大清水から物見山、鬼怒沼、鬼怒沼山、黒岩山、赤安山、小淵沢田代尾瀬沼を回って大清水に戻ります
物見山(標高2113b)鬼怒沼山(標高2141b)黒岩山(標高2163b)赤安山(標高2051b)

 日程 2013817-18日 (土−日)晴れ 東北各地でクマが多い

 

2013/6/7-9 旧沼田街道(道行沢 七入〜沼山間)沼山〜尾瀬沼〜下田代十字路〜三条ノ滝〜小沢平を歩いた’ここ ’。

今回は大清水〜物見山〜鬼怒沼〜黒岩山〜赤安山〜小淵沢田代〜尾瀬沼〜大清水と縦走、一番の心配は鬼怒沼山から黒岩山経由で赤安清水間のコース状況、鬼怒沼山周辺の熊出現であった。結果的に小松湿原と黒岩清水が確認できなかった以外、コースは問題なく迷う事は無いし、赤安清水から小渕沢田代間は刈払が初夏に行われ登山道として素晴らしい!一番大変な事は黒沢出合から物見山間の急坂・木の根頼りの登りですが、燧ヶ岳展望で足場が悪くても、とても魅力的なコースでした。以下その記録です。

 

コース

前日2013/8/17

 

つくば市城山8:00=(国道4084)⇒宇都宮=(国道119120)⇒片品=(国道401)⇒14:27大清水「ここで車中泊」

 

国道120のピーク金精トンネルを過ぎ、菅沼を過ぎると花の街道になる。

 

 
:葉は互生、サワヒヨドリとも思われる。
右:ヨツバヒヨドリは奥日光よく見るが、葉が34枚の輪生だが写真のものは5枚に見る。

 

「サワヒヨドリ 沢鵯 キク科北海道〜九州の山地のやや湿った場所に生育する。高さ0.51mになる。茎は直立し、上部には縮毛が密生する。葉は無柄で対生、ときに輪生し、長さ612cm、幅12cmの披針形、ときに3深裂する。鋸歯が鈍い。茎の上部の葉は披針形で2枚が対生する事が多いが、下部の葉では3深裂し、6枚の輪生のように見えるものもある。裏面に腺点がある。頭花は淡紫色まれに白色で、密な散房状につく。頭花は5個の筒状花からなる。花期は810月。」とここと、サワヒヨドリで間違いないようです。それにしても群生、今が見頃です。

 


キオン (黄苑) キク科

 

クサレダマ、サワギクは2012/7/25アヤメ平に向う途中戦場ヶ原’ここ ’に生え見事でした、約一ヶ月遅いとキオンが咲き、ウバユリは実の状態でした。

 

片品から尾瀬に入り、大清水は一番奥、大清水の手前で散策。

 


シシウド (猪独活) セリ科

 

尾瀬沼ではミヤマシシウド(深山猪独活) が見られそうです

 

 
左:ウド (独活) ウコギ科 右:ガンクビソウ (雁首草) キク科

 

大清水の午後2時半は真夏日でした、標高:1180b、戸倉は970bで奥日光の白根山菅沼登山口は1745b、戦場ヶ原は1395bに比べ標高は低く気温は暑い。それでも夜中は車の窓を閉めないと寒くなる。物見小屋の奥さん「暗く(18時半頃)なったら最近クマが出るので犬を離すという、、、」、明日鬼怒沼湿原に登ると言うと「尾瀬沼に比べ、入る人は少ないから心配、、」と言う、熊は登山道には現れない事を願うしかない、それよりコース状態が心配だが!明日は標高差2000b前後の縦走、100b辺り0.6℃下がるので、かなり気温は下がるだろう。

今夜は、ゆっくり寝ることにする!

 

当日2013/8/18

 

大清水4:45―(0:22)→一個目堰堤5:17―(0:09)→鬼怒沼・大清水道標「鉱山跡地」5:22―(0:06)→登山道入口5:28―(0:07)→湯沢出合5:35―(0:23)→展望開ける5:58―(1:17)→巨岩の岩場・展望良し7:15―(0:10)→岩場の燧ヶ岳展望台7:25―(0:33)→物見山山頂(標高2113b)「毘沙門山」7:58―(0:19)→三差路(大清水・奥鬼怒温泉・尾瀬沼)8:17←(鬼怒沼)→8:37―(0:27)→鬼怒沼山登山口9:04―(1:26)→清水10:30―(0:43)→三差路(尾瀬沼方面5時間・黒岩山・奥鬼怒方面3時間10分)11:13―(1:58)→赤安清水13:11―(0:53)→送電線(尾瀬沼1時間・鬼怒沼7時間)14:04―(0:10)→三差路(大清水・奥鬼怒・尾瀬沼)14:14―(0:11)→14:25小淵沢田代14:34―(0:01)→三差路(小淵沢田代・尾瀬沼・大江湿原)14:35―(0:07)→ピークの木道14:47―(0:20)→沢源頭15:07―(0:14)→尾瀬沼ビジターセンター15:21―(0:29)→三平下15:50―(0:19)→三平峠16:09―(0:47)→三平橋・一ノ瀬休憩所16:56―(0:43)→17:39大清水18:05=(帰路も:片品・戦場ヶ原・中禅寺湖・日光・宇都宮・真岡・下館・つくば市)⇒つくば市城山

 

徒歩:54011

 


尾瀬沼7.5`・鬼怒沼60.`の道標

 

大清水から人気の尾瀬沼(沼田街道)コースと奥鬼怒林道の2コースに今日の物見山経由鬼怒沼のコースを含め3コースがある、大清水手前の駐車場から数分で大清水に着くと大清水小屋・物見小屋・物見駐車場・タクシー乗り場が左に並び、右奥に公衆トイレ、手前に休憩所、その玄関口にバス停がある。

 

今日歩く、物見山経由鬼怒沼は、物見小屋と物見駐車場の反対側に尾瀬沼7.5`・鬼怒沼60.`の道標があり、これに従う。他の2コースは大清水の一番奥の車ゲート(右側に第二駐車場があって人気が有るがちょっと不便)から入ることになる。

 

5時ちょっと前、鬼怒沼60.`に向ってスタート、勿論誰もいません、車ゲート横を入り、大清水橋を渡る。眼下に片品川が流れ、これから進むコースの右下を流れる根羽沢と奥鬼怒林道に沿って流れる中ノ岐沢の合流がこの片品川、沼田で至仏山や平ヶ岳・巻機山の水を集める利根川に流れ込む。

 


林道歩きは高山跡まで続く

 

中央に草が伸び、とこどきぬかる所が有る、美しい保安林が続き、すっかり熊のことも忘れている、古い石垣があって高山跡があったことを偲ばれる。

 


根羽沢の渓谷

 

大清水橋では眼下で手の届かない位置の沢が近づき、美しい姿を現す。大清水での時間調整時にここを訪れたいものである。

 


堰堤

 

鉱山時代に建設された堰堤だろうか、スッカリ自然に溶け込み、湯沢出合まで美しい堰堤が現れる。

 

 
左:ここが林道終点                        右:鉱山跡に鬼怒沼・大清水の道標

 

林道終点、高山跡、、、

 

 

左:堤防を左に見て大薙沢を渡る              右:川底に降り撮影

 

林道は終わり本格的な登山道に変わる。1人がやっと通過できる登山道になる、植林のカラマツ林の中を通過。左下に美しい堰堤が見える、ここで水遊びができたら楽しいだろう!

 


最後の美しい堰堤

 

カラマツ林から一変、沢底に降りる、ここが湯沢出合、丸太に「臨時巡視用です。高く危険ですので下を御通行下さい。増水時通行不可」と記される。

 


丸太の吊橋

 

ふと旧沼田街道(道行沢’ここ ’を思い出す、この渡渉点は増水時は要注意、ここ数日は夏の高気圧が強く雨の心配は不要ですネ!

 

ここは湯沢の反乱で崩れ荒れている、渡り終え道が不明だが、開いた地図の発行1993年で20年前の昭文社の地図だが「増水時は徒渉、石伝いに渡る」と記され、登山道が大きく曲がっている、その通りである、5:35

続いて古いけど丸太の階段が付けられ有りがたい、途中平らな所もあるが短く、物見山山頂まで木の根、岩の角に助けられ登って行く、20分ほどでシャクナゲの多い尾根を意識する、ここまで展望は無い。ちょっと木々の切れ目に展望が開けてくる、枯木の根、足元は岩場。6:13朝食でパンを食べ小休止。

 


物見山は地下のマグマが上昇して出現?景鶴山や至仏山の様に!

 

マグマの活動跡を見て、木々の根を頼って登る。燧ヶ岳が良く見える場所を探す、、。

 

 



突如!展望が開ける

 

岩場に出ると、地図上から隣の燕巣山(標高2222b)、その奥の三角の立派な山が四朗山(標高2156b)だろう、奥日光の丸沼湖畔から登山道があって日光白根山の眺望が楽しめるようです。続いてピーク、6:41 物見山から太陽が昇る、ちょっと下る、足元注意!そして6:50展望が続く。

 


根名草山の展望

 

奥日光から奥鬼怒温泉は縦走路のある、金精峠・温泉ヶ岳・根名草山(ねなくさやま 標高:2330b)方面が見え、皇海山が左奥に、右に男体山らしき高い山が見えているが明確ではない。唯一のエネルギー源が展望、どんどん登る、頭上に青空、下界は35℃だかここは2000bで汗は直ぐに乾いてしまう。足元の高山植物を楽しみ、このコース一番の岩場に着く、7:15。燧ヶ岳はまだまだ!

 


ここを登る、問題が有ったら「物見山新道」が生まれない、展望バツグン

 

このコースは物見山新道と呼ばれる、手元の20年前の地図に記されている!まだかまだかと燧ヶ岳を探す、岩場を過ぎ、約15分、休憩に良い岩場にとび出る、7:25。素晴らしい眺望、手前が檜高山(標高1932b)で奥に本コース一の楽しみ燧ヶ岳は雄大!

 

 
燧ヶ岳が檜高山の奥に聳える燧ヶ岳(標高2356b)左:柴安ー(標高2356b)、右:俎ー(まないたぐら 標高:2346b)

 

檜高山の横に小淵沢田代があり、この後この山の中腹を通り尾瀬沼に入る、まだまだ先のことである。燧ケ岳は手前のコブが御池岳・赤ナグレ岳で見晴新道と燧(長英)新道、ナデッ窪の登山道があり、御池から熊沢田代経由が俎ー、柴安ーからは温泉小屋道。お勧めは御池から熊沢田代経由で登り、俎ーと柴安ーの双耳を踏んで温泉小屋道を下るコースです!

 

 
左:燧ヶ岳を見たら急登、、急登 
右:ヤマハハコ (山母子) キク科
ハハコグサに似るが、ハハコグサは黄色い花。
ヤマハハコは白い花弁のように見えるのは総包片と呼ばれ、葉が変化したもので、中央の花の部分は黄色。

 

高山植物はほとんど花期を過ぎ、イワナシ、マイズルソウ、ゴゼンタチバナ、イワカガミ、ツバメオモト、ミツバオウレン、ミヤマカタバミ、オサバグサ、ツルリンドウが6月から7月に咲き、ベニサラドウダン、ヨウラクツツジ、コミネカエデ、アズマシャクナゲ、オオカメノキの春先の木。

 

 
左:ゴゼンタチバナの赤い実               右:シラビソ?コメツガ?の林

 

時々燧ヶ岳が見え、少し傾斜が緩む!オオシラビソ、シラビソ、イチイ、コメツガ、ウラジロモミ、トウヒ、、区別?今日もコースにはシラビソ、コメツガが生えている。

シラビソコメツガは、富士山の亜高山帯を代表する似たものどうし、マツ科の常緑針葉樹です。シラビソはモミ属でコメツガはツガ属です。クリスマスツリーの姿がシラビソ(枝が左右対称)、枝先が斜めのコメツガ。幹を見ると白っぽくひび割れしないのがシラビソ、黒っぽく松の様に皮の表にひびの入るのがコメツガ。ところでオオシラビソは日本海側に多く、シラビソとの比較は私には難しく検索で「シラビソは、葉の長さがほとんどそろっていて、真上からみると枝を見ることができます。オオシラビソは枝の真上に短い葉がついていて真上から見ると枝を直接見ることができません。シラビソの幹が黄色っぽいのに対し、オオシラビソの幹は青っぽいのも特徴です」と言う記事を見付けますが、、、。

歩きながらですと:

枝に規則正しく葉が並んでいるのがシラビソ。

葉はやや扁平な線形で、表面は深緑色で光沢があり、裏面は白色の2本の気孔帯があるのがシラビソ。

幹の部分にまで葉が生えているのが大シラビソ。

不規則に葉が並んでいるのがコメツガ。

葉が比較的尖がっていて触ると痛いのがトウヒ。

富士山の奥庭’ここ ’にはコメツガが生え楽しめました。


 
左:物見山山頂(標高2113b)、別名:毘沙門山             右:物見山山頂(標高2113b)、別名:毘沙門山 二枚目

 

毘沙門山(びしゃもんやま):仏教の四天王の一つ、、、本命の別名も?物見山の名札が二枚、シラビソとコメツガにそれぞれ付けられているようです、、、。

物見山山頂からの展望写真が無いように、燧ヶ岳など見えません。

 


ツルリンドウ (蔓竜胆) リンドウ科

 

次の目的の鬼怒沼を目指し、急降下、直ぐに平坦、足元にツルリンドウを見付ける、可愛い。ちょろちょろ流れる沢を二つ横切ると湿原、木道、そして目の前が開けてくる。

 

 
三差路(大清水・奥鬼怒温泉・尾瀬沼)の道標

 

三差路、奥鬼怒温泉方向に入る、1998530「女夫淵温泉−>絹姫橋−>八丁ノ湯−>加仁湯−>日光沢温泉−>ノシ滝−>オロオソロシノ滝展望台−>鬼怒沼−>鬼怒沼山−>避難小屋−>鬼怒沼−>八丁ノ湯−>女夫淵温泉」の工程、久しぶりです。

ただこの日は標高:2141bで‘ツキノワグマ注意’で引返す。車で、つくば市城山3:00に出て女夫温泉6:00、雨で日光沢温泉から引返す人も、しかしここ鬼怒沼湿原は晴れ、【突然目の前に広い湿原が現れる「鬼怒沼湿原」だ、思わず、感嘆の声が大きく叫び声になる。木道が続き、足元には名も知らない草花が花を付け歓迎してくれる。真夏の大型の花はなく、可憐な小さい花が多い、ショウジョウバカマ、タテヤマリンドウ等数え切れない】と記憶している。

 

  
左:振り返ると燧ヶ岳                     右:前方に日光白根山、左に根名草山と続く

 

15年前と変わらない、美しい鬼怒沼湿原。ここで奥鬼怒温泉郷からの登山者(お子さんと大人3人)、彼らはのんびり、私は先を急がないと、18時に大清水に付けない、18:30には暗くなてしまう、ゆっくり彼らとお話をと思うのだが!

 

 
左:モウセンゴケ&タテヤマリンドウ          右:ツルコケモモ (蔓苔桃) ツツジ科



キンコウカ&イワショウブ

 

キンコウカ、アサヒラン、モウセンゴケ、タテヤマリンドウ、オトギリソウ、コバギボウシ、イワショウブ、、、物見山を見て、分岐に戻り、鬼怒沼山へ向かう。

コメツガ・シラビソの樹林、薄暗いが20年前の地図に記された「ツキノワグマ出没注意」の雰囲気は無く、登山道が林道の様に広い、鬼怒沼山が見えると尾瀬の明るい雰囲気は無く、奥と言った感じ、登山道は全く心配ない、リボンと倒れた大木を充分意識し迂回!地図では鬼怒沼と鬼怒沼山登山口まで25分、数分の遅れぎみ。

鬼怒沼山頂分岐から山頂まで約10分だが、縦走路を確認し、山頂を巻き、反対側に、この巻道で燧ヶ岳が良く見える、物見山手前で見た姿は双耳、ここからですと3峰に見えますね!実に美しい!

 

 
左:沼山巻き道から                                
右:倒れた巨木が道をさえぎる、脇道、、、リボンが的確に付けられる!

 



カニコウモリが道を飾る

 

少し下って9:25、辛い登り返し、登り切ると再び雄大な燧ヶ岳、右に山頂が雲に隠される日光連山か高原山方面が見える。

樹林帯、笹道、倒れた巨木、クマも嫌いなほどかな?この辺りカニコウモリの小群落が続く、、、奥鬼怒トンネルが通過?確認できません、続いて小松湿原?未確認、水場も不明、地図上の標高:2055の左を巻き、2043bらしきピークを登り、ここを下ると清水、黒岩清水だろう。

 


黒岩清水

 

小松湿原は未確認、カニコウモリ、ダケカンバンが生え、左に沢の源頭、2歩ほど下ると清水、コップが置かれ、携帯の二本とも半分に減った500mlのボトルを満たす、ガイドブックにテントが2,3張り可能と記されるがテントを張った跡も無いし広場も見当たらない!10:30

登りになる、左の山を巻き、前方の山を見て下る、5,6分で平坦、この辺り人の気配もなく、本コースと言うか尾瀬でも奥の奥といった雰囲気、沢状の道を登り、荒れ、この辺りちょっと不明になる、しっかりリボンを探すと要所要所に付けられホットする、、、しかし田代山分岐は現れない、、、突然、黒岩山分岐(尾瀬沼方面5時間・奥鬼怒方面3時間半)の道標が目に入る、11:13

 


黒岩山道標

 

直進方向に黒岩山山頂が有るらしい、ヤブ漕ぎとのこと予定通り縦走路を進む、お腹が空くが、ここは薄暗く、尾瀬沼方面へ25分進むと地図に示されるが目印は何だろうか?

 


黒岩山巻道 良く踏まれている

 

また地図に「歩きにくい、ササの切り開き」と記されるが、快適、確かに右斜面がササも箇所もあるがここも快適、少し下る、25分、30分過ぎても標高:2018bが未確認、ピークらしき道でのんびり腰を降ろし昼食、11:57。満たされると元気復活!誰も通過せず、最高のレストラン、時々小鳥の声がする、花沼湿原黒岩新道は地図上に印は有るが現地には何も無い。

再スタートは12:10

 

 
左:足元に咲く小さなオトギリソウ                    右:アカモノ (赤物) ツツジ科



ゴヨウマツ (五葉松) マツ科

 

赤安山巻道終わり、尾根の左に出る、どんどん下ると、赤安清水の広場にとび出る、12:48

地図では赤安田代が赤安山の北側に有るが、花沼湿原同様に道などの案内は無い。

 


赤安清水

 

13:11、ここまで降りると、尾瀬沼約3時間、約奥鬼怒5時間10分。次の目標は送電線、ここ迄約1時間弱。

 


袴腰山を巻く

 

ところが、ここは袴腰山(標高2042b)の右を巻く道で上下が厳しい!まず少し登って、小さな上下を繰り返す、細いダケカンバの林を抜け、ここは刈込が良く行われているが、キツイ登り。

 


平坦な登山道

 

登り切って袴腰山を巻き終わると、楽になって尾瀬沼が近くなるが人の気配は全く無い。

 


送電線

 

電発記念碑が置かれ、標高:1912bほど、「送電線下は登山道にあらず」、尾瀬沼1時間約3`・鬼怒沼7時間約16`の道標。明るい笹原が広大に広がる!

 

清水と尾根沼分岐

 

大清水と尾根沼分岐では、尾瀬沼方面を問題なく選択し、小淵沢田代を経由しても大清水に18時には着きそうである!

下り道、悪路、ただ刈入れが良く、足を取られる事は無い。人影は見えないが、美しい小淵沢田代が目に入ってくる。

 

 
左:刈入れが初夏に実施、荒れた道だが注意し下れば安心                         右:湿原:小淵沢田代

 

どんどん、刈入れの登山道を下る、人の気配、動物の気配は相変わらず見当たらない、いきなり、目の前が開け小淵沢田代にとび出る。

 

小淵沢田代を散策!

 

 
左:ミズギク 水菊 キク科               右:入道雲、雨を降らす予感は無い!

 

 
左:池塘                   右:ミズギク (水菊) キク科

 

このミズギクは日本特産、尾瀬の湿原に良く咲いている、細い茎の先端に濃い黄色の花を一輪つけ木道脇で微笑んでいるようです。

 

 
左:キンコウカ (金黄花) ユリ科            右:ワレモコウ (吾亦紅、吾木香) バラ科

 

ミズギクを前にキンコウカが咲き、田代一面にキンコウカが咲き乱れる、アヤメ平のキンコウカは有名!

ワレモコウはキンコウカに比べると極少ない、鬼怒沼ではミズギクと同様咲いていなかった!

 

 
左:日光の白根山、赤城山、燧ヶ岳、、、根名草山方面が見える                   右:イワショウブ (岩菖蒲) ユリ科

 

イワショウブはワタスゲの後に咲く、本数は少ないがとても綺麗で清楚です。ピンク色は花ではなく実、この赤く染まった時期が綺麗ですね!

 

今日の縦走路は小淵沢田代の上部から入り、下部に出る。反対に尾瀬沼ビジターセンターからの登ると約1時間で小淵沢田代の下部に着く、この下部から尾瀬沼ビジターセンターまで約40分。7月にニッコウキスゲそしてワタスゲと咲き、今はアサヒラン、キンコウカ、ミズギク、コバギボウシが咲き乱れる。

小淵沢田代を散策はここで終わりです。

 


大江湿原・尾瀬沼・小淵沢湿原分岐

 

小淵沢田代の下部を離れ直ぐに大江湿原・尾瀬沼・小淵沢湿原分岐14:35、右に大江湿原への道を見送り、右折、尾瀬沼方向に登る、物見山の登りで見た檜高山(標高1932b)の中腹へ登ることになる、14:48、ここで1人の青年に出合う、鬼怒沼湿原から誰にも合わず尾瀬沼への期待はここで崩れた。

地図には記されていないが、展望台が有ったらしい?尾瀬沼・至仏山・燧ヶ岳、景鶴山が一望とのこと、、、。

 

 
ピーク辺りの木道               木々の間から尾瀬沼が大きく見える

 

 小淵沢湿原と尾瀬沼間は、良く踏まれ、多くの登山者が歩いているようです。ピークは木道が置かれ、まもなく尾瀬沼が木々の間に見えてくる。

 

 
左:燧ヶ岳             右:美しい樹林を下る

 

急降下が沢源頭に着くまで続く、大清水から鬼怒沼経由の縦走コース中で物見山新道と同じくらいの悪路、ただ、傾斜の大きさでは物見山新道に及ばない。木道、キャンプ場のテント場も木道であり、ここは直接地面にテントを張るようなことは、尾瀬沼キャンプ場では許されないとのこと。

 

 
尾瀬沼キャンプ場

 

このキャンプ場は完全予約制、満杯時は張れないとのこと、1800円で二人なら1600円らしい?

 

ここが尾瀬沼東岸で尾瀬沼一周コースでは、沼尻、三平下と人気のスポット、尾瀬沼キャンプはここである。

 

 
長蔵小屋別館、続いて三差路(小淵沢田代・三平峠・大清水・大江湿原)、横に尾瀬沼ビジターセンター

 

尾瀬のビジターセンターは山ノ鼻にもある、大清水から尾瀬沼を経て七入に抜ける会津沼田街道、この街道に位置し、開館時間は7:0016:00 玄関に水道、この水は冷たく、実に美味しく頂く!

 


オゼトリカブト (尾瀬鳥兜) キンポウゲ科 ?

 

オゼトリカブトは葉が円心形で35深裂。裂片には粗い鋸歯がある。花は青紫色で外側や内側に曲がった毛や真っ直ぐな毛が生えています。オクトリカブトの変種とのこと、これまで尾瀬で「ヤマトリカブト」と言われているものは総称で、実際には「オクトリカブト」と「オゼトリカブト」の2種が生育していますが判別が非常に難しく、中間的な個体もあり厄介ですとの事。背が高く素晴らしい!

 

  
左:ゴマナ(胡麻菜) キク科                      中央・右:ハリブキ (針蕗) ウコギ科


 
左:コバギボウシ (小葉擬宝珠) ユリ科           右:ウバユリ (姥百合) ユリ科

 

 
尾瀬のビジターセンターから

 

燧ケ岳の独特の姿が見られる散策路。

 


三平峠を目指す、植物・花が多く18時に大清水着はどうか?

 

三平峠3.4`の分岐、人の数は少なくなった時刻。

 

 
左:ハンゴンソウ (反魂草) キク科           右:15:33 尾瀬沼 人影も無い、静かです!

 


 
:モミジカラマツ (紅葉唐松) キンボウゲ科 右:ミゾソバ (溝蕎麦) タデ科

 


ヤマニガウリ (深山苦瓜) ウリ科

 

**山に咲く花でスズメウリに似ているがつる性の一年生のミヤマニガウリですネ。


 
左:長い木道 注意しないと壊れた箇所もある 右:アカミノイヌツゲ (赤実の犬柘植) モチノキ科

 

 
:サワギキョウ (沢桔梗) キキョウ科         右:オゼヌマアザミ (尾瀬沼薊) キク科

 

オゼヌマアザミは尾瀬沼に咲き、花は紅紫色、上を向き、基部は毛糸針のような総苞片でおおわれ釣鐘形、どこか別のアザミにない雰囲気がある。

 


大江湿原と三平下の間にあるビュウポイントから

 

尾瀬沼東岸の散策が終わって三平下に着く、燧ヶ岳のビューポイントは休憩場です、素晴らしい眺めに疲れが吹っ飛ぶ!

 

 
:アキノタムラソウ (秋の田村草) シソ科 ? 筑波山にも多い花だが 右:ノリウツギ (糊空木) ユキノシタ科

 

三平峠は三平下から始まる、ここに三平峠方面の標識が見付から無い?東電山ノ家と尾瀬沼山荘が建ち、休憩所には大きなベンチ、尾瀬沼が広がって、その向こうに立派な燧ケ岳が見え、三平峠の木道に入り、緩やかに登る。

 

 
:三平峠への木道                      右:三平峠 展望は無い、尾瀬沼と大清水を結ぶ小さなピーク

 

三平峠は樹林の中で展望は無く、ここから下り、木道、石畳を急ぐのだが、面白いものが多く、ツイツイのんびり。オオシラビソが多い針葉樹林帯の中を歩きます。

 

 

左:石畳                        右:エゾアジサイ (蝦夷紫陽花) ユキノシタ科

 

 今日、早朝の5時から歩き出し、今は6:18エゾアジサイはここだけで鑑賞、三平峠に咲き、人気の花だと言う、おそらく大勢の人がこの株の前で足を止めたことだろう

 

 
:三平見晴台              右:下り坂

 

一ノ瀬に向かって下る、富士山も見えるとか、今日は薄い雲で良く見えません、また、至仏山が見えるが、山頂が微かに見えるだけです。ここ三平見晴台は見晴らしが良く、大きく広がる展望を楽しみながら下ります。

ここの下りは、沼田街道で、尾根沼への出入り口でツライ坂道になっている。鳩待峠や沼山峠の様にバスで入れず、静かな登山を楽しめます。

 

 
:ソバナ (蕎麦菜) キキョウ科               右:オヤマボクチ (雄山火口) キク科 ?

 

鈴を鳴らした二人の男性が急ぎ足で追い越してゆく、今16:30で大清水発15:50のバスが戸倉への最終便、新宿行きの尾瀬直送バスは15:00発(尾瀬戸倉15:20 6,300円)が最後だ!二人の去った後はまた一人旅です。

 

 
:ホツツジ (穂躑躅) ツツジ科              右:途中の湿地帯

 

三平見晴台からの急坂はここで終わり、この湿地帯で休憩している人が多いが、今日はゼロ。

 

 
:ヨツバヒヨドリバナ (四つ葉鵯) キク科                右:シシガラシ シダ植物

 

石清水 初めてここを通過時と水量は変わらない

 

石清水を見てどんどん下る。傾斜が緩み、美しい渓谷を見て平坦になる。


 
美しい渓流

 

 美しい渓流が続き、片品川の橋し、広い林道になる、ここから50分、登山道なら短く感じるが、林道歩きの50分は長い!

尾瀬の表玄関の大清水からスタートする登山者は多い、一ノ瀬まで約1時間、三平峠までさらに1時間、沼田街道で上州と会津を結ぶ街道、現在は尾瀬沼に入り燧ヶ岳を目指す人気のコースです。逆に尾瀬夜行23:55で尾瀬御池に入り、燧ヶ岳・尾瀬沼を経てここを下るコースも人気です。

 

 
一ノ瀬休憩所 16:57 閉店だった、営業時間は8:4016:50

 

一ノ瀬休憩所から大清水まで50分、18時には着きそうだ!

ここから大清水まで約50分歩くことになる、、、、。

奥鬼怒林道が見えている、この道が小淵沢田代に向かっている。

 

 
:奥鬼怒林道が合流、物見山は物見小屋の前から!                         右:大清水!

 

大清水17:39に着き、目標の18時前、昨日は土曜日で18時後も下山者を見かけましたが今日はゼロ、ただ駐車場には5,6台残っています。

 

東北各地でクマが多い(朝日朝刊 2016/6/10

 ツキノワグマが東北であちこち出没、山の中以外に住宅地、幼稚園など学校のそばで!東北最大の都市仙台市にもJR仙台駅から車で10分ほどの幼稚園で体長約1bのクマが目撃、竹やぶの中に動物を見つけ、やぶにかみ砕かれた竹が落ちていたという。東北6県では、今年4/16/3まで計800件以上の目撃、昨年の同じ時期の1.6倍。昨秋はクマのエサになるブナの実が非常に多く実った。栄養をたくわえ、冬眠期間中に子を産んだクマが増えたとみる。また、耕作放棄地も多く、山林と人里の境界が薄れ、人の生活圏近くにクマが活動しやすい場所が増えている。

 クマに出会わないことが重要、人間の存在を鈴やラジオでクマに教え、クマの活発な朝夕の時間帯を避ける。出会ってしまったら、大声をあげたり慌てて走り出したりせず、背中をみせないで向き合たままゆっくりと後ずさることが大切だ。クマが先に立ち去ることを願いたい!

 2015年は東北の山に出かけたが、ブナの実が大量に付き感動したものです。会津朝日岳は多かった!

HP:わたしの天気予報