霞ヶ浦野外講座 かすみがうら市志戸崎 |
日程:2013年12月11日 (水)晴れ
霞ヶ浦志戸崎 7月下旬〜11月下旬
観光帆引き船が出航 ‘市観光協会’
内容: 冬の湖岸植物と漁業集落の変化
時間:9時〜15時30分
場所:かすみがうら市志戸崎
集合:霞ケ浦環境科学センター
その他:土浦駅東口から送迎バスを運行します(9時35分発)
徒歩:13,111歩
JR常磐線土浦駅東口からR48を左に出て、国道354に交差、右折し土浦バイパスに入る、途中国道354から離れ「かすみがうら市水族館」の前の広場に着く。 霞ヶ浦・堤防とR118の間が今日の野外講座活動のエリアです。 早速、刈込された公園の草むらに、二股状に2〜3本の枝のある穂を出したアメリカスズメノヒエが多く生えている。足元一面にムラサキサギゴケ(紫鷺苔、ハエドクソウ科)が無数に生え、取手のJR常磐線の陸橋に近くには白い花のサギゴケとムラサキサギゴケが同じ場所に生え、何故か白い花のサギゴケの方が少ないようです。
コガマ、ヒメガマ、ガマの内でヒメガマは上の雄花穂、下の雌花穂が離れているがコガマとガマは上の雄花穂、下の雌花穂はくっついている、コガモはガマに比べ花穂は小さく、葉の幅も狭い。上の写真に雌花穂が二個ついている。
ヨシの別名がアシ、枝分かれするのがセイタカヨシ、背が高いからセイタカヨシと言うが、写真の物も含めヨシより背の高いものは見つからない、葉はヨシの様に垂れ下がらない、また、葉がヨシより青々としている。近くのヨシで葉が茎の片側に同じ方向に付くものと、両側に付くものとがある、片側に付くものを片葉の葦と言う。先生の話では風向きなどの環境が影響しているとか、それにしても直ぐ近くに片側と両側に付く物が有って、環境ばかりとは言い切れないように思う。
つくば市の道路の分離帯にのよく生える、ススキの原のように見えるチガヤの群生、この季節尾瀬ヶ原はスッポリ雪の下、ここは草紅葉がまだまだ綺麗です。 足元にはホトケノザ(仏の座 シソ科)のロゼット、ロゼットってバラに花を上から見た形、花を咲かせているホトケノザも有れば、閉鎖花の物も見つける、キッコウハグマ(筑波山に多く、開花を探すがなかなか見つからない)、フタリシズカ、ツリフネソウ、ミヤマカタバミ、キキョウソウ、スミレなどに閉鎖花を見る。散歩道に並んで咲くのがヒメオドリコソウ。
ウラジロチチコグサのロゼット、葉はヘラ形、裏面が白毛が密生で白く見える。 ロゼットの観察は冬の農耕地雑草 観察会森林インストラクター茨城主催2013/12/7を参照
ヒメジョオンと比較される、ハルジオンは茎が空洞でつぼみのとき花序がうな垂れる。写真のロゼットはハルジオンは花が咲く頃でも残るが、ヒメジョオンは開花時に枯れてしまう。
ハハコグサのロゼットは葉がエラ形、ポツンポツンと生えている、我が家に畑にはハハコグサが生えチチコグサは今のところ生えません?
散歩道、春一番で穂を出すのがスズメノヤリ、米粒大の地味な花、大名行列の毛槍に似ている、江戸時代前の名前は?
シラカシの芽は複数だがタブノキは一個、春の若葉は赤みを帯び美しい。葉は互生で枝先に集まる。葉身は倒卵状長楕円形で先端が尖る。厚い革質で表面は光沢がある。縁は全縁。
イボタノキ、ネズミモチ、アオギリ、リョウブ等がトウネズミモチに似ている。ネズミモチとの区別は、葉が大きく、脈が透けて見える。
今日写真の一本だけがネズミモチ、確かに脈が透けて見えません! ネズミモチとトウネズミモチの違いは
ツゲはツゲ科で葉は対生、雌雄同株、枝先や葉腋に淡黄緑色の花、果実は角状の花柱が残り中に黒い種がある。イヌツゲは互生、雌雄異株、葉腋に小さな白い花、果実は球形で黒く熟す。
ウメモドキはモチノキ科で赤く熟す。ツルウメモドキは雌雄異株で5〜6月葉腋から小さな集散状の花序、淡緑色の小粒の花1〜10個。運良く雌株、黄色に熟し3裂。マユミは4裂、ツリバナは5裂です。先生は「破裂はツルウメモドキ、マユミ、ツリガネソウ:345と覚えれば!」と教えてくれる。
別名:ビナンカズラ、実(サネ)が美しい葛(アズラ)、筑波山の薬王院コースや宝篋山で見かけ、また霞ヶ浦湖岸での見かけ、植物観察は山・海・湖岸・・に限らず面白い。果実はイチゴが逆さに垂れ下がった様です。
足元にも落ち、まだまだ数多く枝になっている、海岸近くに多く生えているとか、四方に広がり直ぐに判る。新しくのびた枝の葉腋から複集散花序、淡紫色の小花が多数、黄色に熟し写真のように葉が落ちても実は残る。
日本では河川の復元事業やビオトープ(水田耕作環境)などに用いるため植えられた。ところが切れ藻などで簡単に殖えるため、各地で逸出して侵略的外来種となって水田近くの池沼、溜池、河川、水路に密集し繁殖、害を生んでいる。雌雄異株、日本では雌株のみで地下茎で栄養繁殖。
雌雄異株、我が家のアオキは赤い実が成らないが、通学路を挟んだ林に立派な赤い実が付く、でも雄花は雌花に比べ豪華で綺麗です。ハナイカダ、ミズキ、ハナミズキ、ヤマボウシ、サンシュユが仲間、アオキもハナイカダも加波山、宝篋山で良く見かけます、特にアオキは凄い!
丸っこい葉がエゾノギシギシと先生、
茎や葉柄、葉の中脈がしばしば赤みを帯びる。葉は卵状楕円形〜長楕円形で基部は心形。裏面の脈状には毛状の突起があり、ふちは細かく波打つ。茎の上部に総状花序を多数だし、淡緑色の小さな花を輪生状につける。花は両性花。下部のふちに刺状の突起がある。外側に面した内花被片の中央はこぶ状にふくれ、そう果を包んでいる。花期は6〜9月。似たものにスイバ、ギシギシ、アレチギシギシ、ナガバギシギシがある。
雌雄異株。根生葉(ロゼット)は長楕円状披針形で長い柄がある。葉の基部は矢じり形になる。茎の中程につく葉は柄がなく茎を抱く。茎の先端に小さな花を輪生した花穂をつける。雄花の雄しべは6個。雌花の雌しべは赤紫色の糸状になる。花には6個の萼片があり、雌花では、花のあと内側の3個の萼片が広楕円形、全縁の翼状となり、3稜形のそう果を包む。瘤体は形成されない。花期は5〜8月。私の小さい頃は塩を付けて食べたものです!
アレチギシギシ、ナガバギシギシ?エゾノギシギシ、スイバでは無いようです。ナガバギシギシは根生葉は長楕円形で縁は縮れて波打つ。茎葉も縁が波打ち、基部ははくさび形〜切形で柄がある。そう果を包む翼状の内花被片は全縁。帰化植物。
水田の畔などでよく見られるヒロハホウキギク、ホウキギクは茎の下部はヒロハホウキギクと同じように赤いが、花序の先の茎は赤くならず、緑色が多く、花序枝の角度も鋭角で、花序の先が尖って見える。ヒロハホウキギクの頭花はは薄いピンク(淡紅紫)色でやや大きくて目立つ。ホウキギクの頭花は白色からほんのわずかに青色を帯び、大きさはヒロハホウキギクのやや小さいものと同じくらいの大きさのものが最大で、かなり小さいのが普通である。
枝は直立又は半直立で、他物に寄り掛かる。樹皮は黒紫色。新枝は緑色。托葉の基部に、対になった鋭い刺がある。葉は奇数羽状複葉で互生する。小葉は5〜9枚、卵形、長楕円形で、鋭い鋸歯がある。頂小葉は側小葉より少し大きい。表面にはしわがあり、光沢はない。裏面には軟毛がある。葉軸には軟毛のほかに小さな刺もある。枝先の円錐花序で白い花を多数つける。果実は卵球形で赤く熟す。花期は5〜6月。 テリハノイバラに似ている、葉の光沢、托葉の形などで区別できる。茎は地をはって長くのび、よく枝分かれする。枝は無毛でまばらにカギ状の刺がある。葉は奇数羽状複葉で互生する。小葉は2〜4対あり、頂小葉と側小葉はほぼ同じ大きさで楕円径〜広倒卵形。ふちには粗い鋸歯がある。先端は丸いものが多いが、尖るものもある。革質で厚みがあり両面とも無毛。表面は濃緑色で光沢があり、裏面は淡緑色。側小葉には柄はほとんどない。ふちに先端が腺になった細かな鋸歯がある。枝の先に白い花を数個つける。果実は偽果、卵球形で秋に赤く熟す。花期は6〜7月。先生も「茎は地をはって長くのびる」点を説明、ここにはノイバラのみ生えている。
葉は対生、花期は5〜7月、甘い香りの花、初めは白いがだんだん黄色くなる、同じ枝に並んで白・黄色の花が咲き、金銀花と言われる。果実は液果で9〜12月黒く熟す。
尾瀬の入口、戸倉周辺にはサワグルミ、オニグルミは茨城県土浦市宍塚の「宍塚大池」に遊びに行ったとき、可愛い雌花をみている。
私の散歩道稲荷川岸によく生えているが、毎年伐採され赤い果実が少ない。庭にヤコウカは同じナス科で別名:ヤコウボク、夜咲いて芳香を放つ。
赤芽柳は新芽や若葉が赤味を帯びる、フリソデヤナギ(ネコヤナギの雑種)も別名も冬芽が赤いのでアカメヤナギというのだそうです。
写真の様にアカメヤナギは葉が丸い。ネコヤナギは芽を膨らませているが、こちらはまだまだ!
ニシキギ科は秋を美しく飾る、雌雄異株、花は5〜6月に咲くが人目には触れない、朔果は、淡紅色に熟すと4つに裂け、仮種皮に包まれた、赤い種子が現われる。秋から冬に目立つ。赤い仮種皮が、ニシキギ科の果実の特徴といえる。尾瀬の沼田街道にはニシキギ科が数多く楽しめる、家内と沼田峠からノンビリ散策。
6月の苗代の頃赤く熟すので、苗代苺と言う、散歩道にはモミジイチゴが生え。黄色く熟し味はこちらの方が美味い。
池のある公園、街路樹に植えられ、細い枝は垂れ下がり、太い枝は斜めに伸びる。ヤナギ科は雌雄異株、雌株は少なく、アカメヤナギの様に自然に繁殖せず、挿し木、写真も含め霞ヶ浦湖畔や近くの公園、銀座のヤナギ並木も植えたものである。
田んぼの中に群生、10月発芽、ロゼットで越冬、春に花を咲かせる。花は十字の4弁。苗代に種籾(たねもみ)を播く前に水に浸ける頃に花が咲くので「種浸け花」となったという。
葉に長い柄があるロゼット、枝を分け、先端に光沢のある黄色い5弁花をつける。花のあと花床は大きくなり、楕円形の集合果になる。そう果はレンズ状にふくらんでいる。花期は4〜5月。綺麗ですが、ご覧の通り田んぼ一面。
アメリカ原産の帰化植物。道ばた、空地に生える。茎は暗紫色で、4稜があり角ばり、高さ0.5〜1.5mになる。葉は長い柄があって対生し、下部では2回3出複葉、上部では3出複葉で、小葉はすべて有柄で卵状披針形。先端はとがり、縁には鋸歯がある。5〜7小葉の複葉になることもある。頭花は黄色で、上部の枝に1個ずつつく。舌状花は小さく、あまり目立たない。総苞片は6〜12個あり、葉状で大きくて目立つ。上部の幅が広く、先端には下向きの刺のある芒状の冠毛が2個ある。花期は9〜10月。
水面をバックに撮影すると、風流!
先生見つけた瞬間「オオアレチノギクよね!」と教えてくれる、鋸歯を持つ線形の葉を持ち、直立した茎が伸張して高さ2.0m近くまで成長します。葉は、両面に短毛が密生して生えており、葉を触るとすべすべとした手触りがします。また下部の葉腋に多数の小さな葉を形成し、庭先の菊以上に茎がごちゃごちゃした感じがします。庭や畑の縁に生える菊は邪魔で花が終わると切られます、写真の数株は自然に枯れそう! ヒメムカシヨモギがそっくり、茎と葉の主脈、葉縁部に白色の長毛がまばらに生えているのが特徴で、葉を触るとザラザラとした手触りがします。
霞ヶ浦の田んぼに花期の頃4〜5月に遊びに来ると、花茎は1〜3回ほど枝を分けて、先端に黄色の舌状花からなる頭花をつける鮮やかです。そう果は先は細長くとがり、冠毛。ところがこの寒さでもまだ開花、冠毛も見せている。
キツネノボタンも花期にこの辺りに来ると、オオジシバリと共演して綺麗です。仲間にケキツネノボタンがあり、全体に開出毛が多く、小葉の幅が狭く、鋸歯が鋭く尖るが、区別しなくても良いみたいです。またウマノアシガタも似ているが葉が3〜5裂、キツネノボタンは葉が3出で区別。タガシラは果実のトゲがほとんど目立たず紡錘型。
筑波山周辺にはユウガギク、ノコンギク、シラヤマギク、カントウヨメナなどが見られます、でも今年はシラヤマギク目立ち、以外はあまり見かけませんでした、筑波高原キャンプ場から国民宿舎「つくばね」・つつじヶ丘方面辺り野菊が数多く咲き誇ります。
葉は長楕円形または狭卵形で先はとがり、鋸歯はない。葉の表裏とも無毛。集散花序に淡紫色、まれに白色の花をつける。花冠裂片の基部、花喉部が淡緑色を帯び、裂片がそり返る。雄しべは5個で花柱を包み、直立する。液果は紅色の球形。種子は扁平、淡褐色、周囲に翼がある。花期は8〜9月。これと似ているヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)は互生し、卵形。茎や葉には柔らかい毛が密生する。花のつく枝は葉と対生し、ふたまた状に枝分かれする。下部の葉は深い切れ込みがある。葉は変化が大きく分裂しないものから3裂、5裂するものなどがある。花冠は白色で5個の花弁はそり返る。果実は液果で赤く熟す。花期は8〜9月。 ここ、歩崎海岸(ひとざきかいがん)は霞ヶ浦大橋を渡れば行方市、かすみがうら市で霞ヶ浦に一番出っ張った所に位置し、初日の出が美し場所、今年は筑波山女体山から、2014年はこの湖岸が候補になる。
植物観察後は、漁業集落の変化を学ぶ、10年前は出島村、植物観察の崎近くに歩崎観音が祀られ、現在は埋め立てられ芝生の公園、昔は映画館、パチンコ屋もあって、旅館の営業、、この中心は湖岸は漁師の船着き場というより回漕問屋の発着所。漁師の船着場は水族館近く、湖水浴場もあった。 昭和40年代護岸工事、砂浜も消え、アオコの発生、水質悪化、1974(昭和49)年湖水浴場は廃止、、、帆引き綱漁法の発明、、、、、、昔はとても繁栄、今は見る影もない。。。 帰り、土浦駅まで送ってもらう、土浦協同病院は大規模な建設が始まっていた。 |
|