富士山五合目からシャクナゲ街道を散策し、こけももジュースを頂く 
河口湖口登山口〜御中道 (標高2200b辺り)

日程 2008726日 (土) 晴れ
富士山、五合目辺り、森林限界はシャクナゲ街道です


ハクサンシャクナゲ
五合目富士急バス停の山側の登り階段を上がれば
御中道の入口です

コース

 昨年は新宿駅西口から富士急バスに乗ったが、中央高速の渋滞が予定を狂わした、今日は電車で河口湖まで行き、富士急山梨バスの五合目行きを利用する。JRはホリデーパス(2300円)と富士急山梨バスは富士山五合目フリーきっぷ(3500円)。

 常磐線天王台駅4:39=(常磐線・山手線)⇒5:25神田駅5:32=(中央線)⇒6:38立川駅6:43=(中央本線)⇒7:39大月駅7:51=(富士急行)⇒8:40河口湖駅9:40=(富士急山梨バス)⇒10:35河口湖口五合目10:35―(0:25)―>コケモモ群生地11:00―(0:05)―>シャクナゲ大群落11:05―(0:10)―>東屋(御庭火口列)11:15(スバルラインからの道)―(0:15)―>御庭山荘(廃虚)11:30―(0:10)―>大沢崩入口11:40―(0:05)―>御庭分岐11:45―(0:10)―>雪崩後11:55―(0:10)―>滑沢(標高2409b)12:05―(0:05)―>仏石流し(ぶっせきながし)御庭2.4`・1.4`大沢崩 12:10―(0:10)―>一番沢:枯れ沢源頭(標高2409b)12:20―(0:25)―>崩れ地点12:45―(0:05)―>大沢休泊所(標高2317b)12:50―(0:00)―>12:50大沢崩れ13:20―(0:15)―>崩れ地点13:35―(0:20)―>一番沢 御庭2.7`・大沢崩1.1`13:55―(0:15)―>仏石流し14:10―(0:05)―>14:15滑沢(大きな岩が方位盤になっている)14:20―(0:15)―>御庭・五合目分岐14:35―(0:00)―>御中道入口(標高2327b)御庭1.1`・大沢崩2.7` 14:35―(0:05)―>富士山天然シラビソ14:40―(0:15)―>御庭バス停14:55―(0:05)―>15:00奥庭山荘15:15―(0:05)―>奥庭15:20―(0:05)―>奥庭山荘15:25―(0:45)―>三合目16:10―(0:05)―>16:15三合目バス停6:43=(富士急山梨バス)⇒17:15河口湖駅17:20=(富士急)⇒18:16大月駅18:24=(中央本線)⇒八王子行き、都心へ

 

  つくば市の自宅から車でJR天王台駅まで行き、取手始発の電車に乗る、河口湖に一番早く着いて8:40で、富士山五合目行きのバスは8:30が出た後、次は9:40である8:30のバスに乗るには大月駅7:22に乗る必要がある、それには八王子を6:35(東京発5:20頃でぎりぎり)に乗らねばならない、特急あずさ1号新宿発7:00に乗っても大月駅7:55。従って都心の人もぎりぎり、ここは富士急山梨バスの運行計画を一寸変更してもらいたいものです、長い歴史のある天下茶屋行きのバスは9:00発である。同じバスを待つ五合目散策の愛好家の小さな希望である。

 

  定刻、9:40 長い列ができ、増発に便が出された、先々週13日の五合目14:15は満席で約50分立ちっ放し! 今日の帰りは五合目16:25発のバスに三合目から乗った、満員のバスが通過、直ぐ後に増便がやって来た、富士山登山本番を向え嬉しいことです! 富士山は電車とバスが便利で安く、便利・安全です

 

  富士スバルラインに入ると二度ほどマイカーの長い列が止められている、駐車場が満杯の為であろう、富士登山バスはノントップで定時に五合目バス停に着く、途中三合目を過ぎると斜面にハクサンシャクナゲが咲いている、思わず周囲の人も笑顔。バス停では既に今朝富士山山頂から下った長い列がバスを待っている。

 

  100人中99.99%私と反対方向に進む、今日はご夫婦が同時に御中道入口に足を踏み入れた、富士急山梨バス発着所のキップ売場の山側に登り口があり、登ると直ぐに大木のハクサンシャクナゲ、この時期見頃の花です、富士山登山の人も一目見て欲しい奇麗な花です。

  御庭から登って来た人に出遭う、歩き出して直ぐのシャクナゲは花数が少ない、しかし、30分ほど入り込むとまず、ダケカンバの木の下に一面ギッシリとコケモモが咲き誇る、同時にシャクナゲの大群落が同じように林の中に密集する、昨日佐藤小屋(先々週泊まった)に電話を入れるとご主人が「咲いているよ!」と言ってくれた通りである。

 


可憐、コケモモ

 

 まだ蕾も多い、既に期を過ぎたものもある、最近雨が降らないせいか、元気の無い花びらも見れる、しかしこれだけの群生を、簡単にバスで来て鑑賞でき、金峰山や日光白根山なら誰でも簡単には鑑賞できないのに。このシャクナゲはここから大沢崩、御庭、奥庭、三合目まで見られます、特に奥庭山荘周辺から三合目までは、御中道より根に水が多いのかとても見事です、ただ、群落の大きさではここです。

 

イチヤクソウ

 

コケモモの間に、イチヤクソウが現れる、さらに進むと、登山道の右道端に沢山咲いている、このイチヤクソウはコケモモが青い実を付ける頃が見頃だそうです。

 

ハクサンシャクナゲの密集地

 

  11:05 シャクナゲの大群落、今日のコースでここが最高の密集地、ナナカマド、コメツガ、ダケカンバなどの樹林帯から抜け、登山道は五合目バス停から、ほぼ水平に推移する、左上空に富士山山頂が見え、右眼下にはスカイライン、駐車場にギッシリ並ぶ大型バス、11:10 日陰がないと標高2300b前後でも真夏の太陽は暑い、カラマツやダケカンバの林に入るとホットする、足元は火山独特の黒い砂礫や石畳である、再びシャクナゲ、富士山の肌にはオンダテ、ミヤマオトコヨモギなどが転々と生えている、案内によると標高100bで0.6度の差、この差で植物の垂直分布、大月が標高358b、富士吉田標高809b、河口湖標高857b、一合目標高1520b、二合目標高1700b、三合目標高1840b、四合目標高2010b、奥庭標高2200b、五合目標高2305b、六合目標高2390bと続く、標高2200b:シラビソ、コメツガ 標高2000b:ダケカンバ 標高1800b:シャクナゲ、コメツガ そしてブナは標高1200b辺りとなる、御中道はコメツガ、シャクナゲの生育には適していることになる。

  東屋の建つ御庭火口列を通過、続いて人の声、右のスバルラインから若い女性達が登って来る、これから山頂ですか?と訪ねるが何の目的も無くここまで登ってきたそうです、コケモモ、シャクナゲも知らないで、お金と時間を費やしてくるのだから富士急やJRで発行しているガイドブックくらい読んでおきたいものです、御庭・奥庭は富士山で最も美しい所だと思います。

  三差路から緩やかな登り、御庭山荘に着くが廃屋になっている、ここを石畳に導かれて下ってしまうと御庭へ降りてしまう、廃屋の直ぐ先を左折し、下らないように、広い登山道が続き、砂礫の上を行くと左に「大沢崩」入口、見落とす、訳は「入口」の文字が大沢崩と色が異なって解かり難い、ここを間違って先へ向っても御中道入口(御庭から来た人のために)の標識は有るが、最初の道を選んだ方が良い。

 11:40 大沢崩入口は、樹林の枝で狭く入り難い、ここにもシャクナゲが多い、溶岩の岩の上を行く、ゴツゴツして歩き難い、 でも心配ご無用、直ぐに心地よい水平の道になる。

 

  下の方で人の声、「こんにちは、大沢崩に行くのですか?」と聞くと「そうですけど?」、「こちらが大沢崩に行く登山道です、上に来てください」と伝えると、シャクナゲの間を登って来る、その先で下山者に出会う、御庭へ下ってゆく、御庭との分岐(帰りはここを下る)。

  どうやら、先の娘さん達、ここから登っても良かったようです、でも先ほどの細い道に入るのが正規のルートであろう。

  コメツガの薄暗い道が続き、11:55 雪崩の跡だろうか木々が沢山折倒されている、シャクナゲの木の本数は多いけど花が少ない、急に林を抜けると滑沢(標高2409b)で今日のコース中一番標高が高い、12:05。展望も良いが梅雨の雲は周辺の山々を隠す、ただ、左には富士山山頂が見える。

  再び樹林に入る、続いて仏石流し(ぶっさきながし)という砂礫の谷に出る、12:10 10bの上の急斜面にデッカイ岩魂が今にも落ちそう、山頂へ真直ぐ斜面が続いている、大沢崩2.4`・御庭1.4`地点。

  直ぐに樹林の中、こんどは枯れ沢の源頭(一番沢)のような所を横切る、草むらに腰を降ろし休憩、先ほどの娘さんらが笑顔で抜いてゆく、ここから下りになる、美しいコメツガ林、先行の二人先を拒まれている、狭い谷だが登山道が崩れ嫌な所です、結局、綱を使って一旦枯れ沢に降り、少し上のシャクナゲ枝を頼っての巻道、最近できた巻道、崩れた登山道を無理すれば通過できるがこれ以上崩すのは良くない 12:45。彼女らも巻道を無事通過、ヤマオダマキ、タカネグンナイフウロがそれぞれ一輪咲いている、右下には背の高いシャクナゲが奇麗です。

 

  タカネグンナイフウロが多くなって、大沢休泊所の前に飛出る、庭先から真直ぐ下る道はどうにかして大沢崩を越えて、御中道を続けようとする人の努力の道らしい、案内では一ノ越、二ノ越、三ノ越とどんどん標高を下げていったようです。

  大沢崩の展望は、休泊所の庭先から下らず、左へ下った所で、御中道の道が崩れで切れた末端です、ガスで視界ゼロ、12:50 斜面でお弁当を広げて休憩、送れて二人の娘さんも到着、なんと彼女らが着いたとたん、ガスは一気に流れ、大沢崩全容が山頂までポッカリ見え、凄い自然の破壊に息をのむ!

 

大沢崩、剣ヶ峰直下まで続いている

 

  恐ろしい光景です、崩れの向こうの稜線から砂煙を上げての落石、生きて侵食活動は日々刻々進んでいる、しばらくすると、剣ヶ峰の方向から、カラカラと岩が転がってくる音が聞こえる、頭に岩が落ちて来ない内に離れよう、でもここを渡って宝永山まで行けたら良いなと思いつつ今日は引き上げる。

  13:20 大沢崩から休泊所(標高2317b)に引き上げ、シャクナゲを楽しみながら、一番沢石仏流し、そして展望の良い今日の最高地点滑沢(標高2409b)14:10 大きな石が方位向盤のようになって、不動岳-光岳と記され、北岳-甲斐駒ケ岳-八ヶ岳まで記され、その奥に北アルプスが刻まれている、だが一座も雲から現れません、梅雨明け後10日というが。

  御庭分岐14:35 ここで彼女らとお別れ、広い林道、御中道入口は分岐から数10b下ったところ、御庭まで1.1`、林道を下る、左の山手にシャクナゲの群落、ヘリポートで大きく右折、まもなく天然のシラビソ林を見る、14:55 御庭バス停に着く、シャトルバスがここから五合目まで運行。

 

  富士急バス停から左の駐車場に入れば、奥庭山荘の案内が出て、そのまま石畳をセメントで覆った林道を下る、この辺りにもシャクナゲが多い。

  奥庭山荘、冷たい「こけももジュース」一杯400円、大きなコップに満タン! とっても美味しい、ここの名物でもある、さらに河口湖の水をタップリ補給、今日は熱中症の対応が大事です。

 


奥庭から富士山とシャクナゲ

 

 奥庭山荘自慢の風景画、富士山&シャクナゲ、奥庭山荘の裏に回ってビックリ、美しい富士山が見え広い庭園が広がる、強風と積雪によってカラマツが地を這うような姿、シラビソも同じだ、その木々の床にシャクナゲが豪華に咲いている、御中道の大群落には負けるが、容姿は負けていない、なんと言っても富士山が背後に見える絶景の良さは一級上かも知れない。

 

石畳が引かれ、ピークに方位盤がある、奥庭を一周し山荘に戻って、今度は右の登山道に入る、いきなり深い樹林帯、シャクナゲが咲き誇る、一度黒い砂礫の広場に出て、立派なシャクナゲを見る、奥庭からまったく人に出会わない、こんなに可憐なシャクナゲの花期は今であるのに、シラビソノ林をひたすら下るようになる、背の高いシャクナゲが左右の林の中に妖精の様に咲く、美しい。

 


二輪の花、妖精のようです

 

  大きな木が倒れ、上を越えたり、下を潜ったり、飛び越えたり、でも道は明瞭迷う事は無い、シャクヤクも少なくなって、16:05 ようやく登山道が深い溝になったころ、上空が黒い雲が出てきた、16:10 五合目のバス停への登山道が分岐する三合目、広い空間です、ポツポツと雨が落ちてくる。

 

  ここは三合目、精進湖登山口に向っている、大室山(標高1468b)周辺には風穴があって面白そうですね、そして富士山原生林 青木ヶ原樹海とあって、何時か予定してみたいと思う。

 

  まもなく、三合目バス停16:15に飛出る、雨は一粒で止み青空がでてくる、河口湖行きのバスは16:431台が満杯で通過、数分後増便のバス、乗客は5,6人。

 

  河口湖駅から今夜御祭りだとのこと、車両は満席に、中央沿線では浴衣姿の人々が目立ちます、隅田川の花火大会でしょうか? 関東周辺気圧が不安定、湿度が高く蒸しますね!御中道は涼しいかった!

 

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