小寒の翌日 筑波山の正月を楽しむ!  筑波山標高:876b)
薬王院コースから女体山・男体山・自然研究路を周遊

日程:201416日 (月)晴れ

年明け6日、初詣で筑波山神社へ向かう人々は多いが、女体山、御幸ヶ原、男体山、自然研究路を歩く人は少ない。
筑波山きっぷ」のパンフレット等では「御幸ヶ原コース・白雲橋コース・迎場コース・おたつ石コース」がハイキングコースとして紹介されている。
 
筑波山登山コースは「薬王院コース、深峰歩道、女体山・キャンプ場コース、東筑波ハイキングコース」(裏筑波コース)がある、この他に地元の人達はコースを組み合わせ楽しんでいる。一日も欠かせず3千回以上になっても続けている人(東日本大震災当日や台風が荒れ狂う日も続けている)、他に3千回以上と言う人は大勢、今日出会った自称「山姥さん」は筑波山の道という道を全て駆け巡っていると言う、彼女の後を追うのが大変でした、可愛い人で自称とは大違い!

女体山から加波山方面を望む

年末年始は天候続き、山姥さんの話では「やや赤く染まった初日の出」だったようです、勿論、ケーブルやロープウェイは使わず、つつじヶ丘と筑波山神社からでもなく、静かな裏筑波コースを登っている、私も2013年の初日の出は筑波山女体山で女体山・キャンプ場コースを登り、女体山直下のササ薮に身を隠し待った。筑波山の初詣は寒さい。

 

登山口の椎尾薬王院「標高200mの椎尾山中にあり、延歴元年(782年)最仙上人が開山したと伝えられる古刹です。全山が樹齢500年に及ぶスダジイの樹叢に覆われ、その中に県指定文化財になっている荘厳な三重の塔が建てられています。」

コース:薬王院コース  

つくば市城山4:50=(国道408)⇒田中国道125交差点=(つくばバイパス・R14R41)⇒真壁町椎尾:薬王院・つくし湖入口=(林道)⇒椎尾薬王院:手前に薬王院駐車場、先に登山者用駐車場10:05―(0:08)→三叉路10:13―(0:29)→鬼ヶ作林道出合(薬王院コース合流)10:42―(0:10)→二分点(下)10:52―(0:05)→10:57急な丸太の階段11:16二分点(上)11:16―(0:02)→坊主山入口(下)11:18―(0:05)→11:23坊主山(丸山)(標高:1710b)11:33―(0:03)→坊主山入口(上)11:36―(0:05)→男の川コース分岐11:41―(0:04)→三叉路・自然研究路出合11:45―(0:17)→展望台12:02―(0:07)→小さな神社・NHK鉄塔12:09―(0:01)→12:10男体山山頂(標高:871b)12:13―(0:03)→御幸ヶ原・自然研究路分岐(立身岩へ)12:16―(0:04)→12:20立身岩12:27―(0:02)→御海入口12:29―(0:04)→筑波山神社・男体山分岐12:33御幸ヶ原12:33―(0:03)→深峰歩道コース分岐(御幸ヶ原:女体山側)12:36―(0:05)→せきれい茶屋12:41―(0:09)→12:50女体山山頂(標高:877b)12:55―(0:04)→ガマ石12:59―(0:07)→13:06御幸ヶ原13:19―(0:21)→三叉路・自然研究路出合(薬王院コース出合)13:28―(0:05)→坊主山13:33―(0:21)→大木のモミ13:54―(0:11)→鬼ヶ作林道出合14:05―(0:21)→鬼ヶ作林道出合(薬王院コース合流)14:26―(0:20)→14:46椎尾薬王院:登山者用駐車場14:511451<薬王院駐車場に移動し椎尾薬王院初詣>15:04⇒自宅へ

 

薬王院への初詣客が大勢で混むかも、その心配は無く、薬王院には駐車場が複数あって、手前に薬王院駐車場、先に登山者用駐車場ですが、登山者用駐車場に数台停車以外ガラガラ!

アオキやシダが密集する神社独特の大木が茂る登山道を登り始める、56b入ると薬王院へ下る石段がある、薬王院の駐車場を利用し、神社を参拝してから筑波山へ登る場合はこの石段を登ってくる。

 

緩やかに登って、大きく左右にカーブするとまもなく三叉路、右筑波山の道標、左の道は藪道で行き先不明、直ぐに小さな木製の橋を渡る、アオキは赤い実を付け、ニワトコが芽を膨らませている。

 

雑木林が続き、時々アカマツが混ざる。

ひたすら、良く整備された登山道を行く、立派なクロモジ、実をまだ付けたムラサキシキブ、花芽を膨らませたヒサカキ。

<サカキ・ヒサカキ:ツバキ科>

サカキ 榊 神事に使われ、常緑樹でよく茂るので栄える。縁は全縁でギザギザしていない、表面は光沢。67月白い花を下向きに14個開く、果実は球形で黒く熟す。

ヒサカキ 非榊 姫榊 サカキでは無く、葉がサカキより小さく、鈍い鋸歯でギザギザしている。またサカキは関東以北では生育していないのでヒサカキを神事に代用する。34月葉腋に白い花を束生する、果実は球形で黒紫色に熟す。

尚、シキミはモクレン科、ミヤマシキミはミカン科、暖地の海岸に生えるハマヒサカキはツバキ科、マサキ・ツルマサキ(男体山)はニシキギ・マユミ・ツリバナ・ツルウメモドキと同じニシキギ科

 

やや、傾斜が増し、丸太の階段が多くなり、明るくなって、、、飽きた頃に鬼ヶ作林道に出合う、山頂まで1.622b。

この鬼ヶ作林道は右に向かうと筑波山梅林・筑波山神社に通じ、左に向かうと深峰歩道登山口・筑波高原キャンプ場・国民宿舎つくばねやつつじヶ丘に通じ、筑波山をグルリと一回り、富士山の「お中道」は大沢崩れで遮断されているが、ここは完全につながっており筑波山の全登山コースを結び、多くの愛好家が歩いている、特にアジサイやサラシナショウマの頃は花が咲き乱れ、山頂への登山道と組み合わせて年数回私も散策している。都心から来られ一回りしても日帰りが可能げす、バスで来られる人は筑波山神社入口バス停から歩くのが良いし、車の人は、筑波高原キャンプ場の無料駐車場を利用したいものです。

林道から筑波山を目指します、登山道は幅が狭く、一人通過分、まもなくアカマツ林が現れ、鬼ヶ作林道沿線や真壁町羽鳥の山麓にこのアカマツが多く見られます。

アオキが減って周囲にミヤマシキミが多く生え、雌雄異株、実と35月に開花する花芽が同時に見れます。筑波山では表より裏の中腹に多いようです。

ミヤマシキミはミカン科、同じように登山道にモクレン科のシミミが開花は34月ですが花芽がだいぶ膨らんでいる、薬王院コースは西日が長く辺り成長が早いのかも、薬王院から筑波梅林間はミカン狩りで有名です。

足元にジャノヒゲが多くなってくると、薬王院コース、筑波山登山コース中で最も急で長い丸太の階段が現れる。この階段が始まるちょっと手前に左から藪道「二分点(下)」がある、これは階段を避ける道だが下り専用です。

10歩進み数秒休み、ひたすら登って約20分、筑波山神社からの御幸ヶ原コースで男女川源流を過ぎ大木のスギ林を抜け、自然林が美しくなるとピッチの短い丸太の階段になるが、ここはさらに急で長い。

展望も期待なく、ジャノヒゲも上に登ると実が落ち、だんだん少なくなり、見るものと言えばイヌガヤ、カヤは高木で葉の線形でかたく先が鋭く尖がるが、イヌガヤは普通56bと低く、葉は線形でやわらか、触っても痛くはない。

長い階段を休み休み登ると巨岩が並び隙間がある、この岩を超える人の為に矢印が示される、階段はここで左折し、ジグザグになって、筑波山まで1.092bの道標、道は二分「二分点(上)」して、左は「二分点(下)」に続く、階段を避ける道だが急降下の藪道でお勧めできない、ひたしら、階段を下る人が多いのもうなずける。

 

二分から右へ、まだまだ階段は続くが傾斜は上を見上げるほどのモノではないが、先のダメージが残り「マダかよ!」と言いたくなる。標高670b・筑波山まで0.942bの道標から少し進むと標高710bの坊主山登り口、薄い踏み跡があり、左折する、スギ林に入ると登山道は明瞭である。

山頂からの展望は無いが、おむすび岩が山頂(標高:710b)の中央にある、愛犬を連れた、お爺さんに坊主山のお話を聞く、加波山にも良く登られ一枚岩を自慢!

この坊主山+双耳筑波山(男体山、女体山)を合わせ、桜川市から見ると綺麗な三山に見えます、ミヤマシキミに飾られた登山道を筑波山に向けてちょっと坊主山入口(上)、長い階段の後別れた登山道が合流する。

スギ林から抜け、筑波山・男体山が見えてくる、左から男の川コース(延命水で有名)が登っており、標高710b・筑波山まで0.566bの道標、坊主山(標高:710b)・男体山(標高:871b)・女体山(標高:877b)。

大木のリョウブ、ノリウツギはリョウブと似た花を付け、葉が対生・輪生で筑波山で多く生え、このリョウブの葉は対生で、筑波山や加波山に多く生え独特の木肌です。

リョウブ、ブナ、イヌブナ、ミズナラ、ノリウツギ、ヤマザクラ、ヤマツツジ等の登山道を行くと、自然歩道右回り0.8`・左周り0.5`・薬王院2.5`の道標、右に曲がると研究路の案内図、筑波山四季の花、大石重ねと続き、研究路に入ると東屋が見えてくる。

筑波山で発見・命名された植物の説明版:ツクバトリカブト・ホシザキユキノシタ・オオナルコユリ・ツクバキンモンソウ・マルバクス(筑波山神社)等写真で紹介されている。

東屋の右を通過。

男体山を一回りする自然研究路、御幸ヶ原から男体山に登るけど、何故かここを歩く人が少ない、花期は多くの植物が次々と咲き面白い、この時期も山道の魅力タップリである。

こんな急坂、石段は傾いているが、東日本大震災に影響では無く、古道化の始まりで、とても良い感じです。

自然歩道は木々の種類が多く、新緑・花期・紅葉シーズン、雪が降った翌朝は樹氷が見れ、筑波山の魅力ポイントです。

木の花・木の実の看板、やがて、木々の間から広がる展望、晴れていると浅間山、富士山が雄大に見え、登って来た坊主山は低い位置になっている。

登り詰めると、登山道から離れ展望台、休日以外ここに立ち寄ると地元の人々の以降の岩場になる、6日正月登山は終わり、今日は地元の愛好家が集まっていた、条件が整えば正面に富士山、東京スカイツリー、右に浅間山、赤城山、関東平野が広がって、左には霞ヶ浦。

一旦自然歩道に戻って、右折し上に向かう石段を登り始め、東屋に着く手前左にNHK鉄塔・常陸帯神社経由の男体山山頂に向かうルートがある、雑木林の藪道だがヤマツツジの花期には素晴らしいコース、直ぐに東屋を見て、小さなピーク、頭上に男体山が見え、声が聞こえる、一旦鞍部へ降り、美林のブナ林を登る、両手を使って岩場登り、時々上から下る人、男体山から御幸ヶ原へ下るコースは急な岩場で、このコースが安全、NHK鉄塔の保守道になっている。

岩場を超えると、NHK鉄塔の脇に出て、反対側の自然研究路から登ってくる道と合流し、上に出ると常陸帯神社が祀られている。

常陸帯神社は縁結びの神様とのことです「常陸国鹿島神社で、正月14日の祭礼の日に布帯に男女が各々その意中の者の名を書いたものを神前に供え、禰宜(ねぎ)(職名で神職)がこれを結んで縁を定めた帯占。鹿島の帯。」とのことです、最近新しく建て替えられ初詣も行われていました。

男体山の裏側の切れ込んだ谷を見下ろし、男体山御本尊が祀られる男体山山頂(標高:871b)に飛出る。

関東平野は薄い雲で富士山や東京スカイツリーは見えません、初めて登った人々は広い展望に感激の声!

胸にJKのマーク「つくば国際大学高等学校」の軟式野球部、話によると部員は80人の初登山、ホームページを見ると「何に対しても感謝の気持ちを持てる人間形成」とある、登山マナーも良く今年の更なる飛躍を期待したい!

 

男体山の日陰の岩場、そっと春を待つホシザキユキノシタが密集、誰ひとり足を止める人はいない地味な植物、案内が足りないのだろう。

御幸ヶ原から男体山に登る、同じ登山道を引き返す人が多い、山頂から急な岩場を引き返し、小さな広場に下って、直ぐ左に戻らず、右の狭い岩場の道を下ると、直ぐに自然研究路に出合い、右折すると先の展望台に戻ってしまうので、右折する、つくば国際大学高等学校の二人を誘って、自然研究路の立身岩を案内する。

自然研究路からちょっと外れるが、立身岩に登れば、大展望が得られ、女体山からと違った興奮を得られます、ロッククライミングの残骸の鎖が有るのも驚き!

自然研究路の戻り右へ、クマシデ、ミズナラ、ブナの名札をブル下げられた木々がある、石段を下ると御海入口がある、初めての人は数分で御海だから立ち寄りたい、だが、戻りは急坂!

続いて頭上注意の倒れた大木、続いてウリハダカエデ、アカガシを見る、このアカガシもブナ科、材が赤みを帯びるから、自宅の散歩道にはシラカシが多い、これもブナ科で葉の裏面が緑白色。

自然研究路は終わると御幸ヶ原で筑波山神社からの登山道が登ってくる、ケーブル筑波山頂駅、コマ展望台(3日も今日も回転しない!故障?)と続き、山頂売店が続く、加波山方面と日光連山の展望が素晴らしい。

御幸ヶ原から美林のブナを見ながら女体山を目指す。

高い木の枝に絡んで赤みを多く付けているのがツルウメモドキだろう、セキレイ石、ここに、せきれい茶屋が建ち山頂売店で一番標高が高い、とい訳で3日、四人の孫と遊びに来た時はここで昼食、決めては「おにぎりの持ち込みok」、また暖かい日はセキレイ石の前でテーブルを囲む事が出来る。

続いて気になるのがガマ岩、一発で口の中に小石を投げ込めば願い事がかなう!

ロープウェイ女体山駅と筑波高原キャンプ場からの道が合流し、女体山御本堂が建つ標高877bで筑波山最高峰、360度のパノラマ。

3日は超満員、今日は見える霞ヶ浦の「かすみがうら市」からやって来た女性二人(親子なのか兄弟?友人か?)のみ、シャッター押しを頼まれる、彼女達と展望を楽しむ。

晴れていれば、関東平野の向こうに富士山、霞ヶ浦の向こうに太平洋、加波山の左奥には日光連山が見える。

つつじヶ丘から徒歩で上がり、帰りはロープウェイで下る彼女達を送り、セキレイ石の先は何時も混むのに全く人が見えない。

ブナ林のベンチで昼食中の一家族のみ、御幸ケ原もパラパラ、男体山に向かって半時計周りに自然研究路に入る一周は1.4`、椎尾山薬王院までは3`。

御幸ヶ原から離れると人の姿は無い、エゴノキ、ブナ、ミズナラ、リョウブや落葉樹の紅葉・黄葉の看板を見ていると、早足で横を摺り抜け「野鳥の写真ですか。。。?」

まもなく自然研究路は薬王院コース分岐へ、羽鳥道から登り藪こぎを単独でこなし下山、男の川コースを下山かと聞くと、男の川コース分岐を通り越し、坊主山へ。

  「坊主山から薬王院の方に下る道が2本、薬王院に近い道と遠い道がある、、」と言う「遠い道に下る」ので彼女について下る。

 

坊主山から左は薬王院コースへ、同じ鬼ヶ作林道に下る薬王院コースに近い道と遠い道が中央と右にある、右の道、彼女から見れば羽鳥道に近い道を下る。

良く踏まれ快適、薬王院コースの長い階段に比べても数段上の立派な登山道、美しい樹林帯、ミヤマシキミがとても美しく、筑波山・加波山・雨巻山の中でも12を争う。

彼女は自称「山姥」さんだと言いながら、大木のモミの木にすがりつく「これって筑波山では一番大木で護神様!」と言う、山姥さんが言うのだから間違いであるはず無い。

どんどん下ると鬼ヶ作林道、山姥さんは羽鳥道へ、「さようなら」、きっと近いうちに再開しそうな気分。

この鬼ヶ作林道は

自然研究路御幸ヶ原―筑波山ユースホステル―みかん園―薬王院―酒寄」

「真壁町―伝正寺―きのこ山―上曾峠―湯袋峠―裏筑波野営場(筑波高原キャンプ場)―薬王院―酒寄」

を結ぶ関東ふれあいの道が通過する、勿論、ユースホテルは今や旧になったが林道に立つ道標は元のまま、酒寄駅とか真壁駅とか、、、。

その道標「酒寄駅5.0`・山頂(御幸ヶ原)2.8`」を見て、直ぐに、ベンチの有る休憩所で関東ふれあいの道の地図版がある。フユイチゴ、コマユミ、ガマズミ(霜が降りると白い粉をふいて甘くなる、既に甘みの時期過ぎている)等まだ数個の実を付けている。

林道はほとんど平だが、やや登りになると「薬王院に近い道」が坊主山から下っており、薬王院コースに合流し、朝登った登山道を下る、御幸ヶ原から薬王院まで出会った人は山姥さんだけでした。

薬王院から車で、みかん園を経て鬼ヶ作林道に入れるし、みかん園から右に入ると筑波山梅林・筑波山神社へと続く。

静かで、誰も見えない椎尾山薬王院(しいおさんやくおういん)境内、ブナ科のスタジイの大木が数本、驚く大きさ!

人々から忘れられたか様な静けさ!

薬王院本堂(市指定文化財)、薬王院三重塔(県指定文化財)、薬王院仁王堂(市指定文化財)で薬王院三重塔は椎尾山のシンボルで訪れる人を魅了。

椎尾山は標高256bで筑波連山の支峰の一つですが加波山・筑波山の縦走路からは外れている、直ぐ下の湖はつくし湖で霞ヶ浦用水の人造湖で霞ヶ浦から筑波山の下を抜け給水している、霞ヶ浦の浄化とこの地区の水確保!映る筑波山は逆さ筑波

参道を下る石垣は筑波山の自然研究路より、怖い!地震で傾いたのかも知れない。



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