奥武蔵:芦ヶ久保駅から丸山、正丸峠をへて伊豆ヶ岳、下山は西吾野駅
丸山(標高:961b)・伊豆ヶ岳(標高:851b)
正丸峠トンネルの上を歩く

日程:2005226日 (土)晴れ


福寿草 春はもうすぐですね!

24日の夜から25日の朝方にかけ、関東は雪が降った。ここ秩父もだいぶ降ったと言うことです雪景色の奥武蔵をと25日の夜、国道299号を走ったが道路には積雪は無く、凍結を心配したが全く問題無く走れ、川越市から県道15号、飯能市からは国道299号に入り、正丸トンネルを抜けて直ぐの芦ヶ久保駅まで快走でした。

芦ヶ久保駅から丸山、果樹公園村上部を過ぎた頃から積雪、防火帯からは1015aの積雪、丸山から伊豆ヶ岳間は特に積雪が多くアイゼンは必要でした、特に虚空蔵峠から正丸峠間には急坂が有ってしかも北面、日陰であり、今年は遅くまで雪が残るかもしれませんね。

丸山周辺は、県民の森と山頂間が遅くまで雪が残りそうですが、大きな急登では無いので特に心配はなかった。

奥武蔵の地図を広げると、大霧山&堂平山丸山から伊豆ヶ岳武甲山&武川岳関八州見晴台&顔振峠のブロックに別れ、程よい日帰りの縦走コースがある、今日は芦ヶ久保駅からスタートし西吾野駅へ下山し、電車で芦ヶ久保駅に戻ることとした。

コース

つくば市22:00=(県道を経て国道16号)⇒川越市=(県道15号)⇒飯能市=(国道299号)⇒1:00西武秩父線芦ヶ久保駅5:50―(0:05)→6:00国道299号丸山入口―(0:05)→林道分岐6:05―(0:15)→果樹公園村上部登山口6:20―(0:00)→直進・巻き道分岐6:20―(0:10)→登山道合流6:30―(0:30)→日向山分岐7:00―(0:35)→林道出合7:35―(0:10)→県民の森駐車場・山頂分岐7:45―(0:25)→8:10丸山山頂8:20―(0:10)→8:30無線中継所(広葉樹の村へ散歩)8:40―(0:20)→白石峠・大野峠分岐9:00―(0:01)→9:01ピーク展望台9:25―(0:05)→大野峠9:30―(0:20)→カバ岳9:50―(0:15)→岩場の尾根通過10:05―(0:15)→七曲り峠10:20―(0:17)→牛立久保10:37―(0:28)→林道出合11:05―(0:05)→虚空蔵峠11:10―(0:30)→サッキョ峠11:40―(0:25)→旧正丸峠12:05―(0:15)→川越山12:25―(0:10)→正丸山12:35―(0:10)→展望台12:45―(0:01)→12:46正丸峠13:10―(0:20)→小高山13:30―(0:00)→長岩峠13:30―(0:20)→ピーク13:50―(0:00)→岩場登り・女坂分岐13:50―(0:20)→伊豆ヶ岳山頂14:10―(0:10)→吾野駅下山口14:20―(0:15)→林道終点14:35―(0:40)→子ノ権現入口15:15―(0:25)→国道299号出合15:40―(0:20)→16:00西武秩父線西吾野駅16:05=(西武秩父線)⇒16:16西武秩父線芦ヶ久保駅=(国道299号)⇒飯能市=(県道15号)⇒川越市=(国道16号等)⇒つくば市

夜明け、芦ヶ久保駅から階段と橋を渡って国道299号に出る、道の駅「あしがくぼ」方向に向かう、直ぐに果樹公園村・丸山への入口、民家の間を登ると直ぐに二分、広い方を登って行く、まもなく二分で案内図が建っている、右に行くと壊れた道標だが丸山近道とある、武甲山が朝日で雄大に輝く。再び林道に出合う、火の見櫓辺りの展望は大きく広がる。この辺りの果樹はモモでまだ蕾は硬い。


武甲山の夜明け 秩父の主峰

あしがくぼ果樹公園村の上部に登山口が有って、取付くと登山道は直進と巻き道に分岐している、直進は階段が樹林の中に続いている、ここは展望の良い巻き道を行く、武甲山全体に日が当って美しい、採掘で大きく削られているが秩父の代表山の座は保持している大きな姿である。その右奥には奥秩父の両神山が独特の峰を連ねている。

農家の上部から樹林に入る、竹林も有るが細い木々の雑木林だ、直ぐに見送った登山道が左のピークから下って来て合流する。積雪が現れるがこの辺りは融けて数a、杉林に入る、何度か杉林が切れ明るい雑木林の道になるが、展望は木々の間からであまり良くない。

日向山分岐、ここからは尾根状に付けられた防火帯の明るい登山道で林道出合いまで長い登りが続く。昨年末の大雪の上に昨日の新雪が乗って、深い所で50a、踏み跡も少ない。


両神山が雄大です

振向くと両神山が見事だ、大きな松のピークを左に曲がって、下って登り返すと今度は武甲山が両側の樹林帯の間に見え素晴らしい。実際は長くはないのだが、積雪もどんどん深くなって歩き難い、アイゼンを付ける、単調な登りで長く感じ、展望も無くなって、大きな桜の木が現れる、飽きてくる頃、ぽっと林道に飛出る。


雪道

林道には新しいタイヤの跡、林道を横切って雑木林の樹林帯を登り切るとピークで、周辺の案内図と東屋が建って、県民の森と丸山の分岐、樹林に中で展望は無い。右に緩やかに下る、右は杉で展望は無く、左は雑木林の木々間に堂平山から大霧山に続く山群が見えてくる、下り切ると県民の森駐車場へ下る登山道が分岐し、最後の登りになる、


深い積雪は白銀の世界!

この辺り日陰で積雪は深く踏み跡が少なく、ほとんど新雪状態、頭上に展望台が見え最後の急登、樹林の綺麗な所で白樺が一本、白銀にスット伸びる白樺は美しい。


展望台

ようやく丸山展望台の下に到着。丸山展望台に立つと関東平野側の木々が伸び360度では無いが、それでも270度と思われる大展望である。

武甲山に両神山、その後方に奥秩父の峰々が脈々と連なる、冬型の天候であるのか北国方向の遠望は望めず、浅間山も雲の中である。両神山の右肩に二子山が覗き、さらに右奥に目を移すと榛名山、赤城山、日光連山と続く。眼下には大霧山、堂平山の山群(標高961bは堂平山を見下ろす)。

振向くと奥多摩の山々、富士山の方向は青空であるが、奥多摩の山陰で大きく見えないのか富士山の姿は見る事ができなかった、ガイドブックには見えると記されているが、本当に見えるのだろうか?

伊豆ヶ岳に縦走するのだが、道標には「広葉樹林の林」方向は記されているが、大野峠等の案内は無い、登って来た道の反対の「広葉樹林の林」方向へ向かう、全く足跡は無く深い雪、尾根道、「広葉樹林の林」へ下る道は見送って尾根を進む、不明な時はまず尾根を行き確かめる事にしている、なかなか道標は出てこない、道筋が判って。まもなく無線中継塔の脇に出る、そにまま「広葉樹林の林」へ下って見たが深い雪道であり引返し、無線中継塔を折れ、芦ヶ久保駅に下る(ここに伊豆ヶ岳方向の大野峠などの案内が欲しい所である)。

尾根道が続きなかなか気持ちの良い所だ、ここも防火帯で、松やカラマツの林も有り、鞍部から数分登ると白石峠・大野峠の分岐が現れる、白石峠への登山道(川木沢ノ頭をへて白石峠・堂平山は直ぐです)は広い、ここは右に折れると周辺は雑木林で直ぐに展望台のピークに飛出る、東屋が建って、堂平山と笠山の展望が素晴らしい。芦ヶ久保駅から初めて人に会う、彼は芦ヶ久保駅から赤谷経由で大野峠を経て登って来たようだ。


林道に出合

丸太の階段を下って広い林道の大野峠に下りる、芦ヶ久保駅方向から展望台で会った人の足跡が登って来ている。林道に出ると大きな案内図、林道は小川町へ続く、小川町とは反対の刈場坂峠へと進む、林道歩きは嫌いだが少し進むと刈場坂峠への「関東ふれあいの道」が右の林に続く、足跡は無いが、登山道は明確。ところが500b程で再び林道に出てしまう、今度は直ぐに登山道が有って、刈場坂峠へ2.0`、取り付くと急登で登山道が不明、左が杉林、右が雑木林であり、ここは尾根を行く。


カバ岳

10分程でカバ岳に着くが展望も無く特にめずらしい物も無い。この先の道標も無い、ここからも尾根を行くと岩場が現れ雪道で滑り落ちないよう渡って行く、展望は有るのだが左右木々に覆われ写真を写す様な好展望は期待できない、岩場の尾根を抜けるとカバ岩のような巨岩が現れ、下部を巻いて行く。

ピークから下って林道に出ると、ここは七曲り峠で都幾川村・玉川村方向の展望だけが開けている。直ぐ登山道に戻り、急登、武甲山と両神山が木々の間に見え、登り切って、ピークに立つ、このピークは関東平野方向が開け大野峠から始めてゆっくり休憩できる所だ。

ピークから右に尾根道が延びているようだが、真っ直ぐ下ると牛立久保に到着。刈場坂峠分岐、刈場坂峠経由で飯盛山・関八州見晴台への縦走路が続いている。

ここは右折し虚空蔵峠に向かう、緩やかに下ると谷状の草原(藪に覆われた)で雪が深い、新雪で足跡は隠されているが登山道は明確。杉林を緩やかに登る、道は右の山腹を大きく巻くと、左下にピンクのリボンが幾つも現れるが、巻き道をそのまま行くと、ピークを越える道と巻き道が分かれる、ここは杉林の上部を巻いて行く道を行く、狭い道で雪も多く杉林に吸い込まれそうである。抜けるとピークを越える道と合流。合流点は杉林が切れ、武甲山と両神山が見事、両神山は二子山と武川岳の稜線の上に見えている。

登ると大木の有るピーク、下って林道に出る、5分程林道を歩くと、正丸駅から正丸峠経由で登って来た男性に会う、これから丸山に向かうと言う11:08。前方の山の上に武甲山の山頂がちょっと覗いている。虚空蔵峠は大きな東屋が建ち、林道の大カーブ位置に有る。


虚空蔵峠の東屋

ここから正丸トンネルの上を通過、急登が続く、先週・先々週と奥武蔵の山を転々といている女性3人が下ってくる、階段、辛い登りだ。


南東・南・南西の展望図

登り切って右に曲がった所に南東・南・南西の展望図南東「関八州見晴台〜顔振峠、奥に三浦半島」、「高尾山、大山、大岳山」、南西「伊豆ヶ岳、蕨山、大持山、小持山」などが記されているが、近くの岩に登っても南西が少し見えるが、その展望はほとんど樹林で見えない。正丸峠の売店で知るが、尖った峰の山が伊豆ヶ岳だったそうである。振向くと丸山の無線中継塔から幾つも越えて来た峰々が全て望める。

その後は杉林が続(一度切れ武甲山が見えたが)く、サッキョ峠、国道299号の正丸トンネルが真下を通過、正丸峠2.0`―虚空蔵峠1.1`地点。ここからの登りは5,6分だが本日一番のキツイ急登。この辺り笹が真っ白い雪の中から葉を伸ばし美しい所だ。


積雪の細い尾根が続く旧正丸峠

ピークから下って次のピークは岩場が多い、次のピークでは武甲山を真横から位置で、右は削られ、左は美しい山容でこの先の武甲山の行く末を心配する。次のピークからは前に山(武川岳から二子山辺り)が有って武甲山は見えない。下りきってようやく旧正丸峠、西武秩父線の正丸トンネルがこの真下を通過している。


旧正丸峠

正丸駅・芦ヶ久保駅への道を左右に分けている薄暗く展望は全く無い。ここも辛い登り、ようやく緩くなって雪道を行くと川越山で大木の桜が二本、武甲山と両神山が木々の間に見えている。次のピークは正丸山、左が杉、右は雑木林、木の階段が有るが足跡はそれを無視し、杉林を下っている。


正丸峠

直ぐに正丸峠手前の展望台に到着。東屋が建って若いカップルが休息中、展望台と呼ばれるほどの展望は無い、むしろ正丸峠の方が良い、大きな松と二つのベンチ横を下れば旧国道299号のピーク正丸峠に到着。売店の裏が正丸駅と伊豆ヶ岳への登山道分岐を確認し、営業中の売店にてコーヒーブレイク。

西武秩父鉄道が開通する前はバスが走っており、たいへん賑わったそうです。今は伊豆ヶ岳登山者のみ、でも多い日は200人程、今日は雪で20人程登ったそうだ、正丸峠からの展望は良いが正丸駅側のみ。

売店の裏を登ると、直ぐに尾根に出る、最初のピークは巻いて行く、小高山で武川岳・正丸駅に向かう登山道がある、ベンチが置かれている。下ると直ぐに長岩峠


小高山

次のピーク(五輪山?)にも正丸駅への登山道、ここにもベンチが置かれ、大きなモミジ。下った所が岩場登りと女坂の分岐、岩場は数十bで雪が有って滑りそう、どうせニュースになるなら更に有名な所でと言い聞かせ、女坂を選択


女坂の岩場は奥武蔵では一番凄い鎖場です

女坂、展望が良く明るく気持ちの良い登山道です。山伏峠経由の武川岳への登山道を見送って、ジグザグに登る、大持山から有間山、蕨山、奥に棒ノ峰など奥多摩の山々が望め、まもなく大きな岩場が左に出て、右に5,6b行けば岩場の細長い伊豆ヶ岳山頂である。人影は正丸峠展望台で有ったカップルのみ、「初心者だから正丸駅に下ります」と言いながら。


この岩場を登り切れば伊豆ヶ岳山頂です

伊豆ヶ岳山頂の展望は、14:10、雲が出て遠望は無理だが、360度大パノラマは素晴らしい。ツツジが多く花期は楽しめる。


伊豆ヶ岳山頂 ヤブに囲まれるが晴れていれば伊豆半島が見えるのだろう

子の権現へは約3時間、着く頃には17時 日の入りが17時半としても西吾野駅に下るには遅すぎる、明るい内に林道には出たいものである。地図を確認すると下って直ぐの所に西吾野駅に下る道がある、この道を下れば16:00頃には西吾野駅に着けるだろう。


急坂が続く

伊豆ヶ岳から子の権現方向に下る、山伏峠の道が分かれ、前方に雑木林に覆われた古御(こみ)岳が見え、ここを下る(大わらじで有名な子ノ権現はまたの機会にてし)。木の枝に捕まって下る急坂で、下り切った所に西吾野駅への下り口がある。


駐車場は空

迷うことなく、杉林を下る、小さな沢に沿ってどんどん下る、静かで沢の音が心地良い。登りも無くルンルン気分、数人の足跡があり、杉林の為積雪は少ない。まもなく林道終点に到着。

ここまで下ると沢の流れも大きくなって、また何本もこの後枝沢が流れ込む。やがて数件の民家(大きな建物もある)の脇に出るが人影は無い。なお下ると上久通の手前で、子の権現入口の林道を見送る。

村の脇を美しい沢が流れ、時々庭先に福寿草が開花。沢の向こう側に八坂神社だろうか、福寿草が沢山咲いてとても綺麗です、立寄って見た、残念ながら立ち入り禁止になっている。

道路脇の民家の裏にはピンクと白の梅が美しく咲いている、家の人が外に見えたら声を掛け立寄って見たい所です。道路は南川名栗線で数台の車に会うのみ、琴平神社が左に見え、地図には鍾乳洞が有るようだが見落としたようです。

下久通になってなかなか国道299号が見えない、静かである。ようやく、民家の数が増え、橋を渡って右に折れ、国道299号に出合う、後はたんたんと国道に沿って進むと15分程で、最初の信号。西吾野駅はこの信号を左に折れ、民家から離れ、駅の駐車場(通勤者が使うのだろう)を横切って橋を渡る、左から関八州見晴台から下ってくる道が合流する。今日最後の登り、ここに5,6台の有料駐車場が有る。西吾野駅は無人駅16:00着、16:05芦ヶ久保方面行きの電車がやってくる。

5,6人の登山者は正丸駅まで乗って行くという、その正丸駅のホームには伊豆ヶ岳で別れた若いカップルが上り電車を待っている、無事下山。西吾野駅前の駐車場はほぼ満杯、食堂も有り登山帰りの人達の憩いの場になっている、駅から下ると道の駅「あしがくぼ」だが、駅前の方がゆっくり落ち着けるようです。

伊豆ヶ岳は四季を通し人気、子ノ権現など残しており、別の季節に訪れたいものです。

HP:わたしの天気予報