大菩薩嶺から小金沢連嶺縦走をへて雁ヶ腹摺山経由で金山温泉、最後は岩殿山
大菩薩嶺(標高2057b)  小金沢山(標高2014b)  牛奥ノ雁ヶ腹摺山(標高1995b)  川胡桃沢ノ頭(標高1940b)  雁ヶ腹摺山(標高1874b)  岩殿山(標高634b)

R塩山駅からバスで大菩薩登山口、丸川峠をへて大菩薩嶺、介山荘。小金沢連嶺縦走、金山鉱泉山口館。岩殿山に登ってJR大月駅へ

日程 20091231日〜201012日 晴れ

 


2010年 元旦

山梨百名山:リストを見ると一番に大菩薩嶺が載っている、続いて小金沢山、雁ヶ腹摺山と続き、さらに岩殿山、と今回大菩薩嶺から南下する縦走路にそのピークがある、しかも今回歩く山々は富士山が良く見える展望台である。年末年始の休日を利用して歩きたい、大雪は2月に入ってから!

 秀麗冨嶽12景:大月市内から富士山の良く見える山頂を選定、その中に雁ヶ腹摺山、姥子山、牛奥ノ雁ヶ腹摺山、岩殿山が堂々と入っている、今回歩く山々はその代表です。


金山本沢橋とトズラ峠の富士山景勝地 右は三ッ峠

コース

第一目JR常磐線牛久駅5:34=(JR常磐線・JR山手線)⇒6:51JR新宿駅7:00=(JR中央線 スーパーあずさ1号)⇒7:55JR大月駅8:18=(JR中央本線)⇒8:48JR塩山駅9:25=(バス)⇒9:55大菩薩登山口9:55―(0:10)―>民宿ひがし荘10:05―(0:10)―>丸川峠・上日川峠分岐10:15―(0:20)―>林道終点10:35―(0:25)―>平坦地点・下り坂11:00―(0:40)―>大きな一枚岩11:40―(0:20)―>美しい水平道12:00―(0:10)―>12:10丸川峠・丸川荘12:35―(1:00)―>ガレ場の展望地13:35―(0:05)―>右カーブ地点13:40―(0:05)―>左カーブ地点13:45―(0:05)―>美林のコメツガ(山梨100選)13:50―(0:15)―>大菩薩嶺14:05―(0:10)―>雷岩14:15―(0:20)―>賽ノ河原14:35―(0:05)―>14:40大菩薩峠・介山荘(泊)

第二目大菩薩峠・介山荘6:40―(0:15)―>熊沢山6:55―(0:15)―>石丸峠7:10―(0:05)―>牛ノ寝通り分岐7:15―(0:15)―>狼平7:30―(0:45)―>8:25小金沢山8:30―(0:30)―>笹原9:00―(0:10)―>9:10牛奥ノ雁ヶ腹摺山9:25―(0:10)―>賽ノ河原9:35―(0:20)―>川胡桃沢ノ頭9:55―(0:20)―>巨岩の岩10:15―(0:10)―>黒岳手前のピーク10:25―(0:05)―>黒岳手前の分岐10:30―(0:30)―>11:00赤岩ノ丸11:05―(0:15)―>11:20大峠11:30―(0:50)―>岩場の展望地12:20―(0:15)―>12:35雁ヶ腹摺山12:40―(0:20)―>奇妙な巨岩群13:00―(0:10)―>姥子山分岐13:10―(0:05)―>城山ダム無線雨量計13:15―(0:05)―>林道出合13:20―(0:25)―>ワイヤの残骸13:45―(0:15)―>林道出合(百間干場)14:00―(0:05)―>金山峠取付地点14:05―(0:15)―>金山峠(大岱山と中村分岐 )14:20―(0:10)―>奈良子川源流出合14:30―(0:25)―>沢から抜け出す14:55―(0:05)―>林道終点15:00―(0:15)―>山口館離れの間15:15―(0:05)―>15:20金山鉱泉山口館(泊)

第三目金山鉱泉山口館8:20―(0:30)―>金山温泉・岩殿山分岐(金山橋)8:50―(0:05)―>セーメーバン登山道入口8:55―(0:15)―>富士山景勝地西奥山活性化対策委員会9:10―(0:15)―>トズラ峠9:25―(0:25)―>富士山景勝地9:50―(0:05)―>送電線鉄塔のピーク9:55―(0:05)―>三角点(笹平)10:00―(0:15)―>送電線鉄塔10:15―(0:00)―>稚子落し10:15―(0:25)―>天神山10:40―(0:25)―>兜岩11:05―(0:15)―>11:20送電線鉄塔11:25―(0:00)―>築坂峠11:25―(0:15)―>山頂へ分岐11:40―(0:20)―>12:00岩殿山山頂12:10―(0:20)―>R139出合12:30―(0:10)―>丸山公園登山口12:40―(東京電力経由 0:15)―>12:55JR大月駅13:13=(中央線)⇒都心へ

友人の車と二台で2004/1/4

昨年の年末年始(2008/12/30〜2009年1月1日)は新地平(雁峠登山口)から雁峠・雁峠山荘経て笠取小屋(避難小屋)(泊)、翌日は丸川峠・丸川荘に泊まって、新年は大菩薩嶺を登り、唐松尾根を下山しました、今年は大菩薩嶺から小金沢連嶺縦走をへて雁ヶ腹摺山経由で金山温泉、最後は岩殿山です、この詳細を記します。

第一日目JR常磐線牛久駅5:34に乗って、JR新宿7:00発スパーあずさ1号に乗り換えてJR大月で普通に乗換え、JR塩山に8:48着、9:25発大菩薩登山口行きのバスに乗る(この次は10:16発 )。

塩山駅から乗った乗客は6人全員が登山者で終点の大菩薩登山口へ、バス停から急な登り坂、途中、雲峰(うんぼう)寺の杉林を左に見る、振り返ると南アルプスが見え所、今日は雲の中です、民宿あさひ荘の庭先で、おばさんに出遭う「これから荒れそうだねと!」、ミゾ沢を渡って、数回大きく曲がって登ると、駐車場の有る丸川峠・上日川峠の分岐、既に車は5台停まっている。

 丸川峠は一度沢に下る、ここの林道は工事用、堰堤の工事は済んでいるが良く手入れがされ、堰堤の手前を大きく右折し右に曲がった所に登山道取付き口がある、道標があり迷うことは無い、小さな尾根に出ると、正面に新しい防砂ダムが建設されている、急登が続き、小さな下り道、ホットした気分、周囲はカラマツ、柳沢峠に結ばれるループの道路(R411)が見える、ほぼ同じ標高、風当たりが強く寒い、小さなピーク 11:10 右折し、柳沢峠が良く見えて、平坦になる、11:40 大きな岩(露岩)が続き、大木のブナ、モミが現れ、一枚岩を通過、この岩の上に立つと景観は一変、小金沢連嶺の山々が見えてくる、一番高いツントした山が小金沢山(標高2014b)です、明日は小金沢山を歩く!

 登山道が二分、雪の多い時は左、今日は右、直ぐに上で結ばれる、12:00 さらに登ると美林の細道、ここは広い大菩薩の中で好きな道。


美林の細道 この先が丸川峠

樹林を抜けると、草原に囲まれた丸川峠・丸川荘に到着する。ご主人の只木さんが笑顔で迎えてくれる、12:10 本格的なコーヒーを頂きながら山の様子に花が咲く、今日の宿泊は介山荘、山頂を越えることになる、早めに話を切り上げスタートする 12:35

丸川峠から抜け出し振り返ると南アルプスが見えるのだが雪雲の中です、登り切って尾根に出ると右側に雄大な富士山の姿が見えるのだがスッポリ黒い雲に覆われている、やや下り道、前方に大菩薩嶺が大きく見え、二ヶ所の崩れ地(昨年は工事中)を通過、奥秩父の山々から雪雲が流れ出すが、頭上は快晴、金峰山や甲武信ヶ岳辺りは雪かもしれない、ガレ場の上部では展望が良いのに今日はダメ、13:35 この辺り岩道で歩きにくいが適当な積雪で歩き易い、もちろんアイゼンは必須、大きく右に曲がり、左に曲がり、山梨100選のコメツガの美林帯に入る、そして再び右に曲がり、左に曲がる、さらに右に曲がれば、広い尾根道で、大菩薩嶺山頂に到着 14:05


やまなしの森林100

樹林に囲まれ展望はない、山頂を踏んだという実感、緩やかに残雪の道を行くと、強風に身を揺らす広場、雷岩に着く。七合目以上が黒い雲に覆われる冨士山の姿です。


大菩薩峠から小金沢連嶺の山々

 岩でゴツゴツした草原の道をゆっくり下る、強い風、とにかくまず今日泊る介山荘へと急ぐ、途中、賽ノ河原に下って、避難小屋が建っている、ガレ石が広がる、雪面を登り返し、親不知ノ頭を越え、大菩薩峠に建つ介山荘庭先に到着。


2009年最後の姿 1630 強風の冷たい風 シャッターの指はかじかむ!介山荘から数分

50人ほどの宿泊、夕食後、忘年会、お酒&ワインの飲み放題、バトミントンチームの女性4人、夏に九州から転勤で都心に住むご夫婦、埼玉のご夫婦(旦那様は寝室でお休み)と同席、明日は小菅へ、上日川峠へ戻る人、丸川峠経由で下山、私と同じく小金沢連嶺の縦走者は最年少34才の男性(この時はまだ小菅へ下る予定)。同じ小菅でも牛ノ寝通りを選ぶ人、日向沢に沿って下る人、日向沢ノ頭経由の人とばらばら、71歳の女性は小菅へ下るがコースか定まらない!私は牛ノ寝通りをお勧めしたが、彼女から結果は聞きませんでした。

 夕食後、外へ、満月(一日前)が東の空に浮かぶ、眼下には関東平野の燃えるような夜景、西は甲府盆地の夜景で関東と違いまさに燃えているような美しさです、真上には早送りの雲の間からカシオペア(バトミントンチームの人が教えてくれる)が大きなW字、そしてスバルと、余りにもお月さんが明るくこぼれる様な満天の星空にはなりませんでした、大菩薩峠からの夜景は一見の価値は充分。夜中−19度。

 第二日目:介山荘、朝食は6:15、寒い夜明け、6:40にスタート


介山荘の庭先から東の空(関東平野側)

 初日の出、多くの人々は大菩薩嶺方向に進んだが、小金沢連嶺縦走の私は熊沢山でと急ぐ、ピーク直前で初日の出に間に合いません!しかし、熊沢山に立ったときの富士山は初日の出に染まって見事なものです、思わず両手を合わせ初日の出と富士山へ祈ります。


小金沢山からの初日の出 丸石峠から

眼下に石丸峠が見え、急斜面を下る、初日の出に輝く富士山の美しい姿が印象的です。


初日の出を受ける富士山 熊沢山から

 上日川峠からの道が合流、石丸峠は広々とした草原の交差点、緩い坂を登れば牛ノ寝通りへの道が左に下っている、足跡はこちらよりもはるかに多い、奥多摩の雲取山からの石尾根が立派、ここで標高1957bのピーク(天狗棚山)を越える、広々とした狼平に出る、一本の大木は今も昔も変わらない。


狼平の雪景色

 尾根道、風を防いでくれる樹林帯に入る、右には南アルプスや奥秩父の山々、美林のコメツガ林、何度か急坂を越え、石丸峠から富士山が見えない、そろそろかと思う頃、背の高い枯木が多い狭い登山道を行くと 8:25 小金沢山山頂に着く。


小金沢山から 小金沢連嶺屈指の展望

 小金沢山から富士山は素晴らしい、大きい、振向くと、奥多摩の主峰雲取山から七ツ石山へと続く峰々が奇麗です、丹沢連峰から道志の山々と富士山に続く、素晴らしい展望は小金沢連嶺屈指。

小金沢山から少し積雪が多くなる、右に南アルプスが見えてきた、しばらく樹林帯、9:00 短い笹原に出る、最初は山頂しか見ない富士山が一歩一歩上に登るに従って大きくなってくる、緩い傾斜を登り切ると素晴らしい富士山の全景が目の前に現れる、長い裾野が特に印象的で奇麗、牛奥雁ヶ腹摺山山頂です。


牛奥雁ヶ腹摺山山頂から

 牛奥雁ヶ腹摺山から賽ノ河原に向かって急降下、斜面の草原で休憩、下ると風通しが良く強風の賽ノ河原でした、水場の標識、強い風を避け先の樹林に入り駆け込む、ここから樹林帯の坂道は積雪が想像以上に深い、登り切ったと思えば手前のピーク、一歩一歩登るしかない、9:55 川胡桃沢(かわくるみざわ)ノ頭、ここも草原、南アルプスと富士山が良く見えます。


川胡桃沢ノ頭から

川胡桃沢ノ頭から薄暗い尾根道に入る、今日最後に通過する雁ヶ腹摺山が左に大きく見えてくる、まもなく大きな岩を越える、黒岳(標高1988b)の肩のようなコブに出る、10:30 黒岳まで2分の分岐、黒岳は二度訪れ展望も無いのでパス、尾根を外れたとたん無風状態、しばらくだらだらと下る、意外と時間が掛かる、木々の間に富士山が見え、一度下って登り返す、地図では赤岩ノ丸(標高1792b)、富士山の良く見える岩場がある、ここは雪も無く腰を降ろし休憩、この後、転げ落ちそうな急斜面の道が続き、11:20 大峠に飛び降りる。

大峠から大月への道路(真木小金沢林道)は冬季封鎖、お蔭で静かな大峠です、10分休憩、雁ヶ腹摺山に取付く、直ぐに水場、凍結、ブナの大木、サクラの林、奇麗な樹林帯が続く、大きく左折すると尾根道でちょっとキツイ、肉まん形の大きな岩(そろそろ昼食、お腹が空くと気になる岩!)が幾つも現われる、やがて、また左に曲がってのんびり、そして最後の登りになる、細い岩場の急登、ここからの展望は素晴らしい、一枚一枚撮影して登って行く、昼寝に良い大きな岩、風が無ければこの上で休みたい、平になって高原に飛出る、雁ヶ腹摺山山頂(標高1874b)はこの草原の一番上にある。


雁ヶ腹摺山から五百円札の冨士

雁ヶ腹摺山山頂に着くと同時に富士山山頂から雲が切れる、実に美しい、500円札に描かれる富士山、しばらく山頂の景勝地からの展望を楽しむ。

 今日通過した牛奥雁ヶ腹摺山(標高1854b)、笹子トンネルの方には笹子雁ヶ腹摺山(標高1188b)があり、富士山が美しく見える山で人気があり、ここは雁ヶ腹摺山。三山とも、大好きな山です。

12:40 姥子(うばこ)山方向の道標に従って下る、ジグザグの急降下、雪も風もなくのんびり、時々鉄砲の音、奇妙な巨岩の岩場を通過、まもなく、広場、姥子山分岐、ただ、富士山への太陽の辺りが逆光になり登っても展望はあまり期待できないので姥子山はパスする。

 鹿撃ちの男性が駆け足で登って来る、ここは金山峠への道標を追い下る、城山ダム無線雨量計、直ぐに林道に飛出る13:20 小型トラックが置かれ荷台から猟犬が顔を出す、林道を横切って下れば左に姥子山の二峰が見える、反対に富士山が大きく見える。

 ワイヤの残骸、この後目が回るような急坂、林道に出る14:00 沢に沿って進み、橋を渡った所(百間干場)に金山峠への登り口14:05 これは辛いと思うが、直ぐに奇麗な登山道、左に大きな山、百蔵山&扇山が望める、大岱山分岐、ここは大岱山に5b入ると美しい富士山が見えました、分岐にもどって「めまい」をしそうな急降下、二本の枯れ沢に挟まれ、沢を左右に何度も横切り、幾つかの橋を渡る、奇麗な沢です。

二度ほど沢から離れるが、また接近、三回目で一気に沢から離れる、ここは荒れている、遅能戸(おそのうと)JR大月駅と遅能戸、西奥山バスがある)への道標が出て、直ぐに林道終点、この林道は大きな崩れで途中埋まっている、15:15 金山鉱泉山口館の離れ、本館は100bさらに下る。ここは大月市 пF0554-22-3398 山の宿であり、自慢は山菜料理であり、風呂は疲れを和らげてくれる。

 第三日目820金山鉱泉山口館から岩殿山へ向かう、金山本沢橋に「岩殿山」の標識、その橋を渡り、直ぐにセーメーバン(セイメイバイン)登山口(奈良子側から宮路山-大岱山-セーメーバン-サラサ峠-トズラ峠-岩殿山の登山コースがある)を見送ると、富士山が見え、登り切って下ると富士山景勝地点素晴らしい、林道(日陰に向かう)は大きく谷を巻くとトズラ峠 9:25 取付きは藪だが笹平へ向かう、右に雁ガ腹摺山、左に百蔵山&扇山に権現山が大きく見え、富士山が林間に見える、滑り止めの階段を登る、展望は一段と開け吊尾根に富士山景勝地点がある。


景勝地点

 尾根を登り切ると、滝子山の良く見える送電線鉄塔のピークに飛出る、9:55 今度は凄い急降下、綱が欲しい所です、足元に階段があるが効き目が無い、富士山を見て杉林、抜けると三角点のある笹平、背の高さの笹に囲まれて一気に下る、鉄塔の下を通過し、稚子落し、大きな富士山が見える、足元は怖い!


怖い 稚子落しの岩場から

 天神山兜岩を経て、筑坂峠を横切って、細い登山道を登れば、山頂直下の手前の階段、雄大な富士山が見え、城跡に着く、美しい滝子山、大菩薩連嶺が見事です、百蔵山、扇山、権現山、丹沢連峰、富士山、道志山塊、三ッ峠、高川山、九鬼山、鶴ヶ島尾山、、と飽きない展望である。


滝子山 岩殿山から


百蔵山と扇山 岩殿山から


富士山 岩殿山から

 標高634b、岩殿山はとんでもない大きな話題を持つ山で、馬の水場馬術訓練、、、歴史をちょっと楽しめます、下山は岩殿バス停へ、手摺の着いた安全コース、国道に降り、10分で丸山公園登り口、ここから高速を高月橋で越え、10分でJR大月駅です。車の場合はJR大月駅の岩殿山側に大きな有料駐車場があります。

HP:わたしの天気予報