上越国境の紅葉を訪ねて   謙信ゆかりの道  
シシゴヤノ頭(標高1473b)谷川連峰縦走(標高1544b)七ツ小屋山(標高1675b)大源太山(標高1598b)

 

日程 20061014日 (土) 快晴(谷川連峰はガス)


上越のマッタ−ホルン 大源太山
七ツ小屋山から急降下、鞍部からマッタ−ホルンに取付く

コース

つくば市21:30=(国道2945017号)⇒渋川伊香保IC=(関越自動車道)⇒土樽PA1:30=(関越自動車道)⇒湯沢IC1:40=(国道17号)⇒田中交差点=(県道268457)⇒旭原=(林道大源太)⇒大源太橋1:52=(林道大源太)⇒1:56大源太山登山口駐車場17台で満車:林道に空き空間多数)5:35―(0:10)→渡歩点(丸太橋はアルミ製)5:45―(0:05)→謙信ゆかりの道入口5:50―(0:05)→枯れ沢5:55―(0:05)→大源太山展望「この後山頂まで見えない」6:00―(0:15)→谷川連峰稜線見える6:15―(0:05)→水場・紅葉狩りに良い展望地点・休憩地点6:20―(0:10)→枯れ沢6:30―(0:10)→右斜面に変わる6:40―(0:10)→左下に小滝:紅葉綺麗・大木のブナ6:50―(0:05)→町並み展望・岩ウチワ大群落6:55―(0:20)→足拍子岳方面展望7:15―(0:30)→シシゴヤノ頭の稜線端7:45―(0:15)→シシゴヤノ頭山頂8:00―(0:40)→ピーク8:40―(0:10)→谷川連峰縦走稜線(標高1544b)旭原6.0`・シシゴヤノ頭1.7`・蓬峠0.6`・清水峠2.1`、大源太山2.3` 地点 8:50―(0:20)→ピーク(標1596高b)9:10―(0:05)→木道(30bほど) 湿地帯9:15―(0:15)→七ツ小屋山稜線9:30―(0:00)→七ツ小屋山山頂9:30―(0:05)→T字路分岐(大源太山・清水峠・蓬峠)9:35―(0:20)→9:50水平地点10:00―(0:15)→大源太山手前の鞍部10:15―(0:50 途中昼食)→10:55大源太山山頂11:10―(1:05)→尾根からブナ林へ12:15―(0:40)→沢出合(ムラキ沢?)12:55―(0:05)→渡歩点(綱渡り)13:00―(0:10)→数本の沢13:10―(0:10)→謙信ゆかりの道入口13:20―(0:05)→渡歩点(丸太橋はアルミ製)13:25―(0:10)→13:35大源太山登山口駐車場13:50=(0:18)⇒湯沢・国道1714:08

 

六日町の知人「大源太山の天候は心配いりません、七つ小屋・謙信ゆかり経由がベストです。13日夜も15日の天候も心配なしです。早朝時間は熊追いに歌を歌いながら進む必要があります。(最初の一時間・休憩中はラジオ)・・・・今年の越後は熊騒動です・ラジオ・笛・を持参して下さい、私もきのこ取りで2回遭遇しています。金城山の情報は来週にも流します」とのこと。

登ってきました大源太山、30人強の人々が紅葉真っ盛りの山頂を満悦、その多くは弥助尾根の往復、知っている範囲ですが、謙信ゆかりの道を登ったのは私のみ、下った人は長岡・関東の一人ずつでした。

 

  湯沢ICを降りる、国道17号は苗場(三国峠)方向に左折、直ぐに大源太キャニオンの案内が出てくる、後は「大源太キャニオン」の案内を追いかける、越後中里駅への道を見送ると舗装道路は立派、明るいと、正面に大源太山が悠々と見える所だ(国道17号塩沢道路ステーション辺りからも、土樽PAから湯沢に向う高速からも(右)に立派見える山が大源太山ですが、巻機山がさらに立派すぎて困ります)。

 

  大源太キャニオンと大源太山登山口分岐、大源太キャニオンは舗装道路をそのまま、大源太山登山口は大源太林道に入る、急に狭くなるが登山口迄舗装、工事中、ススキの美しい所(帰り確認)、一度小さく下って、大きく左にカーブしてさらに下ると大源太橋、大源太川を渡る、登り切って右に曲がるとさらに道幅は狭くなって、まもなく突き当たりの大源太山登山口に到着。2時熟睡。

 

 5時になっても他の車は現れない、もーすこし明るくなるのを待つ、5:30登山届を出す(14日を13日と記入ミス)。熊のことも気になるが、スズの音で自然の雰囲気を壊したくないので使っていない、いきなり杉林、ちょっと暗い、不思議と小鳥のさえずりも聞こえない、自分の出す音だけである。

 まもなく、沢の音が聞こえ、丸太橋に着く、丸太橋は横たわり、アルミ製の橋が架かっている、七ツ小屋山・大源太山の水を集める大源太川の枝沢だが数量は多い。

 沢に沿って登山道を行くと直ぐに「謙信ゆかりの道入口」、大源太山2.8`・清水峠4.3`シシゴヤノ頭2.3`、蓬峠2.5`地点。

 大源太山登山者の多くは沢沿いに登る、やはりここは、謙信ゆかりの道へ入って行く。ブナの落葉が柔らかい、ちょっと登ると枯れ沢、石が綺麗なので最後に流れた水は最近、トラバース気味にゆるやかな道が続く、深い樹林帯だが右が大きく開け意外と展望は良い。

 謙信ゆかりの道、古道、実に好感、美しい道です。右斜面から左斜面に変わると、紅葉がどんどん進み、美しさも増してくる。

 谷の向こうは;あとで解るがシシゴヤノ頭から続くコマノカミノ頭・クロガネノ頭・足拍子岳・荒沢山・柄沢山と続く長い山稜、登山道が有ったが現在は歩かれず廃道、ここ謙信ゆかりの道も廃道だったが、シシゴヤノ頭から蓬峠まで刈入れが行われ復活したと言う、そんな歴史の山々です。

 登山道は気持ちが良い、大木のブナが現れるとさらにこの良さが増幅する。

 


大木のブナとちょっと早い紅葉

 

味わいの深い古道をゆっくりゆっくり登る、登山道の直ぐ脇を流れる沢、上に出ると水場、谷川連峰の稜線が見え、展望の良いところ、休憩ポイントに良い、美味しい水を飲み水筒の水を入れ替える。6:20

続いて枯れ沢、ジグザグのサイクルが短くなって傾斜がこの辺りキツイ、湯沢・中里の町並みが見え、周囲に比べ標高が高くなってきた。一度水平になるが、直ぐにキツイ登り、沢の音はするが小鳥の声は聞こえない、周囲の紅葉が一段と美しくなって 6:50 谷を抜けると再び古道は安定し、歩きやすくなってくる。

 


謙信ゆかりの道脇に巨大なブナ

 

巨大なブナが四本現れる、この辺りブナの紅葉が綺麗、カメラの広角は人の目に敵わない、同角のデジカメを手にすることが出来ないとこの美しさを伝えられない。

湯沢のビルが見え 6:55 再びキツイ傾斜に一本の綱がたれている、綱を登り切ると足元に岩ウチワの大群落、見事な花期を頭に描きながら急登、上空は青空の面積が広がってきた、足拍子岳等に日が当たり 7:15 紅葉との展望は一級品。登山道がまた水平、この辺りが一番古道らしい、謙信は軍事・物資の運搬の目的に使ったのであろうか、確かに蓬峠には一番早く確実に登れたであろう。

シシゴヤノ頭最後の登りだろうか、ここは手強い、ここまでくるとブナは一本も無い。稜線に出る、森林限界を超える。振向くと足拍子岳に連なる山々が重なり合ってとても美しい稜線、足元は一変、刈られた笹葉で滑る、何度も転びながら上に向う、ようやくシシゴヤノ頭山頂に到着。右に谷川連峰の峰々が雲のなかから覗く、新潟県側からの展望は天神平辺りの比では無い、迫力満点。8:00

 

シシゴヤノ頭から大源太山

 

シシゴヤノ頭から谷川岳連峰縦走路合流点を目指す、この目指す方向は群馬県から流れ峰を超えるガスでスッポリ隠され何も見えない、左に凄みの大源太山が見えたが尾根道の稜線はガスに吸い込まれ見えなくなってしまう、足元は大きく上下も無く稜線漫歩が続く、晴れていれば贅沢な展望コース。

 


展望の尾根道コースから谷川連峰主脈
群馬県側から稜線を越えたガスが新潟県側に流れ込み消えてゆく

 

少し下る、ナナカマドが真っ赤、8:25 一面笹の原、そしてガスの中に入って行くことになる、登山道は広い笹の斜面の笹を刈って稜線に向って続きているらしい、ピークを登って、しばらく平坦、再び傾斜を増し登るとガスの中に道標が浮かぶ。目的地に着くとほっとする一瞬だが視界ゼロは正直悲しい。

 

谷川連峰の主稜線、国境稜線の縦走路である、白毛門・朝日岳を経て清水峠、谷川岳から蓬峠の二つの峠の間に立った事になる。従がって谷川で指折りの展望地点である。視界ゼロでは展望の説明は省ける。

 

地図には標高1544bと記されている、旭原6.0`、シシゴヤノ頭1.7`、蓬峠0.6`、清水峠2.1`そして大源太山2.3`地点です。

ガスの中ただ、もくもく歩く、晴れていれば良く見える七ツ小屋山を目指す。手前の1598ピークを過ぎ、下った所に木道、小さな湿地帯。傾斜がキツクなる、そして岩肌の斜面から岩場を登り切ると七ツ小屋山の肩、七ツ小屋山山頂は直ぐである。9:30

 

朝日岳から清水峠へ下ったときは雷と雨、旧国道を下った、武能岳から蓬峠の時も雨模様。今日もガス、不運の七ツ小屋山登山続きだ。

 

今日は新潟県は晴れ、上空は薄い光が救い、七ツ小屋山からは一変岩場の稜線、小さい岩場を上下するとT字路、蓬峠・清水峠・大源太山の三差路。9:35

大源太山へ少し登る、ガスは背中方向から吹き付ける、今度は急降下、ツツジが真っ赤に紅葉、急に明るくなってきた、国境稜線から新潟県側に入った証明でもある。

 

稜線では通じなかった携帯、良く聞こえる。

 

20分程下ると平坦地点・休憩地点でホットするが、また急降下、雲が切れる大源太山が見えてくる、今日の目的はこの大源太山の雄姿である。

七ツ小屋山から新潟県側に下る斜面が荒々しく見え、その奥に謙信ゆかりの道を登ったシシゴヤノ頭も見えてくる

 


七ツ小屋山の斜面
紅葉は終わっている

 

一方大源太山はシシゴヤノ頭から見えた山容とは全く異なって、紅葉に飾られている。

素晴らしいの一言。右の丸ノ沢は大源太山の東壁鋭く谷に落ちている、その垂直の壁が紅葉で見事。

 

七ツ小屋山からの急降下地点から大源太山

 

急斜面で足場を固めシャッターを押し続ける、ようやく鞍部 9:50 鞍部から山頂迄130b

 

鞍部から一つ目の小さいピークで男性に出会う、朝日岳から柄沢山(標高1900b)米子沢ノ頭(標高1796b)を経て巻機山への稜線はガスだが巻機山(標高1967b)の先端に位置する割引岳(標高1931b)がはっきり見えている。二人目の男性も下ってくる。

振向くと、七ツ小屋山の稜線からどんどん流れ込むガスが神秘的。

 

前衛のピークを越え、昼食。

 

岩場に取付く、長い鎖が二本続く、足場はしっかりしており、鎖にすっかり体重をお願いする箇所は無い。ただ、危険だ、腕時計、カメラ等、全てをリックに納め両手を自由に!して登りきる。

大源太山山頂に立つ、360度の大展望、弥助尾根を登ったご夫婦、6人ほどの団体、次々と上がってくる。

ほとんどの登山者は弥助尾根の往復、聞くと周遊のコースは皆さんご存知だが謙信ゆかりの道の良さをご存知無いらしい。

 


弥助尾根からの大源太山

 

さて下山だ、露岩、登りのコースに比較すると急斜面・大きな岩場は無いが油断はできない、大源太山に並ぶ大栗ノ頭(標高1458b)も紅葉色、弥助尾根は展望も良く明るくとても楽しい尾根道が続く。

 


シシゴヤノ頭

 

  弥助尾根を離れブナ林に入る、木々の間から今朝登ったシシゴヤノ頭を見上げる、謙信ゆかりの道は大源太山の反対、足拍子岳側を登っていることが解る、また謙信ゆかりの道からも最初のころ一箇所から見えたがその後は、山頂迄大源太山は見えなかった。

  ブナ林に入ってから急降下の連続、ここを往復するのは辛い、12:15から12:55沢に出合まで続く「登りなら一時間以上かかるでしょうか」、綱が連続して張ってある。やっとの思いで沢にたどり着く。

 


渡歩点

 

渡歩点は綱で沢を渡る、ちょっとしたターザンである、綺麗な沢だから落ちても大丈夫。この後は雪で押しつぶされ曲がった樹林を見て、まだこれからの紅葉を楽しみながら下ると朝通過した謙信ゆかりの道入口に到着、駐車場は近い。熊にはどうやら出合いが最後の杉林で二人の男性がきのこ狩りにはビックリ。

 

 駐車場は17台、大源太山から七ツ小屋山へ向う男性二人にここで再会、「思った以上に素晴らしく、よかったよかった、、」

 


旭原からススキと大源太山

 大源太山登山口から旭原へ下り振向くと大源太山が送ってくれる、道路はとても綺麗に管理されている。後は国道17号方向に向かい、国道17号に出たら苗場方向へ向う、元橋の平標山登山口の駐車場も賑わい、三国峠は新潟・群馬側も紅葉は綺麗でした。

次回は茂倉新道、五策新道辺りを歩いて見たいものである。 谷川連峰は素晴らしい 

 

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