展望の那須連峰 シロヤシオ(ゴヨウツツジ)を求めて 
2015/5/27 北温泉から中の大倉尾根を登って三本槍岳へ  シロヤシオ シャクナゲ ミネザクラが綺麗 
三本槍岳(標高:1917b)朝日岳(標高:1896b)茶臼岳(標高:1898b)

日程:2015527日 快晴

2010/5/31北温泉からゴヨウツツジ鑑賞
2013/9/17は台風18号一過
2013/10/28は台風27・28号一過2日後


中の大倉尾根のゴヨウツツジ

 コース

つくば市1:15=(国道294408号)⇒下館=(国道408号)⇒宇都宮2:45=(国道4号)⇒黒磯3:40=(那須街道)⇒八幡崎(標高:1040b)4:324:36北温泉入口駐車場(駒止の展望台・駒止の丘・ふれあいの森の遊歩道―(0:12)→北温泉4:48―(0:21)→清水平3.8`・茶臼岳6.3`地点5:09―(0:13)→林道出合5:22―(0:18)→北湯1.5`・清水平3.5`・スキー場0.3`地点5:40―(0:20)→中の大倉山(ゴンドラ駅へ行ける)6:00―(0:24)→北温泉2.9`・清水平2.2`地点(展望広がる)6:24―(0:48)→赤面山分岐7:22―(0:06)→スダレ山7:28―(0:18)→北温泉分岐7:46―(0:31)→8:17三本槍岳山頂8:44―(0:31)→清水平9:15―(0:18)→19009:33―(0:05)→熊見曽根(隠居倉分岐)9:38―(0:12)→朝日の肩9:46―(0:23)→恵比寿大黒10:09―(0:10)→峰の茶屋跡(避難小屋)10:19―(0:41)→那須岳登山口11:00―(0:03)→峠の茶屋(広い駐車場)11:03―(0:06)→11:09那須岳山麓駅(那須ロープウェイ)11:30=(東野バス)⇒北温泉入口バス停11:40―(0:16)→11:56北温泉入口駐車⇒帰宅
徒歩:25,070
東野交通株式会社(とうやこうつう):山麓駅⇒大丸温泉⇒弁天東口⇒北温泉⇒矢隠岩北⇒白戸川⇒八幡温泉⇒なす高原自然の家⇒おだん⇒那須高原ビジターセンター入口⇒那須湯本(牛ヶ首からの登山道)⇒・・⇒中町⇒・・⇒一軒茶屋(南月山→黒尾谷岳→モミノ木台→あけぼの平→一軒蚊帳)⇒・・⇒りんどう湖⇒・・⇒田代⇒・・⇒黒磯営業所⇒・・・⇒那須塩原駅 バスを使うと面白そう、調べてみると便数は多い。
ただ、黒磯営業所7:30⇒一軒茶屋7:53⇒湯本温泉8:058:30山麓駅 ロープウェイの営業開始時間(片道6703歳から小学生350円)2015/5/27現在
約1時間15分、黒磯営業所0287620858

ゴヨウツツジの開花に合わせ、那須ゴンドラが営業を毎年行っている、運行予定時間:800分〜1530(下り最終1600)、 往復料金:大人1,600/子供800/ペット800円(子供は3歳〜小学生)今年は「例年より7日〜10日早く開花しています」とのこと。

確かに2010/5/31北温泉からゴヨウツツジ鑑賞見頃でしたが、中の大倉山の手前まで、今日はこの、中の大倉尾根を歩き、三本槍岳へ登り、下山後はバスで那須岳山麓駅から北温泉入口バス停、ここから約1`歩く事にしました。

宇都宮から国道4号を走り、矢板、右にシロヤシオで名高い高原山が見え、国道400号(塩原温泉へ)を見送る、黒磯駅で板室街道に入ると沼原湿原・白笹山には便利だが、一軒茶屋には那須山麓道路を走ることになってしまう。那須ICの道標を見てR17(那須街道)に入る、飽きるほど長いが直ぐ那須IC、道路の縁はヤマツツジで飾られ、新緑は美しく、那須に来たなと実感、一軒茶屋を過ぎると那須湯本温泉、殺生岩の駐車場に入りトイレ休憩、ここから道路は高原ムード、道標を追って、北温泉・八幡高原方向に入る。

 
左:八幡崎                    右:北温泉駐車場

駒止の滝

 

那須甲子道路との分岐に大きな標識「八幡崎」、日の出、思わず車を停める、4時半、人の気配は無い、那須甲子道路を見送り、北温泉入口バス停が北温泉への道標の手前にある、真っ直ぐ走れば大丸温泉や那須山麓駅、ここは北温泉へ入る、緩やかな下りが続き、北温泉入口駐車場に着く。駒止の展望台・駒止の丘・ふれあいの森の遊歩道がある。

 
北温泉

二回目の北温泉ですが、目的はシロヤシオで、まだ一度もお世話になってはいませんが「狗湯は混浴で人気がありますが、この度男女別の脱衣所が新設されました。女子脱衣所はきちんとしたアコーディオンカーテンで仕切られております。女性の方にも天狗湯がさらに御利用しやすくなりました。風呂ですが、玄関を入って右側にある券売機で入浴券をお買い求め下さい。料金は700円お帰りに帳場前に置いてある箱に券を入れていって下さい。日帰り入浴の受付は午前8:30から午後4:00までです。」とのころ、今度ゆっくりお世話になります。

清水平4.5`・茶臼岳7.0`/北湯駐車場0.4`・湯本温泉6.4`の道標は北温泉の敷地に入る手前に立っています。石段を下って木道を渡ると昆沙門沢が流れ、ダムの前のパイプ製の橋を渡る。

*参考*「北温泉→飯盛山山頂(標高:1364b)→鬼面山山頂(標高:1616b)→飯盛山山頂→北温泉コースは後で通過する林道出合、ここの十字路から毘沙門沢に沿って進むと林道終点、中の大倉尾根の看板の後ろから踏み跡に入って沢へ降っていく、、、、飯盛山山頂に到着、、、鬼面山の山頂からの展望は素晴らしい」。

橋を渡ると、大木のツツジの木が多い、つづらおりの登りとなる、丸太の道を壊れ荒れ、一歩一歩が辛い、所です。

 
左:ヤマツツジが美しい                   右:こっから<やや>平坦になる

2010/5/30の時はトウゴクミツバツツジ、シロヤシオ、ヤマツツジと次々と現われ、素晴らしい所でしたが、「例年より7日〜10日早く開花しています」を目の当たりにする、しかし、ヤマツツジは新緑の林の中で踊っており、可憐で妖精のようです。

つづらおりの登り道と、大木のツツジの登山道は、清水平3.8`・茶臼岳6.3`/北温泉0.5`・湯本温泉6.1`地点、薄暗い所だが大きなベンチが置かれている、まだ、腰を下ろすほど歩いてはおらず、先へ!

 
左:大木のミズナラ                                   右:美林のブナ林

美しいブナ林、大木のミズナラが目を引く、この辺はツツジの木は少ない。

 
左:黒木とヤマツツジ                      右:林道出合   飯盛山・鬼面山へは、ここを左に!

 突然、十字路、林道出合です、ここを左に行くと飯盛山への入口があるそうです、ここは案内通り清水平へ直進する。

 
左:太い木々が続く                                       右:咲き残りのシロヤシオ

木々の間から茶臼岳は見えてきた、シロヤシオの大木、足元に花びらが散らばって、見頃は一週間前のようです、それでも咲き残りが現われる。

 
左:樹林の切れ目から茶臼岳                     右:スキー場分岐

鬼面山の左に茶臼岳が大きく姿を現す、登山道はゴンドラで登ってくる観光客も歩く遊歩道で、右はシロヤシオの斜面、左もシロヤシオの斜面で、素晴らしい所ですが、花期は終わって誰ひとり現れない、今日は平日で土日なら無人ではないだろう。

 
左:可愛いシロヤシオ                    右:ムシカリ(虫狩)別名:オオカメノキスイカズラ科

ムシカリの花期は終わっている、46月に枝先に散房花序を出す、シロヤシオの少し前から、那須周辺で咲き人気がある。白い大きな花は、花冠が大きくなった装飾花、花序の中心にある小さな花が両性花。葉は対生、葉身は広卵形または円形。葉脚が浅い心形なので、他のガマズミの仲間と区別できる。虫が好んで葉を食べる、と言うことでムシカリの名があるが、ここのムシカリの葉は綺麗です。ヒトツバカエデ(マルバカエデ)も対生しカエデ科、ハクウンボクは互生しエゴノキ科、一番葉柄が長いのがヒトツバカエデ、葉は似ますが花が咲くと違いが分かります。

 
中の大倉山(標高:1417b)

林道出合いから、大きな上下もなく、美しい樹林に囲まれた登山道、シロヤシオの大木が続き、美林のブナ林が現れ、急な丸太の階段を登ると、中の大倉山に着く、ここは那須ゴンドラ・清水平・北温泉の分岐です、とても美しい三差路で広く明るい所です、花期は過ぎてしまったが、シロヤシオが多く驚きです。

シロヤシオ(白八汐)は太平洋側の山地に生息するツツジ科ツツジ属の落葉樹で、ブナ帯に生育し、時に直径数十aの大木となる。葉は倒卵形で、縁が薄く赤く色づくことがある。枝先に5枚の葉が輪生状に付くことから、別名としてゴヨウツツジ(五葉躑躅)、シロヤシオとも呼ばれる。

清水平方向に歩き出すと、那須ゴンドラに戻れません!と注意標識、けれど、吸い込まれるような美しい尾根が続く、この尾根が中の大倉尾根です。

 
左:中の大倉尾根のシロヤシオは今が見頃          右:ハウチワカエデ(羽団扇楓)カエデ科

ここまでシロヤシオは咲き残りでしたが、中の大倉山からのシロヤシオは満開見頃、本数は遊歩道の方が圧倒的に多いが、尾根のシロヤシオは見事です。

葉の形が、天狗の羽団扇に似ているためについたハウチワカエデ、展葉と同時に、若枝の先に散房花序を出し、暗紅紫色の花を開く。雄花と雌花が雑居する。雄しべが長く突き出た花は雄花。カエデの雄しべは多くが8本。若葉は、初め両面ともに白い長い毛があるが、後に無毛になる。秋には美しい紅葉ですが、新緑も美しい。

しばらく、尾根道を楽しむ!

 
左:ハウチワカエデの花                右:マイヅルソウ(舞鶴草) ユリ科

 
シロヤシオの大木

 
左:バイカオウレン(梅花黄蓮)キンポウゲ科                                        右:ブナの実 

 
左:ツマトリソウ(褄取草、端取草) サクラソウ科                                    右:こちらは5

ツマトリソウは通常花びらは7枚だが、6枚や8枚のものもわずかに存在する、写真の手前はマイヅルソウ。

急に目の前の幕が落とされ、展望が広がる、迫力の朝日岳、正面に前岳が見えてくる。

 
左:朝日岳                                          右:サラサドウダン(更紗灯台) ツツジ科

 
左:茶臼岳が頭を現す                                       右:アカミノイヌツゲ (赤実の犬柘植) モチノキ科

赤い実、アカミノイヌツゲが群落、でも実の数は多くて木に12個と少ない。

 
左:イワカガミ(岩鏡)イワウメ科                  右:花期の過ぎたミネザクラ

足元は金網に包まれた石の道、ひたすら登り続ける、アズマシャクナゲが多くなってくる。 

 
左:アズマシャクナゲ(東石楠花) ツツジ科                                  右:スダレ山

倒れた道標、赤面山分岐の道標、ここを通過すると、ハイマツ、シャクナゲが目を引く、展望の良いスダレ山に到着、賽ノ河原の雰囲気、さらに登ると、那須連峰が雄大に広がって、尾瀬の燧ヶ岳、雪化粧の会津駒ケ岳が見えてくる、ピークは山道から離れ巨岩が転がっている。

 
左:那須連峰                              右:尾瀬の燧ヶ岳  左が至仏山

 
左:ピークの巨岩 この裏の展望は一見!                              右:磐梯山(三角形の)と安達太良山

ピークの岩から安達太良山と磐梯山が見える、

 
左:旭岳                                        右:遠望の飯豊連峰

三本槍岳から続く旭岳から甲子山へと続く。そして遠望の飯豊連峰、、、、

 
左:越後の山々                                  右:ヤマハンノキ(山榛の木) カバノキ科

展望を思う存分楽しんで進む、北温泉で泊り客に出会ってから人に会っていない、周囲はハイマツに覆われた山の斜面。

 
ハイマツとシャクナゲ

清水平と三本槍岳、北温泉の分岐に出る、シャクナゲ(アズマシャクナゲ)の群生が綺麗、三本槍岳が近い。

 
左:ヤマハンノキ(山榛の木) カバノキ科                   右:アカヤシオ(赤八汐) ツツジ科

北温泉分岐から、大きくえぐられた登山道を下だる、中の大倉尾根では散ってしまった、ミネザクラが満開、ツツジはアカヤシオがシロヤシオに変わって綺麗に!こちらはシロヤシオに比べ寒さに耐え、木の大きさは低い。ヤマハンノキはハンノキ、ミヤマハンノキの中間、ミヤマハンノキは本州中部より北の山岳地に育つが、こちらは日本全国に分布、カワラハンノキは河原に生える。

 
ミネザクラ(峰桜) バラ科  別名:タカネザクラ(高嶺桜)

白笹山から南月山、日の出山の縦走路のミネザクラの群落が有名だが、三本槍岳周辺のミネザクラは今が見頃で、鞍部に大きなミネザクラが生え見事!

 
左:三本槍岳山頂  右:360°のパノラマ

中の大倉尾根から始まる展望の総仕上げの三本槍岳山頂に立つ、標高1917bは那須連山の主峰で、男鹿岳・大佐飛山・高原山・日光連山・尾瀬の燧ヶ岳と至仏山・会津駒ケ岳と越後の山々の雪景色・甲子山に続く旭岳・会津磐梯山と安達太良山、さらに東北の飯豊山、、、富士山と猪苗代湖も見えると言うが贅沢は言えない。

青森から昨日は安達太良山に登った青年がやってくる、その後、次々と登山者が到着、、、。

三本槍岳から那須連峰の核心部の縦走路、まず、北温泉分岐まで戻る。

 
シャクナゲとミネザクラの咲く稜線

北温泉分岐まで戻って、下だる。

 
清水平

木道の清水平、展望も素晴らしい。ここまで来ると登山者の姿が多く、帰りは中の大倉尾根を下だると言う、ご夫婦、シロヤシオの美しさを伝える。

 
1900峰と熊見曽根

シャクナゲの美しい急な斜面を登る、ピークまで登ればアルペン的な稜線に飛び出る、那須連峰の核心部です。

 
左:茶臼岳                                      右:朝日岳

朝日岳を正面に、朝日岳西肩へ下だる、2013/10/28は台風27・28号一過2日後に朝日岳を登っており、今日は眺めるだけ。

 
厳しい登山道が続く

 
来るたびに、厳しくなる鎖場

朝日岳西肩から恵比寿大黒までが鎖場が多く危険、特に下りが危ない。

 
左:恵比寿大黒から峰の茶屋                          右:峰の茶屋から峠の茶屋へ

恵比寿大黒から峰の茶屋へ、途中雪渓が残る、強風の通り道の峰の茶屋跡、ここから今度は峠の茶屋へ下だる。

 
色の違うイワカガミ

大勢の登山者が登ってくる、この時間下って来る人はいない。

 
左:アカヤシオか咲き誇る                                  右:峠の茶屋から那須岳山麓駅へ

新緑が深くなると峠の茶屋は近い、広い駐車場があって、ここから那須岳山麓駅へは遊歩道がある。

 
スミレの群生

観光客で賑わう那須岳山麓駅。

 
那須岳ロープウェイ

那須岳山麓駅始発の黒磯営業所・那須塩原駅方面のバスに乗る、乗客は二人、北温泉入口バス停で降りる。

北温泉入口バス停から北温泉駐車場まで約1`、下りのみ!15分ほど。

 
左:立派な葉?                                       右:ツルアジサイ(蔓紫陽花)アジサイ科

 
左:レンゲツツジ(蓮華躑躅) ツツジ科                   右:ニガイチゴ(苦苺) バラ科

新緑の美しい那須、、、、でした。

帰りは八幡崎を車から眺め、殺生岩で休憩後、一軒茶屋を経て、黒磯へ出て、帰路へ。

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