栃木県鹿沼市 ヒカゲツツジの自生地 二股山(標高570b)
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日程 2015年4月29日 (水)
晴
2003年3月23日:古賀志山
2007年4月21・22日二股山・御岳山/古賀志山
2013年4月24日:二股山
二股山山頂に咲くヒカゲツツジ
コース つくば市城山3:40に出て谷田部ICを見て、国道354号をへて相平橋西で国道249号(常総バイパス)、寺内南4:40で国道408号、長田4:55で左折、R47を走り上三川で国道352号に入る、追分交差点で国道293号が合流、新鹿沼駅前を通過し、石橋町5:30で左折、R14(古峰原街道)に入る、上日向でR14(古峰原街道)をそのまま行くと下沢(堤防)、ここは左折しR240で石裂山方向に向かう、鹿沼市立加蘇中学校を右に見て5:45道の左に二股山の小さな道標(岩の下バス停)がある、民家の脇を入るとニリンソウの群生地、一台がやっと通れる未舗装林道(荒れているからゆっくり走ろう)、約1`で下久我駐車場(下久我P)に到着5:50。 下久我(往路・復路):下久我P5:52―(1:10)→下久我・下沢復路・二股山分岐7:02―(0:04)→7:06二股山北峰7:10―(0:06)→谷間7:16―(0:07)→7:23二股山北峰7:34―(0:05)→谷間7:39―(0:03)→下久我P・加園(釜ヶ入)・二股山北峰分岐7:42―(0:02)→加園回遊コース・下久我・二股山分岐7:44―(0:03)→下久我・加園(復路)・二股山北峰分岐7:47―(0:12)→標高339b7:59―(0:05)→展望・休憩ベンチ8:04―(0:03)→小さなピーク8:07―(0:14)→巨岩8:21―(0:02)→8:23下久我P8:24⇒上日向でR14(古峰原街道)に入り⇒大関橋(二股山道標)⇒8:40阿部様宅登山者駐車場 下沢(堤防 復路368b下沢城跡まで):阿部様宅登山者駐車場8:40―(0:06)→新堤防(往路・復路)8:46―(0:35)→標高368b下沢城跡9:21―(0:16)→新堤防(往路・復路)9:37―(0:03)→9:40阿部様宅登山者駐車場
下久我の二股山道標は石裂山方向に向かうR240にある、上日向でR14(古峰原街道)と別れ、鹿沼市立加蘇中学校を右に見るまでチョット長い、過ぎて大きく右に曲がると、小さな道標「二股山」(木製で目たない)が現われる、小さな広場で車を停め、確認。 一台やっとの舗装道路、民家の脇にニリンソウが群生、直ぐ荒れた未舗装の林道、車の底をぶつけない良いに進む、約1`。5,6台の駐車場、手前にも駐車場のエリアが2,3ヶ所ある。 後から来る車やユータンを考え、効率よく停める。下久我(往路・復路)コースの案内図を確認、二股山の北峰から南峰を往復しへて谷間から復路は尾根道を下る初めて歩くコースです、今まで加園・下沢コースは経験済。 車を降りるとカキドウシが咲き誇る、カキドオシの名は、花が終わったあとに茎が長く伸びて蔓状になり、その蔓が伸びて垣根を通して進入していくことに由来、庭先に植えたら、この蔓が伸び増える、タツナミソウは草原や林に自生するシソ科タツナミソウ属の植物、園芸品種があり、これは庭先で場所を確保しておりタツナミソウは適さないので全株抜かれる、タツナミソウは花の咲き方と模様が「泡立つ波」を連想させることからです、ちなみに我が家のタツナミソウの花は白色。
下久我コースの往路に入る、倒れたスギ、確か昨年春先に大雪が降り、この地区の山々に倒木(石裂山)が発生、その後ほったらかしにされている、ただ、足元は良く踏まれ、大木を超える面倒さはあるが、登山には問題はない!
往路はニガイチゴの大きな群落に始まり、驚く、木苺の仲間でモミジイチゴの花は下向き。カジイチゴは横向きだが、このニガイチゴは上向きに花を開く、果実は夏に熟し、赤色の径1a前後の球形で、つぶつぶになって、「苦」は果実の種子に苦みがあるとして名付けられていますが、私は甘くて結構美味しいなと見つけては食べています。葉は、花がつく枝では小さく長さ2〜5aほどの広卵型でほとんど裂込みはありませんが、花がつかない枝ではやや大きく長さ6〜10aほどで3裂います。葉の縁には粗い鋸歯があり綺麗です。
倒れたままの杉を超えたり潜ったりを繰り返し‘骨の折れる‘とはこの事らしいが、東日本大震災の後始末でまだの福島県、ここ栃木県も同じだ、登山者は歩けるだけで感謝しなければ! 足元に草木に埋もれた丸太の橋、ここを過ぎ、登りが始まると、「岩渕の滝」の道標、下を向いていては気づかない、数bの滝で上の方に繋がり、この沢を登ってみるのも面白いかも知れない。
滝を覗き、道は斜面、ハナイカダは現われる、写真は雄株、雌雄異株なので、実を付けるのは雌株で花が1個、実は熟すと黒くなる雌株は写し忘れ忘れ。ウワバミソウは別名:ミズナ、このウワバミ(大蛇)の出そうな所に生える、という、ここは正に湿った山地の薄暗い日陰で登山道しばらく続く「渓流沿いや水の滴る崖、滝の近く、水の流れるジメジメした所に群生する。特に日当たりの悪い深い谷で、清冽なしぶきを浴びるようなところでは、よく伸びた太いミズが採れる。春から秋まで、約半年間にわたって美味しく食べられるだけに、山では最も重宝する山菜である」と言うが、コシアブラ、コゴミも美味い季節、しかし、山ごもり・遭難した場合など、良く覚えておかなければならない山菜の一つであることは確か!登山者にとって「山菜の王様」である。 ミズキ科にゴゼンタチバナ、アオキ、サンシュユ、ハナミズキ、ヤマボウシ。イラクサ科にアカソ、イラクサ、カラムシ、ムカゴイラクサ、ヤブマオ、ラセイタソウなどが仲間。
登山道がジグザグな登りが始まると倒れ木が無くなり、ウワバミソウ(蟒蛇草)が少なくなると立派な黄色い花が現われる、このヤマブキソウはケシ科、ヤマブキに似ていると言うことで付いた名で、花の色は確かに似てはいますが、ヤマブキの花弁は5枚で、ヤマブキソウの花弁は4枚です、シロヤマブキ(白山吹)の花弁は4枚で白色。ヤマブキもシロヤマブキもバラ科でヤマブキソウはクサノオウに似たケシ科の多年草。 トウゴクサバノオは筑波山の裏側の群落に比べると少ないが足元を飾る。
ルイヨウボタンはボタンの葉に似ることからこの名前が付いているそうです、ボタン科ではなくメギ科の野草。花は2〜3aと小さく黄緑色、ルイヨウとは葉が似るという意味。同じメギ科にサンカヨウ、トガクシショウマ、イカリソウなど。 このルイヨウボタンを見て、ジグザグ道は続く、急登だが大変助かります。
このジグザグ登り、本コースのハイライト、写真では判り難いが、チゴユリの「花を撮影するのが楽く」なほどの坂なんです!判りますか?
ウコギが見られ、近くにヤマホトトギスが、これって花が付けば判るが調べてみると葉の模様(新葉が油点が特徴)で判るそうです。
そろそろジグザグ道が終わる頃、小さな花が現われる、その一つがヤマルリソウです、花の形や色が似ている近縁のキュウリグサは田んぼの畔に見られるが、ヤマユリソウは薄暗いところに咲いていました。 ヤマルリソウを撮影していると、イカリソウが生えている、調べてみるとシロバナイカリソウらしい、名前のとおりイカリソウの白花種で、黄色の花もある、総称してイカリソウと呼び、あえて「シロバナ」と言わないことも多いそうです、山地の木陰に自生するメギ科、手前で見つけたルイヨウボタンもメギ科ですね、ロゼットは1〜3回の3出複葉で小葉の縁には刺毛があり、茎葉は3回3出複葉、4〜5月頃白色の花を咲かせる、登山道多く見られるが、往路・復路合わせてここでしか無かった。
ホソバテンナンショウかマムシグサ?でもホソバテンナンショウの別名がマムシグサと言う、テンナンショウ(天南星)とは、マムシグサの仲間の総称、名前は美しいが、トリカブトと同じくらい強力な毒を持つそうです、撮影をして掲載をしますがあまり良い評判は受けません、でも写真のものは今朝開いた感じで新鮮でとても美しいと思いませんか? ようやく、登山道は平坦になって、杉林のそこにヤブレガサが一面に広がる、ヤブレガサは落葉広葉樹林内のやや乾いた場所に見られる多年草です、早春に出る芽は、若葉が綿毛に覆われて愛らしく、名前のとおり、破れた傘のような形です、でもこんなにそろうと不気味?開花しないものは葉が1枚出るだけで、開花する芽は2枚の葉をつけ、茎はまっすぐに伸び、初夏になると、先端に花径1aの白っぽい花をまばらにつけ、2〜3月に出る新芽が人気の野草だそうです。
続いてクロモジ、上の写真で一番左は筑波山の開花時期の花、こんなに葉が大きくなると別物みたいですね、新芽の時期に花を咲かせるクロモジは雌雄異株で、写真は雌株。幹に黒い斑点があり文字のように見えることから付いた名前、枝を折ると心地よい香りがする。
足元が多くなってくると、山頂は近い、主役はフモトスミレ、ここでは脇役がタチツボスミレですね、下久我コースの往路のこの場所が一番フモトスミレに環境があっているようです、花の下側の唇弁に濃い紫色の筋があり、葉に斑が入り、二股山や石裂山に多く、山麓に多いというのが名前の由来。
スミレに気を取られ、その横にツクバキンモンソウが生えている、高尾山や筑波山で良く見ます、名前は最初に筑波山で発見されたことから、つくば市の住民として嬉しい。ジュウニヒトエはつくば市の高崎自然の森に多く生えます、ジュウニヒトエに良く似るが、葉の葉脈や裏側が紫褐色で、花はジュウニヒトエのように数多くはなく、数個のみ。関東〜四国の太平洋側の山地に分布するそうです。
フモトスミレとツクバキンモンソウを楽しみ、急に周囲が明るく開け、下久我・二股山・下沢分岐。下沢方向は明るい尾根が下っている。二股山方向、NHK送信所の前を通過し、直ぐ二股山北峰に着く、鹿沼市が眼下に広がる。
二股山北峰にはヒカゲツツジは無いが、南峰より明るくお弁当を広げて休憩するにはこちらが良い、数は少ないがヤマツツジがとても美しい。
二股山北峰からNHK送信所とは反対の南峰に向かう、いきなり鎖、軽い判断はせず、三点主義を守りたい!下り切ると谷間、南峰に登ってここに戻ることになる。大きな岩の左側を登る、ここは木の根を使って、岩の上に回り、右下が危険(返りここを降りないこと)、細い木々を使ってジグザグに登れば二股山山頂南峰に飛び出る。
既にヒカゲツツジの見頃は過ぎたが、大きな株に花が付き綺麗です。
北峰には石の祠が祭れ、ここ南峰には雷電様(らいでんさま)が祭てる、崖や岩場の日陰に生えるというのが名前の由来、アカヤシオツツジはピンク色、こちらは、さわやかな薄黄色、近くの石裂山にも咲いている。
二股山南峰から同じルートで谷間へ、谷間に降りるが「危険」(これを無視してはいけません!)を見て登ってきた道を忠実に下る、難なく谷間へ。
谷間から下久我Pへ、ここも大きな岩を巻くように登る、登り切ると北・南峰の中間辺りに出る、加園/下久我Pに向かう、加園コースの往路はイワウチワ群生地をへて下沢コースの往路と合流し、展望地をへて南峰に登り、谷間からしばらく加園/下久我(復路)コースが同じ尾根を下る。 尾根をルンルン気分で歩着始めると加園回遊コースが分かれます、樹林で展望は無いが尾根が続きます。
やがて下久我P・二股山の道標で尾根から左折。やや登りになって標高399bの道標。
しばらく、右が開け、上下の少ない尾根道が続く。
一株だけ、可愛い花が咲いているバイカウツギ(梅花空木)?バイカウツギは初夏に白い清楚な4弁花をたくさん咲かせる、空木(ウツギ)の一種ですが、オトコヨウゾメは白い清楚な5弁花、枝先から小さめの散房花序を出し、小さな白い花を数個つける、合弁花で先が5つに裂け、裂片は平たく開く。葉の特徴葉は広い卵形で、向かい合って生える。葉の縁には粗い鋸歯があり、先は鋭く尖る、葉の表面は濃い緑色で、裏面は白っぽい緑色である、毛は少ない、樹皮は灰褐色をしており、よく枝分かれする。実は楕円形の核果で、9〜10月に赤く熟する。
二股山から続く峰々を最後に展望、深い谷へ下だる。
小さな花たちが次々と現われる。
名も無い巨岩!多くの木々を背負っている。
往路と同じ下久我駐車場に下山、改めてニガイチゴの多さに驚く。 一度R240に出て、新鹿沼方向に戻り、上日向でR14(古峰原街道)に入り、大関橋(二股山道標)、阿部様宅登山者駐車場に着く。
堤防の工事が終わり、堤防で往路・復路が別れる、下沢コースは「2013年4月24日:二股山」に登っており、今日は復路を選択し標高368bの下沢城跡を目指す、広葉樹の登り坂はヘトヘト、下沢城跡への手前で平らな広場、腰をドカット降ろし休憩。
ここから、一旦下って、直ぐ下久我・二股山・下沢分岐まで延々と長い登りが続く、つまり復路である。 標高368bの下沢城跡を確認し、ヤマツツジを鑑賞し引き返す。
下山、気温は急上昇中、足を止めても汗が出る、鹿沼市は関東では高い気温になる、駐車所に着くと今日初めて登山者に出会う、初めて下沢コースを歩くと言うご夫婦、お目当ては勿論ヒカゲツツジと小さな花たちである。 4/29、今日から連休の人も多いらしい、、 |
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