エゾリンドウ・オヤマリンドウを求めて峠ノ茶屋から三本槍岳を往復
  朝日岳(標高1896b)三本槍岳(標高1917b)  


日程:200798日 晴れ (台風9号上陸の翌日)
エゾリンドウ、オヤマリンドウが咲く那須連峰

1998/9/12富士山展望

 



茶臼岳の斜面に咲く エゾリンドウ

コース

つくば市5:00=(国道294408号)⇒下館=(国道408号)⇒宇都宮=(国道4号)⇒矢板IC=(東北自動車道)⇒那須IC=(那須街道経由)⇒8:00峠ノ茶屋駐車場8:15―(0:50)―>峰ノ茶屋9:05―(0:10)―>剣ヶ峰と朝日岳間の峠9:15―(0:15)―>朝日岳西肩9:35―(0:10)―>熊見曽根(隠居倉分岐)9:45―(0:10)―>19009:55―(0:10)―>清水平「三本槍岳1.5`・熊見曽根0.7`」 10:05―(0:10)―>北温泉分岐10:15―(0:10)―>スダレ山と三本槍岳鞍部10:25―(0:10)―>山頂手前の窪地10:35―(0:10)―>10:45三本槍岳山頂11:00―(0:20)―>北温泉分岐11:20―(0:10)―>清水平11:30―(0:20)―>190011:50―(熊見曽根は巻く 0:10)―>12:00朝日岳西肩12:10―(0:05)―>朝日岳12:15―(0:05)―>朝日岳西肩12:20―(0:25)―>剣ヶ峰と朝日岳間の峠12:45―()―>13:00峰ノ茶屋13:30―(0:40)―>14:10峠ノ茶屋駐車場14:20⇒大丸温泉⇒北温泉入口⇒殺生石⇒足湯(15分ほど)⇒那須湯元郵便局⇒南ヶ丘牧場⇒坂室健康の湯グリーングリーン「休憩1時間ほど」=(坂室街道)⇒黒磯⇒黒羽=(国道294号)⇒益子・下館=(国道408号)⇒20:15つくば市

 

 リンドウ(エゾリンドウ、オヤマリンドウ)の那須とのこと、お花の友人と彼女の友人を乗せ一路那須へ、昨日は台風9号が関東を直撃した、那須地方もその影響は大きいだろう、ところが台風被害は目に入らず北上する、宇都宮から国道4号に入り、矢板ICから東北自動道に入ります、ガラガラ、那須ICから那須街道を真っ直ぐ北上、一軒茶屋を経て、有料道路(360円)に入り、那須ロープウェイの始発(8:00)を見て、登り切れば峠ノ茶屋の大駐車場に到着、トイレは仮設になり従来のトイレは閉鎖。

 50台ほど、まだまだ余裕、紅葉狩りの頃は、今頃(8:00)の時間に着いては停める場所が無いという。 那須と言えば避暑地、今年はここも暑い、それでも風が吹くと涼しいのだが、今日は峠ノ茶屋から三本槍岳を往復中一度も那須らしい風が吹きませんでした。

 雄大な朝日岳を見上げ、しばらく雑木林を登る、その雑木林を抜けるとエゾリンドウがポツポツ足元に現れ、登山者も多くなって、リンドウの鑑賞会が始まる、友人らは峰ノ茶屋から牛ヶ首から南月山方向にお花を求めて行くと言うので、ここでお別れ三本槍岳へと向かう。


エゾリンドウ   後ろが朝日岳

 益子から来られたと言う二人の女性が登山道から外れたリンドウ鑑賞道、そちらに下ると、見事な群生地、彼女らの話だとここと峰ノ茶屋から朝日岳に向かう斜面に多く見られると言う。前回912日に訪れているがリンドウの印象は薄いのだが。

 峰ノ茶屋まで彼女らと同行、茶臼岳の左斜面を登る、その斜面は何時崩壊しても不思議ではない急斜面、今でもガスを噴出す活火山である。

 岩混じりの道をしばらく行くと水が流れ、そこにリンドウの群生地、毎年くると言うご夫婦が記念撮影しながら「今年は花の数が少ない、、」と話してくれる。

 峰ノ茶屋、既に大勢の登山者で賑わう、朝日岳に向かう、リンドウが次々と現れる、朝日岳の岩峰から迫力の岩壁には圧倒される、リンドウ街道は剣ヶ峰の右斜面にトラバース道として取付けられている、リンドウが無くなると剣ヶ峰と朝日岳の間の峠に到着、峠ノ茶屋に比べると小さな峠だが風の通しが良く、休憩にはとても静かで嬉しいところです。

 ここから恵比寿大黒岩(筑波山にも有るが!) を見ての岩場に急登が続く、鎖場は四箇所、一箇所目は岩の階段に沿い比較的楽、次はちょっと手ごわい、二箇所目を通過すると両脇が切れた岩場に立つ、朝日岳の凄さを実感できる、続いて三箇所目、ここは浮石が多い、今度は朝日岳を巻いてやや下るが、このトラバース道に鎖場がある、左は谷底。

 トラバース道が終わると、ガレ場の急登、ジグザグに登り詰めると朝日岳西肩に飛出る、朝日岳は下山時に登ることにし先へ進む。

 次のピークが熊見曽根、手前に小さなピーク、越えると巻き道、ここは熊見曽根へ登る、360度のパノラマ、地元のご夫婦だろうか「やっとガスが切れてきましたね、紅葉の時期には峠ノ茶屋には夜中の3時には来ないと駄目ね!、、、今日は隠居倉で展望を、、その後下山する」とのこと。三斗小屋へ下る登山道が隠居倉(標高1819b)を通過する、すぐ目の前に隠居倉が見え、展望台のような峰を見せている。

 前回は磐梯山に猪苗代湖、日光連山、尾瀬の燧ケ岳、飯豊連邦振り向くと八溝山が見えた所だ。

 次の1900峰に向かう、稜線歩きだが岩のゴロゴロ道が続く、1900峰はピーク点が明確では無く長く平坦、ここから三本槍岳が美しく、右奥にツントした峰の二岐山(福島の山々の展望台)が良く見える。


二岐山   三本槍岳の右奥にツント見える小さな展望の山

 振り向くと茶臼岳の荒々しい姿が良く見え、左手前の朝日岳裏側の切れ落ちた姿も目に入る、ここから清水平に下る、このコース一番の難所、丸太で挟まれた階段がとても歩きにくい、途中、小さな沼を見る。

 下り切ると1900峰から見えていた長い木道に立つ、清水平です。木道は足を水に流され傾いており、崩れそうだ。沢の様に流れるので、高山植物が多く育つ様子は無い、案内版、ベンチもある、三本槍岳へは長い年月水にえぐられた道が続く、台風9号の通過した昨日は沢のようだったことだろう。

 この登山道にはリンドウが多い、オヤマエンドウとエゾリンドウの違いが「エゾリンドウは花が3段、4段にもつき、花の先は日が当たると良く開く」と言うことだと、往復探したが花が開かず、スッキリとした細身で、ここのリンドウはオヤマエンドウで、朝日岳の手前で見たリンドウはエゾリンドウと言うことになる。


スダレ山の登山道にて  オヤマリンドウ

 雑木林のトンネルを抜けると北温泉分岐(標高1856b)、スダレ山(標高1880b)への登山道は無い、ここは左折、しばらく平坦、茶臼岳、三本槍岳、流石山(大峠から登った)などが美しい、それと1900峰と三本槍岳、スダレ山に囲まれた大自然の広がりは見事です。

 再び下り、ここはより深くえぐられ、昨日の台風の残した水が溜まり歩きにくい、でも短い距離で心配は無い、三本槍岳との鞍部、登山道は砂地、再び背の低い樹林に囲まれ急登、短く5,6分、まだまだ真夏の太陽が背中を照らす、小さなピークに到着し、小さな窪地、樹林のトンネルを抜けるとあっけなく三本槍岳山頂に飛出る、30名ほどの登山者で埋め尽くされている。ここで昼食。

 期待の富士山展望は無理、美しいのは流石山から大倉山への雄大な稜線、時々茶臼岳がガスから姿を現す、山頂でガスの切れるのを1時間待った男性「上空は青空なのになかなかガスが切れない、、そろそろ下ろう」と言う、南月山に向かった花の友人もそろそろ南月山から日ノ出平へ戻る頃、私も男性に同行して下山開始。

 初夏に見頃になるシャクナゲ、ふさふさしたハイマツの間をどんどん下り、清水平へゆるやかに登ってゆく、まだまだ登って来る人は多く、清水平の案内版周辺は渋滞、二つの大きなベンチの登山者で占領されている。

 ここから1900峰への登り、丸太で囲った石段は辛い、1900峰、仙台からやって来た男性と二人の女性360度の展望を楽しんでいる、ここの展望は荒々しい姿の山ではなく福島の優しい山容が人気、「晴れていれば、磐梯山と猪苗代湖、振り向くと富士山が見えるんですよ」と教えると、三人とも目を丸くしていた、でも今日の展望もなかなかのものである、三斗小屋温泉の建つ谷が本当に美しい、紅葉狩り時の様子が浮かぶ。

 同行の男性は朝日岳西肩で昼食、分かれて朝日岳に向かう、西肩から往復10分、朝日岳山頂 ガスで展望はない、それでもここの岩場で昼食中の人々、時々ガスが切れ大パノラマになると言う。


茶臼岳   熊見曽根からの展望

 西肩で昼食中の男性と別れ下山、ガレ場では混雑、でも一番気になった四箇所鎖場はガラガラで通過。

剣ヶ峰と朝日岳の間の峠に到着、休憩している登山者、涼しい風がここだけ吹いている。
ここから峰ノ茶屋までエゾリンドウの観察が続く、シラタマノキの群生も有る。

 峰ノ茶屋、那須連峰の銀座通り、ちょっと茶屋の裏に登って見る、展望は抜群、登山者はここまで入らないからガラガラ、茶臼岳と牛ヶ首分岐地点のベンチも満席、噴煙の近くまで行く、まさに無限地獄。

 峰ノ茶屋に戻って、ひたすら下る、茶屋から下って樹林帯に入る手前で友人らと出会う。

 大丸温泉でカキ氷、北温泉入口を散策(15台ほどの駐車場、北温泉から三本槍岳コースがある)、ツツジの名所八幡、湯元で足湯、坂室健康の湯グリーングリーンで汗を流し休憩、黒磯から国道294号へ向かってひたすらつくば市へ向かう。

HP:わたしの天気予報