会津地方に入って一番先に気になる山  七ヶ岳(標高1636b)

 

日程 200762日 (土)

 

国道352121400)号の「道の駅田島」を過ぎ田島町の中心へ、七つの峰を並べた山、それが七ケ岳ななつがだけ)です、平滑沢コース登山口(羽塩登山口)を選択する方法もあるが、国道121号で国道289号と交わる田島まで行き、左折し国道289号を走り、駒止湿原方行に進み、尾瀬まで68`の案内後に駒止湿原への道標を見送るとチェーン脱着場・七ケ岳の案内があるので、ここから七ケ岳線に入り針生登山口へ向かう。

針生登山口から黒森沢コースを登って、下岳経由で下山する、この場合、下岳登山口から黒森沢コース登山口まで約40分の林道歩きになる。このコースは護摩滝と稜線からの展望が楽しみとなる。

*会津鉄道会津田島駅で下車し、タクシーで羽塩登山口の入口、ここから羽塩登山口経由で七ヶ岳山頂経由、ここから針生登山口に下るコースもある。七ヶ岳登山口駅からスタートする人もいる。

今日は会津地方快晴、山頂360度の大パノラマ、護摩滝の凄さ、稜線に咲くシャクナゲそしてこの地方で良く見られる ツバメオモトは可憐な花を見せてくれるでしょうか?

 


稜線に咲くアズマシャクナゲ

 

コース

つくば市22:00(前夜発)=(国道2944号)⇒宇都宮23:10=(国道4号)⇒東北自動車道矢板IC23:00=(東北自動車道)⇒西那須野塩原IC23:10=(国道400号)⇒七ケ岳登山口駅0:50=(国道121号)⇒田島1:05=(国道289号)⇒七ケ岳入口1:18=(林道)⇒1:35刈野畑橋・黒森沢「護摩(ごま)滝」コース登山口駐車場4:05―(030)→登山道取付地点4:35―(0:05)→湿原?地4:40―(0:05)→黒森沢見下ろす・ここから急登4:55→黒沢出会5:10―(0:05)→黒沢に入る5:15―(0:15)→護摩滝5:30―(0:05)→滝中段横切る5:35―(0:15)→ナメ床開始5:50―(0:20)→ナメ床中間点6:10―(0:05)→沢分岐・ナメ床終点6:15―(0:20)→上高倉山分岐・稜線6:35―(0:10)→6:45七ケ岳頂上7:00―(0:20)→二番岳7:20―(0:50)→三番岳8:10―(0:05)→四番岳8:15―(0:10)→五番岳8:25―(0:10)→六番岳8:35―(0:20)→8:55下岳(七番岳)9:05―(0:10)→小ピーク9:15―(0:25)→T字路下降点9:40―(0:10)→平坦9:50―(0:10)→10:00下岳登山口10:05―(0:40)→10:40刈野畑橋・黒森沢コース登山口10:10=(林道)⇒国道28911:03=(林道)⇒11:25駒止湿原12:10=(国道289121号)⇒東北自動車道西那須野塩原IC=(東北自動車道)⇒矢板IC=(国道4408号)⇒つくば市へ

会津鉄道に「七ヶ岳登山口駅」が有り、電車でも行けそうです、登山に使えそうな時刻(2007527日)を調べてみると、一番早い電車は:

新栃木5:14⇒新鹿沼5:355:57下今市5:597:10会津高原尾瀬口7:117:17七ヶ岳登山口
都心ですと浅草6:208:14下今市8:189:25会津高原尾瀬口9:259:30七ヶ岳登山口
帰りは:会津田島17:28⇒七ヶ岳登山口17:4617:51会津高原尾瀬口17:5219:01下今市19:0119:30新鹿沼⇒新栃木19:5121:25浅草
会津田島18:08,19:18,20:26⇒会津高原尾瀬口18:31,19:54,20:4720:52,21:49,23:00新栃木⇒22:40,23:26浅草
※田島駅前発駒止湿原入口のバスは始発8:208:49着、戻りは駒止湿原入口17:36です。
田島駅前発8:15→会津高原駅8:55→木賊温泉入口「田代山」9:50→小豆温泉「三岩岳」10:06→桧枝岐番屋前「会津駒ケ岳」10:15→御池10:4511:05沼山峠
沼山峠16:20→御池16:40→桧枝岐番屋前17:00→小豆温泉17:10→木賊温泉入口17:33→会津高原駅18:1518:50田島駅前

 

尾瀬、会津駒ケ岳、三ッ岩岳、田代山あるいは、那須の北に位置する二岐山、大峠&流石山、大倉山などに出かける時通過する、福島県田島町で国道352121号が交差するT字路、尾瀬方向・会津若松方向に分岐する交差点辺りで目に飛び込む七ヶ岳、特長ある峰が幾つも続く連峰です。

道の駅「たじま」でトイレをお借りし、その先でT字路の交差点を右折する、大型トラックと私意外の車は尾瀬方向(尾瀬はミズバショウが見頃)に向かって行く。国道121号を走ると郵便局辺りのコンビニに立寄ると団体の登山者、話の内容だと尾瀬へ向かうようです。

国道289121号のT字路を左折 1:05、南郷・只見方向です、しばらくのどかな田園内を走る、観光バスが道をゆずってくれる、駒止湿原やヒメサユリの高清水自然高原へ行くのだろうか?

七ケ岳の標識を探して行くと、尾瀬68`の標識、やや登り坂になって駒止湿原の標識、その先でチェーン脱着場・七ケ岳の標識が現れる 1:18

20分、七ケ岳林道を走る、タイヤの部分がへこみ中央が高くちょっと嫌な道だ、ゆっくり走って行く、しかし底の打つようなことは無い、林道は入口から駐車場、さらには下岳登山口(下山時に歩いた)までほぼ一定の整備、私の車は4WDではない。

国道289号から入って直ぐ二分する、ここは右折、その後は一本道、まだかまだかと思いながら林道を走ると、右に登山ポストがポツンと現れ、細い道(これも林道)が右に分岐 1:30。まだまだ走れそうな林道が直進(下山時この林道を降りてくる)している。

登山口はここから:

車から降り、周囲を確かめると、七ケ岳登山口の道標は倒れ「護摩(ごま)滝」の文字、左側に広い駐車場10台くらい、さらに直進し橋の手前に数台分、この橋(刈野畑橋「三河沢」)の手前に停める。5時まで仮眠する。

4 明るくなってきた、30bほど引返し、護摩滝への林道を緩やかに進む、原生林の夜明けは美しい、足元は石が引かれている、ここは4WDしか入れないだろう、所々にタイヤの跡、しかし最近の跡ではない、振向くと朝焼けが美しい、そして左方向に高い峰が見える、しばらく美林に囲まれた林道を行くと、大きく右に曲がる地点で「七ケ岳」の道標、この道標がポイント、このポイントが下山時には嬉しいポイントになる。(針生登山口から七ヶ岳・下岳を周遊する)

この「七ケ岳」の道標から本格的な登山道になるが、ここまでの林道も時々沢のように水が流れていたが、ここの登山道は小さな沢のような流れ、ぬかる、その上、杉林で枝が落ち、荒れている。一度歩き易い歩道が右淵にありホットするが、ここの歩道はここだけ、後は沢と言ってもおかしくない登山道、傾斜があればぬからないだろうと思う、足を水溜りに落とさないように進む。こんどは笹の薮、続いて湿原のような小さい広場を横切る。

エンレイソウの小さい群落が現れ、ようやく左下に黒森沢が見えてくる、足元は乾き、ここから沢から離れるように右へ、急坂になる、この辺り美しいカラマツ林、急坂は短く、左折しほぼ水平に進む、美林の樹林帯で気分の良い所。

突然、大きな枝沢が現れ、崩れてちっと危険、残雪、粘土質の土が現れている。この後、似たような細い沢を二つほど横切る。

この後、苔の生えた小さな沢を横切る、5:15 滝の音が大きく聞こえてくる、正体は不明、進行方向左下に沢が見え、その沢に出合う、ここ沢が黒森沢です。周囲を見回す、ここは沢を横切るしかない。昨日の雨の影響もあってか水量は多い。

沢に入り、岩を拾って反対岸へ、ホットする間も無く、同じ沢を反対岸へ渡る、岸にサンカヨウがつぼみで現れる。ここからは沢を横切るどころか、本流の中央を登ることになる、日の良く当たる地点ではサンカヨウが純白の花を咲かせる、実に可憐で綺麗だ、純白の花は大好きですネ。岩にはところどころコケが生え滑る、滑らない歩きは両手を空け、何時でも手を付ける状態にしておく、一度滑るとおかしなほど癖になるから注意したいものです


黒森沢に咲くサンカヨウ

所々でルート不明箇所、そんな時は沢から離れないように岩場をすり抜ける、流れに入らないで進めるよう岩(人が動かして並べていない)がうまく並んでいる、前方に滝の姿が目に入って来る。これは噂の護摩滝か!七ケ岳の名所である。


護摩滝上部
七ケ岳の危険な所はここ

護摩滝、見事、滝の横を直登するルートが見えるが、滝に向かう道は進入禁止、私は沢登りが目的では無いから直登は避けたい、必ず有ると思い探す、さきほどから助けられた、あの「七ケ岳」の道標が数メートル上に置かれている、濡れた斜面、岩肌が現れ何時崩れてもおかしくない、よじ登って、その斜面を横切る、木の枝を頼って渡った岩場の先頭に咲く一本のミツバツツジが綺麗な花を咲かせている。

護摩滝を真横から見る横顔も素晴らしい。雑木林の不安定な登山道を行くと、今度は護摩滝の中段部に飛出る。こちら側にはルートは無い、滝の中段が一番怖い、ただ二歩うまく運べばあっちの岸に渡れる、一歩誤れば滝壷の中、ここは勇気を出し渡る、直ぐに綱に捕まる、二本の綱をしっかり片手でツカミ!右手は自由に!「綱場の綱は絶対に離さない!」が基本の基本、足元は滑らないように切込が付いている、振返ると黒森山だろうか展望も良い、鼻先にショウジョウバカマが笑顔で迎えてくれる。

ようやく、滝の傾斜が緩み、綱が終る、ただまだまだ傾斜が有り、滑れば瞬時に滝壷、笹や木々の枝を伝わってナメ床まで登る、激しい水で良く磨かれ平らな岩床、思わず感嘆の声が出る、沢を歩いた人なら「平らな岩床」が一番危ない所と知っている「滑ったら絶対に止らない!」

行けども・行けどもナメ床は次々と続く、そしてかなり標高を上げたのに水量が落ちない、「いったいこの水何処から流れ出るのだろう?」と思いつつ、残雪、上が開け振向くと七ケ岳から続く稜線が綺麗に見える、ほとんど平坦になる、そろそろ黒森沢の源頭かなと思うと、枝沢が左に分かれ、直進のルートは閉ざされる、本流は高倉山方向に向かっている、ここは左折し、枝沢に入る、黒森沢の源頭は確認できませんでした 6:15

左に入った沢の水量は少ない、溝状の登山道、登山道と言うより沢、残雪が多い、雪の下は空洞化しており、雪の上を歩くのは危険が多いがここは底が低いのでポッカリ落込んでも足を痛めるような事はない。ショウジョウバカマが多く現れる

ようやく溝状から抜ける、6:25。傾斜のある斜面をよじ登る、振向くと高倉山の岩場が見える、二つ峰の間の残雪も見える、この真下が黒森沢の源頭かもしれない。

傾斜が緩み、足元にイワナシが沢山 咲いている、期待のツバメオモトは小さなつぼみです、樹林を抜けると、幕が切って落とされたかのように、目の前に大展望が広がる、凄い。


可憐な花が足元に沢山咲く稜線
妖精が住んでいる

稜線で右は、「たかつえ」スキー場へ右は七ケ岳山頂に向かう、山頂は左です

雲海が大きく広がって、その雲海の上に!右から雪化粧の会津駒ケ岳、燧ケ岳、日光連山、日光連山のその前に荒海山、高原山、那須連峰とグルリ、七ケ岳山頂へ向かう、田島町は雲海の下、だんだん雲海が切れ美しいピラミット状の三角山が見えてくる


右から会津駒ケ岳、燧ケ岳、日光連山へ

大きな岩場(賽ノ河原)に立つ、高倉山で見えなかった会津駒ケ岳の奥に平ヶ岳が見えてくる。足元にキバナノコマノツメが咲き出し、あっと言う間に七ケ岳山頂に到着 6:45

一等三角点が中央に置かれ、見事な展望、会津朝日岳、上越の浅草岳、越後駒ケ岳等も見え、飯豊連峰、吾妻連峰も見えている。山頂は雑木に囲まれている。梅雨が始まろうとする時期、今日のように晴れる日は少ないらしい。


稜線漫歩
稜線に咲く、シャクナゲは美しい

7:00 日が高く昇り暑くなってきた、下岳に向かう、尾根道ですが薮の深い道が続く、まず下る、シャクナゲが現れ、稜線を飾る、下岳が七番目、一番が七ケ岳であり、地図には二番・三番・四番・五番・六番と記されているが、一番と七番には道標が立っているが二から六番岳には無い。


イワナシの群落

一番(七ケ岳)から二番岳までは展望の良い稜線漫歩、二番からは緩く下る、大きなシャクナゲの木を通過するとピーク、鞍部に下って休憩、登りは下った分登っている、シャクナゲが再び現れ、笹の下にまだつぼみのツバメオモトが現れる。キツイ登りが続く、振返り展望を楽しみながら登ると、薮を抜け、ピーク 8:10、ここも薮で、薮は続く。


見事なタムシバ
会津や上越の山に多いですね!

直ぐ先にピークが見え、タムシバが多くなってくる、巨岩の脇を通りピーク 8:05 展望は無い、薮は切れない、タムシバの大株、8:15 雲海はすっかり消え 田島の街並みが見える、そして大木のヒノキを見る 8:25

三番岳から薮が続く、ここにきて美林のブナ、展望も良い 五番岳であろう。

8:30急降下、雪化粧の東北の明峰飯豊連峰が見事です、鞍部からブナの坂を登り返す、ピークに近づくとまた薮、この笹の下真っ白い可憐な花を咲かせたツバメオモトが幾つも現れる。


ツバメオモト  純白可憐

やがて岩場に飛出る、8:55下岳は直ぐ、下岳山頂360度の展望だが、七ケ岳以上に雑木林が伸びている、岩に登れば大展望です。

9:05 大きく下る、稜線から離れブナ林、ダケカンバを楽しめる、花はこれからのマイズルソウが多い、八番岳と言えるピークを越える、登山道は一変し岩場の多い道になる、岩場を抜けると再び藪、深い笹に囲まれるところもある。

どんどん下って、笹の背が低くなる、それでも腰まである、展望は右の那須連峰なる、まもなく下降点 9:40 直進の登山道は不思議と薮が刈られている。

ここは左折し、稜線を離れ、雑木林の急斜面を約10分下ると、平坦になって美しいブナ林に囲まれた登山道は素晴らしい。


美しいブナ林  変化のある七変化の山かも!

まもなく林道に出合、ここは下岳登山口で山開きの下見に来られた男性に稜線の様子を聞かれ「シャクナゲが綺麗、ツバメオモトも咲いています、、ただ道が安定しているのに薮が刈られていませんね。。」と答えと「山開きは中旬、、、」とのこと。

ここは林道の三差路、右へは七ケ岳林道で平滑沢コース登山口へ続く、他の一本は黒森山の右を通り国道289号へ下っている、七ケ岳林道を左に進み、刈野畑橋・黒森沢コース登山口へと向かう。

快晴の青空、のんびりと林道歩き、中間点で七ケ岳が見えてくる、登山者には合わないが山菜取りの人々が数人、刈野畑橋・黒森沢コース登山口には3台の車が停まっている。やがて自分の車が見え、次の駒止湿原に向かう

国道289号に出て、田島に向かって駒止湿原の標識を左折、民家を抜けるとそこは湿原道路で美しい樹林と沢に飾られる、駒止湿原の駐車場は上下合わせて50台程度満杯、空きを待って停め、湿原に向かう先週の玉原湿原よりやや遅い、タテヤマリンドウが見事です。


駒止湿原の顔:タテヤマリンドウ

帰路田島から眺める七ケ岳は美しい、次回七ケ岳を登る場合は紅葉狩りで白樺の美しいと言われる平滑沢コースから登って見たいものです。

  会津高原駅入口から尾瀬の方へ少し走った所に会津高原温泉、日帰り温泉大人500円、湯量が多くとても良い、意外と空いている。食事はT字路から道の駅「たじま」へ向かったところの会津ラーメンはこの街道で一番美味いと私が推薦する、しょうゆ味500円。

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