展望の二山を縦走  
双六岳標高2,860b)弓折岳標高2588b)大ノマ岳標高2662b) 抜戸岳標高2813b)笠ヶ岳標高2,898b)

ソーメン:ワサビ小屋  双六岳双六小屋(泊)   笠ヶ岳笠ヶ岳小屋

日程 200491819日 (土-日) 18日:曇り 19日:晴 


写真は:弓折岳と大ノマ乗越の間から槍ケ岳

 コース     ジャンプ:クリヤ谷(雷鳥岩)

17】つくば市22:10=(国道354号)=>栗橋=(国道125号)=>1158熊谷=(0:22)=>12:20花園IC=(上信越自動車道)=>1佐久IC1:20=(国道142/254号)=>松本2:45=(国道158号)=>安房トンネル4:00=>4:30新穂高岳温泉

18村営無料駐車場5:25−(0:03)−>5:30新穂高岳温泉バス停5:45−(0:45)−>笠新道入口6:45−(1:00)−>ワサビ平小屋7:00−(1:30)−>秩父沢8:15−(0:50)−>シシウドガ原9:20−(1:00)−>鏡平10:10−(1:00)−>弓折岳鞍部11:05−(1:00)−>12:05双六小屋12:30−(0:35)−>中道分岐13:05−(0:25)−>13:20稜線13:25−(0:15)−>13:45双六岳13:50−(0:15)−>中道分岐(三俣蓮華岳側)14:05−(0:30)−>中道分岐(戻り)14:40−(0:20)−>双六小屋15:00

19双六小屋6:30−(1:25)−>弓折岳7:500:20)−>大ノマ乗越8:10−(0:50)−>秩父平9:00−(0:35)−>抜戸岳登り地点10:05−(005)−>抜戸岳10:10−(0:15)−>笠新道分岐10:20−(1:20)−>11:45笠ヶ岳山荘11:55−(0:15)−>12:10笠ヶ岳12:10−(120)−>13:30雷鳥岩を通過13:35−(0:40)−>沢出合:水場(横を通過)14:15−(0:45)−>錫杖沢出合14:50−(1:15)−>悪路の沢道終わる16:05−(0:50)−>笠ヶ岳登山口16:55−(0:10)−>17:05槍見バス停17:2017:10のバス10分遅れ)=(バス:160円)=>17:25新穂高岳温泉バス停−(0:02)−>17:30村営無料駐車場


抜戸岳辺りから笠ヶ岳 笠の形  このガスが切れると山荘が見える
弓折岳:槍ヶ岳、抜戸岳:笠ヶ岳の光景は素晴らし

【18日】

新穂高温泉に入る、道路は新穂高岳温泉バス停が終点であり、駐車場は深山荘の前で、その深山荘への入口は戻ってトンネルの中央付近に有る、無料大駐車場だが今日は三連休初日とあって、満杯である。必死になって探すと有った、駐車場のエリアにテントを貼っている。「今晩はここに車を停めたいのですが、、」。返事は「ちょっと待ってください」と言って熟睡の男性たちが場所を空けてくれる。彼らがここに寝ていなければ私は停められず不思議な思いが残った。

仮眠は続かない、30分で目が覚める。回りの人達は次々と出発して行く。駐車場の新穂高温泉側に近道が有り数分でトイレの有る新穂高岳温泉バス停に着く、新宿から登山者を乗せたバスが2台到着し賑やかだ。

トイレの右側に有る浦田川に架かる橋を渡り、5:45 道路に従って右に曲がって行く、新穂高ロープウェイ利用者の駐車場を右に見て緩やかに登って、洋風の橋を渡りそのまま道なりに進んで行く、舗装道路が終わる地点に古い案内坂が建っている。一般車通行止めのゲートを横切って真っ直ぐ進むと道は二分する、ここは右の道を登って行くと大工事が終わった後らしく広い場所が広がって道幅も広い。

 
笠新道登山口 約6時間半で笠ヶ岳山頂

左に鋭い峰の山々が見える、おそらく今回下山したクリヤノ頭から続く峰だろう。まもなく、笠新道登山口で男女4名のグループ、今日は笠ヶ岳山荘に泊まって明日は双六岳と言う、「お互いに無事なら、双六岳と笠ヶ岳の中間で再会だねと」言って分かれる。6:45

 
左:サラシナショウマ                      右:ワサビ平小屋

 
ワサビ平小屋  収容60人 左俣谷

大きなダムが右に見え、ヤナギの多い道を進むと美しいブナ林に囲まれた、ワサビ平小屋に着く、7:00 数人の登山者が休憩中、美味しい水で冷やされたソーメンを頂く(一杯700円)、美味しい。室内には穂高岳や槍ケ岳の美しい写真が飾られている。


ブナ林が美しい

美しいブナ林を見ながら進むと、舗装の道になって、右に左俣谷が見えるようになって未舗装になって二つの沢を横切ると左に大きな崖崩れを見ながら巻いて行くと、左俣沢に架かる橋に出る、登山道は橋の手前を左に下って枝沢の橋を渡る。7:30

 
左:ワサビ 穂高・カガミ平                                右:左俣谷を進む

ワサビ平小屋15分、新穂高温泉迄5`地点である。河原から緩く登って行く、左に幾つのも細い流れが有って上部に小さな滝が幾つも現われる。小池新道は崩れた岩場に作られ安定し遊びの岩も無く安心して登って行ける、まもなく岩場から離れ樹林に入り込む、


大小の岩が綺麗に並ぶ

7:40 大小の岩が実に見事に石畳の様に並べられ驚きながら登って行く。右には穂高連峰が望めるところだが、上空にはガスが満ち見ることは出来ない。


振向くと焼岳が雄大

振向くと焼岳が雄大に姿を現している、まもなく秩父沢で激しく岩場を流れ落ちる、8:15 その先に沢が有るが涸れることがあると言うので補給し、橋を渡る。


チボ岩

その次の沢も美しい流れを造っている、ここにも橋が掛けられている。8:25チボ岩」と呼ばれる岩場を通過、崖崩れの後で岩がゴロゴロと積まれている所だ。8:30

この辺りから眺める焼岳が一番美しい、足元の大きな岩に大きな字で「イタドリガ原」とある、8:40 イタドリの群生地でこの名前が付けられたと、知恵袋の女性が教えてくれる。確かに回りに背の高いイタドリが多く生えている、広いところだが傾斜の有る原で有る。

道が二分している、らくらくコースは右、誰しも右に行く。9:20 このらくらくコースは一回曲がって登れば二分した道と直ぐ合流しあまり効果は無い。

次は「シシウドガ原」でここはシシウドが多く見られるが花期は終わって枯れている。9:30 シシウドガ原が登山道の上部で、弓折岳と大ノマ岳の鞍部の大ノマ乗越への登山道が有るが、広い涸れ沢の岩礫で危険が多く現在は歩かれていないようだが、覗いて見ると、大ノマ乗越へのコースも良く踏まれている 鏡平分岐

右折し、弓折岳の山腹を巻くように進む、小さい上下で進んで行く眼下に見える谷が美しい所だ。


小池新道  木道が置かれている

岩には美しいコケの生え、涸れた沢に出合い、少し登ると木道が現われるがまだ鏡平ではない、木道も数十bで再び登りになって、今度は鏡平まで後500bと書かれた岩が有る。

また涸れた沢を横切って、5分程登ると木道が再び現われ、大きな地塘の右を行くと、10:05 直ぐに大きな鏡池に飛び出る、10:10 晴れていれば槍ケ岳や穂高岳が水面に映ると言うが、回りの木々が映っているだけであるが、木々が紅葉し水面に映って美しい池である。


鏡池の先が鏡平山荘 収容 120

10b先に鏡平山荘が建って、 小屋の前にベンチが置かれ満席、その先に大きな池が二つ並んでいる、ホットコーヒーを頂き一休み。


この湖を見送ると楽になる?

全く視界ゼロの中、鏡平山荘を後にする、10:35 直ぐに尾根に出るが弓折岳の斜面を斜めに急登する、長い・長い登りである、若者が二人「30分登れば楽になりますよ!」と励ましてくれる。

双六岳まで急登が続くのかと思っていたが、弓折岳まで登れば楽になると聞くと元気が出てきた。ようやく弓折岳との分岐11:30 ここはベンチが置かれ、休憩には良い所だ、展望も素晴らしいと言うが、ガスに覆われ、全く展望なし。二人の男性に着いて稜線まで登る、後は360度の大展望の尾根道漫歩であるがガス・ガスで足元以外何も見えない。11:40

広い砂漠のような所、11:50 大きなベンチが4個置かれている、大きく下って、稜線から離れると樅沢(もみさわ)岳の中腹をゆっくり下るようになる、ここに来てようやくガスが切れ、双六小屋が見えてくる、12:00弓折岳と双六岳の造る谷から吹上げる風で双六谷は一気に姿を現す。回りの斜面一面がハイマツに覆われ見事な風景になって展開する、下り切ると木道が双六小屋に向かって真っ直ぐ伸びている。


双六小屋が見えてくる 収容 200

双六池の辺に出て、テント場の横を通過し、双六小屋に到着。12:05 庭先は、樅沢岳を越え槍ケ岳、双六岳を越え三俣蓮華岳への登山道が分かれている。三俣蓮華岳や鷲羽岳の展望に恵まれている。

 
左:美しい池                                        右:双六小屋

受付を済まし、双六岳に登って行く、12:30 急斜面で新穂高温泉から登って来た人には辛い、小屋で求めたリンゴを丸かじりしながら登って行く。急登である、急登を上り切ると上の台地で三俣蓮華岳への巻道ルート(三俣蓮華岳へ)を分け、13:05

 
左:中道ルート(双六岳と三俣蓮華岳の間へ)                                              右:双六岳へ

その先で双六岳へ登る直登コースと中道コースが二分する。

 
広大な台地

直登コースを選び、急登で振向くと樅沢岳が大きい、やっとの思いで主稜線に出ると、13:25 広大な台地に飛び出る、山頂は1`以上先である。ガスの中、踏跡を探しながら水平に進む、最後にやや急登する、13:40 岩場を登り切れば双六岳山頂である。13:45 展望は無い、ここまでガスに包まれると悩む事は無く下山する、三俣蓮華岳方向に下って行く、下りは短くまた尾根道になって、しばらく行くと中道コースが双六小屋へと下っている、三俣蓮華岳への道から離れ中道コースへ右折する。14:05

 
ライチョウは珍しい、三俣蓮華岳へ進んで正解!

この中道コース散歩はなかなか良いコースであり、お花の咲く頃は通りたい所だ。後は上の台地に戻って小屋に下る。

 
三俣蓮華岳には今日は行きません!


隣の三俣蓮華岳、その奥に鷲羽岳、さらに奥の水晶岳が雲の間に姿を現してきた!:ここ

14:40  隣の三俣蓮華岳(標高2841b)、その奥に鷲羽岳(標高2924b)、さらに奥の水晶岳(標高2978b)が雲の間に姿を現してきた、一瞬の出来事で小屋に戻る頃にはすっかり雲に隠されていた。15:00 夕食は17時から外は激しい雨風になって、明日の天気予報は最悪の予報を報道している。


明日は、この尾根を越えて行く
いいえ!明日は笠ヶ岳、尾根は縦沢岳で、西鎌尾根を経て槍ヶ岳ですよ!

【19日】

最悪の天気、雨は止まず、風は吹いている。5時半朝食、何時もなら時間前に並び先を急ぐのだが、食後、相部屋だった人達に新穂高温泉に下りますと告げ出発、三俣蓮華岳経由、黒部五郎岳を目指す団体は3時半小屋を発している、大雨中を歩いて、そろそろ三俣蓮華岳を越えている頃だろうか?

悪天候でも行動は早い方が良い、まずは弓折岳と鏡平の分岐まで行き、晴れない場合は鏡平へ下り新穂高温泉へ、晴れなら予定通り笠ヶ岳、クリヤ谷へと行けばよい難しい判断は不要だ。


雨対策  昼頃晴れるを期待

昨夜、小屋で知り合った男性と小屋から出る、強風が吹きつける、双六池の辺で先に進むのがやっとの強風だ、笠ヶ岳に行くといって同時に出た6人のパーティーは小屋に戻った、彼らは笠ヶ岳に泊まる予定だからまだ十分時間は有る、私は今日中に新穂高温泉に下る必要が有る。

双六谷から離れ、昨日はガスで視界ゼロの稜線に飛び出ると、風も雨もピッタリ止む、驚いた事に、樅沢岳から槍ケ岳に続く西鎌尾根が見えてくる、反対には双六岳の南峰が現われる。これは行ける、笠ヶ岳に行けそう、行こうと決める。だが、一瞬の光景で、槍ケ岳は見えない内に何も見えなくなってしまった。ここを5,6分前に通過していたら鏡平に下っていたかも知れない。


時々ガスが切れる、見晴らしは期待?

2622のピークを越えると、あっという間に鏡平弓折岳分岐点に到着、先行するご夫婦がガスの中に現れる、小屋で知り合った男性が、私を「この人も笠ヶ岳に行くそうですよ」と紹介する。

彼とはここでお別れである、分岐下のベンチには鏡平からの登山者が5,6人、自分に言い聞かすように「今日は、これ以上天候は悪くなりませんよ!」と言うと、「本当ですか!(?では無い)」と喜んでいる。

弓折岳(標高2588b)は一本の標識が立つだけの淋しい峰である、晴れていれば素晴らしい展望台であろう、弓折岳から大きく下る、突然目の前のガスが切れ美しい光景が広がる、
木々が色付き紅葉が美しい、大ノマ乗越に下る、シシウドガ原に下る道も有るが荒れている。


素晴らしい 雄大な槍ヶ岳

弓折岳から下った以上に登り返す、弓折岳と同じ高さまで登ったとき、何と槍ケ岳が大きな姿を現す、見事なものである、昨日から待ち望んだ姿である。

残念ながら穂高岳の姿は見えない、登り切って振向くと双六岳と樅沢岳の間に双六小屋も見えている。その奥に鷲羽岳も意外と大きく望むことができる。


この稜線を歩く

大ノマ岳(標高2662b)に立つ、ここの展望は素晴らしい、残念だが笠ヶ岳山頂方向はまだガスの中である。

下って行くと昨日笠新道入口でお会いした4人のパーティーがやって来る、彼らは笠ヶ岳山荘を6時に出たと言うからほぼここが中間点と言っていいだろう。


シナノキンバイ

最下部に下って登ると水場(昨日の雨で流れているのかも知れない:地図にも水場と有る)が有る、水をタップリ補給すると同時に、乾いた喉を潤す、実に美味い水である。更に崩れた岩場を登ると、大きな岩に「秩父平」と書かれている所に出る。

ここから岩登りになる、ガレ場が上に続き秩父岩を見ながら登る、上部はクサリが欲しいが取り付けられない環境(岩がもろいとか)で付けられないのだろう。眼下には秩父岩が奇妙な形で見えている。

 
秩父平を超えると、笠ヶ岳が呼びかける 凄い光景である

やっとの思いで登り切ると稜線に飛び出る、ハイマツ帯を登ればゆったりの登山道である、笠ヶ岳山荘から下って来る大勢の人達にこの傾斜で会いました(この人達はこれから私が見る笠ヶ岳の迫力ある光景を見ないで過ぎたことになる)。

 
左:岐阜県側の美しい斜面                右:笠ヶ岳が姿を!

突然、目の前のガスが消え、眼下に谷が一望できるようになってさらにガスが切れ、前方に抜戸岳(標高2813b)から笠ヶ岳に続く稜線(標高2898b)が一望できるようになる、その先に雄大な笠ヶ岳が現われる。最高の稜線漫歩である

抜戸岳ピーク登り口、5分で山頂に着く、岩に囲まれた山頂だ、抜戸岳のピークに立寄って行く人は少ないが、ピークから眺める笠ヶ岳は見事である、たったの5分、往復10分である。

 
晴れてきた!  

 
笠ヶ岳小屋が見え、山頂は近い

  
左:杓子平方向  中央:抜戸岳 右:ガスが稜線を飾る

抜戸岳のピークから登山道に戻って直ぐ、笠新道分岐に出合う。ここから稜線漫歩は尾根になって気分は最高になる。「おりるな」の注意標識を見て眼下を覗くと杓子平が広がっている。稜線分岐、杓子平が広がっている。素晴らしい展望コースです。

 
山は晴れてこそ一番ですね!

 
左:抜戸岩入口                          右:抜戸岩を向けて振り向く

737bのピークを過ぎ、抜戸岩と呼ばれる、巨岩の割れ目を抜ける。展望の良い道が登山道から分岐している所で昼食。

 
左:緑ノ笠                              右:笠ヶ岳山荘&笠ヶ岳山頂が近い

笠ヶ岳と小高いピーク緑ノ笠(標高2654b)の間(播隆平カール:ばんりゅうだいら)にキラキラ輝く池が見える。ほんの一瞬、穂高岳からガスが切れ峰々が見えたがカメラを構えた瞬間見えなくなってしまった。

 
左:美しい山々                                      右:笠ヶ岳山荘は近い その上が笠ヶ岳山頂である

緩やかな登りになって、キャンプ地を通過し、大きな岩場の岩を渡って行くと笠ヶ岳山荘に着く。トイレだけお借りし、一休みし、山頂へ向かって登って行く。


標高2897.6b 笠ヶ岳山頂

祠のピークと三角点のピークがある笠ヶ岳山頂に立つ。平たい石が積まれたような山頂、北と南峰が有るが北には祠、南には三角点が置かれている。

 
左:目がクラクラの下り                         右:山頂を振向く

12:10 クリヤ谷へ下る、特にここを下りなさいと言う道標は無いが、登って来た道と反対側の急なガレ場に◎印が付けられ、頼りに下って行く。山頂から土の出た登山道までは一時も油断はできない。

 
左:山頂から見送ってくれたご夫婦                                     右:クリア谷へ下る、雷鳥岩の手前  登山道が雷鳥岩に続いていますね!

岩場の急坂が終わり、土の出る尾根に着き、振り返ると険しい岩魂の重なりを確認する、下立った所は吊尾根状で道はしっかり付いている、結構人気のコースらしい。

尾根から見上げる笠ヶ岳はまさに圧巻、迫力満点、笠ヶ岳山荘側では味わえない、この道の大きな魅力だろう、この迫力のある展望は雷鳥岩まで続く。

槍見12:30 と書かれた小さな道標の前を稜線から一時的に離れ、尾根から離れ斜面の岩場を斜めに下る、また尾根に出て、12:50 今度は穂高岳とは反対側の山腹をトラバースして行く、ダケカンバ、ハイマツ帯でとても気持ちの良い楽しいコースだ、振向くと笠ヶ岳山頂にはガスが覆い見えないが、山頂直下の岩場から谷に向かって流れ落ちるような山腹は豪快である。

 
左:大きな岩場が続く                       右:積み木の岩場

吊尾根に出てはまた次の峰を巻く、大きな岩峰が続く、一度岩場を大きく下って危険な所が有るが最下部に水場が有った、13:05 美味しい水だ!登り返し再びピーク立つ、

 
美しい尾根が続く

13:25 上宝村と記された道標が転がっている。

 
左:雷鳥岩                         右:クリヤノ頭

まだまだ岩場は続く、登山道は穂高岳側には通過しないが、時々見下ろす穂高岳側は岩壁が谷に落ちている。この後大きな上下は無いが斜面岩道をからんで行くと、13:30  雷鳥岩の上に出る。この辺がクリヤノ頭で巨岩の積み重なった迫力の岩稜である。雷鳥岩は登山道から右下で離れて近くには行けない、登山道には平らな岩があって、展望もよく広く休憩に最適な所だ。笠ヶ岳山頂からの緊張がここでようやく緩む

クリヤノ頭を巻く道が稜線の最後になるが、岩道で歩き難い所だ。

 
足元に注意!   周囲の景色も大事です。

巻き終わると 13:45 登山道は穂高岳側に出る、正面に焼岳から穂高岳へと稜線が続き焼岳のさらに右奥には乗鞍岳、左には霞沢岳から大滝山の稜線も見えている。

 
左:ここも登山道                   右:大きな焼岳

焼岳の大きさには驚く、大きな活火山である。

稜線から離れる最初の一歩が岩場でクサリや梯子は取り付けられていない、両手を岩に突いて着実に下ればまったく問題は無い、危険な箇所はここだけで、岩場を過ぎてしまうと、安定した道が登山口まで続いている。

 
左:錫杖岳から張り出す斜面                              右:槍ヶ岳が浮かぶ

西穂高ロープウェイを見ながら下り続けると最初の水場14:25 水量の多い沢に出合う、美味しい水で口を付けて、がぶ飲み

 
錫杖岳を見上げる

この沢は渡らず道はジグザグに沢に沿って下っている。ぬかっていて歩き難い荒れた道だが、何処の山にもある藪道である。

右上の稜線に錫杖(しゃくじょう)岳が奇妙な形で現われる、14:50 笹が深くなってやや水平になって、雨の音? と思ったら巨岩から流れ落ちる水玉だった。

この先岩が濡れて滑り易い、右に沢の激しい音を聞き平坦道を行くと、大木のブナが倒れ、15:00登山道を隠している、その木の上に昇って道を探す。

美しいブナ林で槍見までこのまま続けばどんなに楽しい登山道であろうか。

二本の沢が出合う所に着く、15:16 左は涸れ沢、右は激しい流れである、この涸れた沢の方を横切って、ブナが作ったジュウタンの様に柔らかい道を行く。

再び涸れ沢を横切って、15:35  槍見温泉2.5`の標識を見て、今度は大きな沢:錫杖沢の岸を通過する昨夜の大雨の影響は少なく問題なく通過、美しい沢で、吸い込まれそうな雰囲気がある、巨岩を越えさらに進むと、15:40 同じ沢を今度は横切る、15:45 橋は無い、ここは氾濫したらまず渡れない。


増水時はまったく打つ手は無いだろう

渡ると巨岩の脇を通過、また同じ沢を渡る、ここも橋など無い。


滝が見える

沢を離れ雑木林に入ると「鋭峰」と記した札がぶら下ている、15:55 その先に錫杖岳へ下る登山道が有る、5bほど下って見ると美しい滝が鋭い峰から流れ落ちている。しばらく沢からどんどん離れて行くが、急降下してまた沢に近く、2,30b下っただろうが、下り切ると悪路と沢渡りの難関からは離れられる。 16:05 沢が40bほど眼下になって、またブナの美しい森になる。

今度は杉林の急坂、槍見1.5`、小さい沢を横切って下って行くと、人の気配、山頂から誰にも会っておらずなんだか嬉しい気分だ、これから岩登りだと言う頼もしい男性4人である、「登山口はワンピッチですよ!」と言ってくれる。 16:25

 
渡渉点  雨の後では?渡れない

また、水量の多い沢を橋無で渡る(綱が引かれている!)、沢から離れジグザグに下って崩壊地に出る。展望は開け西穂高ロープウェイが今度は上空に見える 16:35 崩壊地を通過しても岩道は少し続く、笠ヶ岳山荘8.0`地点まで下った。16:40

杉林を抜け、今度は細いブナ林を下る、浦田川が見え建物も見え、ようやく槍見登山口に下立つ。16:55

広い車道を右折し50b先の橋(中尾橋)を渡って左折すると新穂高温泉行のバス停17:05着である、バスは17:10発、歩いても新穂高温泉まで20分だがここは待つことにする。

中尾橋を渡ったバスは右折して行く、一瞬あれ!と思ったが、橋で降りた乗客に聞くと、「中尾高原に立寄って来るから待ってね!」と教えてくれる、10分程遅れてやって来る。


新穂高岳温泉バス停付近

新穂高岳温泉バス停は数人が散歩しているだけで閑散とている。17:30駐車場に下りると、昨日の早朝に比べ半分ほどの数に減っている。17:35

車は栃尾温泉で左折し松本へ向かう、道の駅やコンビの駐車場を眠くなったら、駐車し!仮眠しながら、国道47115820号を経て20日は国道19号から浅間山を展望し帰宅する。長いドライブの楽しみである。

HP:わたしの天気予報