小金沢連嶺   
大菩薩登山口から丸川峠へ登って大菩薩嶺から湯ノ沢峠 下山は道の駅「甲斐大和」へ

 

日程  2004年1月4日(日)  晴れ

 


小金沢連嶺縦走は湯ノ沢峠より南を南大菩薩縦走と呼ばれる

コース

川口市20:30=(国道16号等を経て中央高速)=>大月IC=(国道20号)=>0:00道の駅「甲斐大和」5:10=(車)=>6:00裂石の大菩薩峠登山口・丸山・上日川峠分岐ゲート駐車場6:25−(2:10)−>8:40丸川峠9:00−(1:20)−>10:20大菩薩嶺−(0:20)−>11:00賽ノ河原11:15−(0:15)−>11:30大菩薩峠−(0:30)−>12:00石丸峠−(1:20)−>13:30小金沢山(標高2014b)−(0:50)−>14:10牛奥ノ雁ガ腹摺山(標高1995b)−(1:10)−>15:25黒岳(標高1988b)−(0:40)−>16:26湯ノ沢峠16:30−(0:30)−>17:05湯ノ沢峠登山口17:10=(タクシー)=>17:30道の駅「甲斐大和」=(車)=>裂石の大菩薩峠登山口・丸山・上日川峠分岐ゲート駐車場
年末年始に縦走
2009/12/31-2010/1/2

<参考>2008/11/13現在

塩山から大菩薩峠登山口行きは7:289:25 大菩薩峠の湯行きは7:32,10:16

どちらも大菩薩峠登山口まで30分ほどです。
新宿4:58発⇒5:57高尾6:147:23塩山、新宿7:00発⇒7:54高尾8:019:15塩山、
新宿発の特急に乗っても7:287:32には間に合わない

 

大菩薩峠、大菩薩連嶺と言うからには、昔、この辺りの峠越えての流通があったのだろう、嶺とは峠のことらしい、山の名前に○○山、○○岳となるがここは違う。標高2057bの最高点を大菩薩嶺と呼ばれている。白沢峠→板橋峠→柳沢峠→六本木峠→寺尾峠→丸川峠→大菩薩峠→石丸峠→湯ノ沢峠→米背負峠→曲り沢峠→笹子峠と連続して好ましい縦走路が続いている、今回は柳沢峠から湯ノ沢峠を歩く、白沢橋から白沢峠へ登って倉掛山→柳沢峠→六本木峠→寺尾峠→丸川峠は一日コースです、途中奥秩父と奥多摩の山々の展望は一見の価値、大菩薩嶺から滝子山(たきごやま)間は富士山と南アルプス、八ヶ岳の展望は素晴らしい。

大菩薩嶺は富士山の美しい展望台で知られ、登山の主なる目的でもある、大月市が選択した富士山の良く見える山頂を調べてみると、その多くはこの小金沢連嶺に含まれている。

 

電車とバスの場合は丸川荘か介山荘に一泊すると良いのだが!今日は友人の車と2台を使って日帰りの工程を組み立てた、道の駅「甲斐大和」で友人と合流、私の車で大菩薩峠登山口バス停(裂石)までは約30分、国道20号で甲府方向へ、柏尾で曲がって等々力交差点で国道411号へ、大菩薩の湯を過ぎすぐに大菩薩峠登山口の標識を右に入り、案内に従う、途中駐車場があっても見送って登り詰めるとゲートに着く。丸川・上日川峠分岐で5,6台の駐車場がある、すでに一台が停まっている。歩行可能になる時刻まで仮眠、数10分の仮眠でも心が落ち着くものである。

 

初めて大菩薩を登った時は、この辺りに車を停めた記憶があるが記憶は薄れているのか、開発が進んでいるのか、別の登山口に来たような気がする。緩やかに沢に向って下る、すぐに沢に沿って緩やかに登って行く30分ほどで、右手に道標が現れ、いきなりの急登で、道は狭い、一時間ほど登り振り向くと南アルプスの主峰甲斐駒ケ岳が大きく見え、北岳へと続く、反対方向に富士山も大きく見えている、しかし、雑木林の中で写真を撮るには無理がある、富士山は朝日に輝き紅色に染まっている。

 

一度は平坦になるが、すぐ急な道になって岩がゴロゴロと出てくるところもある、まるかわ荘のおじさんによると「この辺りは地形の変動」箇所が幾つも有るとのことである、右上空に大菩薩の峰々が見え、あれが○○かなと想像する、鋭く尖った三角形の峰はおそらく小金沢山かと思えるが特定は難しい。さらに急になって、大岩の間、両手を使って登るようになる、そこを通過するとようやく、気持ちの良い峠道になって、目の前が開け、青い屋根のまるかわ荘が見えてくる。晴れていれば美しい富士山が望めるがここに来て見えなくなってしまった。丸川峠の展望はまるかわ荘のおじさん自慢のものである、私も何度かここから富士山を眺めている。まるかわ荘に泊まり時間が有れば、六本木峠迄歩きたい、往復3時間程である。

 

小屋の只木さんが入れてくれた自慢のコーヒーを頂く、自前のコップを出すと50円引きになる、コップを洗う水が大変だそうだ、二人で100円引きは大きい。今日は寒い、昨日までは5月の陽気でストーブはいらなかったという。年末年始は泊まる人が少なく、みなさん何処に行ったのだろうか?昨日は誰も泊まらないし、歩く人も無かったそうだ。ホームページを新設して「季節のたより」は只木さんご自身の作だそうです。


美しい樹林帯 山頂は近い

丸川峠は:裂石大菩薩峠登山口・柳沢峠・丹波・大菩薩嶺の交差点に建っている。

大菩薩峠嶺に向かう、笹の斜面を登る、振向くと南アルプスが大きく見えると樹林帯に入って行く、シラビソの森で、まず大きく大菩薩嶺を巻くように北側方向に進み、やがて大きく大菩薩嶺が左上に見えてくる、少し下って、なお続く樹林帯を登る、樹林がとても美しい。奥秩父の山が見え、やがて尾根状になって、真っ直ぐな道になると、傾斜も緩み、大菩薩嶺山頂に着く、標識は建っているが展望は無い。樹林帯を下って、水平な道を行くと目の前に大きな岩:雷岩があって、展望が開ける、残念なら富士山の姿は雲の中だが、南アルプスが実に雄大だ、眼下には上日川ダムが大きい。賽ノ河原まで続く笹原の尾根を下る、妙見ノ頭(みょうけんのあたま)を以前登ったときは通過したように記憶するが、今は斜面を巻いて通過する。

 


下ってきた大菩薩嶺

 

避難小屋のある賽ノ河原に着く、小屋にて昼食、登ってピークに立つと、また一段と南アルプスや八ヶ岳が美しい、想像以上に高い位置で雲の合間から大きな富士山が見える、雪化粧のため雲と同色で見逃す人もあったかも知れない。下り切ったところが大菩薩峠介山荘が静かに建っている、左には奥多摩の主峰が並んでいる。十字路で福ちゃん荘経由上日川峠・大菩薩嶺・石丸峠・丹波方向と分かれている。

 

熊沢山へ向って、黒木の薄暗い樹林帯を登る、登山道は岩がゴロゴロで歩きにくい、展望も無く、熊沢山を巻く。ようやく尾根に出ると、前方が大きく開け素晴らしい展望に変わる、眼下に石丸峠を見て、笹尾根を下ってゆく、南アルプスや富士山(今日は雲の間から)が美しく、友人と歓声を上げる。これから進む小金沢山と黒岳の左横に位置する雁ガ腹摺山が大きくどっしりして見え美しい。笹の斜面を下り切ると石丸峠で、三差路で上日川峠からの道が合流する、小金沢連嶺のスタート点である。小さなピークを越えると屋根だけの休憩舎が建っていて、黒岳までの小金沢連嶺の尾根に飛び出る。

 


石丸峠の先の交差点、ここから小金沢連嶺が始まる
牛ノ寝通りは左に分かれて行く

 

牛ノ寝通り・松姫峠への道はここで左に分岐して行く、分岐を過ぎると入山者は少なく雪の上に残した靴跡は少ない。

 

まず、狼平手前のピークを越える、積雪が深い、登り切ると狼平の上部に出る、緩やかに笹に囲まれた道を下ると、笹原の中央の大木の下に「狼平」の文字がある。

 


狼平

 

狼平は、小金沢連嶺の最初のハイライトである、絵になる光景が広がって、時間に余裕があれば昼寝に最適だが、今日は無理、先を急ごう。

 

そして、今度は樹林帯に入って小金沢山への登りが始まる、荒れた登山道が続くが踏み跡はしっかりして迷うようなことは無い、やがて藪に囲まれ、倒れた木々が多く、一本一本越えてゆかねばならない、山頂と間違うニセピークを越え、雑木に囲まれた尾根を数分行くと道標が建つ、明るく開けた小さい広場の小金沢山山頂(標高2014b)に着く。

展望は奥多摩側、丹沢側で、無数の山々が重なって素晴らしい展望であるが、反対側は木々が伸び展望は良くない。また山頂に置かれる標識が多すぎ景観を減じているのは残念である、中には展望を妨げる位置に建っている標識には驚く、まさか天気の悪い日に建てたのではないだろう、この傾向は山梨100名山に多く見受けられる。

 

山頂を後に緩やかに下ると広大な笹原が広がる、登山道は尾根を通り、藪続きだが。小さなピーク雨沢ノ頭を越える、藪が続く登り道になって、牛奥ノ雁ガ腹摺山山頂(標高1995b)に着く。

 


牛奥ノ雁ヶ腹摺山から南へと下る

 

待望の富士山は見えないが素晴らしい展望を満悦する。ここから急坂の笹原を下る、眼下に笹原の賽ノ河原が印象的である。その先に川胡桃沢ノ頭に上る藪のピークが待っている。その藪の坂を登り切ると、川胡桃沢ノ頭で雲の上に富士山の頂が見える。ここも富士山展望の良いポイントである。

 

富士山山頂が雲の上にチョコット覗く

 

ちょっと下って、登り、今度は深い樹林帯に入ると一つ目の大きな岩を巻き、二つ目の大岩を越えるとまもなく、暗い雑木林に囲まれた大峠との分岐だ、大峠には大月の真木温泉から林道が登っており雁ヶ腹摺山(標高1874b)の登山口になっている、真直ぐちょっと南下すると黒岳山頂(標高1988b)で樹林の中だ。

 

大きく下って、始めは針葉樹林だがすぐ広葉樹林に変わって、大木のブナが多く、美しい森になる、ちょっと登ると、白谷丸、大展望である、友人が紅葉時期に登って美しい富士山を見たという、ガスが怪しげに流れ、富士山を隠すが前衛の山々がとても美しい光景を作っている。前衛の山:三ッ峠、御坂山、御坂黒岳、十二ヶ岳など左前方に大きな岩が積んだ峰があって面白い光景だ。急な斜面を下って、吊尾根のような道を渡って急な斜面を登り、小さなピークに登る。

 


神秘的な光景が目の前に

 

眼下に湯ノ沢峠が見え、避難小屋も見える、急でガレた登山道を下ると、左側に大きく崩れたガレ場を見る、太陽が雲に沈み、日没は近い、人の背以上の笹に囲まれた道を下ると、湯ノ沢峠三差路(標高1650b)に着く、真っ直ぐ行けば大蔵高丸へと続いて滝子山へ、右に曲がってすぐ、湯ノ沢峠避難小屋に着く、一人でここに泊まって明日、滝子山へ向う予定の友人も、小屋の中を確認(蛍光灯が点く)したが、このまま一緒に下ることを決める。天気予報は:5日は寒い日になって、天気は下り坂である。小屋には登山者が置いてゆくのだろうか、布団が整頓され積まれている、水場はすぐ小屋の下にある、10人は泊れる広さ、ただ林道が小屋のすぐ裏まで来ているのでちょっと気になる避難小屋(落着いて寝れないかも)でもある。

 

小屋の前の急な坂は凍結、すぐ下に水場、柳木場沢沿いに下る、時々登山道が凍結して、危ない箇所があるが、日没までに下りたい、約30分ほどで、登山道が終わって、旧林道終点に出るが、呼んだタクシーの来る焼山沢林道の湯ノ沢峠登山口まで後5,6分先だ、プレハブの小屋に来れば登山口は見えてくる。1710分湯ノ沢峠登山口到着。

 

湯ノ沢峠で呼んでおいた、タクシーが待っている時間だが?勝沼観光タクシー会社に確認の電話(0553-48-2522)を入れる、前回大蔵高丸のときもお世話になった会社だが、遅い!

 

確かに向っているという返事だが、その時、一台の車が登って来る。なんでも「510分前に一度着たが、5時を過ぎてもお客さんが、下ってこないので、待ち合わせ場所が変わったかと思い、、」だと言う、どうやら、湯ノ沢峠からここまでの下り、時間を認識していなかったようだ、道の駅「甲斐大和」(3,290円)まで送ってもらう。友人の車で大菩薩峠登山口まで引き返す、すでに日没、誰もいない静かな登山口である。

 

HP:わたしの天気予報