霞ヶ浦自然観察会 第2回 |
日程:2018年6月9日 (土) 曇り 桜川漁業協会組合の協力で魚を捕って観察
土浦駅東口から高架道に入り県道128で東福寺を目指します。栄幼稚園と東福寺が並び、
ここを通り過ぎると、つくば市松塚。大型バスは桜川に入れず、農道の手前に停め、
参加者は桜川に向かって歩きます、左に宝篋山、その奥に筑波山がちょっと見える。
土手を越えると、桜川の上流に桜川漁業協会組合の施設がある。
茨城県霞ケ浦環境科学センター 環境活動推進課 腰塚環境活動推進課 腰塚さんの話ですと、霞ケ浦に流れ込む川は56個、今回訪れる桜川、石岡の恋瀬川、巴川(北浦に注ぐ)が大きな川とのこと。
山は「西の富士、東の筑波」といわれるように、川は「西の吉野と東の桜川」と称されている、お花見はヤマ桜の高峯が有名です。
この「東の桜川」は、つくば市の北に隣接する桜川市の鏡ケ池を源流として、つくば市を通り、霞ケ浦へと流れ出る、利根川水系の1級河川です。場所は県道289沿いで看板が立っていますが、小さな池、鍬柄峠の麓から沢が流れ鏡ヶ池に入り、下の池に流れ、この流れが様々な支流を集めて一級河川桜川になり霞ヶ浦に注いでいます。
桜川漁業協会組合の施設に着くと、桜の木の日陰に大きなビニールシートが引かれ、参加者はシートの上に腰を下ろし、紹介された鈴木先生のお話を聞く。
<内容>
桜川の説明が行われ、桜川漁業協同組合主催で桜川流域の小学校を対象に課外授業を行い、自然の大切さを学んでいる。
アユ、フナ、ワカサギなどが放流される。毎年、桜川の近くの小学生が参加し、フナの稚魚の放流会が行われるそうです。子供たちが一列に並び、バケツに分けられた稚魚を放流、この体験で子供たちは理解を深め、桜川が綺麗になるのだろう。
特定外来生物のアメリカナマズやカワウによる食害が続き、対策を行っているが、対策に苦労しているそうです。カワウはここの施設の上空をわざわざ迂回し、上流の餌場に行ってしまうようです。
アメリカナマズは放流したフナなど、成魚・卵なんでも食べ、カエルやネズミも丸のみしてしまう、カメを甲羅のまま飲み込んだアメリカナマズの写真もありビックリ!鋭いヒレは刺さったらなかなか抜けず、エラも勢いよく開いたり閉じたりするので注意したい。この他、桜川にはブラックバスやブルーギルなどが生息。桜川漁業協同組合では、そんな生態系を変化させる特定外来生物を捕獲しているそうです。「つくば市の桜川漁業協同組合では川の生態系などを学ぶ出前授業を行っているほか、アメリカナマズ、ブラックバス、ブルーギルなどの駆除を兼ねて2007年から親子対象の特定外来魚釣り大会をつくばの桜川流域で毎年開催し、釣った魚は調理して食べる運動を展開している。」そうです。
鈴木先生が「漢字あてクイズ!」と話題を変える。
公魚、鯉、鯰、鮭、鮒、鱒、鮎、鰻、細魚、沙魚、鮇、鮠、海老、鯎、鯔、鯑、鯣、鱸「すずき」、鮃、鯖、鯨、鯛、鰯、鯵、秋刀魚、鰤、鱚、鱧、鰍、鯣、河豚、、
答える子供が多く、感心!
この桜川は鈴木先生のお話ですと、川に遊びに来るたびに、沢山シジミがとれた時代があり、今は一匹もいないそうです。
・・・・・
最後に子供たちを一ヶ所に集め、、、、パット開き・・・
大きく開き、人のみ 鈴木先生の特技 捕らえられた稚児
続いて、川に入り実施研究です:
取りたての魚を見て、触ろうとする子どもたちに、「水温は10℃くらい、皆の手は暖かい、魚は36℃以上の温度差で触られ、火傷しちゃうから、手を川で冷やし、冷たくしてから魚に触ってください」と言う。
投網を実技、僕も投げたい・・・・・・・
オイカワは、最初の網では雌、次の網では雄。雄は美しい姿を見せてくれる。
オイカワの雄
子供たちの行動に、大人は予想が付きません!
実施の最後に対岸に設けられた大型の四手網を仕掛けのための番小屋で、網を上げて見てが、今回は特に大物や珍しい物が入って入なかったようです。
鈴木先生は、桜川漁業協同組合長と他にも多くの肩書を持っている方ですが、とても気さくな方で、参加の子供たちは皆満足。「なにか?質問は・・・」と何度も何度も、私たち大人もこの言葉を子供たちに問いかけていきたいものです。
左:これは美味しい! カマツカ 右:腰塚さんから今日の捕らえた魚の説明
オイカワ、カマツカ(マハゼ? 鈴木先生はカマツカと言う)、ヨシノボリ、ヌマチチブ(吸盤)、テナガエビ、スジエビ(カワエビ 身体に横に走る筋がある。腰塚さんから筋の見方を説明、)
テナガエビ、スジエビは子供たちの網で多く捕れたが、スジエビは意外と大きく、写真を写したが筋でダメ(笑)。アメリカナマズやフナ、コイ類が今日は捕らえられなかった。
東福寺は帰りも通過、立派な楼門がバスからも見え、仁王像も良く見えます。この像は、徳川家光が筑波山知足院に安置したものですが、明治初年の神仏分離の際に所縁のある東福寺に移されたものだそうで、桜川を筏に乗せて運んだので「流し仁王」ともいわれているそうです。近い内に再訪したいものです。