霞ヶ浦環境科学センターイベントin2014    霞ヶ浦自然観察会 第7回 
ミクリ・ヒナギキョウを見る(茨城県行方市霞ヶ浦ふれあいランド周辺)

日程:201489日 (土) 曇り時々晴れ、小雨 台風11号関西を北上 


ヒナギキョウ(雛桔梗)キキョウ科


ミクリ(実栗) ミクリ科

 今回のメインは、ミクリヒナギキョウに加え、侵入生物のミズヒマワリを観察できればと、参加。

霞ヶ浦環境科学センターイベント:霞ヶ浦自然観察会 第7
2014
89日 (土)
内容:植物観察 ミクリ・ヒナギキョウを見るぎ
場所:茨城県行方市霞ヶ浦ふれあいランド周辺

 徒歩:13,178

「春の魚とフナの産卵観察」平成24年度第1回 霞ヶ浦自然観察会に参加は2012/4/28
「春の用水路で産卵期の魚の観察」平成26年度第2回 霞ヶ浦自然観察会に参加は2014/4/26
「霞ヶ浦で繁殖する鳥たちの観察」平成26年度第3回 霞ヶ浦自然観察会に参加は2014/5/10
「妙岐ノ鼻 ヨシ原と多様な湿性植物」平成26年度第4回 霞ヶ浦自然観察会に参加は2014/5/24
「水郷県民の森 初夏の里山の植物と生き物の観察」平成26年度第5回 霞ヶ浦自然観察会に参加は2014/6/15
「昆虫観察 昆虫採集&昆虫のふしぎ」平成26年度第6回 霞ヶ浦自然観察会に参加は2014/7/13  

 霞ヶ浦ふれあいランド、広い。セイタカアワダチソウ、オオフサモが入り込んでいる、足元にはオオニシキソウ(大錦草 トウダイグサ科)、藪の縁にヘクソカズラ、スイカズラ(吸い葛 スイカズラ科)、ヤブガラシが生え。
  湖岸の草むらに、芒のないヒメモロコシと芒の有るセイバンモロコシ、両方とも同じ場所に生え、同じ背丈、、、。
  ツルマメ、ヒルガオ、ブタナ、ヘラオオバコ (箆大葉子 オオバコ科)、ツルマンネングサ(蔓万年草 ベンケイソウ科)、ノイバラ、アサザ、アカメヤナギ、ミツバアケビ、エノキ(葉が非対称)、キツネノマゴ、シャリンバイ、タチヤナギ、ノブドウ、ヨシ。。。

以下、主な植物を示します。

 
左:ヒナギキョウ(雛桔梗)キキョウ科          右:ハンゲショウ(半夏生、半化粧)ドクダミ科

ヒナギキョウは、日当たりの良い場所の生え、晩春から夏にかけて、河原などの明るい草地で見られます。花は1cmくらい。草丈は2040a。ひょろひょろと伸び細長く、藪の中では大勢で探さないと見逃してしまう、一度見つけると草原一面に咲き可愛い花です。ヒナギキョウとキキョウソウ(ダンダンキキョウ 桔梗草)は直径12aのキキョウ(桔梗)に似た小さな青紫色の花を咲かせるのですが、花は下から上へと咲き上がり、別名:ダンダンキキョウと呼ばれ、良く道端に生えています。

ハンゲショウの名前の由来は、半夏生になる(毎年72日頃)の頃に花を咲かせることに由来、葉の一部を残して白く変化する様子から「半化粧」とする説がある。また、葉の表面だけが白くなることから古くはカタシログサ(片白草)とも呼ばれている。生薬の「半夏」はカラスビシャクから採れるものであり本種とは関係がないが、本種と開花時期が重なることから名前の由来にかかわりがあるとする説もある。半夏生になる日から1月以上が経ち、ご覧の通り、大きな群落でした。

 
左:カントウヨメナ(関東嫁菜)キク科     右:タコノアシ(蛸の足)タコノアシ科

カントウヨメナは、霞ヶ浦周辺では一番早く咲き出す野菊、本州の関東地方以北に分布、これに対して「ヨメナ」は中部地方以西に分布。ヨメナとカントウヨメナの違いは種子の冠毛の長さで、ヨメナでは0.5_、カントウヨメナではその半分ほどで、専門家でないと区別は困難です。霞ヶ浦は関東地方。

タコノアシは、奇妙な名前だが,茎の先についた,多くの花が並んだ花序の姿を見ると,納得が、この写真は成長家庭!タコノアシは湿地や沼,休耕田などに生育し,以前はそう珍しいものではなかったが、生育環境がセイタカアワダチソウと重なっていたことが,減少の大きな原因と考えられているそうです。霞ヶ浦周辺では良く見付けます。

 
左:ミクリ(実栗)ミクリ科             右:セリ (芹) セリ科

ミクリは、雌雄同株で、上部に雄花、下に雌花がつく。花期は過ぎ、実になり、上部の雄花は有りません、霞ヶ浦の花期は6月頃?

セリセリとドクゼリの見分け方

 

セリは春先の摘み草の頃は、草丈1015a位で、花期でもせいぜい30a程度でが、ドクゼリは生え始めから大きく、長い葉柄が目立ち、花期には1bに達する。セリは葉に特有の香りがあります。ドクゼリの根元をよくみると、たけのこ状の太い地下茎があります、間違うと大変です。

 
左:シマスズメノヒエ(島雀の稗)イネ科                  右:シロネ(白根)シソ科

シマスズメノヒエは花序の枝は長さ710aで3〜8本で広く横に開き、うなだれる。枝の付け根に毛が生える。アメリカスズメノヒエが良く似ている。まだキシュウスズメノヒエは穂の枝は通常2本で稈の先端に対生状につく。確かに並べると大きな差があるが、単体では難しい!

シロネは葉の脇ごとに白い花を密集してつける。 花は上唇と下唇からなる唇形をしている。 上唇は先が浅く2つに裂け、下唇は深く3つに裂ける。 萼は5つに中裂し、裂片は刺状で先が鋭く尖る。茎の断面が四角形。葉は細長い楕円形で対生、縁には鋭い鋸歯がある。 硬くて先は尖り、艶がある。上から見るよ、葉が重ならないように少しずつずれている、セイタカアワダチソウも上の葉に重ならないように付いて、日の受けを良くしている。

 
オオイヌタデ(大犬蓼)タデ科

オオイヌタデは写真の通り、高さは12bになる、近くにタデ科が多いが、こちらは早く咲き出すようです。茎はよく枝をわけ、節はふくれて赤味を帯び、濃い紫色の細かな斑点がある。凄いですよね!


観察に夢中になると危ない、霞ヶ浦に水深は最大で4bと浅いそうでう!
荒波の時は近づかないこと。

 
ヒロハホウキギク (広葉箒菊)キク科

ホウキグサと言えば日立海浜公園のコキア、アカザ科ですが、ヒロハホウキギクはキク科で可愛い花を付けます。ホソバアキノノゲシ(細葉秋の野芥子 キク科)の姿にちょっと似ていますが、花はとても可憐だそうです。

 
ミソハギ(禊萩)ミソハギ科

エゾミソハギはミソハギと良く似ているので、区別が難しいそうです、違いは、葉の付け根の部分が、茎を包むようになることと、茎の四隅が張り出し、四角形に見えることで、名前はエゾと付いているが、日本全国で見られる。園芸種のようですね。


ミズヒマワリ(水向日葵)キク科

霞ヶ浦湖岸に多いミズヒマワリ、シロネにように葉は対生、とても可愛い花を咲かせる。関東地方・東海地方・近畿地方にまで分布が拡大し、増殖力は極めて強く、短期間に生息域を広げ、在来種を圧迫する、そのため各地で駆除事業が行われているが、茎の切れ端などからも再生する。両性花.栄養繁殖が極めて旺盛で,ちぎれた茎の節から根を出して短期間で生長.繁殖期:花期は810月、写真に写すだけ!

 
左:クサネム(草合歓) マメ科          右:オオフタバムグラ(大双葉葎)アカネ科

クサネムは黄色の花、ネムノキやオジギソウもマメ科、マメ科特有の形をしている。

フタバムグラは、フタバは、2枚の葉が対生になっていること、ムグラは、群がっていることを表している。海岸や河原の砂地によく見られます。花は直径約5_の淡紅色で、花冠は漏斗状、先が4裂する。ヒメギキョウは5弁、どちらも群生しているが、同じ場所では無く、オオフタバムグラは湖岸近く。


ヒシ(菱) ヒシ科

先生からヒシの説明を受ける、ヒシは水草で、茎は細長く、その長さは水深に比例しています。根は貧弱ですが、泥の中に根をはります。葉には水中葉と水上葉があり、水中葉は根状で対生または輪生します。水上葉はいわゆる、ひし形で稜があり、径4〜6a、葉縁は鋸歯状、表面は滑らか、裏面は葉脈が隆起していて毛があります。葉は重ならないように、うまく光を利用できるように並び、葉柄の中央部は膨出部があり、空気を蓄えて浮くのに便利なようになっています。ヒシの花は白色4弁、1日花で花柄およびがくには軟毛があります。中心には黄色の花盤があって、そこから蜜を出します。花後は水中にもぐって果実を結びます。 果実は、やや扁平、逆の三角形で両端に鋭い刺が2本あり、この実を探したがここ湖岸では発見できません。

ヒシの果実は、そのまま食べても、ゆでて食べても滋養強壮、健胃、消化促進などの薬効があり、ゆでて、皮をむき渋皮をとってから食べ、油で炒めたり、あえものも美味しく、古くから乾燥したヒシの果実を粉にひいて、餅やだんごを作っていました、最近は湖面に船を浮かべ実を採集している姿を見ません!

 
左:オオブタクサ(大豚草)キク科              右:クズ(葛)マメ科

ブタクサにも二種類あり、桑の葉に似た葉を付けクワモドキ(桑に似ている)とも呼ばれるオオブタクサとヨモギとそっくりな葉を付けるブタクサがある、ブタクサは悪名高き植物で、花粉症の原因のスギ、カモガヤ、ブタクサである。

カモガヤは帰化植物で牧草や空き地、道端などに野生化し、子供たちの通学路脇によく生え、5月〜7月に花粉を飛ばせ、夏休みになるとその症状は無くなります通学路のカモガヤは早めに除去したいものです、つぼみの状態の時に生えている場所を見つけておき、風が吹いているときは風下にいないように気をつけましょう!

クズは他のものに巻きついて10b以上に伸び、全体に褐色の細かい毛が生えている。根もとは木質化し、地下では肥大した長芋状の塊根となり、長さは1.5b、径は20aに達する。葉は三出複葉、小葉は草質で幅広く大きい。葉の裏面は白い毛を密生して白色を帯びている。花は8-9月の秋に咲き、穂状花序が立ち上がり、濃紺紫色の甘い芳香を発する花を咲かせる。花後に剛毛に被われた枝豆に似ている扁平な果実を結ぶ。

ヤブガラシ(藪枯らし ブドウ科)は林や藪のまわり、庭のまわりや道ばたなどに普通に生育、畑ではうっかりすると、茎は急速に伸び、長いツルになる、トマトやナスなどの野菜や、その支柱にカラミ付く、葉は鳥の足のように35枚程度の小葉に分かれて、79月、淡緑色の小さな花をたくさん咲かせ、その後、紫黒色のブドウ形の小さな果実をつける、抜いても、抜いても生えてくる。雑草の中でも、駆除に手を焼くツル性の雑草で、代表的なものは、クズ、ヤブガラシ、ヘクソカズラ、ガガイモ等、加えてカラスウリ、カナムグラなどは、畑の縁に生えていますが、これは今のところ畑には入り込みません。

 
ヘクソカズラ(屁糞蔓) アカネ科

ヘクソカズラは先生の説明だと、赤みの多い花と、そうでは無い花が有るそうです、上の写真は左:赤み 右:そうでは無い だと!この二枚は直ぐ側に生えていました。別名:ヤイトバナ(灸花):花の中心の赤みがかった色をお灸の痕に見立てる。サオトメバナ(早乙女花)サオトメカズラ(早乙女蔓):花の形を,早乙女の笠に見立てる。
 傷つけると,異臭を放つ、成分は,メチルメルカプタン、これにより,害虫等、馬も食べないところから「馬食わず」とも呼ぶようです、名前は,この臭いに由来。それにしても自宅周辺の散歩道も多く生えていますね、傷をつけず鑑賞したいものです。

 
霞ヶ浦湖畔、散歩&植物観察は楽しい!

 
植物観察の後は富士見塚

常盤自動車道土浦北ICから国道354に入り、約20`・約40分で富士見塚、今日は「茨城県行方市霞ヶ浦ふれあいランド」での植物観察、帰路になる、関西に台風11号が上陸、植物観察後昼食、午後は雨模様で立ち寄るには好都合。

霞ヶ浦ふれあいランドから霞ヶ浦大橋を引き返し、富士見塚古墳公園へ、一方が霞ヶ浦、筑波山は木々が伸び見えない!ここはJR高浜駅からサイクリング霞ヶ浦湖岸コースに入り立ち寄ることもできる。国道354号の南側には歩崎公園なども有る。

富士見塚を一回りすると大粒の雨、、、、。

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