谷川本谷から国境稜線へ 中ゴー尾根 で登って下山は いわお尾根  



日程 200678日 (土)晴れ後曇り


中ゴー尾根から幕岩のオジカ沢

コース

谷川温泉駐車場8:44―(0:01)―>東大寮8:45―(0:05)―>富士浅間神社分岐 案内地図8:50―(0:01)―>ロクロウ沢:仮設の橋8:56―(0:09)―>カニカケ沢:仮設の橋9:05―(0:05)―>巡回路 杉林9:10―(005)―>谷川本谷に近づく9:15―(0:10)―>牛首9:25―(0:15)―>巨岩の右下通過9:40―(0:05)―>巻道(右斜面登る)9:45―(0:15)―>10:00鉄製5段の梯子:巨岩群10:05―(0:00)―>巻道(右斜面)10:05―(0:05)―>広い河原10:10―(0:02)―>10:12二俣10:20―(0:15)―>雪崩で谷川本谷埋まる1035―(0:05)―>黄色いマーキング発見10:40―(0:10)―>オジカ沢・ヒツゴー沢出合10:50―(0:00)―>中ゴー尾根取付き10:50―(0:20)―>古木のブナ11:10―(0:10)―>露岩の岩場11:20―(0:05)―>見晴台11:25―(0:20)―>幕岩の裏側見える11:45―(0:35)―>右に曲がる12:20―(0:10)―>幕岩・俎ーを正面から望む12:30―(0:25)―>ブナ林平坦地点12:55―(0:05)―>森林限界 右に谷川岳・天神尾根展望13:00 ―(0:15)―>巨岩ピーク越え13:15―()―>13:20「岩の壁、鎖場、吊尾根が続く」―(0:30)―>中ゴー尾根稜線13:50―(0:15)―>最後の斜面14:05―(0:05)―>国境稜線14:10―(0:25)―>14:35肩ノ小屋14:55―(0:05)―>天神ザンゲ岩15:00―(0:15)―>天狗の留まり場15:15―(0:15)―>熊穴沢避難小屋15:30―(0:25)―>美林ブナの平坦道15:55―(0:10)―>急降下開始16:05―(0:05)―>ニ俣30分・避難小屋50分地点16:10―(0:05)―>ヤマツツジとブナ16:15―(0:20)―>ニ俣16:35―(0:40)―>牛首17:15―(0:50)―>18:05谷川温泉駐車場

 今日登ったコースは谷川温泉から谷川本谷にを遡って二俣へ、二俣から「中ゴー尾根」を登って、下山は天神尾根の熊穴沢避難小屋から「いわお新道」を下るコースです。

  美しい渓流美、美しいブナ林、俎ー(まないたぐら)・幕岩の迫力、オジカ沢・ヒツゴー沢の美しい光景、国境稜線のお花畑がポイントです

  関越自動車道水上ICを降り、谷川岳方向に進む、水上温泉の先で谷川温泉へ左折してゆく、谷川温泉に入る手前に案内図あり、ここにトイレもある。谷川温泉街に入り、どんどん奥へ、最後は大きな旅館の横を通過し、河原に下る、10台程の駐車場、さらに東大谷川寮の手前にも5,6台の空き地が有る。

 渓流釣りの車でほぼ満杯、8:45 登山としては遅い時刻直ぐ歩き出す、谷川本谷に沿って車道を行くと東大谷川寮の手前に着く。寮の右側を登って行くと直ぐに美しいブナが現れ、浅間神社(ホワイトバレースキー場方向)からの道が合流する。

この谷川温泉から二俣までの道は「二俣歩道」と呼ばれる古道で整備はよくなされ、数日前に草刈が行われたようです、今日は新緑から濃い緑になって谷川渓谷が美しい、紅葉の季節には谷川温泉を訪れた観光客も二俣まで散策されるようです。

 谷川本谷からはだいぶ離れている、仮設の壊れかけた橋でロクロウ沢、カニカケ沢を渡って行く、特に問題は無いが崩壊の小さい沢も出てくる。仮設の橋を3個渡ると道は安定し、眼下約20bに美しい谷川本谷の渓流が見え、谷からスラット伸びる木々が美しい、紅葉狩りには素晴らしいだろう。杉林、林床には大きなシダが見事、杉林が終わり、巨岩が右に現れ、谷川本谷の淵に出合う。

  ブナの美しい中、左に美しい沢を見て進む、牛首に到着。文字通り沢が首の様に狭くなっており、鎖や綱を使って渡って行く、綱や鎖をうまく利用して足を滑らせないように!水量が多い時は山側に巻き道が有るらしい、確認はしていません。


牛首

 牛首を無事通過すると、樹林の美しい登山道に変わる、大きなシダが樹林の床を飾る。

巨岩の祠のような所に、石仏を見る、この岩がダルマ石

続いて大きな岩の上に出る、これから向う谷川岳が目に飛び込んでくる、5bほど登る、連続して沢(最初の沢は滑滝、次は崩れ沢、最後は水量が多い沢)を横切る、沢底の岩は全て滑ると考え慎重に渡る。周りは崩壊の岩が登山道を埋めている、ここも進行方向右側をキープする。

 続いて、美しい河原、大きな岩の間を抜けてゆく、迷う時は進行方向右斜面側を行くと良い、沢を渡って左岸へ渡る事は考えない方が良い。

  鉄製の5段の梯子を登り、平らな岩上で休憩、美しい渓流と稜線の光景が良く見える。

巨岩を巻き、河原から巻き道が右斜面に有り、綱を使って登り巻いて行く。この巻道に上の方から下る道が合流している、牛首の迂回路かも知れない。「沢の水量が少ない時は河原を渡って行けそう」。


巻き道に登って沢を見下ろす

 再び沢に降り立ち、大きな岩群の右側を抜けて行く、やや広い河原に出る、岩に黄色いマーキングで右方向を指している。この方向に従がって登れば二俣に到着。幕岩・俎ー(まないたぐら)などを眺めその凄さにビックリ!良く日が当たるところでぐんぐん気温が上がって暑い、早目に沢の方へ移動した方がよい。 

  中ゴー尾根経由谷川岳4.2`・いわお新道経由谷川岳4.0`・谷川温泉4.0`地点、コンクリート製のケルンで概要地図が刻まれている。前方に恐いような谷川連峰が見えている。下山に下るいわお新道入口は藪である(下山時「いわお新道」の藪はここの入口だけで、熊穴沢避難小屋からの下りは急降下が多いですが、中間点辺りに美林のブナ林があってとても印象的です)

  中ゴー尾根へ向う、雪崩れ、雪と木々が登山道を塞ぎ、なんとか河原に出るのだが、一面河原は雪渓で埋まる、ただ正面に樹林に飾られた尾根が見える、進行方向右側を登って行くと黄色いマーキングを発見、今度は雪渓の上だが河原の中央へ移動、右も沢(ヒツゴー沢)の数百b先に数段の滝、左のオジカ沢は雪の下、合流点は雪に埋まって、今立っている足元の辺であろう。

  一面河原が雪渓で埋まっている所で、釣り人(二人)に出合う、聞くと彼らは谷川本谷ではなくオジカ沢やヒツゴー沢に入るのだそうです。谷川温泉を5時スタートしたと言う。
 
彼らと別れ雪の上を渡って行き、黄色いマーキングを発見した所では下ってくる釣り人3人に出合う「この先右の沢に滝がありますよ!」と教えてくれる、ヒツゴー沢と特定でき、貴重な情報でした。この後肩ノ小屋まで人の気配は有りませんでした。


沢は雪崩れで埋まる、今年は雪が多かった谷川

  左右2つの沢の間、雪渓を前方の樹林帯へ向けて数分行くと、細い登山道が深い樹林の中に見え、手前に大きな木が倒れている。雪で折れ曲がった木々や根っこを頼って急登、高度を上げると古木のブナ、根元で一休。

  さらに急登、露岩の岩場、登り切った所が見晴台、大展望台です。ゴヨウマツとヒノキの大木の展望台。左上に幕岩、右にヒツゴー沢の滝と雪渓が素晴らしい、振向くと二俣方向の谷を見下ろす。

  見晴台からチョッと下って、樹林の中を急登、時々見える幕岩、近づくに従がって迫力を増す、ホットする平坦になり幕岩の展望が良い、一度だけ右に折れる所があり、急登後再び平坦な道、幕岩の正面を眺める地点。熱くここで座り込んでしまいたい気分。


ヒツゴー沢


幕岩

 再び急登、ようやく森林限界、やせ尾根に飛出る、幕岩方向がガス、反対の右には天神尾根と谷川岳の巨大な姿が見えている。


谷川岳から流れ出るヒツゴー沢


 
やせ尾根は露岩、吊尾根、鎖場などが連続する、


中ゴー尾根露岩ピーク ここを越える

   大きな岩の峰を越え、イワカガミ、ツバメオモトの咲き後を見ながら高度を上げ、二本の鎖が続くと、中ゴー尾根主稜線に飛出る。


国境稜線

  国境稜線、オジカ沢ノ頭、万太郎山へと続き、右は肩ノ小屋から谷川岳山頂へ続く、稜線漫歩です。


トキソウ

  トキソウが足元に、カラマツソウなどが次々と現れる、左右の稜線を眺めながら中ゴー尾根を登る、稜線国境に取付く最後の急登を登り切ると道標の有る国境稜線に飛出る。

  国境稜線はお花畑が肩ノ小屋まで続く、


オノエラン


     ネバリノギラン


ウサギギク


ミヤマキンポウゲ

  最初は緩やかに登るが、岩場を横切るところがある、この岩場にお花が多い、タカネバラ、ハクサンシャクナゲ(まだ開花は数輪)、ミヤマダイモンジソウ、ヨツバシオガマ、カラマツソウ、ハクサンチドリ


ムシトリスミレ


ミネウスユキソウ


 
足元にミヤマキンポウゲが多くなって、まもなく肩ノ小屋の前に飛出る。
肩ノ小屋は2003/6/28に登った時は工事中、作業を行う人達と天狗の留まり場辺りから一緒に登った記憶がある、2004年から営業を再開している。明日台風3号接近で今日の宿泊客は全てキャンセルとのこと。

  肩ノ小屋から天神尾根をくだる、直ぐ木の階段を下るが左には大きな雪渓、右に中ゴー尾根を眺める。


中ゴー尾根 ガスに包まれてきた

   左には西黒尾根、奥に見えるのが白毛門。


西黒尾根

  天神尾根は西黒尾根と中ゴー尾根間にあり、土合へと下る、途中天神ザンゲ岩天狗留まり場、標高1525bから大きな岩場と楽で無い、ただ、天神平らに下れば谷川岳ロープウェイが土合まで運んでくれる。

  熊穴沢避難小屋に到着、人の気配は無い。小屋に「二俣と牛首間は道が不明です、入らないでください」と説明されている、これは正しい、登りに通過したので知っているが、初めて下って不明では困ります、また下ってから大雨になって増水すると恐いです、特に谷川岳の沢は鉄砲水が発生します。

その、いわお新道に取りつく、いきなりの急降下。毎年草刈が行われる「中ゴー尾根」と「いわお新道」、確かに中ゴー尾根には藪で困るような箇所は無くスムーズ。いわお新道も藪の箇所は無い。ただ、笹の新芽が沢山伸びてきている、このままですといずれは藪になる。小屋から二俣まで約一時間半、中間点辺り、美しいブナ林、ここは、約10分ほど平坦な道でブナの美林を楽しめる。

再び急降下、美しいブナは続く、


ヤマツツジとブナ

  稜線から花の字を忘れるほど咲いていないが、ここに来てヤマツツジがブナの床で咲いている、ここまで来ると二俣まで約30分地点。巨岩の岩場、ここは休憩に良く、大きなブナで囲まれている。

  道は平坦になって、ブナ林を眺め、最後の下りで、二俣に飛出る。後は登った時のルートを忠実に戻る、集中豪雨にでもなれば下れない、台風の多い時期は注意したい。牛首の道標を見送ると、あとは観光道、素晴らしいブナ林、谷川本谷の渓流美を楽しみながら谷川温泉へ。

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