折立から太郎平小屋経由、薬師岳、太郎平小屋に戻って、黒部五郎岳、三俣蓮華岳、三俣山荘を経て、鷲羽岳、続いて水晶小屋、小屋から水晶岳、岩苔乗越を下って、祖父岳、雲ノ平、のんびりと折立へ下山、北アルプスの奥座敷を周遊。
北ノ俣岳(標高2661b)赤木岳(標高2622b)三俣蓮華岳(標高2841b)ワリモ岳(標高2888b)赤岳(標高2880b)祖父岳(標高2825b) |
日程 2005年8月10-13日(水〜金)天気は色々
9日 行きの移動日、13―14日 帰りの移動日
折立と雲ノ平間の最大の難関 大雨が降ると増水し通行は危険だ!
薬師沢出合・薬師沢小屋
通過する日の早朝は河原歩きの箇所で1.5bの水深、通過時は0.5b
薬師沢出合から高天原の大東新道コースは、今日は無理とのことだ
昨年(2004年)は新穂高温泉から、わさび平小屋を経て鏡平、双六岳に登って、笠ヶ岳へ縦走後、雷鳥岩・クリヤの頭経てクリヤ谷を下山し新穂高温泉に戻っている。この時「双六小屋から弓折岳手前の鏡平分岐まで同行した男性」は新穂高温泉から入り双六岳経由で雲ノ平周辺の百名山(薬師岳・黒部五郎岳・鷲羽岳・水晶岳)歩いたそうである。もう一度鏡平から双六岳周辺を歩いて見ても良いのだが、折立から雲ノ平へのルートは以前から歩きたいところ、松本から国道158号、安房トンネルを抜け平湯へ、国道471号に入り栃尾、神岡、神岡で国道41号に入り、北上し、富山本線笹津駅の右を更に北上し、県道35と交差する下大久保交差点を右折し、富山地鉄上滝線大川寺から県道43に入り、有峰口駅辺りから亀谷温泉を経て有峰林道に入り有峰湖を経て更に奥の折立、大きな駐車場です。 |
コース
第一日10日:折立5:00―(2:00)→三角点(標高1870b)7:00―(3:10、途中雷の為30分退避)→10:10太郎平小屋10:20―(0:20)→薬師峠10:40―(0:35)→薬師平11:15―(0:40)→11:55薬師岳山荘12:25―(0:45)→13:10薬師岳13:15―(0:15)→薬師岳山荘13:45―(0:35)→薬師平14:20―(0:25)→薬師峠14:45―(0:20)→15:05太郎平小屋(泊) 第二日11日:太郎平小屋5:20―(0:10)→太郎山5:30―(1:25)→神岡新道分岐6:55―(0:10)→北ノ俣岳7:05―(0:30)→赤木岳(標高2622b)7:35―(0:20)→岩場のピーク(標高2575b)7:55―(1:15)→中俣乗越9:10―(0:40)→黒部五郎岳の肩9:50―(0:15)→10:05黒部五郎岳10:10―(0:10)→黒部五郎岳の肩10:20―(0:08)→稜線からカール下降点10:28―(0:12)→五郎のカール10:40―(1:20)→12:00黒部五郎小舎12:35―(1:00)→90度折れるピーク(標高2661b)13:35―(0:25)→黒部乗越14:00―(0:30)→双六岳分岐14:30―(0:01)→14:31三俣蓮華岳14:35―(0:15)→三俣峠(双六小屋への巻道)14:50―(0:30)→黒部乗越からの巻道に合流15:20―(0:05)→15:25三俣山荘(泊) 第三日12日:三俣山荘6:10―(1:15)→7:25鷲羽岳7:30―(1:00)→7:25ワリモ岳岩場7:30―(0:40)→ワリモ北分岐8:10―(1:00)→8:50水晶小屋(雨が止むまで待つ)10:10―(0:30)→10:40水晶岳10:45(0:35)→11:20水晶小屋(泊) 第四日13日:水晶小屋5:50―(0:24)→ワリモ北分岐6:14―(0:01)→岩苔乗越6:15―(0:50)→祖父岳7:05―(0:20)→祖父庭園7:25―(0:25)→雲ノ平キャンプ場7:50―(0:10)→スイス庭園入口8:00―(0:15)→8:15雲ノ平山荘8:25―(0:10)→アルプス庭園入口8:30―(0:01)→奥日本庭園8:31―(0:24)→アラスカ庭園8:55―(1:10)→10:05薬師沢小屋10:20―(1:00)→左俣出合11:20―(0:20)→ベンチ休憩場11:40―(0:05)→中俣の橋11:45―(0:10)→二本の沢出合・最後の橋11:55―(0:45)→稜線12:40―(0:05)→長い木道端12:45―(0:10)→12:55太郎平小屋13:10―(0:35)→五光岩ベンチ13:45―(0:40)→14:25三角点15:05−(0:35)→大木の有る岩場15:40―(0:20)→16:00折立16:20=(車)⇒下大久保交差点・国道41号17:20 |
つくば市から国道354号、栗橋で国道125号へ、熊谷から国道140号、寄居から国道254号に入り、下仁田、荒船山を眺め、佐久、国道142号と合流し、長門で分れ国道254号は三才山峠を越え松本市に入ります。 松本市からは国道158号。沢渡バス停、上高地との分岐、左に折れ安房トンネル、トンネルの先で国道471号へ右折、新穂高温泉(双六岳&笠ヶ岳)への道を見送って、上宝村、神岡町は直ぐである、神岡で国道41号に入り、北上する、下大久保交差点(立山の標識)を右折、まもなく立山町、後は「有峰」の道標を拾って行くと有料道路「小見線」と「小口川線」、小口川線は閉鎖、亀谷温泉で小見線に入り、高度を上げると亀谷ゲート(料金所:往復1,800円)、工事中で一方通行が数回、新真谷・新鬼ヶ城と1000〜1500b程の長いトンネルを抜け、まもなく広い走り易い高原道路に変わると有峰湖展望台。
さらに高度を上げると折立駐車場・薬師岳登山口に到着。キャンプ場が有ってトイレ、水場、駐車場は広いがこの時期はほぼ満杯。手前の道路脇にも駐車する空間が有り駐車は充分だろう。ただ食堂などは無い。 第一日目:折立平(標高1365b)から今日は薬師岳を目指す。
約2時間の急登太郎坂が三角点まで続く、早朝の雨でぬかっているがブナの美しい樹林、最初は歩き易い緩やかな登りだが、登山口から約30分、大木の岩場、雨がまた落ちてきた。
この後やや上下を繰り返し、大木のダケカンバを過ぎた頃から急登が続く、ツルアリドウシの赤い実、花も沢山咲いている、(オオ)コメツツジは一株咲いている。太郎平小屋を出発した登山者が下ってくる。一気に前方が開けベンチが10個、標高1870bの三角点に飛出る。 一人の男性が下ってくる、「折立から早朝(3時)太郎平小屋まで登ったが雨が強く戻って来た」と言う、地元の人で、薬師岳を日帰りで楽しんでいると言う、「ナナカマドが多く紅葉が綺麗ですよ!」と目を細める。後から茨城県からのパーティが到着。 ちょっと下って、直ぐに登り、登山道は左右潅木に覆われ、足元は岩がゴロゴロして歩き難い、晴れていれば、潅木を抜けると有峰湖が眼下に見え、前方に薬師岳が見る所。キンコウカが群生し黄金。ニッコウキスゲが多いが花期を過ぎている。
遠くで雷の音、急速に近づく、ピカピカ後数秒で落雷音、茨城県のリーダーは早速テントを広げ、ハイマツの下に退避。約30分。太郎平から下ってくる人々は急ぎ足で下って行く。再び歩き出す、また潅木帯、下ると数個のベンチ、短い潅木帯を登って草原に出る。木の枠の中にギッシリ石を並べた石畳の登山道を登るようになる。下山時は苦労しそうな傾斜。 雨でも、季節の花々が標高を誘い上げる!
ここはキンコウカで飾られ、黄金色の大きな斜面が続く、見事なものである。ただ雨のせいか足を止める人は少ない。池塘の周辺にはイワショウブが可愛い白い花穂を見せてくれる、イワイチョウも多いがやや花期を過ぎたようだ。 広々とした五光岩ベンチ、この辺りで傾斜は緩む、道はやや下る、右斜面に美しいニッコウキスゲ咲いている、左は深い谷この斜面にも笹原にニッコウキスゲが咲き綺麗だ。この先は太郎平小屋の庭先まで続く木道を、緩やかに登るだけである。 太郎平小屋、宿泊を申し込む、小屋に重いザックを置き、水と行動食をサブザックに詰め薬師岳に向かう。 雲に覆われ薬師岳は全く姿が無い、小屋から長い・長い木道をくねくねと行く、ミヤマアキノキリンソウ・エゾシオガマ・ヨツバシオガマが目に付く、可愛いミヤマリンドウ、まもなく急降下、鞍部はテント場で、薬師峠、トイレは新築工事中。 木道が置かれ、文字通りのお花畑、天気の悪いのは私が選んだ結果で、山遊びは快晴が一番、雨の日に来る所ではない!
今度は、急登、直ぐに沢の淵を登る、メタカラコウの群落、直ぐに沢底を登る様になって、斜面の岩陰にタカネヤハズハハコ(タカネウスユキソウ)が現れ、続いてハクサンイチゲ、チングルマの大きな群落、さらにアオノツガザクラがギッシリ咲き誇る。
沢源頭にはまだ残雪。「太郎小屋・薬師岳」と書かれた古い道標を見て、沢から離れ、右に折れハイマツの間を抜けると薬師平、木道が現れる、池塘が散らばって、コバイケイソウ、イワイチョウ、イワショウブが美しい。ベンチも置かれている。
木道は短く、さらに上の段に上がると、草原が広がって右下はチングルマとハクサンイチゲのお花畑、花の楽園、二重山稜、もちろん左側も足元もお花畑で、思わず立ち尽くす。 お花畑の急登が続き、標高2701bのピークを巻き、傾斜がゆるむと薬師岳山荘に到着。また雨が降ってきた。小屋に入ってカレーうどん、雷の音が近い、19人の団体が今小屋をスタートしたばかりとのこと、数分後二人の女性が飛び込んでくる「雷が恐く、団体から離れ戻って来た」と言う。 30分後、雷が遠くなって、雨もやみ、チャンスと見て薬師岳山頂へ、小屋を出ると細かい岩の急斜面、登山道はジグザグに東南稜分岐まで続いている、強風が吹き付ける、山頂の手前のピークは岩場をトラバースして行く、雷鳥の夫婦も寒そうに岩場で強風を避けている。
展望は全く無い、そのピークを巻き終わると平坦な主稜線、薬師岳山頂は直ぐである。祠には鍵、薬師如来像が祭られている、晴れていれば富山湾まで見えると言う。 展望は、北アルプスの中央に位置し、360度の大パノラマ、北方には五色ガ原と立山、剣岳、白馬連峰、振向けば南方に槍ヶ岳、穂高連峰、東方には黒部渓谷、雲ノ平、高天原の草原、水晶岳、赤牛岳、白馬三山をはじめとする後立山連峰との事だが全てガスに包まれて見ることはできない。
砂礫の広々とした尾根をのんびり下る、お花を探しながら下る、トガクシコゴメグサ、背の低いミヤマアキノキリンソウ。大きく美しいタカネヤハズハハコ。上から見ると薬師岳山荘は石で囲まれ強風から守られている、19人の団体もそろって下って行く、彼らも今日は太郎平小屋に泊まる。
天候は急激に回復し、お花畑が一段と美しさを増している。薬師平のイワイチョウ、薬師平の直ぐ下の、沢源頭のお花畑のチングルマは実に素晴らしい。
キャンプ場の薬師峠へ、前方に太郎兵衛平(たろうべえだいら)が広がっている、どんどん下って、薬師峠から登り返し、太郎兵衛平へ、長いくねくね木道の先に赤い屋根の太郎平小屋が印象的。
小屋に戻って、小休止、雲が切れ、外に飛出ると、小屋の右に明日登る太郎山、その左に北ノ俣岳、さらにその奥に雄大な黒部五郎岳、左奥に鷲羽岳、そして薬師岳へと展望は続く。夕食は17時から、16時でまだ一時間程ある、太郎兵衛平を散歩、五色ヶ原からご夫婦で縦走した女性がお花の撮影中。ミヤマリンドウ、エゾシオガマ、ミヤマオトコヨモギ等解説してくれる。
薬師峠側の太郎兵衛平末端から眺める太郎平小屋方面の光景は素晴らしい、ただ残念なのは待っても、待っても、薬師岳山頂から雲は取れなかったことだ。 第二日目:今日は黒部五郎岳と三俣蓮華岳を越え三俣山荘まで。
西銀座ダイヤモンドコースと呼ばれ、楽しい縦走コースと言う。太郎平小屋から薬師岳とは逆の方向へ、まず太郎山へ、緩やかに登って行く。薬師岳の右側から日が昇りそうだ、美しい夜明けだ。
太郎山全体が大草原、池塘あり、お花畑あり、展望あり、イワオトギリの大きな株、日の出の写真を写そうと二人の男性、雲ノ平に入って9日目で今日は折立に下山とのこと、日の出は5:36 薬師岳の右肩辺りから昇る。
木道の側にウサギギクの大株50個程の花が咲く、イワショウブがギッシリ池塘の周りに咲いている。木道が終わるとガレ場の岩道、土砂の流出で溝が深い、急登、再び太郎平小屋が見え、薬師岳はやっとその姿を現す、雄大な光景が広がる。 ハイマツ帯・ナナカマドの急登を登り切ると標高2338bのピーク、一面ハイマツ、短い木道、左斜面はお花畑、ガスに覆われてしまう。
そのガスに中に、広大なハクサンイチゲ、イワイチョウの大群、アオノツガザクラも凄い、雲ノ平側の斜面には大きな残雪、この積雪がお花畑を育てているのだろう。ハクサンイチゲの群落はただただ驚くばかり、ミヤマリンドウの数が多くなって、ハイマツ帯を登り切ると神岡新道分岐。
ほぼ平坦にハイマツ帯を進むと北ノ俣岳山頂(上ノ岳:標高2661b)に到着。 しばらく、砂礫の高原、気持ちの良い、稜線漫歩が続く、眼下に池塘の散らばっている、赤木平の草原である、薬師沢の枝沢、左俣の源流を美しく飾っている。残念ながら、その向こうに広がる雲ノ平周辺の山々の眺めは雲に隠されている。
下って、鞍部から赤木岳(標高2622b)の東側を巻く、下って、今度は露岩の標高2575bのピーク、ここは左斜面の岩場を飛び越えて行く、足場が悪く、足元は注意、振向くと北ノ俣岳への稜線が美しい。前方に大きな黒部五郎岳が大きく見えてくる。足元のミヤマリンドウが多くなって、薄日、花も大きく開いている。同時に展望も開け素晴らしい。
お花畑の鞍部を登って、またピーク、展望台、黒部五郎岳が美しい。薬師岳・鷲羽岳が素晴らしい。コバイケイソウの大群落を下る、池塘が散らばっている美しい中俣乗越に下る。
ここは休憩に良い広場だがベンチは無い。ここから黒部五郎岳へ登り詰める。 左は黒部の源流、最初は砂礫のジグザグなハイマツ帯に囲まれた登山道、トウヤクリンドウが現れ、チシマギキョウも多くなって、イワツメクサが多くなって、傾斜はグングン増し苦しい登りになる、一歩一歩登る。
黒部五郎小舎から黒部五郎岳を越えた登山者「ここが頑張り所よ」と励ましてくれる。誰しもが歯を食い縛って登る所だ、直ぐそこに見える稜線、どうやら斜面は湾曲しており下から見上げるより実際の距離は長い、振向くと北ノ俣岳から歩んできた稜線がグーンと眼下に低く見えるようになって、最後は左にトラバースし、なおも登り続けると、黒部五郎岳の肩に飛出る。
先行した登山者がザックをここに置いている、右にコースを取り、なおも登り詰めると岩が積み上げられた稜線に出て、肩の分岐から約10分明峰黒部五郎岳の山頂である。 晴れていれば、槍ヶ岳、穂高連峰、笠ヶ岳の大展望が待っているのだが、この方面は大きな雲が次々と谷底から昇っている、しばらく見ていると穂高岳から槍ヶ岳へ続く高い峰が時々姿を現すがとうとう標高3180bの峰は雲から姿を現すことは無かった。 鷲羽岳から水晶岳、さらには薬師岳に続く稜線は素晴らしい。
山頂から稜線ルートがのびている、五郎カールが美しいとのこと、肩の分岐に戻って、山頂とは反対方向の稜線を行く、五郎カールを見下ろすと前方の三俣蓮華岳まで広くカールが広がって、末端に黒部五郎小舎が見えている。
直ぐにカールへの下降点、急降下、手を付く岩の脇にダイモンソウが可憐だ。
雄大な山頂からカールへ屏風のような岩面、岩面の下部には雪渓が美しい。登山道はコバイケイソウの群落に囲まれ、左斜面に広がるコバイケイソウの向こうに鷲羽岳を眺めながら、どんどん下るとカールの底、ここは最高の眺めで、屈指の休憩ポイントと言われる、正にその通り、巨岩の上でのんびりする若いカップル、このカールにぴったり。
チングルマ、シナノキンバイがカールの底を飾る。
休憩に良い巨岩を過ぎた所に、珍しいムシトリスミレの群落、粘液を分泌し虫を捕らえると言う。
大きな岩がゴロゴロ実に良い配置で転がっている、自然とは素晴らしい光景を残すものである。登山道から離れた位置に雷岩、中央に割れ目が有って一番巨大だから直ぐに見つかる。足元には沢が流れ、広い砂地を横切って小さな潅木帯へ登るようになる、ここで五郎カールから抜けたかと思うと、綺麗な流れの沢に黒々とした岩が並び、まだ五郎カールの領域、今度は薬師岳が大きく見えてくる、遠望だがその奥に見えるのは立山連峰だろう。
数本沢を横切る、ウサギギク、イワオトギリ、イワイチョウ、エゾシオガマが次々と咲いて美しい。長い潅木帯に入りようやくカールから抜け出す。
広い沢底に下って登り返すと五郎平で、池塘の散らばる草原の中に黒部五郎小舎が見えてくる。小屋の庭先から、抜戸岳と笠ヶ岳を結ぶ稜線が見え、特に笠ヶ岳は美景です。振向くと薬師岳が美しい姿を見せている。太郎平小屋のお弁当で昼食、庭先には水場、トイレも利用できる。 まもなく、昨夜、太郎平小屋の庭先で会った、黒部五郎岳―鷲羽岳―水晶岳―野口五郎岳―高瀬ダムのコースを歩くと言っていた団体(富山の団体)も到着。太郎平小屋からのほとんどの登山者は黒部五郎小舎泊まりを決めている。富山の団体は、先頭にリーダー、後にサブリーダー、メンバーは健脚揃いでとても頼もしい。
黒部五郎小舎の裏側から三俣蓮華岳に向かって、いきなり急登、富山の団体の後方に着いて登る、ぐんぐん登り振向くと黒部五郎岳の五郎カールの大きさに驚く、そして見事である。昨日の雨で岩が濡れ、登山道もぬかっている、しかも急登はしばらく続く、さらに黒部五郎岳とその五郎カールが高く、雄大になって、ようやく小屋から1時間、稜線に飛出ると、富山の先頭集団が休憩中。
聞くと三俣蓮華岳は黒部乗越から巻いて三俣山荘に入るとのこと、彼らから離れ先行、右に大きな三俣蓮華岳を眺めながらチングルマのお花畑を登る、標高2661bのピーク、薬師岳・水晶岳・鷲羽岳が見事。 ここで登山道は90度右に折れ、ハイマツの間に突入、小さなピークを越えて、ガレ場を横切ると黒部乗越、三俣山荘の巻き道分岐、休憩していると富山の団体が直ぐに追いつく、彼らと分れ、右方向へ登る、傾斜が増し、尾根に出る。
ミヤマダイコンソウの咲く稜線、ハイマツ帯の中を登り切れば双六岳分岐。
直ぐ三俣蓮華岳(標高2841b)に到着。信州・飛騨・越中を分ける山である。山頂に着くとガスに覆われ展望はゼロ、北アルプス屈指の展望台と言うのに残念である。北は黒部源流の富山県側、東は高瀬川源流の長野県側、西は神通川源流の岐阜県側。
お花が咲き誇る、ガレ場を急降下、今度は双六小屋への巻道が分岐する、三俣峠。
コバイケイソウの群落を見て、ハイマツ帯に入ると、夕日に染まった硫黄尾根、前方に鷲羽岳が現れる。さらにコバイケイソウの高原が続き、眼下に三俣山荘が見えてくる。クルマユリ、ハクサンフウロのお花畑を下ると、左に雪渓、チングルマの群落は見事、黒部乗越からの巻道が合流し、黒部源流・雲ノ平への登山道がハイマツ帯で合流、ハイマツ帯を抜けると三俣山荘に到着。部屋に上がると富山の団体が迎えてくれる。
三俣山荘は、地理的にも三俣、登山コースとしても三俣。新穂高温泉から双六岳経由、高瀬ダムから野口五郎岳経由、折立から黒部五郎岳経由(折立から雲ノ平経由)。 新穂高温泉から鏡平山荘・双六山荘から双六岳・三俣蓮華岳経由を縦走した登山者が一番多く、次いで高瀬ダムから裏銀座コース、黒部五郎岳経由の人は富山の団体と私、雲ノ平からの人は少ない(三俣山荘から黒部源流に下って雲ノ平に入り、祖父岳を往路にとり戻る人が多い、加えて高天原を訪れる)。 全員の感心事は明日の一日です、夕方から激しい雨になった、山の事故も聞こえてくる、白馬大雪渓の事故と高瀬ダムからの濁沢(にごりざわ)の丸木橋が流されて通行不可のニュースだ、また雲ノ平から太郎平小屋に向かう途中の薬師沢吊橋手前の河原を横切る所は大雨だと通行できない(補助ロープが張って有るが手ごわい)。 ベテランリーダーの「関東の団体」:新穂高温泉から登って高瀬ダムに下る、翌朝(12日)鏡平山荘に引き返す事を決定。「富山の団体」は基本的には双六小屋に下る決定。家族や単独の人は明日の朝の状況を見て決めるが、予定通りらしい、駐車場に戻るからだ。バスと電車をうまく利用した人は余裕だ。 18時50分の天気予報:前線が停滞し上空には寒気が入り、南から湿った暖かい風が流れ込み、北陸地方は週明けまで雷を伴った大雨と報じている。 第三日目:今日は鷲羽岳を越え、水晶小屋を経て、野口五郎岳の少し先の野口五郎小屋までの予定だが。
朝6時、とっくに空になる山小屋、初めから新穂高温泉に下山予定の人は出発。とにかく鷲羽岳を越え水晶小屋まで向かうことにする、視界はゼロ、小屋を出て平坦なハイマツ帯に入り、高瀬側をトラバース、意外と高瀬側の斜面は視界が良くお花畑が広がっている。
稜線に戻って、鷲羽岳山頂までの急登、急でザラザラのジグザグ、ハイマツも無く岩ばかり、中腹になって岩が重なり合った道になって傾斜が増す、水晶小屋からやって来たご夫婦が下ってくる、まもなく小さなピークに着き、傾斜は緩み鷲羽岳山頂に到着。 待望の鷲羽池と槍ヶ岳の定番の光景は無い、晴れていれば旧火口の中に鷲羽池が光、鷲羽岳から鷲羽池の向こうに槍ヶ岳、南方に常念岳・槍ヶ岳・笠ヶ岳、東方に燕岳から表銀座の峰々、北方に白馬岳・立山連峰、西方に薬師岳・黒部五郎岳、遠望の白山、眼下は雲ノ平と黒部源流の雄大な楽園が見えるはずである。 登って来た道と反対の北に向かう、前方の黒いピークはワリモ(割物)岳、こちら側の斜面には花が咲き、稜線を下る、鞍部から登り返し、岩をよじ登ると風を避ける岩場、ここで一息付け、岩魂の間をすり抜ける、ワリモ岳(標高2888b)のピークは巻き、標識も巻き道に立っている。
岩肌にチシマギキョウが咲き、タカネツメクサの群れ、コゴメグサも多い。黒い岩の重なり合った登山道を下るとワリモ北分岐点、ここで若い夫婦が「水晶小屋を出るとき、ここで鷲羽岳を登るか判断するように言われた、どうですか」と訪ねられる、「ワリモ岳の岩場さえ注意すれば安全ですよ」と答える。早朝の早い行動はコースを自由に変えられる。この分岐の直ぐ下に岩苔乗越がある。
斜面をトラバース、岩のゴロゴロコース、登山道は広々として、左に赤ノ池、お花畑が広がってとても雰囲気の良い所になる。二重山稜の草原でワリモ沢乗越。 水晶小屋の若いお嬢さんが雲ノ平山荘までお使い、雲ノ平まで1時間半帰りは2時間半と言う。ずいぶん早い、小屋で訪ねると「貴方なら、行けるよ」と言ったとのこと。
平坦になって、「後20分で水晶小屋」の小さな標識がハイマツ帯の前に置かれている、左に折れ、ジグザグに登る、コゴメグサ、タカネシオガマ、ミヤマシオガマ、イブキジャッコウソウ、イワツメグサ、イワオオギ、エゾシオガマ、アオノツガザクラ等斜面に咲き誇る。
岩峰を抜けると水晶小屋の裏の台地に飛出る。雨は朝より小ぶり、今日は野口五郎小屋までと予定、時間も8時50分時間的には余裕があるが、赤ノ池で合った小屋の女性の話ですと今夜はガラガラだろうとの事「良い所ですよ、ゆっくりしてください」と感じも良い。 水晶小屋は定員30人の小屋で混雑を予定して、野口五郎小屋まで足を延ばす予定だったし、この悪天候。「こんなに早くても良いですか」8:50 と受付のお嬢さんに聞くと「どうぞ、掃除はこれからですが」と笑顔で答える。濡れた雨具を大きなビニール袋に入れ、食堂&客部屋が一部屋へ案内、ストーブに火が入り嬉しい。聞くと三人(男性1名、女性2名の若者)で小屋を守っており、数日前までは雨が全く降らず、ヘリコプターで水を上げるかと決めかねていたところ、この大雨、水槽タンクは満タン、ヘリコプターを頼むと料金が大変だとのこと。一人で寝具を整理、掃除をしながらお客への配慮も素晴らしい。彼女のご両親がお盆休みを利用して槍ヶ岳から双六岳を経由して水晶岳に登って来られると笑顔で話してくれた。
気になって時々外に目を向ける、10時半、自然は素晴らしい、時々、苦労して登って来たものにごほうびをくれる、小屋は水晶岳の稜線上に建っており、正面に野口五郎岳から烏帽子岳の大きな峰を望める、その光景が大きく広がって来た。「凄い、山頂に行って来ます」「行きますか、綺麗ですよ」と送ってくれる。 水晶小屋の前から平坦な道、野口五郎岳と東沢谷がとても美しい、すぐに稜線に導かれ、稜線漫歩、左に眼下に雲ノ平が広がる。往復一時間と言うがまもなく岩場の道、何度も上下し、15段ほどの梯子を登る、この梯子の周りにウサギギクが美しく咲く。
ようやく山頂の標識が見え、岩が積み重なった水晶岳山頂に到着。
360度の展望は望めないが、北アルプスの中央に立つだけで気分は壮快。誰もいない山頂を十分楽しみ、一本一本お花を鑑賞しながら小屋に戻る。
山頂直下にミネウスユキソウの群落、黄色い花のカンチコウゾリナ、イブキジャコウソウ、ヨツバシオガマ、イワベンケイ、タカネヤハズハハコ等が岩場に咲き、平坦な稜線漫歩道端にはチシマギキョウ、ツガザクラ、ウサギギクのお花畑。小屋の脇にはコゴメグサ、小屋の前の斜面にミヤマトウキが多い。
水晶小屋に着く11:20 と再び雨が降り出す、とうとう今日は止むことは無かった。 そんな頃、「富山の団体」の有志が小屋の前にやって来る、先程の晴れに引かれて登って来たと言う。山頂を往復して双六小屋へと下って行った、皆さん満足笑顔。三俣山荘で水晶岳をあきらめた彼らに声を掛け難く別れたから嬉しい再会。 結局、水晶小屋の泊まり客は12名、女性はご夫婦の奥さんだけ、高瀬ダムに下る人、新穂高に下る人、雲ノ平を経て折立まで下るのは私だけ。この12名の中に先日飯豊山でお会いした男性(高天原の温泉を楽しんで来たと言う、予定では赤牛岳を経て読売新道を下るらしい)にバッタリ、お互いビックリ。 第四日目:今日は午前中に太郎平小屋まで行けたら折立までと予定。
水晶小屋を7時前出発6:50、小屋からワリモ北分岐まで往路を戻る。
視界はゼロ、20分程でワリモ北分岐。鷲羽山 三俣蓮華岳方面は見送り、岩苔乗越経由 雲ノ平 三俣山荘 高天原方面へ向かう。
右に折れ下ると岩苔乗越。右は高天原へ、左は黒部源流経由三俣山荘、直進が祖父岳経由の雲ノ平。
直進、祖父岳へ、尾根道で少し下って登り返す、ハイマツ帯の登り、砂礫の広い所を横切って、再びハイマツ帯を抜けると、緩やかな下りになって広いお花畑に出る、黒岩がゴロゴロ並び実に美しい。小さな梯子を二つ登る、登った所で雷鳥の親子に会う、お花畑が現れ、トラバ−ス、ハイマツのトンネルを抜ける。
再びお花畑、赤い土が現れ登るとケルンが幾つも立つ祖父岳山頂に到着。展望はゼロ。
ケルンに導かれ、祖父庭園(三俣と祖父岳分岐)へと下って行く、雷鳥の親子、5羽の子供を連れている、微笑ましい光景、唯一のお友達!
黒い岩がギッシリと敷き詰められた斜面、広い岩魂の原に出る、黄色いマークを拾って進む、やや傾斜になって、ハクサンイチゲの咲く登山道、祖父岳・三俣山荘・雲ノ平の分岐、祖父庭園。
祖父岳の斜面をトラバースして行くと直進コースは通行止め、左に折れ下る、水に流され溝が深く歩き難い所だ。一面お花畑、足元は沢状になって水が流れる。トイレの建つ雲ノ平キャンプ場、ここからは木道で、周辺は広大なお花畑、エゾシオガマの大群落。
緩やかに登るとスイス庭園分岐、木道はここで緩やかに下る、この辺りギリシャ庭園で一番美しい池塘の散らばるお花畑。ここに来て薄日が差し美しさを照らす。
池塘というより、雨の降った為か池のように大きい、お花を楽しむにはもっと早い季節がよさそうだ、それにしても人の気配は少ない。雲ノ平の中心で見事な光景が広大に広がる。
立派な木道を行くと、天高原への分岐、ここは雲ノ平山荘へ、左に曲がってすぐに山荘。ここに来てようやく人の気配。小屋に入りパンとリンゴを求める。「今朝の薬師沢は腰の辺りまで深くて大変でしたが、現在は50a」との事、まずは一安心。
山荘の前を下って、天高原分岐からの木道に合流、沢から離れ高くなってお花畑はハイマツ帯に変わる、アルプス庭園の分岐、直ぐに奥日本庭園、ハイマツ帯に囲まれた庭園。この辺り上下が無く歩き易く、お花も無いのでただ淡々と歩を進める。小さい広場のアラスカ庭園、とくに見るものも無い平凡なハイマツ帯に囲まれた所だ。 ここは標高2464bで標高2550bの雲ノ平山荘からほとんど標高差は無い。参考だが三俣山荘の標高2540bで雲ノ平山荘とほぼ同じ。ここから標高1912bの薬師沢まで約550b下降する。傾斜が大きくなるとハイマツ帯から潅木帯に変わり、木道も切れ、泥道、岩道、無展望、おまけに今日は雨の後で沢の様に水が流れている、そんな悪路の連続、尾瀬の燧ケ岳から広沢田代を経て尾瀬御池に下る悪路をもっと長くしたような所。
薬師沢から登ってくる人に会う、最初の人に聞くと薬師沢は補助ロープを使った、リーダーに案内された女性達(この人たちは太郎平小屋から)、体にロープを巻いてもらって通過、次の若い女性を先頭にした仲間達は補助ロープに個人個人ぶらさがって通過、最後に重いザックを背負った女性は補助ロープを使わず川底を横切って来たと言う、まだ見ないその難所、最後の女性の行動が一番確かなようだ、確かに水深は急速に浅くなってきたようだ。 アラスカ庭園から約一時間、眼下に吊橋が見えてくる、最後の急降下、河原に飛出る。
奥ノ廊下(黒部源流から水を集め)と薬師沢(右岐・中俣・左岐の水を集め)が出合う、薬師沢出合。ここから黒部川と呼ばれ黒部湖に流れ込む、黒部ダムを通過し、黒部渓谷である。水晶小屋で想像した水とは違って、沢の水は凄く綺麗です、そこに建つ薬師沢小屋が印象的。 ここを渡るには、まずは比較的安全な岸の岩を使って水面ギリギリに越えて行く、続いて普段は水量の少ない滝(今日は凄い量)を横切る、足元の先が見えない深さ50aの川に足を入れて、幅5bを渡って、張り出した岩の反対に回る、当然ながら靴に水が流れ込む、これがいやならちょっと危険な岩をよじ登る事になる。続いて鉄の梯子を上り、奥ノ廊下側に架かる吊橋(上の左の吊橋)、足元が良く見えて、ちょっと恐い。この吊橋の長さは30b程。上の写真の様に、吊橋を渡った所に薬師沢小屋が沢岸ギリギリに建っています。
薬師沢小屋 10:05 に着くとホット一息、靴に入った水を流し、靴下を絞って、休憩。 10:20
これなら太郎平小屋に13時には着きそうだ。また雨が落ちてくる、小屋の横の狭い急登に取り付く、薬師沢出合は標高1912b、太郎平小屋は標高2325b、アラスカ庭園の標高2464bだから、アラスカ庭園から550b下って、ここ薬師沢出合から約410bの登り返しだ。
いきなりの急登で先が思いやられたが、直ぐに平らな木道になって笹原のカベッケガ原、雨が止み明るくなってくる、木道はこの笹原をほぼ水平に延び歩き易い、やがて樹林帯、綺麗な沢を横切って、樹林を抜けると再び開け、ウメバチソウが現れる、キンコウカの群落も現れ、左沢の橋を渡る。
左俣出合。北ノ俣岳を源流とする綺麗な沢だ。右上空に薬師岳の東南稜のピークが見えてくる。 シラビソの森を抜けたところにベンチが置かれ、明るく休憩に良い所。
今度は中俣へ急降下、橋を渡るとトリカブトの群落。
続いてマルバタケブキ。めずらしい見逃し易い、黒い花のミヤマアケボノソウ、初めて目にするが逆説的な美意識を誘う人気の花という、クロユリは良く見かける黒い花だが。
今度は川底の浅い橋を渡る、この辺りにもトリカブトが多い、今度は左上空に北ノ俣岳が見えてくる。
ここから急登が始まる、標高を上げると、左には滝が見え、さらに登れば右に薬師峠のキャンプ場が見えて、さらに溝の深い登山道を急登すると稜線に飛出る。左に薬師岳、右に北ノ俣岳が美しい。さらに緩くなった傾斜を登り切れば太郎平小屋が見えて、木道に変わる。
一度沢に降り、登ればほぼ水平に太郎平小屋までのんびり木道散歩になる。チングルマ、ハクサンイチゲの美しいお花畑が続く。12:55 太郎平小屋に到着。そろそろ、折立へ下る時間である。美味しいラーメンを注文し休憩、今日は第一日目に比べ登山者の数が非常に多く小屋の受付も忙しそうである。
13:10、下山開始、13:45 五光岩ベンチ、今日はキンコウカの黄金色が輝いている、ニッコウキスゲも古い花を増やし綺麗に咲いている。
石畳を下り後方に太郎兵衛平らが遠くなれば、左眼下に有峰湖が見えてくる。樹林に入りまもなく前方に三角点のベンチが見えてくる。
15:05 三角点で休憩、太郎坂の下り、登りにも休んだ大木の岩場が15:40、16:00 折立に到着。 |
参考
薬師岳:(標高2926b)立山連峰の南端、北アルプスで最も女性的な気品と貫禄を兼ね備えた山容。剣岳(標高2998b)山頂から眺めるとその風格は明確である。また三つのカール、南稜・中央・金作谷カールはスプーンですくったような谷は美しい。 水晶岳:(標高2977b)双六小屋から双六岳の登山道で三俣蓮華岳(標高2841b)・鷲羽岳(標高2924b)の右奥に見えている、北アルプスの最奥に有って高瀬ダム、新穂高温泉、黒四ダムからのルートでも最低一泊しないと頂点に立てない。 黒部五郎岳:(標高2839b)短時間で登るには神岡新道を利用する。同じ「五郎」とつく野口五郎岳が裏銀座コースに有り、両山とも露岩のゴロゴロ岩がある所から五郎とか。黒部渓谷側の長大なカールはお花畑を作り綺麗です。ダイヤモンドコースと呼ばれる縦走路の明峰である。 鷲羽岳:(標高2924b)鷲羽池と槍ヶ岳の定番の景色は登山者なら誰しもが感動する。水晶小屋付近から眺める鷲羽岳の雄大な稜線の奥に見える槍ヶ岳と穂高連峰も素晴らしい。黒部源流と黒部五郎岳(カール)、北ノ俣岳の美しい自然美も見もの。 野口五郎岳:(標高2924b)燕岳からの表銀座コースからの眺めも素晴らしい。裏銀座コースの中心的位置に立ち展望は360度、五郎池、西沢と東沢、赤牛岳(標高2864b)と餓鬼岳(標高2647b)、裏銀座コースを歩いてみたいものである。 雲ノ平:(標高約2500b)日本最高所の高原、北に薬師岳・南に黒部五郎岳・東に鷲羽岳と水晶岳の百名山に囲まれる。 日本庭園・アラスカ庭園・アルプス庭園・スイス庭園・・ユニークな庭園。 雲上の楽園雲ノ平と最奥の秘湯の高天原(たかまがはら)は北アルプスの中央部に位置し、訪れると別天地のイメージが強い。今回は裏銀座コースの岩苔乗越から祖父岳を経て雲ノ平へ入るコースでした。また黒部源流から祖父岳の中腹を巻き第一・第二雪田、日本庭園へ、このコースの眺めは実に雄大見事だと言う。祖父岳からの雲ノ平の一望、スイス庭園からの水晶岳、奥スイス庭園からの薬師岳。 三俣蓮華岳:(標高2841b)西の黒部五郎岳のカール、南東には樅沢岳の奥に聳える槍ヶ岳、北東には鷲羽岳、北西には黒部源流・雲ノ平と雄大な薬師岳の大パノラマ。 |
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