ツツジ&コイワザクラの咲く稜線漫歩と新緑深まる二つのコースを歩く 
桧洞丸(ひのきぼらまる)(標高1601b)

日程 2006520  (土)曇り&晴      

 
熊笹ノ峰手前の岩場 コイワザクラ


シロヤシオツツジ

台風一号が昨日低気圧に、今日朝まで雨が降り続き、9時頃に青空、再度15時頃雨の予報だった、日陰沢橋の手前の駐車場(一日300円 今日は無料だった)に着いた時、雨は降り続く、4時半友人も無事到着、ちょっと小降りになってきた。日陰沢橋の奥にトイレ(水洗)がある。まもなく明るくなって5:00 準備してみたが、再び降りだす、6:00まで仮眠し様子を伺う。

コース

つくば市22:00=(国道16号)⇒八王子1:00=(国道413号)⇒神ノ川林道入口1:50=(神ノ川林道)⇒2:10日陰沢橋登山口6:05―(0:10)―>林道終点6:15―(0:45)―>ガレ場7:00―(0:10)―>犬越路トンネル分岐7:10―(0:15)―>犬越路迄200b地点7:25―(0:05)―>7:30犬越路7:40―(0:15)―>犬越路トンネル分岐7:55―(0:20)―>最初のピーク8:15―(0:15)―>小笄(しょうこうげ)8:30―(1:05)―>大笄(おおこうげ)9:35―(0:35)―>熊笹ノ峰・神ノ川分岐10:10―(0:55)―>11:05桧洞丸山頂11:50―(0:35)―>12:25熊笹ノ峰・神ノ川分岐12:30―(0:45)―>急降下開始13:15―(0:05)―>神ノ川1.5`・熊笹ノ峰1.45`地点13:20―(0:25)―>13:45林道出合・神ノ川1.0` 13:50―(0:35)―>林道出合14:25―(0:10)―>ゲート14:35―(0:05)―>14:40日陰沢橋登山口

 

6:00小降り、歩き出す、神ノ川ヒュッテへの林道のゲートは閉じられている、日陰沢橋の中央に犬越路の道標がある、左の大きな建物は水洗式のトイレ。


静かな日影沢 ツツジの面影もない

私達以外の人影は無い、桧洞丸山頂迄二人だけでした。神ノ川ヒュッテはシーンと静かで雨の為か私達を自然に溶け込ませている、このヒュッテは営業はしているのか不明。 ヒュッテの左の砂利道(林道:車は入れないので荒れている)を緩やかに登る、雨はすっかり止み、上空は明るくなり、深まる新緑がとても心地よい。


流されそうな橋 (流されての大丈夫な綱)

  林道の右は日陰沢、雨で水量が多い、堰堤が右に現れると林道終点


新緑

その堰堤の上の沢に下る、沢に新しい橋が架かり滑らないように渡る、すぐ先の橋は壊れ横切って行く、雨上がりの樹林帯はことのほか美しい、小石の山道はぬかったり、滑ったりしないので歩くにはまったく問題は無い。坂道を登ると再び沢で、樹林帯が開けて明るい所で休憩に良い、2本の橋が連続して架かっているところだ。ここは水場。


雨上がり?の新緑は美しい

  振向くと空が輝きだし、雨の降ることは無いだろう。対岸に渡ると山道はさらに傾斜を増す、最近、登山者が少ないようである、この登山道は姫次・袖平山・風巻ノ頭を経て日陰沢橋に下り、今から向う犬越路を越え西丹沢へ下る東海自然歩道であり、必要以上に道標が次々と現れる。

  登山道はここから枯れた沢底を登るようになって、足元の浮石には注意しながら薄い足跡を踏んで行く。大きく岩崩れ、山道が不明な所が一箇所、左右見回すと道標が立っており、じっくり登りたい所です。まもなく犬越路トンネルへの分岐、トンネルへの道も良く踏まれている。7:10

  周りはスッポリと新緑が進んだ樹林帯に覆われ素晴らしい、急坂、古くなった丸太の階段を上に上にと向う、犬越路迄200b、ここから右に大きく折れ、左に大きく曲がると平坦になり、直ぐに丸太の階段を登るようになって、犬越路に到着。

  美人ハイカーさんに大室山のルートを教えてもらって、予定していなかった大室山に同行、大室山は山頂が樹林で展望は無いがトリカブトの大群落、バイケイソウの大群落と素晴らしい山でした、この時は、大室山山頂から加入道山を経て西丹沢自然教室へ下りました、ここは富士山の見える快晴時に訪れたい所です。

ここの犬越路避難小屋、ベンチ、案内(大きな地図)版など全てが一新、犬越路避難小屋に入って見ると広く、10人程ゆっくり泊まれそうである。ベンチで一息、ガスが吹上げ視界ゼロ。ここは、桧洞丸へ向う、人の背ほどの笹に覆われ、上半身まで朝までの雨と露でビショヌレになる、5,6分この状態が続く、西丹沢は、毎年5月の最終日曜日に山開き行われその頃には藪も刈られるかもしれない。

  お目当てのツツジはこの笹を抜け、小さなピークを過ぎないと現れない、ご挨拶程度のミツバツツジが現れる、友人もカメラを取り出す。鞍部から登りに転じ、「現れた、凄い!」と友人、右の斜面にミツバツツジの群落、ここは見頃だ。犬越路トンネルの分岐 7:55

 
ガスの中に神秘的に咲き誇るミツバツツジ

  うっとりするようなミツバツツジを鑑賞し、傾斜の大きい登山道を登り続ける、ようやく平坦になって再び笹に覆われる。美しい樹林帯が続く、下って、登り返すとそのピークにシロヤシオツツジが現れる。


シロヤシオツツジ

  昨年、花の当り年、今年は花の数は少ないが、美しさは素晴らしい、友人も私もカメラを向けしばらくここを離れられない。

   ようやく小笄で、2001/5/19に始めてここを通過したとき、見頃のシロヤシオツツジでトンネルになっていたピーク、今日も咲いてはいるがパラパラ、初めて目にする友人は感動。

   大きく下って、登り返す、長い鎖場、突然ガスが切れ、隣の大室山が姿を現す。


犬越路から別れた山道を登る大室山  大笄の岩場の登り坂から
山頂から延びる牛の背のような尾根が犬越路から大室山へのルート

  このまま晴れれば、富士山の展望も期待できたのだが、10分程でまたガスに覆われてしまう、登り切った所が大笄でここもシロヤシオツツジの多いピーク。この当りのシロヤシオツツジの見頃は来週辺りだろう。

  大笄から大きく下って、鞍部から熊笹ノ峰に登る、細い岩尾根で急坂、鎖場も有る。そろそろ、今日お目当てのコイワザクラが現れる所だ、

  岩をよじ登る、可憐なコイワザクラが現れる、本当に可愛い、友人も時間をかけカメラにおさめている。このコイワザクラは蛭ヶ岳と臼ヶ岳の間に多いそうです。


岩壁にすみにひっそりと咲くコイワザクラ  サクラソウ科

実は今日は桧洞丸から蛭ヶ岳を回って姫次を経て神ノ川に下る予定だが、天気予報は午後カミナリの予報、しかも一番カミナリの発生しやすい時刻に蛭ヶ岳辺りを通過することになるので、ここでコイワザクラに出合いえたので、桧洞丸山頂から熊笹ノ峰に戻って、神ノ川に下ることになる


センブリ リンドウ科

  ちょうど、見頃だ。例年、花期はシロヤシオツツジと同じ頃だが、シロヤシオツツジの方は遅れている。ようやく、コイワザクラがポツポツ咲いている、厳しい岩場、鎖場も利用して登り切ると、傾斜が緩み、林床が背の低い笹原で、大木のブナがとても美しい、ノンビリ漫歩したい所です。

ここから山頂迄大木のツツジが次々と現れるが蕾み、花の数も少ないが咲くと立派なものだ、ここも来週辺りが見頃でしょう。ツツジと同時にヤマザクラ(フジザクラ)があり、山頂に近づくほど見頃になってくる。

  熊笹ノ峰は笹原の綺麗な所、桧洞丸へ登るコースは幾つも有るが、一番ブナ林が綺麗な所と言っていいだろう、峰から下った所に大きなベンチが置かれている、このベンチは以前の物で壊れかけている。神ノ川に下る最短コースがある。ここで大勢の登山者に会うところだが今日は静かだ。


突然現れたシカ

  再び登りになって、大木のブナ林のピークを越え下って行く、突然目の前から二頭のシカ、数10b逃げ止って振向いてポーズをとってくれる、ちょっと遠いけれど主役の写真はバッチリ。シカといえば今日昼頃、伊勢原市上粕屋の東名高速伊勢原バス停(大山ケーブルから小田急線伊勢原駅を結ぶ道路が交差)でシカ騒ぎ、約2時間上下線を逃げまわりその間下り線は11`も渋滞したという。

  ここも美しいブナ林、林床は背の低い笹、バイケイソウが現れ、桧洞丸への最後の登りになる、吊尾根状の所で二本の美しいサクラ、フジザクラだろう。


ヤマザクラ(フジザクラ)

  一度だけ岩場を巻き少し下る、この岩場にもコイワザクラが見られます、荒れた急坂、一瞬青空が広がったが直ぐガス、晴れていれば雄大な富士山を望める所。

崩れ落ちた急な斜面の木の階段を登り切れば桧洞丸山頂の広場に到着。ツツジは蕾み、見頃は1,2週間後だろう、サクラは満開です。


バイケイソウに覆われる山頂周辺

  山頂は広場、広場の外側斜面の林床はバイケイソウで埋め尽くされている、見事なものである。

  西丹沢自然教室からツツジコースを登ったご夫婦、下山はテシロノ頭を経て下山予定だが、昨日の雨で緩んだのか岩崩れの音を聞き、下山は犬越路に変更するという、コイワザクラが見頃と教えてやるとニコニコ笑顔が可愛い。次々と登って来る登山者。日陰沢橋からは私達だけのようだ。


桧洞丸山頂美しい   樹林:新緑真っ盛り

西丹沢方面に少し下って見るが、大木のツツジは蕾み、多くの蕾みを付けた木もあって、1,2週間後であろう、花期には充分楽しめる。シロヤシオツツジに関しては友人にはちょっと残念であろうが、山は逃げないので再訪すればよいと慰め山頂を後にする。

天気予報では、15時頃再び荒れるらしい、熊笹ノ峰の神ノ川への下山道で下ることにし、熊笹ノ峰へ引返す、熊笹ノ峰のベンチで一息。

  神ノ川へと下る、最初は平坦な道、一人が歩ける程度の細い道幅、背の低い笹に囲まれる。直に樹林帯を緩やかに下るようになる、展望は全く無いが、とても美しい樹林、新緑が楽しめ、身も心も洗われる。 山頂から神ノ川間では山荘に荷を上げる男性に会っただけ。彼の話だと下界は快晴とのこと。

  樹林帯を下る単調な道に飽きた頃、山道が落葉に消され、不明瞭。二本の薄い踏み跡、数10b下の方に道標、標高が低くなって、青空、林に日が差し込み新緑が一段と美しくなってくる。その樹林の向こうに大きな山が見えてきた。


 
熊笹ノ峰から日影沢に下る

  神ノ川1.5`・熊笹ノ峰2.0`地点から、杉林の荒れた登山道、急降下、姫次から続く稜線が見え、風巻ノ頭がとても美しい、何時か歩いて見たい所だ、今回見送った稜線である。


風巻ノ頭(姫次から続く峰)

辛い急降下、ようやく林道に出合う、真夏の太陽が照りつけるが大室山(標高1588b)や桧洞丸(標高1601b)「丹沢山(標高1567b)、蛭ヶ岳(標高1673b)」の山頂はガス、見えている風巻ノ頭は標高1077bだ、1200bを越えた辺りから上のガスが切れない。


東海自然歩道

その林道を横切って、再び登山道へ入る、神ノ川1.0`地点、ジグザグの登山道を下ると舗装の林道に飛出る。


日陰沢橋周辺

  舗装の林道を右に行くと姫次、神ノ川は左、5,6分でゲートを抜け、日陰沢橋を渡る。

今日は山梨県大月市31.3度、八王子31.1度と真夏日だったとのこと、桧洞丸山頂は11時頃富士山方向から湿った空気を含んだ強風、時々上空で青空が覗き、晴れそうで晴れない雲空、熊笹ノ峰から富士山とは反対方向に下った為風に当たらず下山。神ノ川2`地点では快晴になって、心地よい5月の風が吹き快適でした。

天気予報通り、朝雨が止み、9時頃青空、駐車場に着き、まもなく、空は一変黒い雲、再び天候悪化。
 
私達が停めた駐車場は日陰沢橋手前15,6台ほどの場所、一日300円(神ノ川ヒュッテ)だが、良く張られる催促も無く今日は無料。

ツツジ、コイワザクラとお目当ての花に出合え、山頂では満開のサクラのお花見、新緑真っ盛りの登山道(登りも下りも)と満足の登山。

国道413号喫茶で休憩後、国道20号に入ると雨になってしまった、八王子市内に入る前から再び晴れ、が美しく、川越辺りでは秩父・奥多摩の山々が印象的に見えていた。ただ、都心方向の上空は黒い雲でした。

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