美林ブナの紅葉狩り

 蒲生岳(会津のマッターホルン)(標高826b) 志津倉山(雨乞岩)(標高1234b)

 

日程:2010116日 土曜日 晴れ

 
左:雲海に浮かぶ山々 蒲生岳山頂直下          右:みごとなブナ林 紅葉真っ盛り

コース

つくば市21:50⇒つくば牛久IC=(常磐・磐越自動車道)⇒会津坂下IC0:43=(国道252)⇒志津倉山入口1:10=(国道252)⇒2:00蒲生岳駐車場5:50―(0:05)→会津蒲生駅5:55―(0:00)→蒲生岳登山口5:55―(0:05)→石祠6:00―(0:10)→6:10岩盤斜面6:15―(0:10)→夫婦松6:25―(0:20)→分岐6:45―(0:05)→家族松6:50―(0:15)→7:05蒲生岳山頂7:10―(0:10)→風穴7:20―(0:05)→鼻毛通し7:25―(0:05)→分岐7:30―(0:10)→夫婦松7:40―(0:20)→蒲生岳登山口8:00―(0:05)→8:05蒲生岳駐車場8:10=(国道252)⇒志津倉山入口8:57=(昭和村への道)⇒志津倉山登山口分岐(左折)9:16=(昭和村への道)⇒9:28志津倉山登山口9:30―(0:15)→大沢・細ヒドコース分岐・渡渉点9:45―(0:05)→雨乞岩:大沢・二子岩コース分岐9:50雨乞岩大展望台10:10―(0:05)→ピーク10:15―(0:05)→広い岩盤10:20―(0:02)→二子岩(巨岩の岩根)10:22―(0:03)→沢出合10:25―(0:00)→大沢コース合流10:25―(0:10)→10:35シャクナゲ坂取付き点10:40―(0:20)→屏風岩11:00―(0:15)→三本松11:15―(0:20)→稜線11:35―(0:10)→11:45志津倉山山頂12:05―(0:10)→下山口12:15―(0:15)→滑沢・細ヒド12:30―(0:05)→糸滝12:35―(0:20)→ブナ平12:55―(0:05)→巨木ブナ13:00―(0:15)→大沢・細ヒドコース分岐・渡渉点13:15―(0:05)→13:20志津倉山登山口

凄い紅葉金城山谷川岳のマッターホルン:大源太山

蒲生岳只見川のそばに立派に聳える蒲生岳、急登りの連続、雲海が綺麗です!

志津倉山は高速道路で常磐・磐越と利用すると会津坂下から近い、それに休日料金1000円である、このサービスが無いと、田島、昭和経由のドライブになる。会津坂下から国道252、只見川&只見線との並走になる、三島に入り小雨が本降りになる、「霧の中を登ってこれを抜ければ、山々は雲海に浮かぶ」と蒲生岳のガイドブックに記されている、天気予報では土日は秋晴れの予報です。

三島で志津倉山入口を確認してから、真っ直ぐ只見へ向かう、只見川の紅葉が見頃だが真夜中であり紅葉の匂いだけで、沼沢湖、滝ダム、、そして長い滝トンネルを抜けると蒲生橋、蒲生岳登山口の道標、このさき数十b先に、登山者用の駐車場があり、道路反対側に集会場「雪の里」が建ち、トイレはここをお借りする。

2:00雨はまだ降り続くが、5:30雨は止んでくる、明るくなってくると、意外と温かく、チョッキ姿で歩きだす、国道から民家の間を抜けると直ぐ会津蒲生駅、無人駅に立ち寄る。

会津若松行上り:7:30,14:46,18:07、小出下り:8:45,16:03,19:37を確認、運が良ければ蒲生岳から電車の走る姿が見えるかもしれない。

踏切を渡ると畑、上原清水(農道下にあるようです)の看板を右に入ると登山ポスト(久保登山口)、ここから美林の林に入って行く、登山口で見かける「熊出没注意」は無い、熊も住み難い、会津のマッタ―ホルンなのだろう、紅葉真っ盛りの中をジグザグに登ると石祠が右に見え、ここから急登になってくる、綱を利用し上に向かう、目の前に岩盤の斜面が現れる、南斜面なので、夏は照り返しで大変だろう、足場が掘られ登りは問題は無いが、下りは要注意、綱や鎖は無い、岩盤が切れホットする踊り場がある、再び岩盤、登り切ると、松並木になって、登山道は安定する、二本の松が抱き合っている夫婦松(若い夫婦ですよ!)である。朝食のおにぎりを広げると、後ろから鈴をならして登ってくる男性(この後は志津倉山、博士山を登るそうです、後で志津倉山のシャクナゲ坂で彼の友人に出遭い、聞くと既に志津倉山を下山して博士山に向かったという)がアット言う間に抜いてゆく。


夫婦松 密着♡♡、コメントは控えます

夫婦松がコースの中間点、まったく霧で見えない会津の山々、松の根を頼りに登る、上空が明るくなる、期待の雲海の上に山々が見える映像を浮かべ登る、露岩の道になって、狭い所で「けわしい道」・「鼻毛通し」の選択を迫る分岐。 2006/8/20記録の会津名山案内にヒント『帰路の急峻さを考え、左回りで「けわしい道」を登り、下山に「鼻毛通し」を使うことにする』、「帰路の急峻」を思い出す。


けわしい道はいきなり、険しい岩場

けわしい道は左、いきなり下る?目の前に鎖場、トラバースして行く。反対側に着くと、登りの鎖、ヤセ尾根に出る、大きな松を潜ると、家族松の横に着く、まだ霧が薄暗い、ところが、夫婦松からちょっと回り込むとみその上に、朝日が差し込む!


夫婦松、ご来光があたる!

左方向の雲海に山々が姿を現す、その主役は雪化粧の浅草岳です、さらに岩場を登って行くと右の大きな展望が見えると、朝日が雲海を照らす、素晴らしい眺め、霧の日に登れば雲海の上にニョキニョキと山々が見える、まさにガイドブックが記す通りです、ここまで登って来て良かったと思う瞬間です。



最後の岩場

更に左方向に浅草岳を見ながら登ると、間もなく蒲生岳山頂(標高828b)です、360度の展望は約束通りで、期待を裏切らない。


雪化粧の浅草岳 奥の越後三山は雪雲の中

蒲生岳山頂からは、只見川と鷲ケ倉山の光景が人気らしいが、ダイナミックな雲海の光景は一瞬、この瞬間の出来事です。


北側の山々は紅葉真っ盛り

小雨が降ってきた、下山開始、この霧では只見線の電車は見えない、いきなり急降下、すぐに綱場があり、岩場を下ると、風穴、そっと覗いてみる。トラバースの岩場は綱を使って横切る、さらに下ると、分岐、左が寄り道の鼻毛通し、ここは気が付かずに下ってしまうかも知れない。


鼻毛通し 今日は紅葉通し

鼻毛通しから山道に戻り、狭い岩場を急降下、再び分岐に着きホットする、只見線の電車の音が聞こえるが小雨の天気では見えない、夫婦松を過ぎ、岩盤の下りは滑り易く、山頂直下の岩場の登りよりここが危険だ、男性が登ってくる!

紅葉真っ盛りの石祠周辺は樹林が綺麗でした、登山口から駐車場間は周囲の山々の紅葉がとても綺麗で、電車の旅で、無人の会津蒲生駅に降りて散策するのも楽しいですね。

「山頂の方は晴れていますか?」と聞きながら一人の男性が登ってゆく。


無人駅の会津蒲生駅

志津倉山へ向かって、ドライブ開始、車雨の止み、また空が明るくなる、三島に向かって国道252を走る、周囲の山々の紅葉がとても綺麗です。


只見線 8:15 貴方は蒲生駅発8:45小出行が通過する電車を待ちますか?

只見線の鉄橋が国道252の橋(工事中)上から、左に綺麗に見える、只見川に映るみごとな風景だ、会津塩沢駅近くです、電車が通過する写真を狙いたいが今日は登山だ、先を急ぎたい。

志津倉山福島県会津地方のブナの山、美林のブナが美しい紅葉で迎えます、標高:1234b

国道252、志津倉山入口は三島手前の橋を渡って、右を意識するとT字路に志津倉山登山口の案内、広い道が続く、まもなく細くなって、志津倉山登山口の道標が出るまで直進、さらに狭くなり、T字路で志津倉山登山口(左昭和)の道標、ここから大辺峠越えの林道に入る、そしてようやく大沢の橋、手前に4台、橋の先にライトバンが一台、ライトバンの後ろに停める、男性3人女性1人がスタート(この人達が蒲生岳で会った男性の仲間だった)、続いて日立から来られたご夫婦が準備、志津倉山の鐘を鳴らしスタートする。

朝の雨なのかジメジメ道を、大沢に沿って登る、紅葉が綺麗です、まもなく細ヒドコースの分岐、左の大沢コースへ入る、渡渉点、沢沿いで足元は悪いが、頭の上は紅葉真っ盛り、昨夜の雨で水量が多く小滝が一段と美しい、とても気持ちが良い、滑る道を急登し、奇妙な雨乞岩が目に入ってくる、一枚岩の大岩壁を一筋の水流が滑り落ちる見事な光景です。

二子岩コース分岐、雨乞岩に引かれ、ここは大沢を渡渉し二子岩コースに入る、足場は凄く悪いが、コースは明確、雨乞岩末端で急な尾根に取付く、蒲生岳を登った後で、ここでは驚かない、振り向くと対岸の紅葉が見事です、コースは消えそう、最近歩かれていないようです、道は歩かれて引かれ、歩く人が無くなると自然に帰ってゆく、そんな消えそうな登り坂、大木松の根元で数回腰を降ろし、登り続けると、右に曲がって雨乞岩方向へ、雨乞岩大展望台がある。

日照りが続くと村の人が集まって「アンメータンメー、タンサクヤーイ水たんもれ龍宮やい」と祈れば、たちどころに雨が降るという、伝説の雨乞岩である。


雨乞岩 大展望台から

一筋の流れがプールに流れ込み、再び大岩盤を流れ落ちる、このプールまで行けるのかな?

さらに数b直登すると、今度は左のトラバース道に入る、大きな木に赤印の○、この○を追う。


猫啼岩 紅葉時は猫の啼き声は聞こえない?

薄い踏み跡は落葉の下だ、対岸に猫啼岩が目に入る、二子岩コースを通過しないと良く見無いだろう、上の屏風岩からも見えるが迫力が違う。猫啼岩は、年齢1000年の妖獣カシャ猫が住み、葬式のときに死体をさらいに来るという、、、、伝説がある。

鎖も綱もない山頂から大沢へ広がり落ちる岩盤が目の前に現れる、コースは岩盤の向こうに続いている、横切るトラバースは足の幅、息を殺して横切る、ホット一息するまもなく、ガレ場に出る。二子岩コースは崩れ落ち不明、ガレ場を横切って反対側に渡ると登山道は上から下っており、どうやら、ガレ場の上を迂回しているらしい。


巨岩に逆L字が現れる 二子岩コースは消えてしまうのか?

この道は、巨岩に遮られ、岩の根元まで下る、逆L字を通過、裏に回ると丸く掘られたような岩盤、人工?は解らない。この岩壁を回り込むと、眼下に沢が見えてくる。


二子岩?

あれ、二子岩は?と振り返ると、二本の太い筋の岩、これかな?再び道は不明、沢は5b下だ、木々の枝を頼って滑り落ちる、渡渉点を探すと、足場が見つかり、対岸に道も見える。

渡渉点から10bほどで大沢コースに合流、本コースもヤブ道です、再び大沢を渡ると登山口で見かけた新潟の人々に初めてご挨拶。

シャクナゲ坂、凄い登りが始まる、まず、木の根を頼ってよじ登り、いったん小さな広場、壊れた道標、右なのか左なのか、左は大きな岩壁だが、壁の下は通過できそう、だが、先行した人々の踏み跡は無い?ありました、右に5bの鎖、先行した人達の声も聞こえる。


鎖場 志津倉山の鎖場はこれが最初で最後

鎖を使って、足元を良く探せば簡単、右は切れ落ちた尾根を木の根のみ頼って登る、シャクナゲが多い、凄い光景が左右に、特に右は目も眩みそうな絶壁です、大沢を隔てた対岸の山の中腹に猫啼岩が見える。


屏風岩から 右の岩壁を恐々覗く 

屏風岩に着き、新潟からの人達と景色を楽しむ、蒲生岳から来たと言うと「蒲生岳で出遭った男性は既に逆コースから登って既に下り、この後博士山に向かうらしい」とのこと、、。


屏風岩  一本のナナカマド

更に登ると、三本松に着く、大木の三本松で根元は休憩広場、トラバース道、木々が滑り易い、昨夜降った雪が足元に!蒲生岳から見た浅草岳の雪化粧は初冠雪だったかもしれない、大木のブナが迎えてくれる、三本松より上は紅葉はすっかり終わって、足元に落ち葉が残るだけ、直登するようになる、足元が滑ってツライ。

ようやく、稜線に飛び出るブナ平、右折し志津倉山山頂へ向かう、積雪5a、笹のヤブ道、一度ちょっと下るがほぼ平坦、志津倉山(標高1234b)着くと二組の登山者、登山口で出遭ったご夫婦は既に到着し休憩中。

蒲生岳方向が開け、ほぼ中央に立派なマッタ―ホルンが望める、期待の秋晴れだったが、遠望は良くない、尾瀬の山々も見えると言うが確認はできない。

下山は、ブナの尾根道、ため息の出るほどの美林ブナが続く、のんびり歩きたい所です、足元は残雪が解けはじめ靴が水溜りにはまる。


美林ブナ

美しいブナの稜線は小さな上下はあるがほぼ平坦でした、楽しい稜線は下山コースの道標で終わる、最初は緩い下り、縁に出て、紅葉の山々を展望、続いて、急降下が始まる、左に音色の美しい沢、滑滝が流れる、滝の下部は細ヒド、沢を横切って、まもなく糸滝の前に着く。


糸滝

糸滝からが大変な急斜面、しかし、ここから周囲は紅葉真っ盛り。鎖とハシゴを下ると傾斜は緩み、ブナ林の紅葉狩りを楽しむには最高です、スッポリ紅葉に身を任せるそんなブナ平です。


紅葉の美林ブナ

静か!息をのみ込むような紅葉、どんどん下る、ブナ平の標識、大木のブナ林、沢に下って、登り返すと今度は一本根から二本の大木が伸びるブナを見て、熊笹のヤブを抜け、林床にシダが多い坂を下ると、両側が沢の細尾根、見事なブナ林にここも囲まれている。

 
紅葉に囲まれる登山道 

尾根は、二本の沢が合流し終わる、渡渉しすぐに登った大沢コースに合流、沢を再び渡渉すれば、駐車場は直ぐです。

話題になった博士山、日立からのご夫婦も良い山だと告げていた、貴重なブナ林の原生、見事なシャクナゲ(5月下旬)が人気らしい、ここ志津倉山のシャクナゲ坂にはシャクナゲの群生があった、次回この辺りを訪れるときはシャクナゲの花期だろう。

帰路は田島に抜け、博士山の姿をと思うが、田島から日光、塩原を経由になる、東北自動車道は紅葉狩り観光客で大渋滞だろう、国道252に出て、会津坂下へ、坂下ドライブインで聞くと「糸桜里の湯ばんげ」が近いという、風呂場から磐梯山が良く見える、休憩室で仮眠し、磐越・常磐自動車道に乗って、途中何度もサービスエリアに寄って休憩しつつ帰宅。

HP:わたしの天気予報