谷川連峰主峰を踏む、西から東へ

谷川岳(標高1963b)万太郎山(標高1954b)
エビス大黒ノ頭(標高1833b)仙ノ倉山(標高2026
平標山(標高1984b)松手山(標高1614b)

 

日程:20081011-12日 (土−日) 土:雨 日:晴れ

 


エビス大黒ノ頭手前で万太郎山を振り返る
中央が毛渡乗越 縦走路の核心部

コース

前夜・第一日目:つくば市自宅21:45=(国道294号)⇒下館=(国道50号)⇒前橋0:35=(国道17号)⇒月夜野IC=(関越自動車道)⇒湯沢IC=(国道17号)⇒2:10湯沢市営駐車場5:30―(0:10)―>5:40JR越後湯沢駅6:15=(上越線)⇒6:41JR土合駅6:41―(0:19)―>7:00谷川岳ロープウェー:土合口駅7:10=(谷川岳ロープウェー)⇒7:20谷川天神平7:35―(0:45)―>熊穴沢避難小屋8:20―(0:20)―>天狗の休み場8:40―(1:00)―>ザンゲ岩9:40―(0:15)―>9:55谷川岳肩ノ小屋

第二日目谷川岳肩ノ小屋5:30―(0:15)―>中ゴー尾根分岐5:45―(0:25)―>標高1764b6:10―(0:10)―>オジカ沢ノ頭6:20―(0:00)―>オジカ沢ノ頭避難小屋6:20―(0:30)―>小障子ノ頭6:50―(0:10)―>7:00大障子避難小屋7:05―(0:20)―>大障子ノ頭7:25―(0:10)―>万太郎山の鞍部7:35―(0:30)―>万太郎山の肩8:05―(0:00)―>万太郎山8:05―(0:35)―>8:40越路避難小屋8:50―(0:30)―>毛渡乗越2:30仙ノ倉山・万太郎山1:30 地点」 9:10―(0:20)―>エビス大黒ノ頭の鞍部9:30―(0:45)―>エビス大黒ノ頭10:15―(0:35)―>エビス大黒ノ頭避難小屋10:50―(0:30)―>仙ノ倉山の肩11:20―(0:05)―>仙ノ倉山11:25―(0:55)―>平標山12:20―(1:00)―>13:20松手山の手前13:30―(0:10)―>松手(まつで)山13:40―(0:25)―>鉄塔14:05―(0:55)―>平標山登山口15:00―(0:01)―>15:01平標山登山口バス停15:50=(南越後観光バス)⇒16:20JR越後湯沢駅16:25―(0:05)―>16:30湯沢市営駐車場=(国道17号)⇒三国トンネル経由で帰宅


雨の紅葉狩り
石川県の皆さん、無事帰宅されましたか!

  今回は車でJR越後湯沢駅、駐車場に車を止め、JR越後湯沢駅水上6:15発に乗りJR土合駅で降り、谷川岳ロープウェー土合口から天神平、肩ノ小屋に一泊し、平標山を目指します、下山は元橋の平標山登山口、バスでJR越後湯沢駅に戻ります。

  ポイントは元橋発越後湯沢駅行きのバス時刻です、午後では12:4113:5615:5117:1619:1019:36で、肩ノ小屋を6:00に出ると、8時間で14:00頃バス停、15:51発が目標になります。
  

第一日目:越後湯沢駅6:15発、登山姿のご夫婦が乗る、彼らは土樽駅で降りる、反対に登山姿の若いカップルが乗ってくる、土合駅 6:41 降りたのは私のみ。

  待合室で仮眠中の人々、登山者である、国道291号に出て、そのまま国道を歩く、上越線の踏切を渡る、まもなく上の方に、土合口の建物が見え、紅葉が始まったばかりの山々が見えてくる、土合橋を渡った所に蓬峠への道標が有るが、ここは国道をそのまま行く、約20分で土合口に到着。

  今日は雨だが、紅葉狩りの観光客、登山者で賑わう、と言ってもロープウェーは待たずに直ぐに乗れる、天神平でトイレ等準備を終えスタートする、田尻尾根との合流から標高1441bの熊穴沢ノ頭間はブナが多く紅葉が美しい、見頃は少し過ぎている。

  話題はこの雨何時晴れるかである、天気予報では午後には晴れとの事だが、まったくあてにならない!

  それでも熊穴沢避難小屋辺りでは薄日も差し、ザンゲ岩辺りで素晴らしい展望が期待できそうな雰囲気である、姫路から団体と5,6人の人が蓬峠まで行き明日は朝日岳から白毛門(しらがもん)を経て帰るという、一ノ倉岳までと言う人、茂倉岳から茂倉新道を下る人、谷川岳のみの人は半数以上。

  熊穴沢避難小屋を過ぎ、本格的な登山道、露岩の急登が続く、石川県(女性一名)からのグループが抜いて行く、最初の長い岩場が終わったところで小降り、大きな岩場で雨が止んだが、天狗の休み場で再び雨、稜線であり、風も強い、周囲の視界ゼロ。

  西黒尾根も中ゴー尾根もまったく見えない、ただ足元を見て登る、晴れていれば肩ノ小屋が見える位置、木の階段が始まる、どんどん高度は上がる、肩ノ小屋に着いてしまう。

 9:55 肩ノ小屋に一番乗り、晴れたら山頂へと思うのだが、なかなか止まずアキラメ!

 12:00 頃 雨が止み視界得られるかと期待、ところが再び降りだし、今度は強風になり、とても外には出られない。

 小屋の中に入って休憩の人達も13:00頃には下山して行く、14:00頃更に荒れだし、15:00、大障子避難小屋まで行くと言う「女性1名・男性2名」が嵐の中に出て行った、「中ゴー尾根で様子を見て、無理しないで引返して!」と伝えたが帰ってはこなかった(次の日オジカ沢ノ頭避難小屋で発見三人ともお元気)。

 肩ノ小屋も15:00を過ぎると宿泊客(20人ほど)だけになる。

 

明日は平標山までの登山者も単独男性3人、複数組の人もいる、中には蓬ヒュッテに一泊し、大源太山に登って帰る若い単独女性も! 年配のご夫婦(山を走っているお二人)、明日は万太郎山経由で五策新道を下ると言う。

そして驚いたのは、今年の5月金峰山小屋で遭ったお二人に再会、彼らは明日このまま下山だったが蓬峠に寄って行くと言う、どうやら大源太山行きの話に乗ったようである。

午前10時からお世話になってしまった、その上一番先に静かで暖かい床まで与えられる、この雨でキャンセルが多く、ゆったりでした、その代わり明日(12日)は凄いらしい、夕食はご主人の肉料理。

  結局深夜も強雨風は続き、満天の星も見えず。

  谷川岳肩ノ小屋:2003年営業開始 谷川岳の縦走を助けている。

  今年は113日まで営業、
一泊2食で7000円 お弁当はいなり寿司で800

    風力発電と太陽電池パネル利用の山岳対応水洗トイレ
予約は090-3347-0802


2004/10/02
撮影  肩ノ小屋から万太郎山を望む

第二日目:肩ノ小屋の凄い点「朝食は5:00」、5:00発で平標山へ向う人もゆっくり朝食している、5時に出れば徒歩10時間でも元橋に15:00には着く。

 4:30 準備をしに食堂へ、4:45 食事開始、5:00 一人の男性がスタート、まだヘッドランプは必要だ!5:30 明るい、ヘッドランプは不要、肩ノ小屋の玄関を出てすぐ右に万太郎山への道標が立っている、中ゴー尾根を登った時の逆であり思い出す、これでもかと風が吹き付ける、水分の含まない風である、ただ北風は冷たい。どんどん下ると5:45 その中ゴー尾根(谷川温泉方面)に合流する、ここから稜線漫歩になる。万太郎谷から吹上げる風が一瞬ガスを切ってくれる、紅葉はすでに終わっているが、美しい笹の斜面は見事です。

 


中ゴー尾根から標高1764b辺り

水上方面の町が見える、このまま晴れるかなと期待、北側は強い風、南面に出れば穏やか、でも歩くところは稜線で群馬(南)側を歩くところは少ない、前方に大きな岩場、樹氷が現れる、露岩をよじ登る、この辺り一番危険だ、ここを乗り越えると平標山までルンルン気分です。

 


標高1754bのピークを越えてから振り返る

  それでも確りしたコースで自分さえ風に負けない姿勢を取っていれば問題は無い、振り返って凄いところを通過したなと思う。

  そいて、更に大きな山が見える、鞍部に下る辺りがシャクナゲ尾根のヤセ尾根、ただシャクナゲとハイマツが有るから恐い気分にはならない、高い位置に道標、オジカ沢ノ頭だ、強風で進めない、少ない草に捕まって、なんとか道標に手を付く 6:20 そしてオジカ沢ノ頭の文字を確認、道標の方向は万太郎山を指している。

 


強風 このコースで一番でした 手ぶれ防止でもやっと撮影

  オジカ沢ノ頭から転ばないように一歩一歩下ると、露岩が切れ、やや平坦になり、笹の斜面にカマボコ型のオジカ沢ノ頭避難小屋が建っている、覗いて見てビックリ、昨日の三人がシラフに潜って寝ている、話題はヤセ尾根とオジカ沢ノ頭、昨日も風が強い時に通過したと言う、このまま先に行かず肩ノ小屋へ引返すと言う、二人の男性も女性も、目は輝き谷川の素晴らしさを感じているような気がする、少しでも先に進む事に不安が有れば引返す方が良い、北風、乾いている、必ず晴れてくると信じ避難小屋からどんどん下る。

 6:30 風も弱まりノンビリムードになる、小障子ノ頭  6:50 は小さなピークで笹に囲まれている、まもなく大障子避難小屋が見えてくる、オジカ沢ノ頭避難小屋は三人で満杯、ここは5,6人と倍以上、中に入って休憩 7:00

 ようやく北風が弱まって、こんどこそ青空が見たいものだ、小屋から急斜面を登り切ると再び平坦、10分程で急坂、大障子ノ頭の肩に着き、7:25大障子ノ頭に到着する、「大」と言っても「小」と同じような雰囲気。

 ところが、先に進む登山道は露岩の一枚岩があり滑る、鎖もなく注意したいですね、10分で鞍部、短いが稜線歩き、そして万太郎山への急な斜面に取り付く、

 


万太郎山への登り

 標高1954bの万太郎山への登りはキツイ、低木が樹氷で真っ白、登り切ると万太郎山の肩、大きな道標が立っている、五策新道が合流するところだ 8:05 直ぐ万太郎山山頂に到着、意外と広いピークで晴れていれば遠く富士山も見え360度の大パノラマだ。

 標高1954bの万太郎山から標高1568bの毛渡乗越へ下る、標高差400bそして標高1888bのエビス大黒ノ頭、標高差300b、更に仙ノ倉山標高2029bだから更に100b登ることになる、つまり、谷川岳から縦走すると万太郎山からが縦走の核心部と言うことになる。

 


万太郎山から下る シャクナゲと樹氷

  少し下りとハイマツとシャクナゲの尾根道、そして巨岩を越えると、東俣ノ頭が前方に現れるが、左斜面を大きく下る、8:20 突然目前のガスのカーテンが切って落とされ、紅葉真っ盛りの毛渡沢が右に、そして左には赤谷川が展開する、毛渡乗越からエビス大黒ノ頭に登る道「ルート」が見え、大展望です。広々とした草原の斜面で眼下に越路(こしじ)避難小屋が見え、一気に下るのはもったいない、ドカット腰を降ろし紅葉狩りを楽しむ、遠く最高点に富士山が除く、ご夫婦が「仙ノ倉山凄い賑わって、、」と言いながら通過する。

越路避難小屋もカマボコ型、しっかり床もある、一人、二人なら友人関係以上と言った感じです、8:40

 


赤谷川の支流 金山沢

  さらに下りと万太郎山側の鞍部が毛渡乗越で、標高1568b 仙ノ倉山2時間30分・万太郎山1時間30分と記されている 8:55 。鞍部から急な岩の斜面に取付き、高度を上げる、登り切ると緩やかにピークを越える、美しいに尽きる。再び大きく下る、毛渡沢美景が続き、紅葉に飾られる。

エビス大黒ノ頭側の鞍部9:30

金山沢を覗く

  鞍部を過ぎ、登り出すと眼下に金山沢、吸い込まれそうなところ、真直ぐ急な斜面を登ると、女性一名が男性2名を連れ下ってくる。

  9:40 鞍部からだいぶ登った地点で万太郎山から雲が切れる、鞍部から抜けエビス大黒ノ頭の稜線に飛出ると大源太山が見え、稜線が奇麗です。

  1015 エビス大黒ノ頭の肩、展望は素晴らしい、直ぐにエビス大黒ノ頭山頂に着く。

 

エビス大黒ノ頭から毛渡乗越を見下ろす

エビス大黒ノ頭から仙ノ倉山が大きく見えるが、山頂は雲に隠れている、エビス大黒ノ頭から小さなピークが幾つも見える、まず大きく下る、大きなピークを過ぎると、平標山ノ家が見え、その奥に苗場山が見え、だんだん雲が取れてくる、幾つもピークを越え、仙ノ倉山側の鞍部 10:45

 

平標山ノ家とその奥に苗場山

  エビス大黒避難小屋、ここは二名は大丈夫、10:50

 


仙ノ倉山中腹から振り返る

 最後の登り、振り返りながら登る、遠く富士山、手前に奥多摩の山々、八ヶ岳、浅間山、と良く見える、そしてピークに立つ数分前から万太郎山から谷川岳の主峰が見えるようになり、仙ノ倉山山頂から雲が切れて行く、11:20 肩に到着。11:25 標高2028b1等三角点の仙ノ倉山山頂に立つ。

 360度だが、巻機山方向が見えない、それに尾瀬の方も、だが富士山が見え、浅間山が見え、大満足のピークです。仙ノ倉山に登ったら、エビス大黒ノ頭の方へ少しでも先に進んだら、一味も二味も素晴らしい展望を得られます、エビス大黒ノ頭を往復しても2時間ほどです。

 

  ノンビリと平標山へ向う、緩やかに下って、登り返す、このピークを越え今度は下るが、ここでエビス大黒ノ頭と万太郎山を見ることができます、ノンビリ下る、苗場山がことのほか雄大、広い鞍部で平標山を巻いて平標山ノ家に向う道はだいぶ前から通行不可、長くて広い木の階段を登り切ると平標山山頂12:20 。大勢の登山者で賑わう、会話は「仙ノ倉山まで行こうか?ここから帰ろうか?」、とんでもない仙ノ倉山に行かないと平標山登山は意味が無い。

 


平標山から平標新道を眺める

平標山からは平標山ノ家へ下るコース、平標新道を下って土樽駅へのコース(しっかりした登山道が土樽方面に続いている)、そしてもっともポピュラーで山容の美しい松手山パノラマコースで紅葉狩りには素晴らしい、その道を下ります。

平標山からは松手(まつで)山へ、ノンビリとした人気のコース、一ノ肩(綱が張られ高山植物が保護されている)12:40 。この辺りから女性1名男性3名の人達と「抜きつぬかれつ」の関係になる。

 


平標山から苗場山

一ノ肩から松手山間の紅葉は素晴らしい、一ノ肩から急坂を下る、こきざみの階段は歩きにくいが、展望はパノラマコースである、下り切って右を見ると、一ノ肩からの素晴らしい斜面が見頃の紅葉を提供してくれる。


一ノ肩から急坂を下って右を見ると 思わず「奇麗」と!
数週間後には、立ち木は葉を落とし白銀の世界に

  この辺り人気の紅葉スポット、仙ノ倉山からここまで、ここの紅葉が一番奇麗です。いったい何種類の樹木があって、この美しさを作っているのだろう、通過する登山者は誰しもため息もの!


松手山の中腹

 素晴らしい、何種類の葉が競っているのだろか?松手山14:40 ここから急坂が続く、幼稚園年長(5歳?)とお父さんと同行して下る、この少年なかなか綱の使い方が美味い、時々お父さんと山に出かけているらしい、浅草岳の話が出る、お父さんは、故郷は山古志村だそうです。15:05 鉄塔でホットするが、更に急坂が続きます。ブナが多くなると、道も安定するが、幼稚園年長さんには足幅が不便、登山道を整備する場合は小さい子供のこともちょっと考えてくれると、山を愛する人口は確実に増えると思えるのだが。

美林のブナを鑑賞しながら下る、平標山登山口は近い、「抜きつぬかれつ」の彼らも登山口で小さなガッツポーズ、私は山を振り返る(感謝の気持ち!)。

平標山登山口の駐車場は満杯状態、バス停は国道17号に出て左へ100b程度と料金所の人がバスの時刻まで教えてくれる。小学校の前に有る。トイレは平標山登山口で済ませること。

  肩ノ小屋を5:00に出発した男性と、万太郎から吾策新道で降りる予定を変更し平標山まで伸ばした人を確認。

こんな賢い人:バス内で隣りになった女性「今日朝、大宮駅(1台乗遅れたらしいので、たぶん上野発6:38谷川401号、大宮駅が6:57、越後湯沢8:04着)から乗って越後湯沢へ、8:20発のバスに乗って平標山登山口バス停で降り、平標山と仙ノ倉山を往復したのよ!」とのこと。さらに土合に行くときも電車だそうです「大宮を5:39(上野5:13)の普通または、大宮を6:34(上野6:14)のとき301に乗ると土合に8:28着 充分谷川を楽しんでこれますね!」

さて彼女、越後湯沢駅16:26 16:36の「とき」に乗れば大宮に17:34には着いてしまう。私が三国峠をようやく下った頃であろう。

 

 HP:わたしの天気予報