西丹沢ヤセ尾根で「スリル・展望」の二つの尾根を歩く
 桧洞丸(標高1601b)同角ノ頭(標高1461b)大石山(標高1220b)


西丹沢自然教室から登って、最初の展望台:展望園地から

西丹沢には西丹沢自然教室と丹沢湖の玄倉(くろくら)には丹沢湖ビジターセンター
の二箇所にビジターセンターが建っており、
西丹沢自然教室と新松田駅間の富士急バスの路線バスが通過する、
この二つのビジターセンターを結んで縦走する人が大勢おられるようです。

今回は、電車とバスを乗り継いで、二つのビジターセンター間を歩いてみました。

 

日程 20051217日 (土)快晴

コース

JR常磐線天王台4:39=(JR)⇒5:50小田急線新宿駅6:01=(小田急線)⇒7:17小田急線新松田駅7:20=(富士急行バス)⇒8:02玄倉(経由)=(富士急行バス)⇒8:30西丹沢自然教室バス停8:35―(0:05)―>ツツジコース入口8:40―(0:35)―>ゴーラ沢出合9:15―(0:10)―>ベンチ9:25―(0:15)―>下山道(通行不可)分岐の鞍部10:00―(0:05)―>10:05展望園地10:10―(0:45)―>シロヤシオツツジ群落10:55―(0:15)―>石棚山稜分岐11:10―(0:20)―>11:30桧洞丸山頂11:55―(0:10)―>石棚山稜分岐12:05―(0:10)―>ユーシン分岐12:15―(0:15)―>一個目の鞍部12:30―(0:05)―>12:35ピーク12:40―(0:01)―>二個目の鞍部12:41―(0:20)―>三個目の鞍部13:00―(0:10)―>13:10同角ノ頭の肩―(0:03)―>13:13同角ノ頭山頂13:15―(0:10)―>崩れ場13:25―(0:05)―>キレット続く13:30―(0:05)―>鞍部13:35―(0:05)―>長い梯子手前の鞍部13:38―(0:01)―>ベンチ・富士山の展望13:39―(0:01)―>ベンチ:石小屋ノ頭辺り?13:40―(0:15)―>大石山700b・同角ノ頭1.1`地点13:55―(0:05)―>長い梯子14:00―(0:10)―>鞍部・長い鎖場取付14:10―(0:05)―>大石山山頂14:15―(0:15)―>巨岩・富士山最後の展望(標高1071b)14:30―(0:15)―>小ピーク14:45―(0:05)―>東屋14:50―(0:10)―>ユーシンロッジ15:00―(0:15)―>雨山峠入口15:15―(0:05)―>山神峠入口15:20―(0:25)―>石崩隧道・青崩隧道15:45―(0:05)―>発電所15:50―(0:20)―>玄倉迄4.4`地点16:10―(0:10)―>車ゲート16:20―(0:30)―>丹沢湖玄倉川出合16:50―(0:05)―>16:55玄倉バス停・丹沢湖ビジターセンター17:31=(0:45)⇒18:16小田急線新松田駅

今日の登山予定コースは西丹沢自然教室からツツジコースを桧洞丸まで登って、同角山稜でユーシンロッジに下って、玄倉川に沿って玄倉バス停までの周遊コースです、従がって電車とバスを乗り継ぐ、JR常磐線取手駅から新宿駅、そして小田急線新松田駅からバスで西丹沢自然教室バス停に入り、帰りは玄倉バス停から新松田駅に戻るコースです。

小田急千新宿駅6:01発に乗る、登山者のほとんどが秦野と渋沢駅で降りてしまうヤビツ峠と大倉から東丹沢への人気は西丹沢以上である。渋沢駅を出ると雄大な富士山が見えると、まもなく新松田駅、7:17分正確に到着、改札口を出てバスに乗るため両替していると、バスが動き出す、ドアをノックし飛び乗る、乗客は登山者が5人程、一般の人が3人。

バスは国道246号に入っては出ての繰り返しが続き、途中、高松山登山口、山北(やまきた)駅(ここは駅前に入ってくれる、乗客はゼロ)、大野山登山口(安戸から少し先で富士山が綺麗に見える)、谷峨(やが)駅に寄って行く、谷峨駅から20人程の登山者が乗ってくる。谷峨駅は御殿場線が便利。バスは丹沢湖の神縄から右に折れ、玄倉バス停へ、ここで一般人二人が降りるが登山者はまだ誰も降りない、丹沢湖に戻って水歳橋、ここで富士山の頭だけが少し見える。

橋を渡って直ぐに三人の女性が浅瀬入口で下車、前の席の人に訪ねると権現山(標高1019b)の登山口が有ると言う、地図を見ると浅瀬まで徒歩で入り、権現山を登ってこの先のバス停細川橋へ下るコースが有るそうです、また不老山も浅瀬入口がバス停になる。

続いて大滝キャンプ畦ガ丸へ登るという人たちが10人程降りてゆく。箒(ほうき)沢公園橋で二人が下車、ここは桧洞丸登山口で石棚山を経て登ることになる。新松田駅から西沢自然教室バス停まで1,150円約1時間。

バス停の横が西沢自然教室で、トイレお借りし、桧洞丸は大室山と並んで西丹沢の明峰で何れの登山もここがスタートになる。

河内川に沿って用木沢出合と進む、5,6分で桧洞丸のツツジコースに取付く登山口を見つける、大室山や犬越路はこの先の用木沢出合が登山口になる。

ほとんど水の無い小沢を登り、直ぐに左の斜面を急登する、二人の男性が早いスピードで抜いて行く、登り切ると斜面を緩やかに巻いて行く、大きな傾斜は無く歩き易い道だ。

大きく左に曲がると美しい樹林帯で深い落ち葉道、紅葉樹林の美しい所だ、右眼下に東沢が見える。後方に畦ヶ丸が大きく見え、展望は一方方向だけに広がっている。

斜面の崩れ地(大きな規模ではないが何時も気になる所だ)を横切って、また大きく左に曲がる、こんどは少し下って、堰堤を二つ見送ればゴーラ沢出合、白い石がゴロゴロし、木の橋を渡るが二つの内一方は流され横たわっている。広い河原を横切って行くとゴーラ沢を本棚沢合流地点に新ツツジコースの登山道の標識。先行の二人に追いつくがまた早いスピードで登って行きこの後二度と会うことは無かった。

細い急坂の荒れた尾根を登る、取付き点は石段、登り切ると竹藪に囲まれ、両方に高い山が見える。その先にベンチ、かなり古くなっている、先々週の降った雪が積もり座れない。

一息入れ急登を続けると、背後に富士山が畦ヶ丸を大きく抱くような姿で見えてくる、この姿が美しいので撮影しようとするが、木々の間で無理。西丹沢2.4`・桧洞丸2.4`地点 9:35

谷を挟んで左に林道が見える、10:00 西丹沢2.8`・桧洞丸2.0`地点。休憩に良い平坦な尾根に出る、この先を下ると鞍部で下山道:通行不可の分岐、標高1030bと記される。雪が多くなって展望園地、富士山方向が大きく開け素晴らしい展望、ベンチも大きい。

登山道に戻った地点が西丹沢3.0`・桧洞丸1.8`地点。前方に桧洞丸の峰、左に桧洞丸から続く熊笹ノ峰辺り、本棚沢へ急激に落ちる岩肌が見える。

大木のヒノキ、大室山が大きく見え、右奥に奥秩父、さらに後方の雪化粧の峰は八ヶ岳だろうか、ほんの一瞬見える所がある。道志の山々が畦ヶ丸と大室山(ここのトリカブトの群落は8月下中頃が見頃で一見の価値充分とのこと)の間に見えてくる、御正体山、双耳の峰は今倉山であろう。

丸太の階段が現れる、尾根道から離れと積雪の多い斜面(凍結は無くアイゼンは不要だが用意しておきたい所でした)、すぐに尾根に向かって急登、ブナ林が美しい、荒れた急坂でクサリを頼る、10:55 ツツジの群落下部に到着、富士山と大室山の展望は素晴らしい。

展望を楽しみながらゆっくりゆっくり登る、それにしてもツツジの木が多いのに改めて驚く。安定した木段が何段も続く。やや平になって石棚山稜分岐

そしていっきに展望が広角になって、右に駿河湾、背後に富士山、左に大室山、そして右に丹沢の主峰が並ぶ雄大な展望である。

ブナ林が枯れてきた、桧洞丸山頂(標高:1601b)大室山方向に5,6b進むと展望が開けるが、山頂は樹林に覆われ展望は無い。蛭ガ岳4.6`・大室山3.8`。先行の二人に男性。彼らは犬越路方向から、一人の人は神ノ川から熊笹ノ峰経由また同じ道を引き返すと言う。後からツツジコースを登ったご夫婦も快晴の展望に大喜び。西丹沢から犬越路経由で登った男性は先々週の土日にユーシンロッジから塔ノ岳・蛭ヶ岳を歩き、土曜日は大雪、日曜日は蛭ヶ岳から桧洞丸と縦走し、犬越路経由で下ったが、雪で道に迷い谷で同行の二人とビバークしたという、何故ツツジコースを下らなかったのだろうか?

その彼の話だと今日は犬越路から桧洞丸は富士山が綺麗で素晴らしかったニコニコ、何でも用木沢で迷った原因も確かめたと言う。今日はツツジコースを下ると言うので石棚山稜分岐まで同行、一度雲が左肩に現れたがそれも消え、富士山がとても美しい姿だ。

山頂から56分で石棚山稜に入る、直ぐに前方が開け道志ノ山の向こうに富士山が見え、山中湖が光っている。

テシロノ頭へ登る鞍部に尾根を離れるユーシン分岐が有る。この辺り雪が深い、先々週降った雪の様だ。右の山の斜面を緩やかに下る、前方に同角ノ頭が見える、あれを登るのかと思いながら大きく下る。左に蛭ヶ岳が大きく見えてくる、実に美しい展望である。

どんどん下って鞍部、富士山はテシロノ頭に隠されるが長い裾野の先に愛鷹山が美しく見える。登り返しピークで昼食、鹿の声が聞こえるだけの静かなピーク。また下る、ここで若者が一人登って来る、この後玄倉バス停まで一人旅になった。

木道が置かれる鞍部から登り返す、富士山が再び見え、直ぐにピーク。

この辺りが桧洞乗越(中ノ沢乗越)だろうか、桧洞丸2.0`・ユーシン3.8`地点、このピークからの富士山は特に美しい。

また鞍部まで下って、キツイ登り返し、富士山を眺めながら木道を登る、ここはちょっと辛い登りだ、大木の枯れたブナを横切ると同角ノ頭の肩に着く、ここの展望は素晴らしい。

50b程緩やかに登れば、同角ノ頭(標高:1491b)に到着。樹林に覆われ展望は無いが広い山頂だ。

同角ノ頭から富士山を背にして50b程下ると、蛭ガ岳から丹沢山に続く峰々が一望できる狭い登山道で足元に注意してトラバース、右に曲がると直ぐに崖崩れの横を急降下し、下るとキレット帯に入る、ザンザ洞キレットと呼ばれるヤセ尾根。丹沢の主峰:左から蛭ヶ岳、不動ノ峰、丹沢山へと続く峰々がキレット間から望める。

幾つもコブを越えて行くがクサリや梯子が有って危険なことは無い。このコブ岩から富士山の展望は良い。振向くと同角ノ頭がすでに遥かに上空、崩れた岩肌をあらためて眺めることになる。

キレット地帯を抜けると、背の低い笹道になってホットするがこの後もキレットほどでは無いが幾つか小さな上下を繰返す。樹林に囲まれたのんびり歩ける尾根、下って長い鎖場、この辺り吊尾根状で左右が切れ落ちている。ベンチが有る、ここも富士山展望で休憩に良い。

 この辺り石小屋ノ頭だろうか、またベンチ、こちらの方が先ほどのベンチ場より広い。右が大きく開け西丹沢・道志山塊の峰々、富士山展望がここも良い。今度は急降下、途中に大石山770b・同角ノ頭1.1`の道標 13:55
 
続いて長い梯子を下って、また登る、小さな上下が続く。前方に岩肌のピークが見え、ここは急降下、鞍部まで下って、ちょっと登ると、広い岩肌の長い鎖場、数本のクサリが続き、傾斜も大きくちょっと恐い所だ。

登り切れば富士山の大展望、直ぐに巨岩の横たわる大石山が近づく。丹沢の主峰が見え、素晴らしい。ユーシン1.5`・桧洞丸4.3`地点。大石山への鎖場、登り切れば大展望が約束される。

  急降下、長いクサリを降りる。

巨岩、ここが今日最後の富士山展望になる、かなり西日になって富士山は薄くなりやさしい姿になってくる。

大石山山頂(標高:1220b)は塔ノ岳や蛭ガ岳などの丹沢山塊が雄大に望め、登ってきた石小屋ノ頭の鞍部見下ろし、石小屋ノ頭から下ったヤセ尾根を振り返る。ユーシンロッジ1.5`の道標に従って、大石山の稜線から左に折れると、途中小さなピークは有るが、下りのみになる、凄い急降下が続く。ユーシンロッジから逆コースを選んでいれば、この急降下を急登しなければならずと思いつつ下り続ける。

大石山からちょっと下ると大石、これが大石山の由来になったとのこと、ユーシンロッジの赤い屋根が見え、小さなピークを通過、なおも続いて下ると平坦になって東屋が建っている。

ここからまた再び急降下すると、杉林に入り、まもなくユーシン沢出合、大きなユーシン沢の橋を渡るとユーシンロッジ。大きな鹿が駆け抜ける、50bほど逃げ立止まってこちらを見ている。

  杉林を緩やかに下れば、橋の手前に着き、ちょっと登り、三差路、左は通行止め、右に折れ玄倉へ、玄倉へは10`と記されて、約2時間半とある。長いと思うか、二時間歩けばバスに乗れると思うか、登山者のその時の気分・体調が判断する、、。

  5分も歩くと雨山峠取付き口、一人旅、小さなトンネルは二個、山神峠取付き口、小さな発電所、続いて石崩隧道青崩隧道は真っ暗ヘッドランプを点ける。

この辺り歩き易い傾斜の下り道で助かる。追い越したのは小型トラックと一台の乗用車、ようやく前方に明かりが見え、丹沢湖に流れ込む玄倉川口、玄倉川橋を右に見て、道路に出れば玄倉バス停が見えてくる、17:00で周辺のお店は閉店後で真っ暗。

バスは定刻17:31発新松田駅行き(最終は19:24)、登山者の姿は私1人。新松田駅から連結された車両に乗る、渋沢・秦野駅から数人の登山者が乗ってくる。電車とバスで来て良かったと思い眠りに!

交通機関:土日祝日(2014/1/17現在)
小田急線新松田駅(12/1から3/15以外)7:207:30発に乗ると
8:31,8:41
に西丹沢自然教室に着く、
12/1から3/157:258:36着がある)
西丹沢自然教室発最終18:58発⇒20:27小田急線新松田駅
例えば:JR常磐線取手駅4:355:46JR新宿駅・小田急線6:017:19小田急線新松田駅
小田急線新松田駅20:34発⇒21:57小田急線新宿駅・JR新宿駅22:1223:15JR常磐線取手駅
*JR常磐線取手駅4:15に乗ってJR日暮里駅乗り換えてJR川崎駅6:05発JR国府津行に乗り7:07発の御殿場線に乗ると7:37JR谷峨駅に着き、西丹沢自然教室行きに乗ることは可能。

 

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