新地平(雁峠登山口)から雁峠に登り、倉掛山を経て大菩薩の丸川荘へ、大菩薩嶺に登って唐松尾根を下山
倉掛山(標高1777b)雁峠(標高1750b)大菩薩嶺(標高2057b)笠取山(標高1953b)

 

20081230日から200911  快晴 寒い年末年始

 

冬型の気圧配置、強まり、26日から2009年の元旦まで青空が続く、そんな中30日新宿発7:30あずさ3号、山梨市駅止まりに乗る、大きな荷物を背負う登山者、家族連れのスキー客、で指定席は満席、山梨市駅には定刻8:57着、駅前から山梨市営バスが9:05発、雁坂峠に登って雲取山まで縦走すると言う若者(香川県生まれの現在大学生)に出遭う、なんでも最初の予定は甲武信ヶ岳に登る予定だったが雪の心配で変更、甲武信ヶ岳の良さを話すと、さっそく予定を元に戻し甲武信ヶ岳を目指すことになった。

運転手さんの計らいで、ずばり雁峠登山口に停めていただく、笠取山荘では30日は寝具借りられる避難小屋(大晦日はご主人が入り営業しているとのこと)目が覚めれば、この山しか見えない丸川荘のおじさんは、予約さえすれば1人でも営業してくれる、大菩薩嶺から唐松尾根を下ったら、ひがし荘で温泉が楽しめる。

今回の縦走も市営バス、寝具付き避難小屋、1人でも営業してくれる丸川荘、1人でも入れる日帰り温泉は年末年始の縦走登山を応援してくれます。


2009年 最初に見る山 紅富士

コース

30:JR牛久駅5:34=(常磐線)⇒6:23JR日暮里6:31=(山手線)⇒6:51JR新宿駅7:30=(あずさ3号)⇒8:57JR山梨市駅9:05=(山梨市営バス)⇒10:00新地平(雁峠登山口)10:00―(0:15)→長い階段を見送る10:15―(0:00)→車ゲート10:15―(0:20)→10:35堰堤の連続10:40―(0:02)→広川出合10:42―(0:13)→広川出合10:55―(0:10)→小屋11:05―(0:15)→分岐(直進は橋だが渡らず右折)11:20―(0:10)→徒渉点(沢底を歩く)11:30―(0:10)→林道崩壊地点11:40―(0:20)→12:00徒渉点(一番広い沢幅)12:10―(0:20)→12:30沢底から離れる12:45―(0:15)→雁峠・雁峠山荘13:00―(0:15)→13:15雁峠分岐13:55―(0:05)→14:00笠取小屋(避難小屋)(泊)

31笠取小屋(避難小屋)6:00―(0:05)→ヤブ沢峠6:05―(0:10)→小ピーク6:15―(0:20)→林道分岐(白沢峠方向は車両通行止め)6:35―(0:20)→錆びたトラック6:55―(0:55)→7:50白沢峠(ここにも錆びたトラック)7:55―(0:10)→倉掛山道標8:05―(0:05)→展望のガレ場8:10―(1:00)→9:10倉掛山9:20―(0:50)→地上デジタル放送受信施設10:10―(0:25)→倉掛山中継局10:35―(0:20)→板橋峠10:55―(0:35)→三窪高原入口11:30―(0:25)→国道411号出合11:55―(0:00)→11:55柳沢峠12:05―(0:15)→ナラ坂三差路12:20―(0:40)→六本木峠13:00―(0:30)→コメツガの美林13:30―(0:10)→畳の岩場13:40―(0:15)→天庭峠(富士山が見える)13:45―(0:20)→ピーク14:05―(0:05)→寺尾峠14:10―(0:25)→14:35丸川峠・丸川荘(泊)

元旦丸川荘7:45―(0:25)→展望台8:10―(1:00)→コメツガの美林9:10―(0:10)→大菩薩嶺9:20―(0:10)→9:30雷岩9:40―(0:20)→急坂終点10:00―(0:05)→小ピーク10:05―(0:10)→富士山展望のピーク10:15―(0:10)→福ちゃん荘10:25―(0:20)→ロッジ長兵衛・上日川峠10:45―(0:15)→ブナの美林11:00―(0:15)→第二展望台11:15―(0:15)→第一展望台11:30―(0:20)→千石茶屋11:50―(0:10)→丸川峠分岐12:00―(0:10)→12:10ひがし荘13:10=(車)⇒13:25JR塩山駅13:39発高尾行きで都心へ

30:笹子トンネルを過ぎ、甲斐大和駅を発し、勝沼ぶどうきょう駅を過ぎた頃から南アルプスが見えて、富士山も見えてくる、右手には金峰山(瞬間だが)も見える、乗った「あずさ3号」は塩山駅に停車して、一つ駅を通過後山梨市駅に停車する、山梨市営バス停には既に2人の男性が待っている、彼らにお聞きし、西沢渓谷行きを確認、このバスは山梨厚生病院が始発で、山梨市駅9:05発、次は10:21,13:50,17:50,19:10と続きます、逆の西沢渓谷入口発は7:20,10:05,11:22,15:10,16:25と有り甲武信ヶ岳(甲武信小屋朝出ると11:22に間に合います)、雁坂峠、笠取山の登山には欠かせない。

さて、同乗した青年に「どこに?」「雁坂峠から雲取山まで縦走」「何故、甲武信ヶ岳からではないのか?」と聞くと「当初の計画は甲武信ヶ岳からでしたが、でも雪が心配で、雁坂峠に変えた、」、山の経験を聞くと、彼は香川県生まれ、現在大学一年生でこの夏雨続きの北岳を登ったとのこと、根性はあり、テントを担いでいる、甲武信ヶ岳の展望と甲武信ヶ岳から雁坂峠間の縦走の良さを説明すると、当初の計画に戻し、徳ちゃん新道を登ると言う、このバスは10:03西沢渓谷入口に着き、遅くとも16:0030日日の入りは16:20頃)頃には甲武信小屋に着くはず。

運転手さんの計らいで、新地平バス停の手前の雁峠登山口で降ろしてもらう、10:00 登山道は車が走れる林道で広く小石も転がっていない、ゆるやかに登って行くと、15分ほどで左の岸壁に長い階段がある、階段の上部はヤブに覆われており、何に使った階段だろう?

そんな事を考えて先に進むと、土浦bフ車が1台停まっており?と思ったが、その先に車止めゲートがある、まもなく工事関連の建物があり、広い作業空き地が広がる、ここから砂利道、同じ幅の道が二分する、迷わず(迷ってもしかたがない)左コースを取る、周囲はカラマツ、右に沢を見下ろす、右に分かれた道は沢の対岸に続いている、ここは谷底で、ちょうど太陽が当り出した時刻だ、地図通り緩やかな登りで散歩の気分である、広川は名の通り周りは広く、明るい道が続く。

堰堤が二つ続き、側の岩の上に腰を下ろし朝食、小鳥の声も聞こえず、沢の音も静かです、10:40 続いて冶山事業昭和62年、その先で広川に架かる橋を渡る、渡ると二分した林道が合流する。

周囲は美林のカラマツ、新緑は美しいところだ。積雪の上に5,6個の足跡、明確な一歩は土浦bフ人であろう、再び沢を横切ると、さらに周囲は広がって明るくなる、10:55 展望は無いが上空は広い青空、植林のヒノキ林に入る、小屋が現れる、新しい鍵が付いており廃墟ではない、11:05 庭先に架かる橋を渡る、振向くと乾徳山が大きく見事。


登山口から明るい登山道が続きます

雁峠への道標がある 11:15 小さな沢を横切る、本流は左、この辺りの雰囲気を表現すると「上高地から横尾に向う雰囲気」にちょっと似ている、林道は真直ぐ橋を渡るのだが雁峠は右に分かれる、道標が無いと間違えて直進してしまうだろう 11:20

沢を左に見て、沢から離れ見下ろすようになる、一瞬だが笠取山・燕山の稜線が見える、再び沢底に出る、沢から離れ稜線を眺めると、目の前に広い河原が現れ、林道は流され、11:40 雪の上の足跡を追う、沢底を徒渉する、再び林道に出て、自然林の山に囲まれる、カラマツやヒノキ・スギの植林の林に比べほっとする美林です。

自然林が再びカラマツ林にのまれカラマツだけになる、一度切れた林道はまだまだ復活する、広川を渡る林道が流され徒渉は困難、右岸のヤブに足跡、数10bヤブの中を進むと、対岸に徒渉可能なポイントがあり、足跡も全部ここに集中して渡っている、12:00 渡った徒渉点の上はナメ沢状になっており渡れない、ここまで来るとカラマツは少なくなって雑木林に変わる。

小石の道を歩いた為か足に疲れを、広い河原の枯木に腰を降ろし昼食、ここでも小鳥のさえずりも聞こえない静けさ!風も無い!

続いて徒渉点、本流から離れ、笹に何時の間にか囲まれ、再び小さい沢を横切る、さらに沢を横切るとようやく本格的な登山道になってくる、カラマツも終わり自然林の世界、沢に沿う登山道は薄暗い、さらに二箇所沢を徒渉し、美林が続き沢底を歩く、12:30 日溜まりの林の中で休憩。

続いて登山道は前方の山(燕山:つばくらやま標高2004b)をトラバースしながら、沢底から這い出すように続いている、展望は何時もよきせず目の前に現れる、乾徳山(標高2031b)・笠盛山(標高2072b)と黒金山(標高2232b)が素晴らしい稜線を見せてくれる。


雁峠は明るい草原です

見上げると大きく広がる青空、谷から抜ける。

ススキの斜面を登り切ると、雲取山まで17.4`の道標(笠取山から柳沢峠までも17`ほどです)、雁峠(がんとうげ)に到着する。

奥秩父主脈縦走路の中心部である、左は雁坂峠経由甲武信ヶ岳へ向っている、明るい草原は雪の覆わる、雲取山方向に足を向けると左側に雁峠山荘が針葉樹林に囲まれて建っている。

展望を隠す林の中を登り、ススキの草原に再び飛出て、水平に進むと雁峠分岐に到着する、13:15 笠取山(標高1953b)は左、笠取小屋は右、右に折れ、高台に登り、富士山の良く見える草原に入る、笠取小屋は今日は無人であり早く小屋に着く必要は無く、富士山展望を楽しみながら湯を沸かしラーメンを頂く、寒い風が吹き出すので、日の入りはまだだが、一度笠取小屋へ入る。

笠取小屋には母屋の庭先に寝具付きの避難小屋がある、苦労してかんぬきを開ける、労して開けたかんうきは閉じる時も苦労する、中は土間?奥の部屋に鍵が付いており、掛けられていると思ったが、記帳のノートを手に取る瞬間その鍵は開いていることに気付き、ドアを開けると奥は畳敷きの部屋である、これなら寒さを防げるだろう。

母屋の裏で雪の無い所にテント一張り、新潟市から来て、鴨沢から雲取山、飛竜山、昨夜は将監小屋(無人だったとか)でテント泊、ここには15時頃着いたと言う、明日は甲武信ヶ岳方向へ、金峰山まで行き増富温泉へ下山するらしい、今回雁峠登山口から明日の丸川荘までに出会ったただ一人の登山者でした。

夕日は16:00過ぎ、笠取小屋から雁峠分岐方向に登って、富士山の良く見えるポイントを探し、ススキの陰に身を沈める、まるでライオンが獲物を狙うようである、16:20 南アルプスの明峰に雲が浮かび、太陽はゆっくり沈む、富士山は薄いピンク色に染まる。

小屋に戻って、少しでも入り込む隅間風を避けるため寝具の向きを変え、足元と肩に気を使って布団を足に二枚、毛布で頭を包む、布団が本当に暖房してくれるのは、湿った布団が温まり機能し始めてから、それには数時間掛かります、17:30寝具に潜り込む。どうやら布団の重さから判断し、紅葉の時期から使われていないようである、熟睡したのは20時を回っていたようです。

注意する事は飲み水のペットボトルは抱いて寝ることです、寒い時に意外と水を飲むと元気が出ます。夜中寒い場合はカラのペットボトルを持ってきたので湯を沸かし湯たんぽ代わりに使う予定だが意外と暖かく必要は無かった。翌日確認すると、ザックの中のペットボトルの水は凍結!またデジカメは寒さに弱いので寝具に包む、あまり暖めると温度差が大きくなってレンズに露が着き易いから注意したい、また電池は寒さに弱いので携帯電話同様ポケットに入れておきたい物です。

夜中、鹿の足音で目を覚ます、トイレに出て空を見上げると、満天の星空は感動もの、宝石箱をひっくり返したようです、明日快晴の予感、とにかく、身体を冷やさないように、寒いと思ったら身の回りの寝具、持ち物をことごとく使うしかない、夜中ちょっと空腹ビスケットは空腹も解消し、しかも美味い。

笠取山:2006/6/3 西仙波・東仙波・吹上ノ頭・和名倉山(白石山)・唐松尾山・黒槐山・笠取山を縦走。      
とても印象深い山で数回山頂に立っている。作場平橋に駐車場し、ヤブ沢沿いに登って笠取小屋、水神社分岐を経て笠取山山頂、下山は水神社に立ち寄り、中島川橋を経て作場平橋に戻って一般コースでした。つくば市から長いドライブを思い出します。

31:翌朝は、5時起床、昨夜小屋から数分下って持ち上げた水を使って元気の出る、醤油ラーメン&昨日のおにぎり、暖かい器は嬉しい。

6:00 小屋を出る、水場に降りる登山道は一休坂、道標を確認(昨夜)しヤブ沢峠に向う、広く車道のようです、意外と雪が深い、といっても登山靴が埋まるほどではない、予想以上に下って 6:05 柳沢峠と作場平橋の分岐 ヤブ沢峠に着く、柳沢峠まで17`とある、昨日雁峠で見た「雲取山まで17.4`の道標」を思い出す、距離にすると雲取山への距離とほぼ同じである。

もちろん、柳沢峠に向う、ゆるやかな林道を行く、柳沢峠側から1人の古い足跡が残っている、この足跡は白沢峠(白沢橋辺りにバス停が有る、運転さんに相談すると良い)まで続いていた。

柳沢峠への跡は鹿と小動物のみである、6:15 小さなピークを越え、小さないピークを次々と越える、といっても林道であり登山道のような険しさはまったくない、東の空が赤く染まって、6:20 積雪の多い日陰が続き、曲り切ると大菩薩嶺が三角錐の奇麗な形で見えてくる、この形の姿は甲府や奥多摩側からは見られない、飛竜山と雲取山の稜線も見える、さらに大きく右折すると 6:25 大きな富士山が見える。

斉木林道は白沢峠方向が車両通行止め、一之瀬高橋の分岐、一之瀬高橋への道は紅葉狩りで歩く人が多いらしい、正面に大菩薩嶺が見える白沢峠に向う、6:35 大きく右折すると富士山は左に変わる、どんどん下り大菩薩嶺は隠れる、前方にまだまだ遠望だが標高1777bの倉掛山が見えてくる、6:50 富士山の美しく見えるところだが木々の間である、突然錆び付いたトラックが道端に置かれている、道幅が狭い現在はここを通過する車は無いし通過不可能、登山道化している、時々崩れ地もあり、大きな木が倒れている、ただ歩行には全く問題なく快適です、新緑や紅葉時期は素晴らしいところです。

倉掛山、富士山、大菩薩嶺が一望、この辺り数本雑木林を伐採(自然保護が大事ですね)すれば大展望で人気も高まりそう 7:00 斉木峠は通過してしまったようです、7:10 今日はじめて、左の山(石保戸山?)から太陽が出て暖かくなってくる、大菩薩嶺からかなり北側から昇る、大菩薩嶺の初日の出は奥多摩のどの山からだろうか?

大菩薩山塊の主脈は柳沢峠で笠取山からの主脈を引き継ぐ、いままさにその脈を柳沢峠へと歩んでいる。倉掛山を大菩薩山塊に加えてみれば、まさに大主脈が奥秩父と大菩薩を結び、東アルプス楽集国に加盟する笠取小屋、丸川荘、ロッジ長兵衛、福ちゃん荘、富士見山荘、介山荘、将監小屋らの大菩薩・笠取州がもっと大きな意味をなしてくる、大菩薩嶺から引き継ぎ滝子山へと通じる南大菩薩縦走路は笹子雁ガ腹摺山を越え笹子峠、さらに京戸山・達沢山へと続く。

美林の自然林が続き、右の奥秩父の山々が見え、やや下り気味になり、右のカヤトの坂を見てピークを巻くと、右に広いカヤトの草原の白沢峠に着く 7:50 日溜まりに腰を降ろす、白沢峠の中央にトラックの残骸がほったらかしになっている。

7:55 白沢峠から急坂のカヤトを巻く、笠取小屋から続いた足跡は白沢橋に下ってしまい、以後柳沢峠まで人の気配は全く無い、有るのは小動物の小さな跡だけ。

カヤトの坂を大きく巻くと、巻いたカヤトの斜面に合流、次の巻く事ができるが、倉掛山への矢印は巻く事を要求していない、目前のカヤトの急坂は深い積雪であり簡単ではない、鹿の跡を踏んでピークへ、鹿も傾斜の途中で悩んでいる、振向くと笠取山の山々が美しい、急な傾斜を登り切ると崖崩れの頭に飛出る。

甲斐駒ケ岳、仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳が勢ぞろいする南アルプス、国師ヶ岳周辺の山々から甲武信ヶ岳への稜線が飛込んでくる、倉掛山山頂からは南アルプスは良く見えないから、ここを巻かないように道標の気持が有ったのだろう 8:10 、え!ここに飛び込むのと驚くような深いササ藪に突入する、リボンは木々に結ばれている、甲武信ヶ岳から続く破風山(大きな台形)の峰々は奥秩父を代表する美しい稜線(昨日バス内で出遭った香川の青年はこの稜線を歩いている頃だ)です、笹に捕まって登る、再びガレ場、足元は大きく切れ白沢橋へ落ち込んでいる。

シャクナゲの群生地を抜けると、ピークに達し左に出て、巻道のカヤトに飛出る、目の前に次のカヤトの傾斜、積雪の斜面、ここもキツイ傾斜、登り切って前方に倉掛山の山頂が見えるが、一度大きく下って登り返すルートが見える。

日溜まりで一休みし、下る、鞍部から急坂に挑戦、一歩一歩登り切ると 9:00 見事な富士山が現れる、急登の疲れを忘れてしまう、大きな石、ここからツツジの多い稜線をゆっくりと進むと倉掛山山頂に到着、最高峰はさらに雑木林の中を15bほど入ったところです、さらに20b先に行くと南アルプスが良く見えるが木間の風景です。

倉掛山山頂の展望台に戻り改めて展望を楽しむ、甲武信ヶ岳から笠取山への稜線が見事です、そして富士山の美しさは一級品でただただ見惚れるばかりです、枯木がイスになっているが、広瀬湖から吹上げる風が冷たい。


倉掛山から美しい富士山を眺める

9:20 のんびりしたいが、甲武信ヶ岳方向から吹く風が冷たい、カヤトの急降下だが南面なので積雪は無い、大菩薩嶺と富士山を見ながら滑らないように鞍部まで、下り切ると笠取山周辺に比べ雪は深くなる、次のピーク(墨川山)へ登ると、倉掛山では良く見えなかった南アルプスが素晴らしい、勿論、富士山も大菩薩嶺も素晴らしい、10分程休憩。ここはハチワリ尾根と呼ぶようです。

次のピークでも美しい光景、稜線漫歩が続く、10:10 地上デジタル放送受信施設の鉄塔、ここまで来ると、笠取山の稜線が遠くになって、大菩薩嶺にだいぶ近づいていることを実感する。

カヤトの眺めの良い尾根道であり、北面の斜面は雪、柳沢峠のアンテナも大きく見え、ピーク(標高1663bのピーク)から急降下して、また 10:20 登り返す、人の気配が現れる、それは雪の上に残ったオートバイの車の跡、10:35 倉掛山中継所 ここを通過すると車道になり、オートバイの乗り入れた跡が残り、ちょっと歩き難い、左に見える立派な山は黒川鶏冠山(くろかわけいかんざん 標高1716b)です。

右に広い建物跡地(ロッジの跡らしい)を見るが、直進しカヤトの坂を下ると広い道路に到着する 10:55、ここは板橋峠で、道路を横切って進めば三窪高原に向うことになる。

この道路を右に100bほど行くと南アルプスの大展望台がある 11:00 立寄る価値は充分、甲府盆地を囲む南アルプスの屏風のような絵巻は素晴らしい光景です。

板橋峠に戻って、斉木林道を歩き柳沢峠を目指しひたすら進む、日陰は車に踏まれた雪が凍結しツルツル滑る、11:30 三窪高原入口・NTT無線中継所 11:40 左に奥秩父の山々が良く見える。

林道沿いに水場があるが飲めるかどうか解からない、さらに下ると、青梅街道(国道411号)出合、11:55 街道を山梨方向に進むと道路のピークで、美しい富士山が待つ柳沢峠茶屋の前に到着する、笠取小屋から約6時間である。

茶店は冬季の為休業、温かいうどんを期待したが無理でした。峠を越えるドライバーは富士山を眺める為立寄って行く。

12:05黒川鶏冠山・丸川峠への登山道は、街道のピークにある階段(茶店から街道を横切る)です、ミヤコササの傾斜のキツイ道を登る、すぐにゆるやかになって美林の中を行くと、ナラ坂に着く、道なりに進み、梅ノ木尾根分岐、ブナの道は遊歩道で左に下れば奥秩父の山々が見える展望台があるが、ここは右の登山道を選ぶ、小さな沢を横切り、直ぐに岩の崩れ地を通過する、12:50 小さなピークを越えると、目の前に黒川鶏冠山が大きく見えてくる、三差路の六本木峠 13:00 に着く、ここで黒川鶏冠山との登山道を分け右折し丸川峠に向う。

六本木峠から丸川峠に20bほど入った日溜まりで休憩、今日付けられた新しい5,6人の足跡が雪の上に残っている、13:10丸川峠への登山道は上り下りが少なくほぼ水平道です、大菩薩登山口から上日川峠に車が入らない冬季は柳沢峠に駐車して大菩薩嶺を往復する人が多いそうです。

笠取山から唐松尾山の稜線の奥に和名倉山が見え、直ぐ隣りには黒川鶏冠山が大きい、大きな岩が崩れた場所を通過、このような岩群が丸川峠まで幾つも見ることができる、大菩薩嶺は近づき大きくなってくる、畳のような岩(人の手で並べられている)を通過、コメツガの美林を通過、続いてカエル似た岩の前を通過するが振り返るとより面白い姿です 13:40、南アルプスが右に見え13:40、左には奥多摩の山々が見えているが雑木林の間からで残念です。

ここからゆるやかに登る、ちょっと薄暗い細い道を上がると、大きな岩が並んでいる天庭峠に着く、丸川荘のご主人に教えてもらった富士山展望地点、だが確かに美しい姿は見えるがここも雑木林の間からです、さらに登って14:05 なだらかなピークに達する、美林が続きその木の間に富士山が聳えている。少し下った所が寺尾峠です、丹波渓谷方向に下る広い道がある 14:10

大菩薩嶺がドンドン大きくなって、小さなピークを越えると奇妙な岩群が現れる、5月の連休頃にはヒメイチゲが可憐に咲くところです、六本木峠から丸川峠の間に岩群が多いが、ここが一番大規模のようです。安全に通過できるよう立派な桟橋が置かれているが積雪が多いと岩が滑るので慎重に通過する。大菩薩嶺から下山に丸川峠を選択する人が多いがこの岩場は予定のコースに無いだろう、丸川荘から数分ほどですから、この岩場にぜひ立寄って欲しいものです。

登山道が細くなって大きく曲がると、丸川荘が見えてくる、煙突から立ち上る煙は丸川峠にピッタリの光景です、14:35 丸川荘に到着、笠取小屋から8時間半でした。


おだやかな富士山

丸川荘から眺める富士山は素晴らしい、夕方16:25ころから紅富士の演出が始まるが、2008年最後の日の入りを眺めるには大菩薩嶺方向に少し昇らないといけない、その場からは富士山は見えない、紅富士は元旦に回そう、日の入りは赤石岳・聖岳の南の上河内岳の上から消えて行く、来年も良い年になって欲しいものです。

今夜の宿泊は赤羽の女性と彼女の友人(新潟)と私の三人、ご主人の手料理は一級品、話が弾み日本酒からワイン、最後は焼酎に、ランプの山小屋は暖かい笑い声が聞こえるだけ、丸川荘の夜は長い。

元旦日2人の女性がストーブに火を点ける、丸川峠から目を覚ますと見えるのは富士山のみ、紅富士の演出は6:15頃から始まり7:30頃まで楽しめる、周囲が明け、山頂の左斜面が薄ピンクになる、最後は紅富士の名に相応しい姿になって正月を迎える。


紅富士の美しい丸川荘

ご主人自慢の朝食、山小屋のおせち料理、一匹丸ごとの秋刀魚の味はしばらく忘れられない。彼女らは大菩薩嶺に登って、温泉に寄って帰るという。

7:45 丸川荘を出発、数分登ると金峰山から南アルプスまで雪化粧の大パノラマ、特に目立つのが北岳、荒川岳、昨夜日の入りを演じた場所の赤石岳・聖岳・上河内岳が真っ白、甲斐駒ケ岳は南アルプスの北端で地位を保っている。


甲府盆地を囲む南アルプスの主脈

尾根進むと、雄大な富士山が見え、北斜面のトラバースになる、積雪が多いところ、全く無いところがあるけれど、時々アイスバーンになっておりアイゼンは必要です、8:15 右に大きく曲がると大菩薩嶺の大きな姿が見える、春通過した崩壊地(二箇所)は修復されている、その二つ目の崩壊地を過ぎ 5分ほど先に進むとガレ場で奥秩父の山々の展望、ここから積雪の多い日陰の急登が続く、美林が続き、ここはコメツガの美林で山梨100選に選ばれている、二度大きく右に曲がって、左に大きく曲がり、主稜線にて、再び右に大きく曲がれば 9:20 大菩薩嶺山頂に到着。

この時刻に出遭う登山者は、昨夜介山荘に泊まった人達、なんでも4,50人の宿泊者とのこと、山頂から樹林を抜けると、目の前に大パノラマが広がる、正月らしく主役は富士山である。

  ただただ、雷岩の上に立ち続け、眺めるのみである。

9:40雷岩から直接福ちゃん荘に下山する唐松尾根を下る、左に大菩薩嶺から大菩薩峠に続く美しい稜線、さらに小金沢山を越え滝子山へ続く山々、正面に富士山、右に南アルプスと八ヶ岳を眺めての贅沢な尾根コースです。

急降下が終わり、ゆるやかに登ると小さなピーク 10:05 この先右に金峰山と八ヶ岳が林の向うに見える、右のサ藪に入り込みちょっと下ると、木々に邪魔されず南アルプス、八ヶ岳、甲府盆地が丸見えになる。


唐松尾根の小さなピークから

  10:15 富士山の見えるピーク、松が一本立ちとても美景です、道が広くなって、仮舗装、福ちゃん荘の庭に飛出る 10:25 左は大菩薩峠、庭を横切ると上日川峠に続く林道、横切らず福ちゃん荘の裏に回れば上日川峠に続く登山道がある。

  登山道に入る、カラマツ林に囲まれたのんびりコースです、お父さんと2人の子供が快適に抜いてゆく、南アルプスと八ヶ岳の展望は素晴らしいが、美林のカラマツ林の中からです。

  10:45 大きな駐車場のある上日川峠に出る、ロッジ長兵衛が建っている、裂石方向に車のゲート、ゲートの左に登山道があり、ここに入る、右上に林道を見ながらの登山道は、南アルプスの展望がずっと続く、10:55 ジグザグの急降下、ブナ林山梨100選のブナは美林で見事です、大きな岩が時々転がっている。

11:15 第二展望台、南アルプスが屏風絵巻、しばらくX時の登山道が続くので雨が降る時は林道を使うのだろうか?11:30 第一展望台 一本の大木が生え素晴らしい。

さらにV字の急降下道、犬を連れたご夫婦が登って来る、また犬かと?今度は民宿ひがし荘のおばさん、ひがし荘は千石茶屋が廃業した今、下山して一番目の民宿です、犬を連れたご夫婦はお孫さんとのことです。

11:45 旧林道におり、5分ほど下ると千石茶屋、庭先を通過し沢に架かる大きな橋(千石橋)を渡ると上日川峠からの広い林道に出る 11:50 林道を10bほど歩くと左に登山道があり、再び登山道歩き、12:00 再び林道に出合うと、ゲートの手前に広い駐車場、ここが丸川峠コースのスタート地点

ここからは林道歩き大きな曲りを二つ過ぎると駐車場があり南アルプスの大展望、民宿ひがし荘 12:10深い風呂と豊富な湯が身体を包む、おばさんの笑顔が人を引きつける、丸川荘のご主人の住まいは近所(直ぐ裏に!)です。

12:40 今日元旦大菩薩峠登山口塩山行きのバスは大菩薩の湯発13:17が運休で次が14:52まで無い、おばさんの愛車で駅まで送ってもらう。大菩薩峠登山口バス停で左折二本木経由、この道路は急坂で積雪になると運転は無理のところです、13:25 JR塩山駅発13:39高尾行きに乗るが西八王子と八王子間の人身事故で上野原駅でストップ、混雑が続き都心へ

HP:わたしの天気予報