槍ヶ岳(夏)(標高3180b) |
日程:1995年8月13-16日
期間中快晴
コース
第一日目:今日は表銀座縦走コースを楽しむ つくば市自宅=(車)⇒長野市⇒長野県中条村市ノ瀬(虫倉山)⇒信州新町=(国道19号)⇒生坂村⇒穂高町役場→大糸線穂高駅―(タクシー)―中房温泉―(歩)→第一ベンチ、第二ベンチ、第三ベンチ→富士見ベンチ→合戦小屋
→燕山荘→燕岳山頂→燕山荘→縦走路<槍ヶ岳を始め多くのアルプスの山々を見ながら進>→切通岩−(狭い鞍部を行く)→常念岳方面との別れ→狭い箇所、岩場を進む 第二日目:今日は、ひたすら槍ヶ岳を目指す 大天井ヒュッテ→ヒュッテの右を下り、又登る→北鎌尾根の上に槍ヶ岳が見える→赤岩岳→西岳→水俣乗越→東鎌尾根→槍ヶ岳山荘→槍ヶ岳頂上→槍ヶ岳山荘(泊) 第三日目:今日は、槍沢に沿って下山し上高地を目指す 槍ヶ岳山荘→赤沢岩小屋→槍沢ロッチ→ 一ノ俣→槍見河原→横尾山荘→徳沢園→明神→河童橋→上高地バスターミナル=(バス)⇒ 新島々駅=(松本電鉄)⇒松本駅=(JR)⇒大糸線穂高駅=(車)⇒長野経由高速⇒つくば市自宅 1995年と古い記録でスミマセン、歩行時刻の記録もありません。今回のポイントは燕山(えんざん)荘に泊まらず、大天井ヒュッテまで一日目に行ってしまったのが、正解でした。
穂高町では役場の駐車場をお借りする(JR穂高駅から徒歩10分)。 昨日夜行(2008年ならムーンライト信州81号が到着する4:52頃です)で穂高駅にやって来られたというご夫婦と相乗りタクシーで中房温泉まで、運転手さんは今も昔も一番電車がホームに着くのを待っている、どこをどのように走ったかは暗くて解らないが、新穂高駅から燕岳の登山口までの道路は走り易いらしい。 燕岳登山口には大勢の登山者で既に賑わっている、私達(家内と私)は、まだ暗い内から歩き出す、いきなり、急な坂が始る、有名な合戦尾根の急登の始まりである。 第一ベンチか第二ベンチ辺りでサルの群れが登山道の近くに良く現れる、第一ベンチから急な坂になってくねくねと道は折り返し、第二ベンチ、ちょっと緩やかになった登山道の左下でサルが騒いでいた、再び急登。 第三ベンチ、富士見ベンチを過ぎ、石塊が多い道になって、合戦小屋の前に飛び出す、 合戦小屋でスイカが売られていた(後で知るが、スイカはここで有名とか)、小屋の前には大きなベンチがあって、展望も良く、ゆっくり休みたい、美しい山は有明山。 北アルプスの三大バカ登りと言われるが、思ったほどきつくない、燕岳登山口から約3時間半同行の家内も元気だ、軽く食事を取って山頂まで残り約2時間に備える。 合戦小屋を後にしてしばらく登ると、尾根になって、傾斜が緩む、合戦ノ頭で視界は大きく広がってくる、左手の山間に槍ヶ岳の先頭が見える、初めて見る槍ヶ岳で感激の一瞬、青空に尖ったピークは印象的です、この景気を見て北アルプスの登山にハマッタと言う人が多い。 次の感動は、燕山荘が見え、さらに右に燕岳頂上が見え餓鬼岳へと稜線が見えるときだ、森林限界を超えたことになる、しかし、燕山荘が見えてからが長い。 燕山荘の庭に荷物を置き、燕山山頂へ、燕山荘から燕岳頂上までは約30分、コマクサがとても奇麗だ。家内も元気に登る、燕山頂上は花崗岩で白く奇妙な感じ、めがね岩は特に面白い。 燕山山頂から燕山荘に戻って山荘の裏に回って休憩、北アルプスパノラマ展望を見ながらお昼、稜線は実に壮大なレストランに変わり、気分快適100%にアップである。 快晴、今日は大天井岳まで行きたい、燕山荘から30分で蛙岩、気持ちの良い縦走で、足元には無数の花で飾られる、左の斜面にコマクサの群生がところどころ現れる。 表銀座コースの始まり、大天井ヒュッテ迄は長い縦走路、しかし槍ヶ岳の姿を見ながらだ、初めて近くで見る槍ヶ岳は雄大な自然の芸術品。 燕岳から大天井岳山頂と大天井ヒュッテの分岐まで約2時間半ほとんど上下が少ない縦走で爽快な表銀座縦走コースを味わうことになる。 燕山荘から前後しながら進んできた、御夫婦は大天井岳を登り、今日は大天荘に泊るというので、 私たちは大天井岳の巻道行く、狭い岩肌を慎重に渡って行く、切通岩、ここがこのコース最大の岩場、と言っても鎖があって心配は無い、なかなか目的地が見えてこない、何度も大きな岩を通過する、次の岩の向こうで大天井ヒュッテが見えるのかと思えばまた次の岩が前方をさえぎる、夢中で岩場に挑戦しており、何時の間にか槍ヶ岳は見えなくなって、大天井岳山頂への登山道を見る。 ようやく広い大天井岳への分岐、大天井ヒュッテが眼下に見えて来る、岩肌のガラガラした急坂を下る。 ここは峠の鞍部になっていて、とても静かな雰囲気、北アルプスの中心に立っている気分が,高まって来る、大天井ヒュッテの前のベンチで、ビールで乾杯!!大天井ヒュッテは小さな小屋、静かな谷にで槍ヶ岳は見えない、明日は槍ヶ岳山頂で期待をもって、夢見て眠る。 登山者の朝は早い、早朝出発、大天井ヒュッテの庭先を横切ってすぐ下る、ダケカンバが多い樹林に入る右斜面はお花畑、トラバースが続き、まもなく、ビックリするほどの槍ヶ岳が目の前に現れる、ビックリ平だ、表も裏も快晴の大展望です。 喜作新道と呼ばれる稜線を緩やかに登って行く、お花畑を通り牛首山の信州側をのんびり進む、赤岩岳(標高2769b)周辺はこのコースで一番アルプスの展望が良く快適な漫歩ができる、ヒュッテ西岳までは尾根を上下して進み、ヒュッテ西岳に着いた瞬間、目の前にこれから登る、東鎌尾根を経て槍ヶ岳が大きく見え、我々を呼んでいる、迫力満点である。 縦走路は90度曲る、足元には槍ヶ岳に行くにはどうしても通らねばならない深い谷が見える、下から梯子を登って来る登山者も多い。 水俣乗越へ急降下、なかなか水俣乗越に着かない、幾つもの峰を越え、また鎖や梯子の繰り返しだ、水俣乗越の標識は最低鞍部で、槍沢に下るコースがある、ここから本格的に東鎌尾根が始まる。 大きな岩の間を登る、途中でニッコウキスゲの咲き乱れるところが有る、周囲の黒い岩に生えるのでとても美しい。 一人の男性が数人の女性を案内して登っている、言葉巧みに元気付け登らせるのだそうだ、そんな辛い厳しい登山道が続く、かなり狭い尾根を通過する、私はこんな狭くて谷底が見える所は苦手だが、家内は平気で立ち止まって、素晴らしい展望を楽しむ、北アルプスの中心部の光景は感動ものである。 今回のコース中、槍ヶ岳を目指すにはふさわしい難所だ、危険度と相反し展望は素晴らしい、槍ヶ岳の三角錘が手に取れる近くになってきた、北穂高、前穂高の迫力も凄い。 東鎌尾根の最高点(標高2884b 独標)を通過し、やっと岩場の難所から開放される、少し緩やかに下るとヒュッテ大槍、明日は上高地へ向かう路(槍沢コース)と合流し、槍の肩にある槍岳山荘はすぐそこに見える。まもなく殺生ヒュッテで槍ヶ岳の迫力に驚く。 槍ノ肩の槍岳山荘に着くと小屋に荷物を預け、登れる時に登ってしまうのが良い、槍ヶ岳のテッペン(標高3108b)を目指す。
大勢の人が、順番に頂上を目指し長蛇の列を作っている、混雑しているが皆さん笑顔で少しもイライラしない。 この素晴らしい展望を見て待てば良い、私達は西岳から東鎌尾根の長くキツカッタ疲れも忘れ素晴らしい自然の美景を目に焼付ける。 最後の長い梯子を登ると山頂、槍ヶ岳山頂は狭いが展望は天下一の広角である、順番に記念写真を写し会う、やっと登った360度の大展望、大パノラマ、北アルプスの中心点に立っているのだと思うと、嬉しさが込み上げて来る、家内も大きな笑顔です、ここに来て見なければ何も起こらないし、何も語れない。 槍岳山荘に夢中で戻る、日が沈む、大喰岳が特に華やかに見える、太陽が姿を消すと、真夏なのに急に寒くなる、明日の天候もよさそうである。 夕方、山小屋の直ぐ近くまで、雷鳥の親子が餌を捜しにやってくる、今夜は槍岳山荘泊。(階段が高い、夜、足元がくるい、階段を転げ落ち、踊り場で寝ていた男性のうえに落ちた、その男性、気がついたのか気絶したのか声が聞こえない、でもすやすやとした寝息で安心、こんな時は懐中電灯が必要ですネ 家内に叱られる!) 今回の燕岳から槍ヶ岳への縦走も今日は下山。 同室の新潟こられた男性2人は双六岳の方西鎌尾根経由で槍ヶ岳に登ってきたという、穂高を通って帰るとのこと、中岳・南岳と縦走し天狗池に下るコースを紹介してもらったが、私達は予定通り槍沢コースを取り、上高地に下る。 槍ヶ岳のガイドブックなら必ず掲載されている景色、「モレーン台地、後ろに槍が見えて、ガラガラの岩の緩やかな斜面を下る景色」をジックリと眺めながら下る。 下りは、岩の多い坂道、そこを下りきると、槍ヶ岳はもう見えない!!その代り今度は、お花畑の連続に変わる。 多くの登山者が登って来る、決まって聞かれる「後どのくらい登れば槍ヶ岳がみえますか?」であり、一番辛いところが、天狗原分岐だろう。 後は、槍沢とお花を友達にして、楽しく下山、登山者なら誰でも歩きたいコースだし、一度は歩かねば日本の山を語れない美しいルートです。 槍沢の地形の凄さも充分観察。槍沢ロッジの前に出ると上高地は近い、槍見河原で最後の槍ヶ岳を望み、横尾山荘の前に着く。 ここからは涸沢(穂高から)、蝶ガ岳からの登山者が加わり混雑して来る。横尾からは観光客も加わって、梓川の魅力を充分楽しんで、ひたすら河童橋を目指す。 上高地バス停から沢渡行きに乗らず新島々行きに乗ったのが結果的に正解、空いている。新島々から電車に乗り、のんびりと松本駅へ、大糸線に乗れば歩いてきた山々が望め思い出は深まる。 2008/12/14記 :2009年は槍ヶ岳、そんな思い出1995/8/13-16の記事を整理、新穂高温泉から双六岳から西鎌尾根経由で槍ヶ岳、下山は北穂高、奥穂高と回って屏風ノ耳経由のパノラマコースで徳沢に下り明神経由で河童橋のコースが良さそうですね。 HP:わたしの天気予報 |