秋深し、雲海の筑波山 薬王院コース |
日程:2016年11月20日 (日) 秋晴れ 気温が高い
コース つくば市城山6:30=(国道408・R19/41)⇒つくし湖入口=(林道)⇒薬王院・筑波山登山口駐車場7:35―(0:59)→林道出合・筑波山登山口8:34―(0:10)→登山道分岐(長い階段を避ける道
下側)8:44―(0:06)→8:50長い階段 登山道分岐(長い階段を避ける道 上側)9:07―(0:04)→坊主山登山口(下側)9:11―(0:03)→丸太の階段 坊主山登山口(上側)9:14―(0:04)→男の川コース出合(大きな岩)9:18―(0:04)→自然研究路出合 大石重ね9:22―(0:15)→9:37展望岩9:43―(0:14)→迂回路取付き9:57―(0:08)→10:05男体山山頂10:13―(0:02)→崩れ現場10:15―(0:04)→10:19立身岩10:20―(0:08)→御幸ヶ原10:28―(0:27)→10:55女体山山頂11:10―(0:30)→御幸ヶ原11:40―(0:11)→自然研究路出合 大石重ね11:51―(0:10)→丸太の階段
坊主山登山口(上側)12:01―(0:06)→坊主山山頂12:07―(0:45)→林道出合12:52―(0:07)→林道出合・筑波山登山口12:59―(0:29)→13:28薬王院・筑波山登山口駐車場 徒歩:16,872歩 |
先週(2016/11/12)に湯袋峠側から筑波山を歩き、紅葉を楽しみました、今日はカエデの紅葉狩りに出かけてみた。昨日は雨で寒く、今日それが嘘のように気温が上がり天気も秋晴れ、だが、自宅を出た時から霧が深く見通しが悪い、でも筑波山が見えてくると、美しい姿が見えてくる。
県道R41を北上、つくし湖入口を右折、つくし湖の手前に薬王院への林道が別れ、この道に入る、クネクネと曲がりながら上がると薬王院入口、これを見送り、駐車場が右にある、これも見送り、薬王院の階段が左に見え、これも見送り、登山口の階段も見送り、次に林道の左右に駐車場がある、左の駐車場の裏に登山道(階段は無い)がある、右は空きエリアなし、都心の車も停まっている、左に停まっている車の横に後からくる車の邪魔にならないよう確り停める。
登山道に入る、薄暗い道を進むと、薬王院からの登山道合流する、スギ林の道、アオキなどの林を見て、大きく右折、左に曲がって、登リ切ると薬王院の裏側からの道が合流し、90度大きく右に曲がり、橋を渡る。
後は登山道一本である。
美しい紅葉
この一本道は樹木の種類も多く、楽しい所です、初めは葉が緑の木々が多いが、足元に落葉の葉が沢山出てくる、ウリハダカエデ等も見えてくる。よく知っているクロモジ等も多い。
傾斜はキツクなって、道幅は狭くなると、山麓を回る林道に出合、この林道を左に行くと男の川コースや筑波高原キャンプ場に行ける、右はみかん園を経て筑波山梅林や筑波山神社に行ける、林道を横切って真っ直ぐ進むのが薬王院コースの続きです。
有名な薬王院コースの階段
薬王院コースの続きに入ると、アカマツが現われ、道は狭くなるが、筑波山神社からやつつじヶ丘からのコース比べ岩場がなく、とても静かに歩けます、また、ここも樹林が多く面白い。この先で通過する階段の道を避けるための登山道分岐を見送ると、傾斜が大きくなって、階段が現われる、一度階段が切れ、さらに先に進むと、傾斜のキツイ階段が現われる、約15分(私の場合、早い人は10分程度で!)登リ続ける、5歩進んで休み、また進む、作り上げた人々の思いを感じ取り登る、聞くと「この階段が有るから、楽しんで登る、、、」と言う人が多いとか、自分も年に一度はここを訪れている、紅葉の時期は今回が初めてですが!
直登の階段は上部で巨岩が見える位置で、大きく左に曲がり、再び反対に曲がり、ホットした所で、長い階段を避ける道(上側)が分岐する。ここから又、階段が続き、ヘトヘト気分を振り絞り登ってしまえば、ようやく道は平坦になり、坊主山から下ってくる登山道分岐見送る。
さらに平坦な道、再び丸太の階段、登リ切ると再び坊主山から下ってくる登山道分岐になる、下山時はこの登山道で坊主山に登ります。
長い階段を登って、坊主山登山道を見送り、ここまで上がれば男体山も見えてきて、半分以上筑波山を登ってしまった気分になる。
藪に囲まれた雑木林の道を登ると、男の川コースが合流し、緩い坂で階段を登リ切るよ、自然研究路(左:御幸ヶ原、右:男体山)と合流、ここを右に曲がれば大石重ね、可愛い小石に願い事が書かれ置かれている。続いて東屋を見る、暑い夏には涼しい木陰に囲まれ人気が高いが今は無人、立ち寄らずここは通過。
しばらく平坦な道が続き、花期ならニリンソウの大群落を経て、階段が始まる、右下に最初の展望台が見える、ここに寄る人は見たことがない。ここから自然研究路の中核の場で、階段は急で傾く所もある、太い綱が長く続く、横の巨岩にはイワタバコ(岩煙草
イワタバコ科)が咲くところです、ここが一番急で足元に注意し登り切る。
左:ツクバネ(衝羽根)ビャクダン科
右:コアジサイ(小紫陽花)アジサイ科 展望台
急な階段を登り切ると、ツクバネに雌株が見られます、可愛い実がまだまだ緑、この後で茶色になってくる。ここは平坦でブナとイヌブナの巨木が並び見事です、足元を安定させご覧下さい、イヌブナは同じ株から何本も上に突き上げている、ブナは一本単独です。
この辺りから富士山が望めるのだが、雲海が姿を隠しているようです。
平坦な道は短く、大きく左に曲がり、登り切ると右に展望台への道がある、入口に筑波山自然研究路<案内図>が置かれ現在地が示されている、入ってみる。
展望台の大きな岩に登ると、長い階段で抜いて行った先行者が展望を楽しんでいる、彼は先週日光白根山に登った人で、その日光連山と皇海山が見えている。
左:雲海
右:見えましか? 右端に雪景色の富士山
更に目を関東平野方の奥へ向かると、立派な雪景色の富士山の姿が浮かぶ、ちょっと薄く持っているデジカメでは不満足ですが、実感は感動の一瞬です!
この展望台の岩にコアジサイ生え、ここに来る度に撮影する、今日は秋の黄葉の姿を見せてくれる、花期は5〜7月、筑波山に多く生え、葉は薄く縁に規則的な大きな鋸歯がよく目立つ。真っ赤な実を見せる、ミヤマシキミやアオキがここ筑波山に多く生え、コアジサイと共に林内を美しく飾ります。
左:オオモミジ(大紅葉)カエデ科
右:イワガラミ(岩絡み)ユキノシタ科
展望台から自然研究路に戻る、男体山から下ってきたご夫婦に出会う、展望台に寄って自然研究路を楽しむと言う。彼らと別れ、長い階段を登り切ると、左に東屋、この前にオオモミジ、アカシデ、アブラチャン等が見られます。
このアブラチャンの手前に自然研究路の崩壊地を迂回して男体山に登る登山道がある、ここから男体山まで狭い道だが、トウゴクミツバツツジ、ヤマツツジ、カエデ、ブナ等が多い急な道で、岩場もある、山頂に近い位置にNHKの鉄塔があり、イワガラミが張りついた岩場を過ぎると男体山頂と気象観測所の間に着く。
この気象観測所は気象庁の観測所ではないが、筑波山のピークと言う特異な場所にある観測のロマンを感じるのですが!看板の設置「1928年(昭和3年)に建てられた施設は老朽化も進み、外からは一見してその役割がわからない状態となっていました。また、登山道に面した立地にあり、観測した気象データを公開しているにもかかわらず、気象観測を行っていることや最先端の研究に活用されていることはほとんど知られていませんでした。そこで、筑波山を訪れる方に山岳気象観測の歴史や現在の研究、気象データの公開状況を知ってもらおうと、3月24日、男体山山頂に看板を設置しました。(2016年4月21日 国立大学法人筑波大学 筑波山神社)」
気象観測所を左に見て、右に曲がると左方向に女体山山頂が見え、筑波山神社・男体山本殿への階段を登り切ると、男体山山頂です。
左:男体山から富士山
右:自然研究路の崩壊地
見える、富士山、もっと早く登った人はより明瞭だったかも知れない、しばらく男体山に初めて来られた人に、富士山の見える方向を教えて上げる。都心から来られ、雄大な富士山が見えているのに見ないで下ってしまったら悲しいですよね!その上、雲海が広がって、その上に浮かぶ富士山の姿、年に1,2回有るかどうか?初めて筑波山に登って雲海&富士山をご覧になった人は誠に幸せものです。筑波山に時々登る私も過去に「雲海&富士山」を見たのは多くはない!
下山は御幸ヶ原方向へ、手すりの階段を下り、ベンチの有る広場、ここでは富士山が見えない、続いて男体山(筑波山)の一番急な岩場を下って、最初の広場で御幸ヶ原と自然研究路(立身岩)が分岐、99.999%は御幸ヶ原へ下って行くが、ここは右の狭い急な道を選ぶ、直ぐに自然研究路の崩壊地です、危険なので迂回路が整備されている。何時崩れるか解らない、でも迂回路のお陰で自然研究路をほぼ一周できるのは嬉しい。
左:美しいオオモミジ
右:立身岩から
崩壊地から自然研究路の階段を下ると立身岩が見えてくる、途中で美しいモミジを発見する、根元まで入って見るとイロハモミジ、ヤマモミジでは無く、オオモミジのようです、葉は7つに中ほどまで避け、細かく揃った鋸歯、先端が尾状に細くとがる、黄色から赤く紅葉するが黄色で終わるものもある。この大木の下に立身岩への入口があり、細い階段を登れば大展望の岩場に着く。5,6人で満杯だが混んで困ることはない?
大雲海の先に雄大な富士山が見え、女体山、男体山などに比べ素晴らしい展望である、また、御幸ヶ原や男体山に近いのに入って来る人は少ない。理由は御幸ヶ原から男体山に向かう入口に「立身岩」への道標が無い、有ればパンフレットを見てやってくるだろう。
アカガシ(赤樫)ブナ科
立身岩から自然研究路に戻ると、ブナやイヌブナなどが生え、やや下ると倒れた大木がある、見たところアカガシだと思うのだが?この木、元気に生きている、名物になりそう。
左:美しい紅葉狩り
右:御幸ヶ原と加波山方向
倒れた木を潜り、その先の右下のモミジが美しい紅葉で迎えてくれる、オオモミジの様です。この先で男体山への登山道を見て、御幸ヶ原へ。
自然研究路などに比べると、人の波、ケーブルなどで上がって来る観光客もおり、大混雑、座るベンチもなく「引き物が無いから。。。」と言う声が聞こえてくる、ここは急ぎ足で女体山方向へ進む。
左:ミズナラ&クマシデ
右:イヌシデ
御幸ヶ原から広い階段をのぼる、道が2本に別れ、その中央に筑波山に多く見られるミズナラとクマシデが2本並んだ大木がある。
ミズナラ(水楢 ブナ科)の材は多量の水分を含むからこの名がついた、コナラに似ているが葉柄が極めて短い、紅葉は見方によるが私は綺麗と思います。一方クマシデ(熊垂
熊四手 カバノキ科)は全体が大きく、果実が垂れさがる様子を四手に例えた名前です。2本とも鮮やかな黄葉である。
この2本の根元で休憩して楽しんでいる人が多い、ここはベンチがない。
道は一本になり、イヌシデ(犬四手 カバノキ科)の巨木が有る、カバノキ科にクマシデ・アカシデは同じような果穂と葉を見せてくれるが、このイヌシデが不規則な二重鋸歯で表裏に白い軟毛がある。カバノキ科にはダケカンバ、シラカバが有るが筑波山には無い。
ここは大木のブナが生え、春にはカタクリ園(カタクリの里)が林床を飾る。
昨日雨で滑りやすい岩の道、小さい子供が上手く歩いている、時々水たまりが有って靴を濡らしてしまう。最初のピークがセキレイ石で売店と休憩ベンチが置かれ休憩に良いところです。友人や孫を連れて来るときは軽食に使わしてもらう、筑波山最高点のお店です。
続いて人気の高いガマ石、小石を投げ、ガマの口に乗せるとお願い事がかなえられる!一発で決められず、繰り返すが乗らずあきらめる人が多い。
石の多い道は続き、ロープウェイ駅からの道・筑波高原キャンプ場からの道が合流し、休憩広場を通過し、階段を上がるが途中で山頂への列に並ぶことになる、お子さんを2人連れたお母さんなど慣れない山歩きの人が多い、そんな並ばずに先に出る人がいる、困ったものである。
女体山山頂にようやく飛び出る、標高877bは筑波山のピークで、男体山は標高871b。
岩場のピークの先端に行く人は5,6人で、そのエリアに移り、雲海を見渡す、やや右方向に富士山が見え、その左側を眺め「東京スカイツリーが見える!」とご夫婦が叫ぶ、都心の建物は全く見えないが、富士山と東京スカイツリーだけが雲海に浮かび上がる、とても珍しい光景です!残念ながら手元のデジカメでは皆さんに見せられる映像は残らない。
女体山の女体山本殿は昭和54(1979)年の改築、男体山の男体山本殿は昭和30(1955)年です、女体山頂には守札授与所、天の浮橋(平成21(2009)年4月再建)がある。従って比較的新しい建物です。
左:女体山から雲海を楽しむ
右:ご夫婦と男体山 東京スカイツリーを見つけた2人!
展望を楽しみ、大混雑の女体山を下るが、下りは天の浮橋を渡って女体山本殿の裏を通ります、この裏が大仏岩・つつじヶ丘から登って来る道と合流、この方向からの人々の多さにビックリ!
再びロープウェイ駅への広場に戻って、御幸ヶ原へ、ガマ岩、セキレイ石を通り、数b下った左の細い枝道に入る、入口の岩場で休憩中(昼食中)の親子(お母さんとお子さん!)が楽しそうでした、笹薮の岩場道ですが「横瀬夜雨の碑」の巨岩が置かれ、岩の前に1人専用のベンチがある、私もここで昼飯、この道はカタクリの里のベンチ広場に下れます、表の道が混んでいる時は迂回路になるし、一番嬉しいのは静かなベンチです!
左:御幸ヶ原から加波山を望む
右:自然研究路の紅葉
カタクリの里に下って、ブナ林のブナとモミジの紅葉を見て、人々の中を御幸ヶ原へと進む、下山は男体山に向かって右の自然研究路に入る、入ったとたん、人の姿は減少し御幸ヶ原とは別世界です。ただ、紅葉の見頃は自然研究路に入ると特にモミジが綺麗で、ブナとミミジの組合せが綺麗です。
左:ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)ナス科
右:坊主山山頂も紅葉狩り
自然研究路を下り切ると登って来た薬王院コースとの出合、雑木林の間に真っ赤なヒヨドリジョウゴを見る。ヒヨドリジョウゴは秋に1a程度の球形の実を付ける、赤く熟すものが多いが、黄色になるものもある、ヒヨドリがこの実を好んで食べることから名付けられたとされるが、実際にはとくに好んで食べるわけではなく、冬になっても残っていることが多い。この鮮やかな赤色の実は、紅葉が終わる冬枯れによく映える。
薬王院へと下ると、男の川コースを見送り、スギ林の縁に坊主山へ登る道があり、緩やかに登ります、大きな岩の奥にヤマボウシが有るが秋に見事な紅葉になるが、既に落ち葉です、ヤマボウシの側にミズキ(水木 ミズキ科)も有るが今は目立たない。ヤマボウシ&ミズキの綺麗な時期。
坊主山山頂に着くと、山頂には大きなおむすびに似た岩がある、山頂はアカマツなどで薄暗いが、黄葉に木々が美しい。
何やら、筑波山の上空を旋回するヘリコプターが爆音、きっと怪我をした人が現れたのだろう、女体山山頂やその直下は混雑し、何か発生したかも知れない?
下の林道から上がって来る人は2人、坊主山山頂直下で出逢った単独の女性と、中腹で出逢った単独の男性のみ、女体山・男体山や御幸ヶ原は人の波、ここは静か、反対に紅葉の美しさは素晴らしい。
左:ミヤマシキミ(深山樒) ミカン科
右:オオモミジ
左:クロモジ(黒文字)クスノキ科 右:ルンルン気分で雑木林を下る
クロモジが出てくると、筑波山をグルット回る林道に出る、この辺りは林道の縁にクロモジ、アブラチャン、キブシ、ノリウツギ、ヤマアジサイ、コゴメウツギ、ヤマアジサイ、コアジサイ、ツクバネウツギ等が多く散策を花期に楽しむ人が多い。
右は男の川コースや筑波高原キャンプ場へ、左は薬王院コースに出合います。この薬王院・筑波山コースに出合、以後登った道を下り、薬王院へと下る。
HP:わたしの天気予報