蔵王連峰(中央蔵王+南蔵王+北蔵王)
@蔵王山頂駐車場-刈田岳(標高1758b)-熊野岳(標高1841b)-いろは沼・観松平-地蔵山(標高1736b)-熊野岳-刈田岳-刈田峠駐車場
A刈田峠駐車場-前山(標高1684b)-杉ヶ峰(標高1745b)-芝草平-屏風岳(標高1817b)-南屏風岳-不忘山(標高1705b)-硯石-長老湖
B関沢-前山(標高1393b)-雁戸山(標高1485b)-南雁戸山(標高1486b)-八方平(標高1279b)-名号峰(標高1491b)-自然園-熊野岳(標高1841b)-刈田岳(標高1758b)-刈田峠駐車場

 

20149月13日(土)移動日 晴れ

 @14日(日)中央蔵王 晴れ・雷雨, A15日(月)南蔵王 快晴後曇り, B16日(火)北蔵王 晴れ・一時雨,17日(木)移動日 曇り

蔵王は妻の田舎新潟県村上市帰途中1998/8/1、蔵王山頂駐車場から熊野岳を往復のみ。
今回歩いた以外に、
●遠刈田温泉から前烏帽子岳・後烏帽子岳をへて屏風岳。
●賽の磧から、かもしか温泉跡、続いてロバの耳コースをへて、熊野岳へ、帰路は自然園の追分から賽の磧に戻るか、名号峰をへて峨々温泉に下る方法もある。
●坊平から中丸山をへて熊野岳へ、下山は刈田岳に寄って刈田駐車場をへて坊平。
ロバの耳コースは現在通過不可になっているので、今回は計画から外す!

13(土)晴れ 往路:移動日

つくば市城山5:40=(国道294)⇒国道1256:51=(国道294)⇒国道400号(塩原温泉へ)7:58=(国道249)⇒白河8:40=(国道4)⇒国道49号(磐梯山へ)9:30=(国道4)⇒国道459号(安達太良山へ)10:05=(国道4)⇒福島(吾妻連峰へ)10:48=(国道4)⇒国見(七ケ宿へ)11:27=(国道4)⇒白石11:50=(国道457)⇒七ケ宿分岐=(国道457)⇒エコーライン入口12:30

以下観光しながら蔵王山頂駐車場へ:

観光しながら蔵王山頂駐車場へ
滝見台:エコーラインから舗装道路が入っている、滝見台に20台ほどの駐車場がある。三階滝が正面に見え、右奥に不動滝が見える。
不動滝展望:散策路はあるが、荒れてとても歩けない。エコーラインの反対側に広い駐車所とトイレがある、ここが峨々温泉をへて名号峰への登山口。


不動滝展望:散策路 荒れている、紅葉はまだまだ!ブナが綺麗です。

賽の磧から散策路:舗装されている、ロバの耳コースは現在通過不可だが、遊歩道が終わって濁川への道は良く刈払され思わず誘われそう!調べてみると、通行禁止コースですが、通られる方は自己責任で入っているようです、この刈払はどこまで続いているのか調べたい気がしましが、山頂のロバの耳コースまで続いていると今日の計画は大きく狂ってしまう。

 
左:ミヤマハンノキ 深山榛の木 カバノキ科            右:アキグミ(秋茱萸)グミ科

ミヤマハンノキは高山に生え、日光白根山にも多い、遊歩道の多くは実を付けていないが、ご覧の通り、翌年まで残ると言うが、蔵王は深い雪になる?

アキグミは別名:カワラグミ、フユグミ、グミ、ヤマグミと呼ばれている、時々ここを訪れる人に聞くと「ヤマグミ」と教えてくれる、4-5月に葉脈に白い花が数個ずつ集まって咲き、果実は68_、甘くて美味しい、ここを訪れ口に入れる人が少ないと見え、今日は食べ放題!白銀の雪の中で見られ、正にフユグミに相応しい。

 
左:北蔵王縦走路の名号峰を経て熊野岳      右:登って見たいロバの耳尾根方面

賽の磧からロバの耳尾根を登り熊野岳へのコースと、かもしか温泉跡をへて追分に登るコースがある、熊野岳に登って中丸尾根を下って坊平。今回これらのコースも検討したが、坊平から賽の磧(車を置き)に戻る方法が見付からない(地元の人は良く歩かれているようです)。

 
左:遊歩道の末端に機器の残骸      右:ミヤマネズ(深山杜松)ヒノキ科

ミヤマネズは北海道のアポイ岳と東北地方の高山に生える、ハイネズは幹が地面をはって伸び立ち上がらない、海岸の砂地に良く生える。ミヤマネズもハイネズ同様雌雄異株、まったく果実が付かない株と沢山付いている株があります。遊歩道では実の付いている方が少ないようです。

 
左:ハイマツ(這松)マツ科      右:ゴマナ(胡麻菜) キク科

ハイマツの実は下向き、アオモリトドマツ(オオシラビソ)の実は上向き。そして蔵王の樹氷は、「アオモリトドマツ」に着水(雪雲のなかの「過冷却水滴」が枝や葉にぶつかり凍りつく)着雪(着氷のすき間に多くの雪がとり込まれる)焼結0℃付近の雪は、互いにくっついて固く絞まる) という現象が繰り返され、風上に向かって成長。こうして作られた樹氷の表面は、その形状から「エビのしっぽ」と呼ばれています。「エビのしっぽ」は、先端をはじめ、縁や外側部分で盛んに成長するため、発達しながら幾つも重なり合って群れをなします。尾びれ状の長さは10cm程度で、叩くと簡単に壊れます。また、樹氷群を巡る風は様々に乱れ、樹氷表面のエビのしっぽは複雑に変化し、樹氷独特のスタイルを造り出します。アオモリトドマツは観松平でお会いする。ハイマツは南蔵王・北蔵王縦走路の高山帯の定番です。

ゴマナは賽の磧から刈田駐車場までの蔵王エコーライン沿いに数多く咲き誇っていました。筑波山や高尾山にはシラヤマギクが生えます、茎や葉に短毛が多くざらつく、下部の葉に翼があり柄は長い、荒い鋸歯、上部の葉ほど小さいし柄も短い。ゴマナはシラヤマギクに比べ花の数が少ない。

 
左:シラタマノキ(白玉の木)ツツジ科    右:ノリウツギ(糊空木)ユキノシタ科

シラタマノキは果実が白玉、散歩道からちょっと離れ、見落としがち。葉は厚く革質で鈍い光沢、さわるとザラッとする。花期は7月、壺形で下向き、果実はつぶすとサロメチールの香。似たものでコケモモ、コメバツガサクラ、アカモノ、クロマメノキなと登山道で出会います。

ノリウツギは筑波山にも生え、高原や山地で普通にみられます、伐採地に先駆的に生えるそうです、道端に多いので納得。4枚の装飾花は果実期には淡紅色に変わる。良く似た花でツルアジサイで、イワガラミは装飾花は一枚。

 
左:オヤマリンドウ(御山竜胆) リンドウ科          右:オヤマソバ(御山蕎麦)タデ科

オヤマリンドウの花は茎の先だけに何個かまとまって付き、花柄はありません。花は開花と云ってもちょっと開くだけで、日が当っても全開しません。これに対しエゾリンドウ(蝦夷竜胆)の花は茎の先だけでなく、3段、4段と付き(オヤマリンドウは茎の頂とその下の葉の付け根まで、つまり2段までしかつかない!)、花は日が当たると良く開きます。花の豪華さはエゾリンドウが上で花屋や園芸店にあるリンドウはこの品種改良が多いそうです、納得!

オヤマソバは多くの花穂が真っ直ぐ上方に立ち、白色・クリーム色の小花を密につける、この付き方がソバの花に似ている、ぎっしり付いて凄い!フジイタドリは低地のイタドリに似ている、オンタデはウラジロタデに似るが葉の裏に綿毛が無い。私の近くの小貝川や牛久沼の縁にイタドリが沢山生え勢力を広げている、このイタドリのイメージを頭に入れ蔵王へ!

滝見台:コマクサが群生、生えています、もちろん花期ではありません。不帰滝は見事、北蔵王縦走コースの名号峰から追分へ進むと直ぐ峨々温泉へ下り分岐の先で不帰滝が良く見えます。

コマクサを撮影したのに、前後の写真を削除する時に誤って削除!


大黒天:ここから刈田岳へ向う登山口がある、遠刈田温泉から登ってくる登山コースがあり、刈田岳から下山の場合は刈田峠から股窪をへて遠刈田温泉へ戻るコースもある。南蔵王縦走路の芝草平で出会った男性は不忘山へ行って、帰りは芝草平の手前で股窪へ下って刈田峠にもどるそうです。私が不忘山に着く間に彼が引返すので再開するはずが、合わなっかた?

 
左:シラタマノキ(白玉の木)ツツジ科        右:上の御釜から続いている!

 
左:オヤマリンドウ(御山竜胆) リンドウ科          右:オニアザミ(鬼薊) キク科

ザオウアザミ(蔵王薊)は蔵王山にのみ生える固有のアザミ(帰宅後知りました!)。フジアザミなどのように花を下向きにつけるのだそうです。訪れたイロハ沼にはザオウアザミが咲くそうです。知らなかった!残念無念!

 
左:タカネトウウチソウ (高嶺唐打草)バラ科         右:ブタナ(豚名) キク科

タカネトウウチソウは葉が良く知っているワレモコウにそっくり、蔵王を去るまで一番目立った花でした。先に白色の花穂、垂れることはない、花は下から咲き、途中であきらめてしまう穂もある、早池峰山のナンブトウウチソウは特産種だそうです。ワレモコウの葉はスイカの匂い、穂は上から下へ開花しますネ!

ブタナはコウゾリナと良く似ている。ブタナの花はタンポポに似ていますが、茎がひょろっと長いこと、花茎が枝分かれすること、タンポポの花茎が中空であるのに対して花茎が中実であることで容易に区別できます。そして花や花茎の立て方がコウゾリナにやや似ていますが、コウゾリナでは茎に茎葉があり、茎に剛毛が密生していることで容易に区別できます。ブタクサとはだいぶ違いますが同じキク科。 


南蔵王縦走コース入口:直ぐ近くの駐車場は刈田岳からの登山道(笹薮に覆われる)、3台駐車可能。この縦走コースに向かって左側徒歩1分に約10数台の駐車場(刈田峠駐車場)がある、何れも無料。

  
左:15日はここから!         右:15日は、この尾根を遊歩!


刈田駐車場:大駐車場で無料、トイレは綺麗。登山ルフトは御釜目前へ登っている。
蔵王ハイライン・蔵王山頂駐車場:南蔵王縦走コース入口を挟んで両側にハイラインの入口、上に料金所で合流、ただし料金は営業時間外の朝晩無料!下山時はチェックは有りません。今日登って数日停めて置いても一回分!営業時間外に上がれば無料!2014/9/13現在

 
蔵王=御釜 迫力満点、今日から16日までお世話になります!

蔵王山頂レストハウス:営業期間 4月下旬〜11月上旬(エコーライン開通期間)営業時間 9:0016:30
今日は17:00までトイレの使用ができました。トイレを含め全館シャッターが降ろされ、ここでの野宿は無理、下の刈田駐車場が最適。南蔵王縦走には刈田駐車場は遠く、刈田峠駐車場となるが、ここにはトイレは無い!刈田峠駐車場が満杯の場合は蔵王山頂駐車場となるが、蔵王ハイラインを横切って真っ直ぐの登山道は笹薮の中、明るいとまだ歩けるが暗いと、ハイラインを歩くことになる。私は直ぐ近くの3台駐車の1台目、杉ヶ峰に着いた時振り返ると23台目が停まっている!

今夜は蔵王山頂駐車場で夜景を楽しみ、滝見台まで下り野営する。満天の星、、、が楽しめた。

歩数:10,768

14(日)晴れ・雷雨 中央蔵王散歩  南蔵王 北蔵王

滝見台=(蔵王エコーライン)⇒刈田駐車場(トイレ!)=(蔵王ハイライン)⇒蔵王山頂レストハウス・蔵王山頂駐車場4:55―(0:17)→5:12刈田岳5:23―(0:07)→登山リフト分岐5:30―(0:00)→5:30御釜見学5:39―(0:20)→馬の背分岐5:59―(0:07)→熊野岳・名号峰・刈田岳分岐6:06―(0:02)→熊野神社(藏王山神社)・北蔵王十郎路分岐6:08―(0:09)→6:17熊野岳6:43―(0:38)→7:25蔵王山頂レストハウス・蔵王山頂駐車場=(蔵王ハイライン・蔵王エコーライン・蔵王ライン)⇒蔵王林道入口=(蔵王林道)⇒紅葉峠で引返す9:00=(蔵王林道)⇒9:20樹氷高原近くの林道入口10:00―(0:44)→蔵王国定公園蔵王温泉熊野岳循環線歩道案内図(熊野岳・イロハ沼分岐)10:44―(0:03)→10:49イロハ沼10:23―(0:32)→イロハ沼・ユートピア・熊野岳・樹氷高原駅分岐(追分の松)観松平入口10:55―(0:09)→天竜の松11:04―(0:14)→黒姫山展望台11:18―(0:17)→観松平出口・ユートピア夏山リフト乗り場(上の駅)11:35―(0:18 雷雨 ゲレンデをかけ下りる)→樹氷高原近くの林道入口11:53=(蔵王林道 0:13)⇒蔵王林道入口12:05=(蔵王ライン)⇒樹氷の泉13:05=(蔵王ライン 蔵王エコーライン)⇒13:33坊平

 滝見台から、刈田駐車所へ移動、トイレを済ませ、蔵王ハイラインに入ると、営業時間外料金所は無人・無料(540円)、そのまま、蔵王山頂駐車場に入ると数台の車が停まっている、蔵王山頂レストハウスもまだ営業時間前、日の出を見ようと蔵王ハイラインに車が停まっていたが、駐車場から御釜まで数分、刈田岳まで15分ほどで着くのに。

 御釜の凄さに感動、日の出前の姿は感無量、御釜を見ながら緩やかに登ると、刈田岳山頂はアット言う間に着いてしまう。

 
左:夜明けの分岐      右:日の出前の御釜

熊野岳/刈田岳経て杉ヶ峰・大黒天道標を刈田岳経て杉ヶ峰に向かい、刈田岳は直ぐ、杉ヶ峰(明日歩く南蔵王縦走路)方向にちょっと下ると、刈田岳避難小屋が建っている、中を覗くと整理整頓、一夜を過ごすには良いが、近くに水場がないし寝具を持ち込む必要がある、岩でスッポリ覆われ暖かそう。日の出を待つ人々がカメラを設置、残念ながら入道雲が幾つも立ち、期待薄。

日の出は雲の上になりそう、御釜に下る。

 
左:ヤマハハコ(山母子)キク科        右:オヤマリンドウ(御山竜胆) リンドウ科

この辺が中央蔵王と呼ばれ、蔵王山頂レストハウス・蔵王山頂駐車場から近く、数組の見物客が登ってくる、皆さん御釜には感動しきり、刈田岳の標高:1730bで山頂に刈田嶺神社が建っているが、観光客のほとんどは御釜を見学して帰ってしまう、熊野岳の標高:1841bで熊野神社が建つが、登山姿以外訪れないようです、蔵王山頂駐車場から約45分、御釜の見学はここまで行って見たいものです。

ヤマハハコは蔵王の高い山、ちょっと低い所に生えていました、地味な花で、花が咲き終わってもドライフラワーのようで南・北蔵王縦走路で七変化のヤマハハコを楽しめました。

 
左:タカネトウウチソウ (高嶺唐打草)バラ科       右:16日は笹谷峠から北蔵王縦走、ここに戻ってくる

御釜の右手に見て進むと刈田駐車場から登山リフトが登ってくるT字路を御釜に向かって下るとエメラルドグリーンの御釜に近づく。ヤマハハコ、タカネトウウチソウ、オヤマリンドウ、オヤマソバ、オンタデなど火山礫地帯に咲き誇る、花期は過ぎているが、特徴を見ることができる。タカネトウウチソウをシロバナトウウチソウ、アカバナトウウチソウなどと区別しているが、区別すると、中央・南蔵王・北蔵王を歩くとき、白か赤か?悩むことになる、シロバナトウウチソウは東北地方、鳥海山に多い。

御釜を見学に火山裸地の「馬の背」を目印の長い杭に沿って進む、御釜から離れる場所からは、その御釜を見下ろす位置になって刈田岳側から眺める光景とまた違った迫力に変わる。避難小屋・熊野岳道標を真っ直ぐ登って難なく避難小屋に着く、右に上の写真の道標が現れる、熊野岳/名号峰・刈田岳と記される。明後日16日は名号峰方向から登ってくる予定。

ここは左の熊野岳に向う。

 
左:熊野十字路           右:北蔵王縦走路

 熊野神社(蔵王山神社)/北蔵王縦走路の道標、ここから熊野岳山頂は直ぐ、熊野神社と岩塀に囲まれた避難小屋が建ち、避難小屋に入り、ゆっくりと朝食!小屋の中は一泊したい気分ですが、刈田岳の避難小屋同様水場が無い。

 
左:中丸山をへて坊平への道        右:雲に覆われた御釜

熊野岳から四方に道が延び、先ほど通過した東の避難小屋を経て北蔵王縦走、中丸山経由坊平、ワサビ小屋跡を経て地蔵山・イロハ沼などに向う。計画では、ここからイロハ沼に下って、再び熊野岳に戻ってくる予定だが、雲が出始め、ここは刈田岳にもどることにした。

東の避難小屋方面と馬の背へ直接下る道を選択、馬の背から御釜を見下ろす、先ほどとは違った光景を見せてくれる。

 

蔵王山頂レストハウス・蔵王山頂駐車場に戻り、車で刈田駐車場に移動、蔵王エコーラインを下ると、刈田駐車場から坊平への登山道と、その道標が見える、クネクネとドライブを楽しみ、坊平の駐車場に着く、続いて上山(県道上山川崎線)と蔵王温泉(県道蔵王温泉永野線 蔵王ライン)に分岐、イロハ沼は行き方不明のまま、蔵王ロープウェイ山麓線山麓駅まで行ってしまい、判った事は「これに乗って樹氷高原駅まで行き、蔵王ロープウェイ山頂線で蔵王山頂駅(地蔵山)まで行き、ワサビ小屋跡を経てイロハ沼へ」。

ここまで来る途中に蔵王林道起点があった、ここまで戻って蔵王林道がイロハ沼辺りに行くだろうと期待する。数台の車が狭い林道を下ってくる、登り切ると紅葉峠、高松宮妃歌碑・紅葉峠広場/パラダイス・片貝沼/ドッコ沼・スカイケーブル・蔵王大権現道標が立っている、三五郎小屋の庭先で道を尋ねると、「蔵王林道を引き返し樹氷高原駅から徒歩になる」とのこと、一般の人はユートピアリフトに乗って観松平まで上がるのだそうです。

  
左:樹氷高原駅付近の林道          右:急に林道が明るく、広く!

蔵王林道を引き返し、樹氷高原駅を通過し、少し走ると右下から登って来る細い登山道があって、林道横切って登山道が左上に続く、林道は狭く愛車の軽を停めても邪魔になる、仕方なく空き地を探すと、直ぐのカーブに、左に入るアスファルトの林道がある、ここの道に入るとスキー場ゲレンデ、アスファルトはここで終わる、このゲレンデはユートピアリフトの観松平乗り場に繋がっている。

ここに車を停め、早めの昼食、先ほどの登山道戻るか、それとも入った林道をそのまま歩くか?「この林道が終わるか、下るか、まで行く」ことにし、身軽で歩き出す。説明を読むと運搬用の道、直ぐにゲートで「この先は徒歩で。。」と書かれ、徒歩なら侵入可能!両側が笹、間もなく、二分点、ここは上に向う道を選択、地図を広げると蔵王沢(硫黄倉沢)が右で、正面に見えてきた稜線は熊野岳と地蔵山を結ぶ、行ける所まで進めばワサビ小屋跡からイロハ沼に下る登山道に合流と読む。

 
左:シラヤマギク(白山菊)キク科                      右:蔵王国定公園蔵王温泉熊野岳循環線歩道案内図(熊野岳・イロハ沼分岐)  

だが、林道は大きく右に曲がったり、左に曲がったりでイロハ沼らしき光景は現れない、目の前に現れるのはオヤマリンドウ、ヨツバヒヨドリ(四葉鵯 キク科)やシラヤマギクが咲き競う、シラヤマギクゴマナより、筒状花が小さい。

目の前に熊野岳の稜線が見え、人の声!ユートピアリフトで上がったらしく、林道を登って来ましたと告げるとビックリ!「この辺りの紅葉は綺麗で、あと2週間後が美しい」とご夫婦、ここはT字路で蔵王国定公園蔵王温泉熊野岳循環線歩道案内図が置かれる、ご夫婦は地蔵山へと登って行く。

登って来た荒れた林道(それなりに楽しい路、ユートピアリフトを避け、のんびり歩きたい人にとって残したいコースだが?)とは違って良く踏まれた山道で、オヤマリンドウ、アキノキリンソウ、ヨツバヒヨドリが競って咲いている。

T字路から直ぐイロハ沼、蔵王の花「芝草平、イロハ沼などの湿原帯、6月下旬〜8月中旬、チングルマ・ワタスゲ・ハクサンチドリ・キンコウカなど次々に咲く」、紅葉は10月上旬〜中旬、そしてスキーの世界へ、樹氷は1月〜3月中旬、樹氷鑑賞の場所は蔵王ロープウェイ地蔵山頂駅付近で問い合わせは:蔵王ロープウェイ山麓駅 ☎ 023-694-9518

 
左:イロハ沼                 右:ヨツバヒヨドリ(四葉鵯) キク科

イロハ沼、もっと大きな規模の湿原を期待したが、尾瀬で言えば大清水平や小淵沢田代のような湿原、標高:1400b、地蔵山は1736b、熊野岳は1841b。
ヨツバヒヨドリはヒヨドリバナ(鵯花)の変種で、ヒヨドリバナの葉は全縁で対生し、ヨツバヒヨドリは葉に細かい鋸歯があり、葉が茎の周りに34枚輪生します。 フジバカマ(藤袴)とも似ていますが、フジバカマは葉が3裂。花がそっくりのサワヒヨドリも葉が3裂することもあるが、サワヒヨドリは葉柄がないことによって区別できる。

 
左:観松平(無名の松)       右:蔵王林道起点

イロハ沼からユートピアリフトへ、続いて観松平、それぞれ名前の付けられた松「追分の松・腰掛の松・双龍の松・丹頂の松・臥龍の松・(ひょうたん池)・寿老の松・寄り道の天竜の松・千歳の松・吉祥の松・天女の松・愛染の松・相思の松・(寄り道の黒姫山展望台)・暁の松・昇龍の松・王将の松・不老の松・三姿」を次々と観松して行く!(観松はキタゴヨウマツ、樹氷はアオモリトドマツ)

松林から抜けスキー場ゲレンデ、ユートピアリフトの乗り場、急に雨、ユートピアリフトに乗らず、ゲレンデ(スキーコースを歩くが、左側へ移りながら下る)を一気に下る、車から離れ、ゲートの手前に下り、大正解!

後は蔵王林道を蔵王ラインまで引返す。蔵王林道の起点で雨が止み、ここで着替え!

 
左:ミゾソバ(溝蕎麦)タデ科          右:樹氷の泉

蔵王ライン、エコーラインを走り坊平へ。

坊平に着くと、快晴が戻り、濡れた靴、衣類を乾かす!

 

 
左:コウゾリナ(顔剃菜、剃刀菜) キク科          右:キオン(黄苑)キク科

コウゾリナには高山種にミヤマコウゾリナ、カンチコウゾリナがあるという、ミヤマコウゾリナは東北〜中部に分布、カンチコウゾリナは北海道〜中部。

キオンは坊平の蔵王エコーライン沿いに群生、人の背より高く撮影に苦労!

 
左:ノコンギク(野紺菊) キク科    右:ナギナタコウジュ(薙刀香需)シソ科

ノコンギクは舌状花は白〜淡い青紫色で、茎の先に多数が散房状につく。花期は811月。とても美しい野菊。

 ナギナタコウジュは全体に強い香りがある。葉は対生し、葉柄があり、先はとがり、縁には鋸歯がある。下面脈上及び上面にまばらに毛があり、下面に腺点がある。枝先に花穂をだし、淡紅紫の小さな花を片側につける。花冠は唇形で、ふちは細かく裂け、毛が生えているように見える。果実は4分果。分果は茶色、花期は910月で畑のシソと同じ。

 

今夜は坊平で野営、昨夜の蔵王山頂駐車場や滝見台に比べ暖かい。満天の星は月の光りに負け、驚く程ではなかった!

歩数:23,975

15(月)快晴後曇り 南蔵王縦走コース 北蔵王 中央蔵王

<刈田峠駐車場-刈田峠-杉ヶ峰-芝草平-屏風岳-南屏風岳-不忘山-硯石-長老湖>

坊平3:22=(蔵王エコーライン)⇒3:44南蔵王縦走コース入口直ぐ近くの駐車場5:05―(0:01)→南蔵王縦走コース入口5:06―(0:14)→刈田峠・避難小屋5:20―(0:28)→前山5:48―(0:23)→杉ヶ峰6:11―(0:12)→手前の湿原6:23―(0:05)→6:28芝草平6:41―(0:25)→分岐(ろうづめ平へ)7:06―(0:07)→屏風岳7:23―(0:14)→分岐(水引入道へ)7:37―(0:29)→南屏風岳8:06―(0:37)→8:41不忘山8:50―(0:09)→不忘の碑8:59―(1:40)→南蔵王縦走登山コース案内10:39―(0:13)→R51出合(ふるさと緑の道10:52―(0:19)→長老公民館前バス停11:11―(0:12)→長老湖入口11:23―(引返す 0:09)→11:32長老湖東バス停12:25=(七ヶ宿長老線)⇒12:46七ヶ宿町役場13:22=(七ヶ宿白石線)⇒14:00R白石駅14:02=(東北本線)⇒14:50JR仙台駅15:00=(仙山線)⇒16:25JR山形駅16:26コンフォートホテル山形

*宮城県刈田郡七ケ宿(しちかしゅく)町「だれもがだいすきな水守の郷しちかしゅく
*七ヶ宿白石線は国道113号を走ります、逆に走ればJR米坂線と並走し小国をへて新潟県坂町へ。
*道の駅「ありや」:道の駅「七ヶ宿ビューランドありや」:七ケ宿ダム

 坊平で準備、綺麗なトイレもあります。ここから約25分で南蔵王縦走コース入口に着く、蔵王エコーライン以南、七ヶ宿まで続く。熊野岳・刈田岳は昨日登っており、今日は立ち寄る必要はない、3台がやっと置けるスペースの1台目、笹に触れるようギリギリに停める、宮城寄りに10台ほどの駐車場がある、ここが満杯の場合は刈田岳山頂の蔵王山頂駐車場に置くことになる。

 
左:南蔵王縦走登山コース案内図         右:ゴゼンタチバナ(御前橘) ミズキ科

狭い登山道を下る、日の出前、笹は梅雨に濡れており、雨具を付ける必要がある、夏と秋の気温の変わり目、防寒対策は必要。

 
左:エゾリンドウ(蝦夷竜胆) リンドウ科         右:ゴマナ(胡麻菜) キク科

エゾリンドウが現れる、花が34段に付いている、オヤマリンドウが茎の頂とその下の葉のつけ根まで、蔵王での珍しい!ゴマナは南蔵王縦走コース入口周辺のエローライン沿いに沢山咲いている。

 
左:刈田峠避難小屋         右:日が昇る

刈田峠避難小屋の分岐、立ち寄ってみたが、中央・南・北蔵王コースの小屋で鍵が掛り、入れないのはここだけ!避難時役に立たない!宮城県観光課で管理と思うが?また、5時半前で昨夜泊また人が鍵を掛けているなら問題です。まー私は中を見たかっただけ、登山道戻る。刈田岳/熊野岳・杉ヶ峰/不忘山道標、樹林帯が開け、枯れたアオモリトドマツが立ち並ぶ笹原にでる、削られた登山道倒れた木が一本、赤いテープが巻かれ薄暗くても気付く、切らないのは自然保護!続いて観松平で名前が付くキタゴヨウマツの脇を通過。樹林帯から抜け、朝焼け、太陽は夜明けを告げる。 

 
左:最初の岩場                右:ツルリンドウ(蔓竜胆)リンドウ科

前山への登りが始まる、広い展望広場があり、硯石から不忘山の急登を経た人は、ここで縦走を成し遂げた充実感と蔵王の大きさに感動することだろう。不忘山に向う私は、最初の岩場に驚き、このような岩場を幾つ超えるのかなと?

ツルリンドウは尾瀬、加波山など、各地に分布し、山の木陰に生える、普段見逃す存在だが、白っぽい岩に果実、この果実は液果で、紅紫色に熟す。液果の頂には花柱が残る、花期は810月。

  
左:イタヤカエデ(板屋楓)カエデ科                   右:タカネザクラ(高嶺桜)バラ科 別名:ミネザクラ(峰桜)

この岩場を超えると展望は一段と広がり、紅葉狩りの主役が現れる、イタヤカエデ(板屋楓 カエデ科)は春の展葉期に、赤味を帯びる特徴があり、木により色づき具合が異なり綺麗、イタヤカエデは黄葉し、美しい、今日は微妙な色合いで、綺麗です。そしてタカネザクラですが6月には御釜や刈田嶺神社の周辺、刈田峠登山口から芝草平までの登山道で多く見られ、淡紅色の花で、ファンが多く花期には登ってくる、那須の日ノ出平も有名です。

 
左:蔵王の左奥に月山           右:前山

そして、蔵王の左奥に月山が見える、鳥海山までは見えないようです。前山(標高1684b)を通過する。

 
左:ミネウスユキソウ(峰薄雪草) キク科 右:ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)キク科

ミヤマアキノキリンソウは、蔵王に足を入れた時から‘飽きる’ほど咲いている花ですが、意外と撮影場所を選んでしまう!低地でみるアキノキリンソウの高山種、比べると背丈は低く、そのかわり花が大きい、環境で変種するのでアキノキリンソウと思うのだが?

ハイマツに杉ヶ峰0.7`・エコーライン1.8`・硯石9.7`・刈田岳2.3`の道標を見て、前方になだらかな杉ヶ峰が見え、振り返ると御釜が見えてくる、ここのイタヤカエデは、少し色付いた感じ、シャクナゲやナナカマドが多くなる、紅葉は楽しみなところだ。また振り返ると前山を超え、刈田岳が見えてくる。登山道が石畳になり、登り切れば杉ヶ峰(標高17453b)に着く。芝草平1.0`・硯石9.0`・前山0.7`・刈田岳3.0`地点、展望の良い広い山頂です。

 
左:刈田峠駐車場         右:刈田岳にハイラインとエコーラインが刻まれる

南蔵王縦走コース入口直ぐ近くの駐車場が見え、私の愛車以外に、既に2台が停まって満席、しかし、刈田峠駐車場、ハイライン、エコーライン、蔵王山頂駐車場はまだガラガラに見える。6時を10分ほど過ぎたところだ。

 
左:ミヤマオトギリソウ(深山弟切草) オトギリソウ科                      右:遠くに美しい山が!

杉ヶ峰から行になる、下り切ると芝草平。

 
左:ミヤマネズ(深山杜松)ヒノキ科    右:雪男か熊が通過?

眼下に湿原、楽しみの芝草平だ!

 
左:見えてきた、蔵王最大の湿原かな! 右:イワショウブ(岩菖蒲) ユリ科   

下って行くと、芝草平に含まれるのか?小さな湿原が現れる。イワショウブが赤みを帯び綺麗です。

木道、オヤマリンドウがポツポツ咲き、狭い登山道をさらに下る。

 
左:タケシマラン(竹縞蘭)ユリ科                  右:芝草平の木道 これ以上規模を広げないで!

大きな、案内板「蔵王国定公園芝草平」の前に立つ、広大な芝草平、木道を隅々まで歩く予定でしたが、全部歩いても5,6分と掛からない、自然保護の為か、登山道から約50b程入れるだけ、このままで広げないで欲しいものである、同じ案内板が有るのが(植物の説明も同じ内容)?多分一度に多勢集まったとき、別々に休憩するから、二つの案内版に、同じ休憩所。

 
左:芝草平 木道の最先端から美しい池塘 右:チングルマの咲き残り

 
左:トウウチソウ(唐打草) バラ科       右:芝草平 登山道右側

トウウチソウは赤花系で白い花はシロバナトウウチソウと言うそうです、尚、蔵王周辺はタカネトウウチソウ(高嶺唐打草)でした。 

芝草平の広さに、あらため感動し、今度は屏風岳に登ることになる。

 
左:キンコウカ(金黄花、金光花) ユリ科        右:オオバノヨツバムグラ(大葉の四葉葎) アカネ科

キンコウカはチングルマ同様、芝草平では競う数、尾瀬のアヤメ平はキンコウカの葉がアヤメに似て付けられた、キンコウカ平よりアヤメ平の方が響きは良い!

オオバノヨツバムグラが石のゴロゴロする荒れた坂道の端に沢山生えている、亜高山帯の植物として分類、キンコウカは水湿地の植物になる、芝草平に多かったチングルマは高山帯草地でタカネトウウチソウも同じです。オオバノヨツバムグラは針葉樹林の下、湿った草地に群生、葉が何段階に4枚ずつ車輪状に可愛くつく、花期は過ぎ、花火のように広がった実、葉の先が丸くなるのが、エゾノヨツバムグラ、クルマムグラや筑波山に生えるキヌタソウが仲間です。

 
シラネニンジン (白根人参)セリ科

シラネニンジンは目立つ、そしてオヤマリンドウが多くなってくる。

 
左:オヤマリンドウの大群 右:後烏帽子岳への分岐

一人の若者が軽快に抜いてゆく、不忘山の往復という、帰りは、次ぎの、後烏帽子岳への分岐から「ろうづめ平」を経て股窪(またくぼ)から刈田峠に戻るとのことです、「不忘山に私も行くので、また何処かで会いますね!」と別れたが、不思議なことに一本路なのに二度と会いませんでした。

彼と分かれ、直ぐに後烏帽子岳(うしろえぼしだけ)分岐、手持ちのガイドブックに、遠刈田温泉から前烏帽子岳と後烏帽子岳を経て、この分岐で南蔵王縦走コースに合流し屏風岳を目指すコースが説明されている。

 
左:変わったピンクのオヤマリンドウ                 右:やや平になる そして東北の名峰が!

分岐から、オヤマリンドウも異色に出逢う、急に寒くなって変わったのだろうか? 少し登ると傾斜が緩み、両側は深い笹薮に囲まれ、ヤブっぽい道になるが、縦走路の最高点に近づくのか、展望が開け、東北の名峰は見えてくる、素晴らしい。周囲は笹が無くなってシャクナゲ、タカネザクラ、ツツジの林に変わる。

 
左:アオモリトドマツが枯れている             右:後烏帽子岳から前烏帽子岳

 樹氷を着けすぎたのか、アオモリトドマツの白い姿が目立つ。

 
左:屏風岳(標高1817b)    右:ウメバチソウ(梅鉢草) ユキノシタ科

左に後烏帽子岳から前烏帽子岳を見て、右は急な崖、まず標高:1825bの小さい広場、左の展望が素晴らしい、稜線漫歩の始まり、その一歩が広い屏風岳山頂(標高1817b)、ここから展望の良い稜線をしばらく楽しむことになる。芝草平1.0`・刈田岳5.0`・南屏風岳1.5`・硯石7.0`の道標、硯石はまだまだ遠い。

 
左:稜線の花ウメバチソウ(梅鉢草) ユキノシタ科  右:しばらく続く稜線漫歩

ウメバチソウは白花の梅の花に似て、枝の先に一輪、茎の中程に丸い葉が一枚、葉の基部は心形となり可愛い葉です、花茎につく葉は柄がなく、茎を抱く。花弁は5個、太く白い花糸を持つ5本の雄しべ(雄しべは1日に1本だけ立ち上がって花粉を出す)とともに、糸状に裂開した仮雄蕊(かゆうずい)がある。仮雄蕊の先端には黄色い腺体がある。雌しべの柱頭は4裂する。花期は810月、この時期山を歩けば登山口から山頂を何処かで出合いますよね!

 
左:水引入道への路           右:ここにもタカネザクラ 別名:ミネザクラ. 高嶺桜 バラ科

不忘山を往復の男性にはまだ再開しない、不忘山方面からやってくる男性に出逢う、彼は「みやぎ蔵王白石スキー場」から不忘山、南屏風岳を経て、これから屏風岳に寄って、水引入道分岐から水引平、水引入道をへて、大日向、「みやぎ蔵王白石スキー場」に戻るとのこと、人気のコースだそうです。彼も「不忘山を往復の男性」の登山者には会ってはいないそうです。

 

不忘山 水引入道」で検索すると、不忘山 水引入道の2山は花の山として人気が高い南蔵王縦走コースはその一部を稜線で楽しむことになる、みやぎ蔵王白石スキー場からコガ沢コースを登り、小滝を見て、大日向、この辺りからお花畑が続くそうです、水引平はお花畑の宝庫、そして屏風岳と南屏風岳間で縦走コースに合流、不忘山まで進み、不忘の碑(カエル石)から左折し、ぬかる道を下って弘法清水、最後は花が咲き誇る、スキー場を下って、お花の山は終わる。

 
左:紅葉間近                     右:ミヤマシャジン(深山沙参)キキョウ科

ミヤマシャジンは水引平に多く咲き、南蔵王縦走コースではここだけでした。

みやぎ蔵王白石スキー場から周遊する彼、初めてらしく、見える御釜に「ひょっとしてアレって御釜」と感動、「紅葉の見頃は?」と聞くので、イロハ沼で「後2週間後が見頃」と聞いたと伝えた、彼からは、不忘山から屏風岳の稜線から「月山・朝日連峰・飯豊連峰・吾妻連峰が一望」と説明を受ける、「鳥海山?」と聞くと、「ここからは遠く、、、」、安達太良山も見えている。

 
左:蔵王&左奥に月山         右:朝日連峰

 
左:吾妻連峰&安達太良山    右:蔵王の右奥?二口山塊かな!

屏風岳から南屏風岳間は南蔵王縦走コースの展望尾根歩き、稜線漫歩を楽しんだ!


広大な芝草平 後方が蔵王 手前は紅葉が始まっている稜線    再訪は67月!

この展望に蔵王の御釜、広大な芝草平も望め素晴らしい、南蔵王縦走コースを歩いて満足、明日は北蔵王縦走コースで、また楽しみが増す!

 
左:南屏風岳山頂(標高1810b)      右:不忘山までの厳しいそうに見える稜線

南屏風岳、不忘山1.5`・硯石5.5`・屏風岳1.5`・刈田岳6.5`地点を過ぎると一変してくる、どうやら稜線漫歩と言う訳にはゆかないかもしれない。細くなった尾根を進む、植物の一変、種類が多くなって撮影に忙しい、足元も要注意。

 

 
左:ウスノキ(臼の木)ツツジ科          右:ミヤマハンノキ(深山榛の木)

ガンコウラン(岩高蘭 ツツジ科)は熟すと黒い実、混ざっているのはコケモモ?でも葉と果実が違うようです、調べてみるとウスノキです。「白石スキー場〜不忘山〜南屏風岳〜水引入道〜白石スキー場」を歩かれ:なんといってもタカネバラが見頃で、不忘山から南屏風岳にかけてはバラ街道と言っても可笑しくないところ。ガンコウランに混じってウスノキが生え、稜線にはアオモリトドマツが生え、屏風岳の手前から右折し水引入道へ。ここもハクサンシャクナゲやタカネバラなど花が生え、チシマギキョウも咲いていた。足場の良いジャンボリーコースを降り、、、。コケモモは枝先に紅色を帯びた鐘状の花を数個下向きにつける。 花の先は4つに裂けている。葉の特徴葉は楕円形で、互生。硬くて光沢があり、真ん中の葉脈が目立つ。 葉の縁に鋸歯はない。実の特徴実は球形の液果で秋になると赤く熟する。

 
ガレ場が続きます

南屏風岳で出逢った今日二人目の人が最後、人の他では正体不明ですが、姿からしてホシガラス(星鴉)が2羽木々を渡って餌を探している、私の姿を見て、木々の中に隠れてしまった!

 
左:ホソバトリカブト(細葉鳥甲)キンポウゲ科   右:ハクサンフウロ(白山風露)フウロソウ科

蔵王に来てから初めてみるホソバトリカブトは後・前烏帽子岳の奇妙な烏帽子形、東北南部から中部に分布、磐梯山・至仏山に生える。日本海側に多いのがハクサントリカブト、筑波山にはツクバトリカブト(筑波鳥兜)があり、豪華さはホソバトリカブトにちょっと負けている。

ハクサンフウロは高山に多く、紅く美しい5弁の花、すぐにそれと判る、出会うと北岳の大樺沢の大群落を思い出す。

 
左:ハクサンイチゲ(白山一花、白山一華)キンポウゲ科            右:オヤマボクチ(雄山火口) キク科

ハクサンイチゲ、北岳にキタダケソウを見に、両方とも見事な群落、日本のアルプスの代表高山植物、ちょっと花期は過ぎるが!見事です。

オヤマボクチの別名がオオヤマボクチ、良く目立ちます。

不忘山の特産種:フボウトウヒレン(不忘唐飛廉 キク科)は不忘山の名が付いている、帰宅後知り残念、筑波山のツクバヒゴダイ(筑波平江帯)と同じキク科/トウヒレン屬です。ツクバヒゴダイは一度見ただけ、同じ時期同じ場所に行っても会えません!

 
左:展望の良い巨岩              右:タカネバラ(高嶺薔薇)バラ科

下りきって、振り向くと屏風岳と南屏風岳が双耳峰に見え、オヤマボクチに出合、タカネバラが現れバラ街道を味わう、尾瀬の至仏山で合う、似たサンショウバラ(山椒薔薇)は不老山、山の名前が不忘山にちょっと似ますね。

 
左:イワインチン(岩茵蔯)キク科 右:イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)シソ科

タカネバラやイブキジャコウソウを厳しい岩場の登りになる、ホソバトリカブトの群落、お花畑の間を登る。

 
左:水引入道辺り               右:ここを超えないと不忘山へは無理 でも○印が

行く手に岩場越え、岩登りの楽しいものです、ここを超えたら登りは無くなる、登りきってピークへ、不忘山山頂かと期待したが、硯石長老湖へ4`・屏風岳経て刈田岳へ8`地点。でも山頂はすぐだ!

 
左:石の祠                          右:南蔵王縦走コース最南端 不忘山(標高1705.3b)

石祠、この先に立派な祠が新設、での奥の院は石の上に、屋根だけが乗った祠のようである。お花畑の先が、不忘山山頂(標高1705.3b)です。刈田岳8.0`・硯石4.0`。展望はバツグン、吾妻連峰から飯豊連峰と素晴らしい展望が広がる、眼下に目指す長老湖、川原子ダムが見え、遥か彼方に太平洋が光る。

時刻は840分、腰を下ろし、岩場で休憩。バス停に後約2時間半、長老湖東バス停:12:2515:45、、が有るが12:25に充分間に合う、明日は北蔵王縦走コース、登山口の関沢が9時と遅く、薄暗くなる17時には熊野岳に着きたい、どうやら早めに山形に着きそう。

 
左:目指せ長老湖       右:不忘の碑 

山頂を下る、賽の河原のようなところ、第二次大戦中墜落したB29爆撃機の乗務員を忍、不忘の碑がある、みやぎ蔵王白石スキー場分岐、男性が人、そのスキー場から登ってくる、硯石に車を停めた男性も登ってくる。

 
左:火山の歩きにくい下り路     右:ヤマハハコ(山母子)はキク科

火山礫とは火山噴火により生じた火山岩片「成因を問わない。火山礫は粒子のサイズによって定義されており、直径2 - 64 mmのものをいう」、直径64 mm以上のものは火山岩塊、直径2 mm未満のものは、火山灰と呼ばれるそうです。どうでもよいが、数回尻餅を付く、有り難くない下山路。

 
左:ミヤマシャジン(深山沙参) キキョウ科 ?     右:可愛いリンドウ

火山噴火の斜面を滑りながら下る、栄養が足りないのか背の低い花があちこち咲いている。

 
左:背の低いミズナラ(水楢)ブナ科 右:トモエシオガマ(巴塩竈) ゴマノハグサ科

 
左:紅葉一番乗り オオカメノキ      右:多くなったダケカンバ

ようやく、火山の斜面から離れ、ダケカンバが目立ってきました。

 
左:ヤシオツツジかな?             右:ノブキ(野蕗)キク科

6月初旬頃通過すると、ヤシオツツジが見れそうです。

 
左:不忘山刈田岳道標             右:ここにも縦走登山コースの案内

10:37硯石0.2`・不忘山3.8`/刈田岳11.8`の道標を見る、既に同じような広い登山道に飽きた頃、この後数分で登山口、不忘の碑で出逢った男性と途中で出逢った3人組の人々の車が停まっている。不忘山まで4.0`、刈田岳へは12.0` 今1040分、南蔵王縦走コース入口5時発、5時間40分でまずまず!

 
左:吉沼バス停・硯石分岐                        右:県道七ヶ宿白石線(R41)南蔵王登山口

七ケ宿町営場バス停(長老湖東⇒長老公民館前⇒吉沼・・・・)と吉沼バス停は私のメモに記されているが手元の地図には、県道七ヶ宿白石線(R41)に出て長老湖へ向うルートなので、広い林道を硯石方面へ、三叉路になるが、ここは左へ、林の中に南蔵王登山口の道標、ここは右折、県道七ヶ宿白石線(R41)南蔵王登山口のT字路に出る、「ふるさと緑の道」宮城県七ケ宿町の看板、横に「みやぎ蔵王町営七ケ宿スキー場 リフト5基駐車場1,200台、ここから18`」とあるが「みやぎ蔵王白石スキー場とは違い、国道113号に出て七ケ宿町役場を過ぎだいぶ先になる。

 
左:雄大な不忘山           右:ミゾソバ(溝蕎麦)タデ科

R51に出て、右折、ひたすら歩く、県道七ヶ宿白石線で交通量は多い、振り向くと不忘山が立派です。

 
左:イタドリ(虎杖) タデ科       右:ヤクシソウ(薬師草) キク科

紅葉が始まると花は少なくなる、このヤクシソウだけは、木々が葉を落とす頃になっても元気に花を咲かせている。筑波山も沢山咲くようになる。

 
左:アキノノゲシ(秋の野芥子)キク科 右:長老湖を巡る道

  
長老湖東バス停周辺

 
長老湖東バス停周辺

 
七ケ宿役場から

長老公民館前はR51沿い、長老湖東バス停と言うから、右下に長老湖が見え長老湖東バス停は湖畔だろうと勝手に思う、長老湖入口(11:23)まで来てしまう、長老湖東バス停は長老公民館前から近く、長老湖を巡る道の案内板があった所。長老湖東バス停11:32に戻る、バスは12:25ピッタシにやってくる、長老湖東⇒長老公民館前⇒吉沼・・・・と走り、七ケ宿役場に着く、ここからも不忘山が良く見えます。

七ヶ宿白石線は13:22発、仙台まで行く女性と青年の三人、14:00にJR白石駅着き、おばさんが走り、なんと14:02発のJR仙台駅行きがある、駅員さん、運転手さんの配慮で飛び乗る、お陰で、JR仙台駅発15:00に乗れ、おばさんからいろいろお聞きし、16:25JR山形駅、夕飯を食べコンフォートホテル山形、汗を流し、疲れを流し、明日に!

歩数:31,773

16(火)晴れ・一時雨 北蔵王縦走コース 南蔵王 中央蔵王

<関沢バス停-前山-雁戸山-南雁戸山-八方平-名号峰-自然園-熊野岳-刈田岳-刈田峠駐車場>

コンフォートホテル山形三交ビル8:15=(三交バス)⇒8:48関沢バス停9:03―(0:05)→国道大谷沢橋9:08―(0:07)→橋の手前の林道入口(登山口道標なし?)9:15―(0:00)→橋の先に笹谷峠登山口9:15―(0:01)→関沢・国道2869:16―(以後国道286号を数回横切る)→9:59笹谷峠(迷う)9:59―(0:13)→山形神室(120分)・北雁戸(170分)道標10:12―(0:00)→鉄塔10:12―(0:02)→有耶無耶の関・カケスガ峰道標10:14―(0:12)→有耶無耶の関跡10:26―(0:02)→無線中継所・至仙住寺跡・至笹谷宿道標10:28―(0:00)→笹谷峠・カケスガ峰道標10:28―(0:03)→枯れ沢横切る10:31―(0:07)→枯れ沢横切る(90度曲がる)10:38―(0:06)→川崎町(有耶無耶の関・カケスガ峰)10:44―(0:53)→カケスガ峰11:37―(0:06)→カケスガ峰/笹谷峠・笹谷峠に至る/雁戸山に至る・八丁平に至る・関沢分岐を経て笹谷峠道標11:43―(0:21)→雁戸山に至る/笹谷峠に至る・新山を経て山形市道標12:04―(0:14)→笹谷峠に至る/雁戸山に至る道標12:18―(0:13)→雁戸山々頂1,484.6M・熊野岳 刈田岳経/笹谷峠へ道標12:31―(0:07)→笹谷峠に至る/熊野岳 刈田岳へ1・水なし沢に至る道標12:38―(0:34)→南雁戸山13:12―(0:13)→八方平避難小屋道標13:25―(0:04)→板小屋跡道標13:29―(0:05)→壊れた道標(右はダメ)13:34―(0:06)→雁戸山/名号峰・八方平小屋道標13:40―(0:00)→八方平小屋13:40―(0:07)→展望広場(八方平小屋道標)13:47―(0:39)→名号峰15:26―(0:04)→名号峰/雁戸山・自然園/熊野岳・峨々温泉道標15:30―(0:22)→追分(熊野岳を経て刈田岳/名号峰を経て笹谷峠 峨々 青根温泉・かもしか温泉を経てエコーライン/上宝沢を経て山形市道標)15:52―(0:10)→熊野岳を経て刈田岳へ/名号峰 雁戸山を経て笹谷峠へ道標16:08―(0:22)→熊野岳 刈田岳/自然園 名号峰道標16:31―(0:29)→刈田岳/名号峰・熊野岳道標17:00―(0:30)→蔵王山頂レストハウス・蔵王山頂駐車場17:30―(藪漕ぎの登山道 0:20)→南蔵王縦走コース入口17:50―(0:01)→17:51南蔵王縦走コース入口直ぐ近くの駐車場17:55白石で国道4号に入り、道の駅「あだたら」で仮眠

 今日の出足は遅い、ホテルから目と鼻の先、山交ビル発関沢行8:15、昨日は登山口の刈田峠5時とは違う、ホテルから見る蔵王、快晴に浮かぶ。国道286号笹谷街道は山形から笹谷峠を越え、仙台へ、並行して山形自動車道が走る。

 
左:終点関谷バス停         右:ヤブマメ(藪豆)マメ科

山交ビルを発した時は通勤や病院通院の人が乗ったが、山形自動車道が見えた頃、乗客は私1人、関沢行きは平日・土曜日のみ運行、日曜・祝日はお休み、土曜日は山交ビル発10:10と遅くなる、この運行時間が今回蔵王の登山計画の決め手になった「平日北蔵王縦走コース」を歩く!

運転手さんも北蔵王縦走コースのコースは知らない、笹谷峠の方向を聞き歩きだす。

  
左:無関係のリンドウ 中央:笹谷峠をパスの登山道 右:笹谷峠へ登山道

 笹谷へ向かって歩き出す、関沢インターの前を通り、直ぐに国道大谷沢橋を渡る、冬場の旧道通行止めゲートを抜ける。最初の左カーブで沢を渡る(昭和310月完成の橋)手前で右に分岐する車止めの鎖のかかった林道が、笹谷峠をパスして短絡するルートの入り口だそうです、パスし橋を渡る、道案内は無いが、笹谷峠に向う道はこれだと決める!

ここまで遠征して来たのだから、笹谷峠を経て蔵王を目指したい。決めた道に入ると再び国道286号に出る、初めて「関沢」の道標、車が数台、不思議な人(時々見かける登山者かも知れないが!)が歩いていると思って通過して行く! 
 この後、登山道+国道286号出合を繰り返してゆく、距離的にははるかに山道の方が有利!

 
左:笹谷峠(旧道)入口 右:笹谷峠コース、渡渉点

 この登山道、古道で雰囲気はとても良い。

 
左:ヤマトリカブト(山鳥兜) キンポウゲ科 右:ミゾソバ(溝蕎麦)タデ科

南蔵王縦走路のホソバトリカブトとは違うトリカブト、ヤマトリカブトが群生、沢沿いにミゾソバが沢山咲いている、筑波山で見られるダイコンソウ、キツリフネ、ノブキ、ナギナタコウジュなどが咲いている、「水場」があり、口に含む、この辺りから小雨が降り出す。展望が開けてくる。

 
左:大きな石碑          右:笹谷峠・北雁戸道標

笹谷峠に着く、駐車場の手前に大きな石碑、山形神室へ登ったと見える登山者の車が数台停まっている。大きな笹谷峠散策路案内図が立っているが、初めての人にとって良くわかない、通過する車やオートバイの方に訪ねても蔵王までのコースは知らないようです!

そんな時、オートバイの青年が「笹谷峠から宮城県側で登山口を見た!」という、ただし「山の名前は?」と言う、宮城県側に国道286号を進むと、笹谷峠・山形神室120笹谷峠・北雁戸170の二つの道標がある。笹谷峠→ハマグリ山→トンガリ山→山形神室→仙台神室岳の往復は人気のコースのようです、チャンスがあれば山形からバスで入り、二口峠→面白山高原駅まで縦走してみたいものです。

 
野菊のヤブ道

東雁戸に向かうと、送電線鉄塔が見え、笹の高原に入る、有耶無耶の関/カケスガ峰の道標が出て、関沢でパスした道と合流する山道と違うなと判る、このまま進む。

 
左:気持ち良い高原      右:カケスガ峰へ

雨が小降りになって、気持ち良い高原に出ると止んでいる、また送電線鉄塔、送電線の下は時々刈られるようで、お花畑になっている、有耶無耶関跡の小さな広場にでる、川崎町と山形市の境で標高:906b。。。。と説明版がある。続いて無線中所・至る仙住寺跡・至る笹谷宿の道標がある、笹谷峠を宮城県側に下ると笹谷に着く。次が笹谷峠・カケスガ峰の道標を見てカケスガ峰へと進む、オヤマボクチが生え、シロヤマギクが咲く、気持ちの良い登山道なる。

 
左:枯れた沢の渡渉                右:オクモミジハグマ(奥紅葉白熊)キク科

枯れた沢を渡る、続いて同じような沢を横切って、今度は左に大きく曲がる、振り向くと山形神室や神室岳(仙台神室)の方向だろうか?美しい峰が見える。

 
左:川崎町の道標      右:美林もブナ林

美しい、ブナ林をひたすら登る、水に流された荒れた道が多い、トウヤクリンドウが足元を飾りだすと、背の高いブナが無くなってくる。

 
左:ようやく傾斜が緩んでくる            右:カケスガ峰

カケスガ峰は東北電力マイクロ波無線用反射板跡で銘板有ります、山頂は広場でハクサンフウロのお花畑だそうです、花期は圧巻だそうです、中央に石碑名盤、ガスで全く見えず、これから進む雁戸山は望めない。

 
左:カケスガ峰からの展望                    右:笹谷峠に至る・雁戸山に至る/八丁平に至る/関沢分岐点を経て笹谷峠

次ぐに進む道は三角点の奥に続く、晴れていれば稜線漫歩の雰囲気です、お花畑が続きます。直ぐに三叉路、続いて雁戸山への道標が現れる、この道標に「八丁平」が示されるが、笹谷峠散策路案内図から国道286号を宮城県側に移動するとき、八丁平への道標がありましたが、雁戸山とか蔵王とか・・・記されていたらカケスガ峰を通らなかったようです。結局、宮城コースを歩いたことになる、山形コースを登ってもあまり変わらないらしい。

こから、蔵王まで、北蔵王縦走コースは一本道。

 
左:ヤマホトトギス(山杜鵑草) ユリ科      右:シラネニンジン (白根人参)セリ科

一本道になって、ほっとするのだが。

 
左:木の根が横に広がって!     右:急にガスが切れてくる

登山道は前山(標高1393b)の東側を巻いてゆく、この巻道に横根が張り出し、歩きにくい、意外と長い!でも展望は良いところです。

 
左:雁戸山に至る・笹谷峠に至る・新山を経て山形市                  右:怖いガレ場

巻道が終わり、細い尾根道に変わる、新山を経て山形市への分岐、この分岐コースを使って「新山登山口→新山分岐→雁戸山」を往復する人、帰りは私が歩いて来た道で笹谷峠に下り、遊んでいるようです。

 
蟻の戸渡り@

分岐を過ぎると、北蔵王縦走コースの最大の難関、蟻の戸渡り

雁戸山と思ったピークに雁戸山に至る・笹谷峠に至る道標が置かれ、雁戸山の山頂はさらに長い綱場を登ることになる!

 
蟻の戸渡りA

今度は、長い綱場、ここを登りきると、今日のハイライト!

 
左:雁戸山(標高1484.6b)               右:笹谷峠に至る・熊野岳/刈田岳へ・水なし沢へ

雁戸山山頂です、ガスが切れ、素晴らしい!晴れていれば、熊野岳からグルッと周り、大東岳まで見渡すことができ、さらに条件がよければ、飯豊、朝日、月山まで見えるそうです、今日は蔵王温泉方面の山々が見える、これだけでも感動、晴れていたらと想像する!

がんど」:木こりの使う大ノコギリ「ガンドウ」を意味するそうです、ギザギザの峰が続き雁戸山となったそうです。

笹雁新道を使って笹谷に下るコースがある、笹谷温泉の所から登り、途中の象ケ沢湧水、右が雁戸山、左が南雁戸山を眺め、帰りは「カケスガ峰経由で笹谷古道」を下るのが良いらしい。

熊野岳/刈田岳へは、一気に南雁戸山との鞍部に急降下、低い木々が多く怖くはない。

 
左:蔵王ダム               右:南雁戸山  あそこまで!

ガスの中にクッキリと蔵王ダムが見え、奥が瀧山(標高1312b)、このダムを経て自然園に登るコースがある。

 
南雁戸山への登り、巨岩を超えて行く 紅葉が待ちどうしい!

雁戸山(北雁戸)から南雁戸山まで約45分、逆は約30分、急降下し、急登するとは予想しなかった、急降下と急登の連続になる、鞍部からの急登で振り向くと、雁戸山が美しい。

 
左:雁戸山(標高1484.6b)                 右:南雁戸山(標高1486b)

雁戸山が美しく見えると、ミズナラを横目に南雁戸山山頂に飛出る、標高:1486bでbこちらが高い、大きな石碑に「山の神」、刈田岳へ向う。

 
左:蔵王がまだまだ先、遠望!        右:展望のガレ場

北蔵王縦走は続く、ここは稜線漫歩!

 
左:八方平避難小屋へ下る 右:八方平避難小屋 ここに泊まりたい!

蟻の戸渡り、雁戸山から八方平避難小屋へ下る道標間は、ガスが切れ、ルンルン気分でいたが、八方平避難小屋への樹林帯歩きは雨になる、時々見える宮城県側は晴れ、どうやら、この辺りが雨になっているようです、展望も無く、ひたすら木々の中をあるくので、雨具なズボンのみ!

八方平避難小屋の手前で、壊れた道標、蔵王ダムにむかう登山道らしい、ここは右に行ったら蔵王には着きません、左折、こちらの方が良く踏まれている。雑木林を抜けると八方平避難小屋で、中に入ってみてビックリ、美しく整理され、ゴミひとつ落ちていません、八方平避難小屋は宮城県随一の設備を誇る避難小屋であるが、水場が無いのが最大の欠点、有れば一泊したい小屋、そっと戸締りを確認し縦走路に戻る。

この避難小屋から、ブドウ沢を下るコースがある、笹雁新道登山口→砂防ダム→西茶畑→雁戸山→南雁戸山→八方平避難小屋→ブドウ沢→ブドウ沢コース登山口、異なる登山口にそれぞれ車を置き、周遊!紅葉時期、例年なら10月の体育の日が尾瀬・奥日光、谷川、東北は蔵王辺りの紅葉は見頃を迎える。

 
左:ウメバチソウの群落 右:八方平避難小屋から近い展望

八方平避難小屋から、数分で見晴らしの良いガレ場、小屋に泊まる人々は訪れるところだろう、蔵王連山が一望!

 
左:立派な松 観松平に負けていないが、この松だけ!                   右:樹林帯の中は雨、時々開けると、ご覧の通り青空

八方平避難小屋から次ぎの目標は名号峰、約1時間40分、名号峰からだと約1時間30分、ほぼ同じ、気持ちの良い樹林帯、ダケカンバ、複雑な木々の株、足元は良く手入れがされ、左が開けたガレ場、再び美しい松、急登、なかなか名号峰に着かない、木々が低くなって、峰らしい光景が広がる。

 
左:名号峰は地味な山頂        右:峨々温泉分岐

まもなく名号峰に飛出る、標高:1491bは雁戸山を越えている、八方平から約1時間40分で歩いてきたが、それ以上に長かった!

ガスは峰を覆い、展望は無い。岩が転がる間を追分へと進む、一度雑木林に入るが、ガレ場の斜面に出る、晴れていれば蔵王の山々が広がるのだろう。

峨々温泉への道を分けると前方に蔵王エローライン方向が見えてくる。

 
左:蔵王エコーライン 駒草平 不帰滝  右:北蔵王縦走コースの沼 深みから、今日雨量のみては貯まらない!

駒草平から見下ろした不帰滝です、ハイマツやシャクナゲが多くなって、沼が右足元に、今日だけの雨量では、こなに貯まらないのでは?  

 
左:追分                  右:シラタマノキ(白玉の木)ツツジ科 

追分に着く、かもしか温泉・雁戸山から見えて蔵王ダムを経て山形市・熊野岳を経て刈田岳・名号峰を経て笹谷峠/峨々、青根温泉の分岐になる。蔵王ダム「蔵王ダム駐車場→名号峰登口標識→雁戸山標識 →八方平避難小屋→名号峰→追分→雨量計→鍋倉不動→名号峰登山口→蔵王ダム駐車場」と周遊するコースが歩かれている。

追分から北蔵王縦走コース最後の「熊野岳を経て刈田岳」工程に入る、1552分、あと残り1時間を頑張れば、熊野岳の稜線に着く!

足元にはシラタマノキの大群落、ここで疲れがどっと出る、休憩し残ったお菓子を食べ、意欲を高め、再び歩き出す。

 
左:低木に囲まれた登山道         右:ピンクのリボンを追いかける

踏み跡を探し、ピンクのリボンを追いかけ確認する、17時までに、熊野岳の稜線に着く予定で歩く、過ぎると蔵王山頂駐車場に明るいうちに着くことは無理、暗くなると蔵王山頂駐車場から登山道を使って刈田峠の南蔵王縦走コース入口に停めた場所に行けなくなる、蔵王ハイラインを歩くのだけは避けたい。

 
左:ポールが道案内                     右:最後のポール 両側に石が置かれ、迷わず稜線へ

ハイマツなどの木々が少なくなり、踏み跡やリボンを頼らず、道案内のポールを追いかける。ポールの最後、以後は石並びが道案内となる。

 

 
左:17:00ジャスト 刈田岳・熊野岳分岐                    右:熊野岳・刈田岳道標 熊野岳の稜線  

刈田岳・熊野岳分岐、関沢バス停9:16に歩き出し、約8時間。熊野岳山頂経由はパス、御釜1707、写真の通り暗くなって!でも迫力満点。

 
ちょっと晴れてきた!

「蔵王ハイラインを歩くのだけは避けたい」、蔵王山頂駐車場から蔵王ハイラインに入ると、登山道がある。

 
荒れた登山道は南蔵王縦走コース入口に向かっている

  
左:荒れた登山道、藪こぎになる!右:思い出の南蔵王縦走コース入口

17:51愛車に戻る、蔵王山頂駐車場には数台、ここ刈田峠駐車場には私の車のみ!

遠刈田温泉に着くと真っ暗、ようやく携帯が反応(熊野岳山頂は反応、刈田峠駐車場は電波が届かない)、無事下山したことを伝える。

歩数:36,943

17日(木)曇り 復路:移動日 南蔵王 中央蔵王 北蔵王

道の駅「あだたら」から白河で国道294号に入り、つくば市手前で国道408号、、、7時 自宅へ無事到着

歩数:271歩(コンビニや道の駅で歩いた歩数)

蔵王の紅葉は9月下旬からだろう(イロハ沼でユートピア夏山リフトを利用して楽しんでいたご夫婦「2週間後 この辺は紅葉見頃だよ!」
南・北蔵王縦走コースはナナカマド、ツツジ、ヤマブドウ、イタヤカエデ、美林のブナ林、コナラの林、尾根道に多いミズナラ、ダケカンバ(シラカバは見つからなかった)と紅葉樹林が多い!針葉樹林ではハイネズ、ハイマツ、樹氷でお馴染みのアオモリトドマツが作る斜面は印象深い。

南・北蔵王縦走コースを歩いて:不忘山、雁戸山が地元の人々の愛され、人気の山で熊野岳・刈田岳はその飾り物と言う事がちょっと解ったような気がする、お花の時期に次は行ってみたいものです!

 

東北の火山王・蔵王

登山日:1998/8/1(土)
スケジュール

自宅:13:00=(国道408)⇒宇都宮=(国道4)⇒郡山⇒福島⇒白石⇒(国道286)⇒大河原町⇒蔵王町=(蔵王エコーライン)⇒滝見台6:50⇒苅田駐車場=(蔵王ハイライン)⇒蔵王山頂駐車場:30−(歩)→苅田岳(1759b)8:00→熊野岳(1841b)8:40→蔵王山頂駐車場10:30=(車)=(蔵王エコーライン)⇒エコーライン口⇒上山市=(国道13)⇒南陽市11:30=(国道113)⇒飯豊町⇒小国⇒関川村⇒荒川町=(国道7)⇒村上15:00(泊)

蔵王エコーラインに入り直ぐに、遠刈田温泉(とがったおんせん)が、さらに、高度を上げてゆくと、滝見台が有る、三階滝が目の前に飛び出す、さらに、車を走らせると、不動滝の見晴らし台に着く、この二つの滝台には立ち寄って眺める滝は素晴らしい。

コマクサが可憐に咲いている庭園「コマクサ平」に出る、蔵王から流れ出る川が、不帰滝を流れ落ち、火山の凄さを見せている。月山、湯殿山、羽黒山は「出羽三山」と言われ、蔵王は「東のお山」と呼ばれる。

苅田岳駐車場から「蔵王ハイライン」に入る、500円の有料だが駐車料金も含まれているので高くはない。駐車場から歩き出して約5分で、お釜の見える、一般の観光客はここで戻ってゆく、ここから熊野岳へは、お釜を回りながら進むと、お釜の見学用に垣根があるが、一般の観光客も先端まで行かないと釜の美しさが見られない事になる。

蔵王のお釜は実に見事だ、自然の作った芸術品だ!!流れ込む川はなく、直接流れ出す川の無い、50b位下の位置から清水が湧き出すように、小川が流れ出している。馬の背を緩やかに登ってゆく、お釜を離れ、やや急な坂を登り、避難小屋に着く、熊野岳に登ると、東北の山々が見えて来る、更にコマクサの群落が有る、足を踏み入れてはならない。

駐車場に戻り、上山市へ下ってゆく、朝日連峰と飯豊連峰が並び、その雄大さを見せている。赤湯温泉から国道113号に入り、手ノ子で小国町へ、小国峠は大きなトンネルが建設され、昔の面影が消えてゆく、ちょっと残念だが、山形と新潟を結ぶライフラインである、朝日連峰と飯豊連峰の二つの連峰に挟まれ大きな自然を残している。JR小国駅に立ち寄って観ると、は飯豊、朝日連峰への登山案内が有る、近い将来この峰々を歩く事になるのだが。朝日連峰2009/8/21下山は小国駅)。

今年の梅雨明けは8月になった今日もまだ開けていないネ!

HP:わたしの天気予報