に食べてしまうレシピです。」だそうです。一面ウワバミソウで・・・・・。 登りに通過したゲートの脇、ヤマウルシに真下を通過したようです。他の木々より一足早く色づくので良く目立つ木。奇数羽状複葉の葉は先端部にまとまって互生する。野山で不用意に触れるとかぶれる危険な樹木は、ヤマウルシとツタウルシ。同じウルシ科のヌルデも、かぶれの原因となるウルシオールを若干含んでいるので、稀にかぶれる人もいるらしい、高崎自然の森周辺に多い。広根場林道も保管担当者が危険と判断すれば切る、筑波山の周辺登山道にヤマウルシは貴重な木です・・・・。 複層林試験地「広根場(支線)林道」入口 狩猟鳥獣捕獲禁止区域に()付きで (イノシシを除く)と表示。今日もイノシシには出合いませんでしたが、目が合った時どうするか? 国民宿舎つくばねは閉鎖、新型コロナウイルスの感染も大きな原因だろう、だんだん、何処でも、ヤマの施設が消えて行く、登山道の草刈りも回数がどんどん減ってきた・・・同時に歩く人も急激に減ってきた。「東筑波ハイキングコース」も同じだろう! |