シャクナゲ・シロヤシオ・ミネザクラに大展望 沼原湿原から登って沼原湿原に下だる
白笹山(標高1719b)・南月山(標高1776b)・日ノ出平(標高1786b)・牛ガ首姥ガ平

日程:2005612  (日) 晴れ

 
左:シャクナゲが稜線を飾る                                                右:かろうじて咲き残りのミネザクラと茶臼岳噴煙は無限地獄から立ち昇る        

シロヤシオ、別名:ゴヨウツツジは那須では良く知られている、ここ白笹山辺りと、奥那須(中の大倉尾根)。今日は沼原湿原からシロヤシオの白笹山、ミネザクラの日の出平を求め、白笹山と南月山縦走を楽しみました。この縦走路は深い笹道だが、南月山の手前の稜線にはシャクナゲとカンボクの美しい競演を見ることになりました。

コース

23:50(前夜)沼原湿原(駐車場)4:10−(150)→白笹山6:00−(045)→南月山6:45−(030)→日ノ出平7:15−(020)→牛ガ首7:40−(015)→姥ガ平8:00ひょうたん池(往復)8:15―(015)→三斗小屋温泉分岐8:30−(032)→茶臼岳分岐9:02―(0:08)→沼原湿原駐車場近道分岐9:10―(0:10)→9:20沼原湿原9:30―(0:10)→9:40沼原湿原駐車場

東北自動車道西那須野塩原IC(一般には那須ICで降り、一軒茶屋へ)で降り、塩原温泉方向に向かい、那須湯本の方向に右折、雨上がりで深いガス。一軒茶屋から左折し、沼原の標識を探しながら走る。標識を見つけ右折し登り詰めて行く、舗装が一度切れ、再び舗装に、また未舗装道になり、でこぼこ道、林道終点が沼原湿原大駐車場、綺麗なトイレが建っている。前夜23:50に駐車場にて仮眠。
* 矢板から国道4号、黒磯で坂室街道に入り坂室温泉から沼原湿原を目指すのが一般的


昨夜の雨、今朝は快晴の白笹山

沼原湿原(駐車場)の日の出は420分頃、昨日の曇り空から一変、快晴である。410 歩き出す。駐車場の一番奥に登山口とトイレがある、最初は潅木に囲まれた広い道、直ぐに草原状に変わり、大きく右に折れる、直ぐに背の高い笹、笹道の手前で雨具のズボンだけ着ける。

 
左:いきなり、薄暗い樹林帯                                         右:シロヤシオが満開!

笹に囲まれた道に入るとシロヤシオが現れる。大木の横を通過し涸れ沢を横切って行くと、薄暗くジメジメした登山道、今度は鉄パイプの橋を渡る、ここも涸れ沢。

 
左:枯れ沢                               右:シロヤシオの下を!

シロヤシオが多くなってくる、その群落を抜けるとダケカンバの林に変わる。ようやく明るくなって沼原池が眼下に見えてくる。

 
左:目が覚める!                      右:美林のダケカンバ

 
シロヤシオの満開&見頃を独り占め

再びシロヤシオの大木、笹は背の高さになって、大倉山の展望が開ける。


展望が開ける シロヤシオは青空が良く似合う

笹の背が低くなってシロヤシオの大群落、この群落を過ぎると再び笹の背は高くなって左腕がビショヌレになる所だ。

 
左:蕾を増すシロヤシオ                       右:アズマシャクナゲが姿を現す

道標は無いが左右に道が分岐 5:00 シロヤシオはこの辺りから蕾も多くなる、来週でも楽しめそうだ。小さな谷を横切って登る、右斜面にシャクナゲが現れる。

 
美しい登山道

左に折れると、シャクナゲの群落が現れる。立ち枯れの大木とシロヤシオ、シャクナゲと美しい登山道が続く、先ほど横切った谷の上に出るとシャクナゲが散っている、この後散った姿はここだけ。

 
まだ、笹は昨日の雨が残って、新緑をより美しく!

今度は右腕が濡れる、つまり左に大きく曲がって白笹山の右斜面を巻いている、ゆるやかな登りが続く、小さな道標 「白笹山0.6`」5:30 が足元に出てくる、再び満開のシャクナゲが現れ、シロヤシオも綺麗だ。左の奥に茶臼岳の頭が覗く、手前に日の出平、谷を挟んで向い側の山肌はシロヤシオで雪が散らばったように見える。従がって、紅葉時期はツツジが真っ赤になって燃えるようであろう。

 
左:茶臼岳が読んでいる                            右:最後の急登

ようやく低木になって、稜線に出る、カンボクが美しい、茶臼岳もだいぶ大きく見え、大倉山もその姿を美しく見せている。登山道は右に折れ、やや傾斜も大きくなってシャクナゲやドウダンツツジ、コヨウラク、コメツツジ等の間を登り切ると、白笹山山頂に到着。6:00

 
白笹山山頂

ツツジに囲まれ展望は無いが、明るい所だ。

 
左:山頂周辺                                    右:黒尾谷山と雲海

平坦な針葉樹林や松に囲まれて登山道を10b程進むと、黒尾谷山(標高1589b)が眼下に見る、展望の良い稜線に飛出る。その山肌はシロヤシオで雪化粧の様に見える。那須の町並みも望め、左を振向くと高原山、その奥に日光の山が見えてくる。

 
稜線に咲くツツジ 左:アカヤシオ 右:ドウダンツツジ

南月山との鞍部に急降下、笹に登山道は覆われ、足元は見えないがしっかり踏まれた道が続いている。

 
左:那須町方面                             右:針葉樹林帯

鞍部は針葉樹林に覆われ薄暗い。

 
笹の多い稜線、足跡が薄く、ジメジメした道、南月山を目指す

 
美しい花の登山道が続く

 
今、見頃ですね

ゆるい登り、シロヤシオも再び雑木林の中に現れ、カンボクの白い花も美しい。

 
南月山山頂

どんどん登り詰めると、シャクナゲも多くなって、笹が切れ南月山に飛出る。

 
左:茶臼岳への縦走路                                             右:沼原池

南月山は三差路で、黒尾谷岳への登山道が分岐する、黒谷岩岳を経て一軒茶屋方向に下だる。

南月山神社の石碑が立って、山頂から離れた位置に地蔵さんがポツンと立ち尽くす。山頂から茶臼岳に向かって火山らしい稜線が続いている。草木が無く、大倉山方向から北風が強く吹き付ける、飛ばされそうだ!

  
日の出平へ、稜線万歩が続く

  
カンボク(肝木)スイカズラ科

素晴らしい展望を楽しみながら、強風に飛ばされないよう足に意識を集中させゆるやかに進む、この辺りが賽ノ河原、長い年月強風に耐え大きく広がったハイマツの屈曲した枝が見事だ。

 
茶臼岳とミネザクラ

ようやく南月山から離れ、日の出平に近づき、潅木帯に入ると木々が強風を防いでくれる、正面に活火山の茶臼岳が雄大な姿を見せている、周囲はミネザクラの木が幾つも現れ、広々とした日ノ出平のピークに到着。7:15 左は沼原への道、ミネザクラに囲まれる交差点にはベンチも置かれている。

 
無限地獄

平坦な道を茶臼岳方向に向かう、カンボクが多く咲き誇り、バックに大倉山・流石山が美しい。細い尾根道になって、ゆるやかに下る、足元には白いイワカガミのヒメイワカガミが咲いている、バイカオウレンも純白の小さな花を咲かせ可憐である、この花たちは火山に良く似合う。左眼下に姥ヶ平が広がって素晴らしい、茶臼岳の奥には朝日岳から隠居倉の稜線が美しい、無限地獄から噴煙が立ち、茶臼岳山頂に向かって流れ上がる。

  お花畑の稜線が一変して草木の無い登山道に変わって、牛ヶ首に到着。茶臼岳から那須湯本方向に伸びる裾野は新緑から夏向きに変わっており見事な景観である。

 
お花畑を下だる

今日は茶臼岳山頂(那須ロープウェイ山頂駅方向)には向かわず、牛ヶ首から峰の茶屋へ向かって、5,6b下って道標に従って沼原・三斗小屋へと下だる。ここは無限地獄の手前で、左に下って姥ヶ平に下る登山道、活火山から崩れた岩魂は登山道を破壊し、歩き難いが小さな花が可憐です。

 
姥ヶ平から見上げる  那須の観光ガイドブックに掲載される所です

カンボクも多く、イワカガミ(ここにはヒメイワカガミは見当たらない)の小群落を見て、姥ヶ平に降りつく。広く不思議な光景の所だ、振向いて茶臼岳を見上げると素晴らしい光景で、茶臼岳展望にはベストポジションである。ガイドブックの茶臼岳の紅葉風景はこの辺りからの写真が多く見受けられる。

 
ひょうたん池

続いて、ひょうたん池入口、木道がハイマツ帯に伸びている、ここにはハクサンシャクナゲが多くまだまだ硬い蕾、木道終点がひょうたん池、雪に覆われている、その為か周辺の植物はまだ新緑が始まったばかり、まだ芽吹き無しの枝もあるほどです。ここでお会いしたご夫婦は牛ヶ首に向かってロープウェイで下山するらしい、彼らのように、ここまで下って再びキツイ登りを戻る人が多いビューポイントです。私は沼原の車を停めている!

 
左:美しい雑木林                             右:アカヤシオ(赤八汐) ツツジ科

登山道に戻って、アカヤシオが多い潅木帯を下る、広葉樹林に囲まれ木漏れ日の美しい林だ、昨日、三斗小屋温泉大黒屋に泊まった三人が登って来る、直ぐに三斗小屋分岐。分岐から長い登り、振向くと那須連峰の峰々が美しい稜線。ピークを超え、シャクナゲが現れ、大倉山・流石山が美しい。

 
左:ツマトリソウ(褄取草、端取草) サクラソウ科                              右:ツバメオモト(燕万年青) ユリ科

林床に花が終わったツバメオモトが登山道に沿って列を作っている、ゆるやかに下って行くと、沼原から登って私とは逆に回る4人の若い女性達「南月山から白笹山はシャクナゲ見頃でシロヤシオも!」と伝えるとバンザイ!の(´^_^`)

ダケカンバの林になる、登山道はほぼ水平、ゆるやかに下り、前方眼下に沼原湿原が見え、急降下、下ると茶臼岳(日の出平へ)分岐 9:02

ちょっと薄暗く、涸れ沢を2つ横切って、細い流れの沢を横切ってちょっと登ると、沼原湿原駐車場近道分岐、右に折れ沼原湿原へゆるやかに下る。再びダケカンバの林、カラマツになると、まもなく沼原湿原入口

 
左:ズミ                                        右:タテヤマリンドウ

湿原の木道に入ると、ズミ、タテヤマリンドウなで沢山咲いている、このズミは咲き始め。湿原の中央からの眺めは良い、やや乾き、湿原らしく無い。


沼原湿原  一軒茶屋から那須山麓道路を坂室温泉へ向かうと、林道がある

湿原の中央からの眺めは良い、やや乾いてき湿原、素晴らしい。

 
沼原湿原駐車場

駐車所への道は石段から、数分登ればほとんど平坦、数分で沼原湿原駐車場に到着。沼原湿原は駐車場から徒歩約10分、往路を戻って約15分ちょっと登りです。駐車場の沼原湖に面した大きな公園には、レンゲツツジ、ヤマツツジが綺麗に咲き誇って目を楽しませている、近くの高原山の大間々台のレンゲツツジが気になる時期である。

車で板室温泉へ、途中の乙女と滝には駐車場とトイレ、ここから沼原湿原への山道があるが歩いている人を見かけた事はない。坂室温泉から道の駅「明治の森黒磯」はすぐで、ここで仮眠!帰りは国道4号で宇都宮、国道408号に入り帰路へ。

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