今年も残雪in2015 只見の明峰:会津朝日岳(山開き後1週間)

           雲海の会津地方とサンカヨウ、イワカガミ、 ヒメサユリ、新緑の美林と巨木のブナ原生林を歩く 

会津朝日岳(標高:1624b)(赤倉沢から山頂を目指す)

立ち寄り:ひめさゆりの里「高清水自然公園」、駒止湿原

 

 

日程:2015620日 (土) 晴れ 

ひめさゆりの里「高清水自然公園」   駒止湿原

2006/6/17ツバメオモトの咲く、会津朝日岳 

 
左:雲海に浮かぶ浅草岳(☛:ヒメサユリ                        右:人見の松のヒメサユリ
ヒメサユリは山形・福島・新潟・宮城に分布、今日訪れる高清水自然公園の群生地は有名
浅草岳
守門岳は、ヒメサユリも咲く時期が一番登山者が多い

コース 

 
左:国道286、会津朝日岳登山口の道標は近い                 右:伊南川の橋から  会津朝日岳は雲の中

前日:2015/6/19

つくば市城山12:00=(国道294408号)⇒さくら市宝積寺13:50=(国道4号)⇒那須塩原市西三島14:40=(国道400号)⇒国道121400合流点=(国道352121400号)⇒道の駅「たじま」15:40=(国道352121号)⇒(国道352121号)分岐15:52=(国道212号)⇒田島16:05=(国道289号)⇒駒止湿原入口(田島より)16:40=(国道289号)⇒道の駅「きらら289」・トンネル16:33=(国道289号)⇒ひめさゆりの里「高清水自然公園」入口16:40=(国道289号)⇒17:00会津朝日岳登山口/白沢の清水道標17:27=(林道)⇒17:40いわなの里の奥の登山口駐車場(赤倉沢登山口)

つくば市城山を昼に出ると、道の駅「たじま」の18時頃、田島を経由し、会津朝日岳登山口(いわなの里)に18時頃には着く予定。国道289号は新潟県新潟市から福島県いわき市へ至る一般国道であるが、田島と只見の間に、ひめさゆりの里「高清水自然公園」、駒止湿原がある、何れも国道289号から林道を30分ほど走ることになる、会津朝日岳の下山後立ち寄りを予定する、ヒメサユリとワタスゲが見頃です。

田島から国道289号を走ると、田島側と只見側に駒止湿原入口、道の駅「きらら289」からトンネルを抜け、伊南川に沿って走り、ひめさゆりの里「高清水自然公園」入口がある、只見町に入ると、上の左「国道286、会津朝日岳登山口の道標は近い」の案内図が現われる、季の郷湯ら里、続いてパチンコダイエー、橋(黒谷川)を渡った所に会津朝日岳登山口/白沢の清水道標があって、右にコスモ石油、郵便局、少し先の左にスパー(食品)があって、ガソリンや食品はとても便利。

会津朝日岳は2011(平成23)年7月に発生した新潟福島豪雨災害の被害で、登山口までの林道が黒谷川・白沢氾濫で流出しまい、登山禁止、復旧工事が進み、2015(平成27年)614日(日)の山開きより再開。会津朝日岳登山口から登山口まで、工事の跡が続き、いわなの里までは舗装、さらに奥の、赤倉沢登山口までは数分ですが、荒れた道で、水溜り徐行運転、赤倉沢登山口は10台程度の広さ、登山者カード・ポスト、トイレはない。

夜中、天気予報通り雨、氾濫が予想されれば、ここは危ない!この雨、夜中は止み、意外と暖かい。

当日:2015/6/20                                      会津朝日岳下山後ひめさゆりの里「高清水自然公園」   駒止湿原

登山口駐車場(赤倉沢登山口)4:20―(0:10)→荒禿(あらかむろ)沢・橋を渡る4:30―(0:22)→赤倉沢渡渉点4:52―(0:09)→赤倉沢渡渉点5:01―(0:19)→三吉ミチギ5:20―(0:27)→巨木のブナ5:47―(0:15)→巨木倒れ木6:02―(0:01)→綱場6:03―(0:24)→綱場6:27―(0:04)→人見の松6:31―(0:29)→叶ノ高手7:00―(0:01)→大クロベ1本目7:01―(0:03)→大グロベ2本目7:04―(0:10)→鞍部・沼7:14―(0:26)→熊ノ平避難小屋7:40―(0:29)―>バイウチの高手8:09―(0:15)→会津朝日岳絶壁のシラネアオイ8:24―(0:13)→バイウチの高手8:37―(0:17)→熊ノ平避難小屋8:54―(0:18)→鞍部・沼9:12―(0:21)→叶ノ高手9:33―(0:15)→人見の松9:48―(0:36)→三吉ミチギ10:24―(0:16)→赤倉沢渡渉点10:40―(0:07)→赤倉沢渡渉点10:47―(0:03)→10:50お花畑(残雪が作り出す)11:07―(0:23)→11:30登山口駐車場(赤倉沢登山口)11:35=(林道・国道289号)⇒ひめさゆりの里「高清水自然公園」入口12:10=(林道)⇒12:25ひめさゆりの里「高清水自然公園」13:10=(林道)⇒ひめさゆりの里「高清水自然公園」入口13:29=(国道289号)⇒駒止湿原入口13:42=(林道)⇒14:00駒止湿原14:53=(林道)⇒駒止湿原入口15:06=(国道289号)⇒田島⇒復路の往路と同じ 徒歩:31,768

  
左:赤倉沢をまず渡る                              右:荒禿沢を渡る

車から顔出す、予想通り、登山日よりの様子、昨夜の雨が嘘のようです、新品の橋を渡る、工事用の車の跡、林道の様に広い、右は杉林、タニウツギが多い、赤倉沢の対岸の山肌は雪で削られた厳しい斜面を見せている。まのまく広い道は切れ、荒禿(あらかむろ)沢、ここも新品の橋を渡る、二本の丸太が置かれ、上を厚い板が引かれている、まだ赤倉沢には残雪が見える、ここはまだゆるい登り。

 
左:コゴミ、正式:クサソテツ                             右:雪解け

 クサソテツが広がる、時期に来ればコゴミの収穫、凄い量である、枝沢を横切る、最初の赤倉沢渡渉点を数個の飛び石。

 
左:サンカヨウ(山荷葉)メギ科                右:タニウツギ(谷空木) スイカズラ科

サンカヨウが美しい姿を現す、観察は下山時に、先を急ぐ、二度目の赤倉沢渡渉点、この辺り、赤倉沢の沢登り。

 
左:アキノタムラソウ(秋の田村草) シソ科           右:オオナルコユリ(大鳴子百合) ユリ科

昨夜の雨で、草花は濡れて、とても綺麗、歩き難い登りが続く。雑木林が覆い薄暗い。

 
左:ホウチャクソウ(宝鐸草) ユリ科                    右:オオバユキザサ(大葉雪笹) ユリ科

振向くと、霧が晴れてくる、だだ、辛い登りは続く。ホウチャクソウが多い、茎は上部で分枝。アマドコロやナルコユリと芽出しが似ている、アマドコロは若芽や根をゆでて食べると甘味があるが、このホウチャクソウとチゴユリは悪臭と苦味で食べられない。

 
左:三吉ミチギ                                右:クルマバハグマ(車葉白熊) キク科

ようやく、三吉ミチギに着く、水量の多い水場、赤倉沢から離れ約20分、5:20で登山口からちょうど1時間、今日初めての展望である、ボトルの水を入れ替える、冷えていて実に美味しい。三吉ミチギの上に出る、美林のブナが出て、赤倉沢から三吉ミチギ間とは違い、美しい登山道なって、ジグザグ、好ましい。ようやく日の出 5:40、登山道陽が差し込む、半袖ではちょっと寒い。

ヤグルマソウは赤倉沢から三吉ミチギ間では多く、ここに来てキク科のモミジガサより大きい、草花がポツポツ現われる、ひめさゆりの里「高清水自然公園」にも生えており聞くとクルマバハグマとのこと、筑波山では同じ仲間のオクモミジハグマ(奥紅葉白熊)やカシワバハグマ(柏葉白熊)が見られますが、クルマバハグマは見当たらない。

  
左:32のそろったブナが並んでいる                         右:美林の大きなブナ

日差しがタップリ差込、ブナの木肌が美しい、登山道の上下に32本のブナが同じ太さで、ブナの成長は遅く、実生から5年でも樹高1b程。簡単な年齢推定方法は、直径が40aになるのに約100年、ここに6本のブナが、そろって生えたのは、偶然と思うと、自然の技は凄い。日本海側の多雪地帯のブナは葉が大きいのでオオバブナ、太平洋側では葉が小さくコバブナと呼ぶそうです、果実は食べられ、クマやリスの好物、保水能力が高く、会津朝日岳の美しさの重要な役目を果たしている。志津倉山のブナの紅葉は近くの山。筑波山では御幸ケ原のカタクリ園をブナ林が保持しているそうです。

 
左:ブナの落ち葉を踏む                            右:ミネカエデ(峰楓)カエデ科

そいて、巨木のブナは、ここから会津朝日岳まで時々(頻度が高く)現れ、写真集を作成しても面白い、近くの浅草岳のブナ平尾根コースも素晴らしい。回りにミネカエデ、写真は花で、珍しい、秋には奇麗な紅葉を見せてくれる、良く似たミネカエデは、区別しなくても良い位に似ているが、コミネカエデより標高の高い所に分布する事が多く、背丈5b程度までの小高木で、葉の先端がやや短かく、花弁は多少狭いと云う。紅葉狩りに会津朝日岳を今度は訪れたい。

重い雪に、曲がった木々、太いブナも曲げられている。

 
左:ブナの世代交代?                       右:ツクバネソウ(衝羽根草) ユリ科

綱場が現われる、有ったら助けになる綱場。

ツクバネソウは筑波山にも生えている、葉が4個輪生、果実は液果で紫黒色に熟す、ブナ林の床に生える。

 
左:ユキザサ(雪笹) ユリ科                   右:曲がったブナ

足元にユキザサ、下で見たものに比べ小さい。巨大なに2本のブナが寄り添って生え、見事、その根元に大きく曲がったブナ。

ここのユキザサオオバユキザサに比べ葉が小さい、果実は液果で始め緑色、紫褐色になって、熟すと赤で目立つ、筑波山には群落がある。

 
左:巨岩                                           右:ウリハダカエデ(瓜膚楓)カエデ科

三吉ミチギと次の人見の松まで、美しい樹林が続き、大きな石なあまり見られないが、巨岩が、この間に2個ほど現われる。筑波山のウリハダカエデが写真の様な姿は5月の連休頃、ここは雪国の高い山!樹皮は緑色で黒色の縞模様(マクワウリの皮の色)、葉は対生、先端は浅く3裂、基部は心臓型。

 
左:木々の間の展望 磐梯山?                   右:根を張った巨木

木々の間から、見事な雲海。どんどん視界が広がってくる、再び、綱場、今度はしっかり捕まって登る。アカヤシオが咲き、一気に明るい尾根に飛び出す。

雲海が見え、一本の背の高いブナ、三吉ミチギから美林のブナを見ながら登った展望の無いコースが、一変し、展望のコースになる。

 
左:枯れ木が青空!伸びる           右:雲海の先は飯豊連峰だろう

さらに上に出れば、人見の松、山登りは「来てみなければ分からいし」、今、ここに立っていないと得られない!

 
左:会津の山々、那須連峰、日光連山!                                右:浅草岳

しばらく、雲海の世界に感動。

 
岩場の尾根道、ヒメサユリが、お出迎え

人見の松からは、岩場の尾根、綱場を登ると、ヒメサユリが、可憐で美しい。

 
左:イワカガミ(岩鏡) イワウメ科                                    右:アカモノ(赤物) ツツジ科

ヒメサユリが消えると、今度はイワカガミとアカモノの群生地、お互い混ざり合わないが、群落が繋がって現われる。

イワカガミは山地の岩場と決まっている、葉の表面は光沢、尖った鋸歯、ヤマイワカガミはやや白色、アカバナヒメイワカガミは赤色の花を付ける。イワウチワは同じイワウメ科。アカモノはツツジ科シラタマノキ属の常緑小低木、別名:イワハゼ(岩黄櫨)、アカモノと言うのは赤桃がなまったと言われているように夏になると真っ赤な実を実らせ、食用にもなり、味はほのかに甘い。

  
左:イワカガミ  右:アカモノ(赤物) ツツジ科

イワカガミとアカモノが群生を過ぎると、綱場、右の展望は木々に覆われ期待できないが、左は広角の展望で凄い眺めです。会津朝日岳の周辺には浅草山、守門岳・未丈ケ岳、三岩石、会津駒ケ岳、平ヶ岳、燧ヶ岳、至仏山、荒海山、七ヶ岳、志津倉山、博士山、、、、

  
左:会津の山々、那須連峰、日光連山              右:会津駒ケ岳、平ヶ岳、燧ヶ岳方面

叶ノ高手(かのうのたかて)まで、稜線万歩。

 
左:会津朝日岳が見えてくる                            右:叶ノ高手

ここで稜線万歩は切れ、鞍部(沼)へまで約100bの下りになる、ただ、急降下ではない。

  
左:1本目の大クロベ               中央:12本目の間の古木                 右:2本目の大クロベ
朝日岳の大クロベ
1
本目の大クロベ:胸高幹周 365a、胸高直径 128a 樹高 18b
2
本目の大クロベ:胸高幹周 535a、胸高直径 170a 樹高 22b

叶ノ高手から1本目の大クロベに驚き、次の古木を見上げ、2本目の大クロベで、ビックリ。クロベ(黒檜)は日本特産のヒノキ科常緑高木、別名:ネズコ。ゴロウヒバ、クロベスギ、クロビとも呼ばれることがある。木曽五木の1つ。

                                 左:越後の山々                                   右:木々の間から会津朝日岳

ここの下りも見事なブナが続く、越後の山々が見え、ブナの間から会津朝日岳が見えている。

 
左:ムシカリ(虫狩)別名:オオカメノキ スイカズラ科                        右:タムシバ(辛夷) モクレン科

叶ノ高手から下って、ようやく鞍部へ、沼に残雪。ここにムシカリ、タムシバなどが咲き乱れる。ムシカリは葉の形が亀の甲羅に似てオオカメノキと呼び、ブナや針葉樹林帯に多い、枝が横に広がって花を付け美しい、葉が虫に食われて、ムシカリと呼ばれる、果実は赤から黒く熟す。タムシバは日本海側の越後の山に登ると決まって咲いている、雪の積もっている46月が花期で見頃になかなか出逢えない、つくば市に多いコブシより大きな花、コブシと違って花の下に葉は付かない。

 
左:鞍部 残雪沼                                              右:ショウジョウバカマ(猩猩袴) ユリ科

舌を噛みそうな長い名前のショウジョウバカマは、常緑多年草、葉は地に接し多数で光沢、ツバメオモトも同じユリ科で葉が似ている、二つとも雪解けと同時に咲きだす、ただ、ツバメオモトはやや乾いた林の床に生え、ショウジョウバカマは残雪の縁のような、ジメジメした所に生えている。

沼地の鞍部を過ぎると、ほぼ平坦な道がしばらく続く。

 
左:残雪を超える                       右:再び平坦 美林のブナが続く

ここに来て快晴、青空に似合うブナ、とても歩きやすい登山道が続く。

 
左:ウワミズザクラ(上溝桜)バラ科                            右:会津駒ケ岳がどんどん近くなる

美しいブナ、青い空、梅雨の晴れ間、この快晴は、長くは続かなかった!

青空に真っ白な花、ウワミズザクラです、小枝や花の付く枝は秋には落ちるそうです、果実は核果で黄赤色から黒色へ、果実酒といえば、ウメ、ガマズミ、サルナシ、マタタビ、ヤマモモなどが一般的ですが、最高の味と香りの果実酒は「ウワミズザクラ」と言われる、香りのよい、若い花穂と未熟の実を塩漬にした杏仁子(あんにんご)は、新潟県を中心に食用とされる。

 
熊ノ平避難小屋手前の雪渓

小屋の手前が熊ノ平で、アイゼンを付け、雪渓を登る、リボンがあって、難なく熊ノ平避難小屋

  
熊ノ平避難小屋と周辺のツルアジサイ(蔓紫陽花) ユキノシタ科

熊ノ平避難小屋に入ると意外と広い、玄関も綺麗、ゴミ一つ落ちていません。

小屋の前と裏にツルアジサイ、別名:ゴトウズル、葉は対生、鋸歯は細かく規則的、花に装飾花と両性花、装飾花は萼片4個で花弁状、両性花は5花弁、先端が融合してそのまま散る、果実はさく果、種子に翼。対比しての、イワカガミ(岩鏡)は葉は対生、柄が長く、あらい鋸歯、裏面は白味を帯びる、装飾花は萼片1個、中心部は小型の両性花。筑波山ではイワカガミが生えるが、ツルアジサイはまだ見ていない。

 
左:激しい登り                                       右:ベニサラサドウダン(紅更紗灯台) ツツジ科

熊ノ平避難小屋から、急登、山頂を目指す、山頂まで0.5`、ここがバイウチの高手

ベニサラサドウダンはサラサドウダンの変種、花の色が赤い、また、サラサドウダンより標高の高い場所に生え、湿り気の有る湿原周辺を好む、ウラジロヨウラクツツジと合わせ尾瀬にも多い。

 
左:バイウチの高手                            右:会津朝日岳雪渓

この雪渓、一週間前に、山開きが有ったが、既に時は過ぎ、雪は解け足跡は無い、見上げると、沢の横を登れば、行けそう、行ってみると、写真「右:会津朝日岳雪渓」の右の出っ張った上に出ると、その上の草付きにシラネアオが美しけ咲いている。

 
シラネアオイ(白根葵) シラネアオイ科

シラネアオイから会津朝日岳山頂はすぐである。

シラネアオイは多雪地の山へ行けばまず会える、一度見ると忘れない花、会津朝日岳にシラネアオイ、サンカヨウ、ツバメオモト(今日は花期後)と代表する雪国の花に会えます。

  
山頂付近と熊ノ平避難小屋付近

下山後熊ノ平避難小屋に着くと、今まで青空だったが、一気に雲が広がってくる。下山は叶ノ高手との鞍部から、叶ノ高手への登り以外、下りになる。

雨の降らない内に、下山、道は長い。まずは叶ノ高手との鞍部へ。

 
左:ブナの実                                          右:ウラジロヨウラク(裏白瓔珞) ツツジ科

ブナは5月頃、葉と同時に開花、雌雄同株で、雄花は、新枝の下部に数個の頭状花序が付き、垂れ下がる。雌花は、新枝の上部に、2つの花が付く頭状花序を、上向きに付ける。雌花の柄は太い、堅果は柄が短く、赤褐色で1011月に熟す、熟すと殻斗が4裂し、3陵のある卵形の種子が、2個出てくる。この種子には毒が無く、マツやオニグルミの実に次いでカロリーが高く、山の動物たちの格好の食料で、実の多い年にはクマ騒ぎは少ない。

ウラジロヨウラクは花が装身具の瓔珞(仏様の装身具や、本堂の天井などから下がっている、きらびやかな装飾品)に見立て、葉の裏が白いから、湿気のある草原(アヤメ平)や林の縁に多い、登山道の縁、林の縁ですね。

 
左:ヤマグルマ(山車)ヤマグルマ科 荒海山 に多かった                                            右:鞍部 沼に咲く花たち

ブナの横に、ヤマグルマ荒海山にも多く、会津の山々を歩いていると見かけます、今日はヤグルマハグマやヤグルマソウと‘ヤグルマ’の付く植物に出会います

 
    
  左:2本目の大クロベの根元                                          右:下山はガスだらけ!

鞍部から叶ノ高手へは下山時最後の登りになる、青空は無くなってしまうが、ここは自然林が多く飽きない登り、大クロベまで来れば叶ノ高手。

 
左:ハナヒリノキ(鼻嚏の木)ツツジ科 イワナンテン属        右:アカミノイヌツゲ 赤実の犬柘植 モチノキ科 

笑ってしますハナヒリノキは、鼻嚏とはくしゃみのこと、葉を粉にして殺虫剤として利用、このとき、くしゃみがでるので付けられた名前。つまり有毒植物、花は扁平な壺形で一本の花枝にたくさん付き、下から順に上に咲いていく、アブラツツジやアセビ、サラサドウダンも花は壺形ですね。

アカミノイヌツゲはモチノキ科でソヨゴ、クロガネモチ、モチノキ、ツルツゲ、アオハダ、ウメモドキと同じく果実が赤い。木の高さは積雪の深さに関連、常緑の葉は雪に保護される、積雪面より上に伸びないそうです。雌雄異株。

 
左:ヒメサユリ           右:タニウツギ (谷空木)
人見の松にて

タニウツギは、登山口から咲き誇り、登山道を飾っている、ヤブウツギは暗い赤色の花、タニウツギも葉が対生、花はヒメサユリ色で桃色。ニシキウツギは花が白から濃紅色にかわる、こちらは太平洋側に多い。

 
イワカガミとアカモノ

叶ノ高手からどんどん下ると、岩場のイワカガミとアカモノの群落、登った時、ここを下山に通過するのと思ったが、慣れてくると難は感じない。

 
左:ナナカマド(七竈) バラ科                   右:アオダモ(青ダモ) モクセイ科

ナナカマドの可憐な花、小花は復散房状に白い花、果実は秋に主役になって赤く熟し垂れ下がるが、台風時期に一致して落ちてしまう。

アオダモの別名:コバノトネリコ、表皮をむくと緑色の樹肌が現われる、葉は複葉で37小葉、鋸歯ははっきり、花は綿菓子のようにふかふか。

 
左:雪の重み                              右:クルマバハグマ

豪雪地の木々は重みで大きく曲がっている、この中から選ばれたものが巨木のブナに成長する。

 
三吉ミチギ

三吉ミチギ、低くなって晴れ、切れた水を補うには十分な水量、ブナが保持した水が流れ出る、美味しい!赤倉沢へ流れ出す。

 
左:ヤマブドウ(山蒲萄)ブドウ科                        右:ニリンソウ(二輪草)キンポウゲ科

頭上にヤマブドウ、秋には誰が先に見つけるか?ここは谷、遅くまで残雪、まだまだ見頃のニリンソウ

 
左:トチノキ (栃の木、橡の木)トチノキ科                                          右:ヤブヘビイチゴ(藪蛇苺)バラ科?

トチノキは山地の谷間に自生する、まさに、その環境。高さ35b、直径4bにもなる巨木、ここでも周囲の木々に比べると高く太い。枝を横に大きく広げるため、樹冠は広円形となり見事。

 
ヤグルマソウ(矢車草) ユキノシタ科

 
ヤグルマソウ(矢車草) ユキノシタ科

ヤグルマソウは大型多年草、葉は掌状に5裂、さらにするどい裂片、茎葉は3出複葉、沢沿いに下だる登山道の主役。チャルメルソウ、ウメバチソウ、トリアシショウマ、ダイモンジソウ、、など同じ仲間。

 
赤倉沢を飾るタニウツギ

  
サンカヨウ

 
サンカヨウ
良く見ると花は茎の先に3輪から15輪くらいまとまってつく。
白い花びらは6枚あり、花径は2aくらいである。
花の中央に黄色の雄しべと黄緑色の雌しべがある。

 
左:オガラバナ(ホザキカエデ) [麻幹花]カエデ科                                  右:ケルン

オガラバナはモミジの仲間、穂状の花でホザキカエデと言うそうです。

 
左:タニウツギ(谷空木)スイカズラ科                               右:雪に削られた跡

 
残雪が融けた後に、カタクリ、アズマイチゲ

 
左:オオバキスミレ(大葉黄菫)スミレ科                  右:ニリンソウ(二輪草) キンポウゲ科

 
左:ミツバツチグリ(三葉土栗) バラ科                             右:カタクリ(片栗) ユリ科

 
ミズタビラコ(水田平子)ムラサキ科
花を拡大すると、ムラサキ科のキュウリグサ属とあって、キュウリグサの花に似ている
キュウリグサは道ばたに多く、茎の先にサソリ形花序をだし、直径約2_の淡青紫色の花を次々に開く、花期は35月。
このミズタビラコは山地の水辺に生える多年草、まさに、ここはそんな環境、ムラサキ科の仲間は同じような形の花をつけるものが多いが,
ミズタビラコの特徴はまず先端がくるっと巻いた花序、キュウリグサは,道端や農耕地に生え全体に小型で,小花柄が長く下部の葉柄が不明瞭。
ミズタビラコの自生地は山地の水辺に限られ,小花柄はごく短く,下部の葉柄は明瞭。ただし,上部のものには柄がないものもある。
和名のタビラコはさまざまな植物に使われるがキュウリグサの別名で、ミズタビラコの場合は水辺に生えるキュウリグサの意だそうです。
キュウリグサ以外にタチカメバソウ(立亀葉草)、ホタルカズラ(螢葛)、ワスレナグサ(忘れな草)などが仲間

 
左:登山口駐車場(赤倉沢登山口)                               右:新潟福島豪雨災害の被害跡の復旧

国道289号の会津朝日岳入口から会津朝日岳登山口間の林道は、大雨で崩壊し、登山不可が続いたが、
会津朝日岳登山口から会津朝日山頂間はまったく問題は有りませんでした。

ひめさゆりの里「高清水自然公園」

 
第21回ひめさゆり祭り 福島県南会津町・南郷

ガイドブックによると:群生地入口など、中盤に花を咲かせるエリアを除き、群生地全体で開花が進んでおり、見頃を迎えています。見頃のピークは、来週中盤となりそうですが、つぼみが残りつつ、次々と開花が進む今が写真撮影には最適かと思われます。本日は、高清水自然公園ひめさゆり群生地前にて、「第21回ひめさゆり祭り」が開催されました。本町にゆかりのある堀下さゆりさんのライブをはじめ、たくさんの催し物がありました。本日は、若干、雨の心配もありましたが、比較的好天となり、たくさんの方々にお越しいただきました。ありがとうございました。
 
見頃のピークは、来週中盤となりそうですが、つぼみが残りつつ、次々と開花が進む今が写真撮影には最適かと思われます。 本日は、高清水自然公園ひめさゆり群生地前にて、「第21回ひめさゆり祭り」が開催されました。 本町にゆかりのある堀下さゆりさんのライブをはじめ、たくさんの催し物がありました。本日は、若干、雨の心配もありましたが、比較的好天となり、たくさんの方々にお越しいただきました。ありがとうございました。*
国道289号で祭りの旗に誘われました

 
ヒメサユリは花が咲き誇るには78年の歳月が必要だって。
種から育てて1輪の花を咲かせるのに最低でも4年はかかる、1枝に多く付ける株を探します。

 
群生地案内図を片手に、時間が有れば遊歩道で可憐な花をみたいものです。

 
ヒメサユリとワラビ
現生地にワラビが繁殖、ヒメサユリと共生しており、
ワラビの葉が、日陰を作り地温の上昇を防ぎ、またワラビの根がモグラの食害から守るそうです、
このワラビが、ヒメサユリの花を一段と高めている!

駒止湿原

福島県昭和村によると:昭和村と南会津町にまたがる駒止湿原は、ブナ林に囲まれた10数個の湿原が点在しており、その代表的なものが大谷地(約14ha)、白樺谷地(約5ha)、水無谷地(約8ha)で、国の天然記念物指定保護区域面積は148haあります。この3つの谷地を結ぶ木道と道路は約2kmです。この湿原は、地方公共団体が管理する国有財産で、1970(昭和45)年1228日に天然記念物保護区域として104.67haの国指定を受け、さらに天然記念物を含む周辺一体の自然環境保全のため、民有地56.711haの公有化を図り、2000(平成12)年37日に43.3291haの追加指定を受けました。駒止湿原の特徴は低層から高層へ3種類の湿原があり、幅広い種類の植物を見ることができるのです。 その数は471種類。4月下旬のミズバショウに始まり、初夏のワタスゲ、ニッコウキスゲが湿原一面を彩るさまは見事です。また、秋の紅葉シーズンも見どころ。全ルート、片道130分〜180分です。シーズンによってはクマに遭遇することもありますので気を付けて下さい。

そして、今は:ワタスゲ、レンゲツツジ、コバイケイソウが見頃をむかえ、他にツマトリソウ、ズミ、コマユミなども咲いています。ヒオウギアヤメ、ナナカマドも咲き始めた所です。ワタスゲは今週から来週にかけて一番の見頃で、一面ワタスゲの湿原です!

  
駒止湿原駐車場から
朝からこの駐車場は満杯、高清水自然公園を散策の人「駒止湿原駐車場は待たされる!」と言う、14時を回っており
ちょうど一台分が空き、スンナリ!聞くと「15時を過ぎると、ハイカーの姿は無くなる、、、」らしい。

  
左から:コバイケイソウ、ツマトリソウ、ツルアジサイ

 
:ズミ、レンゲツツジがアクセント                     右:木道&ワタスゲ

 
ワタスゲの世界、ニッコウキスゲはこの後主役

  
左から:大谷地出口、白樺谷地約0.4`・水無谷地約1.0`・駐車場約1.1`、駐車場へ
大谷地内は一歩通行になっている。。。。?の人の多い!

 
駒止駐車場付近

私の会津

下郷:流石山(標高1813b)・大倉山(標高1831b)・三倉岳(標高1888b)

南会津:荒海山・七ケ岳(標高1636b)・駒止湿原・田代山(標高1971b)・帝釈山(標高2060b)

桧枝岐:燧ケ岳(標高2356b)・至仏山(標高2228b)・尾瀬ヶ原・尾瀬沼・会津駒ヶ岳(標高2133b)・三ッ岩岳(標高2065b)

只見:会津朝日岳(標高1624b)・浅草岳(標高1586b)・蒲生岳(標高828b)

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