9月台風の季節、非常に強い台風16号が与那国島の北北西約120kmを北に進んでいます、20日の15時に九州上陸予定。
坊主山を登って、自然研究路、男体山・女体山の山頂から下山は男の川を下る
女体山(標高:877b)・男体山(標高:871b)自然研究路、立身岩
  台風の時期、接近前の晴れ間を利用し、夏の終わりの花を探します。
ガンクビソウ、カシワバハグマ、キヌタソウ、キバナアキギリ、キンミズヒキ、ダイモンジソウ、ツクバトリカブトなどが綺麗です!

日程:2016917 () 曇り


コアジサイ(小紫陽花)アジサイ科
自然研究路の展望台に咲くコアジサイ
ここに寄ると何時も撮影する
栃木から男性がダイモンジソウを観に!女体山の山頂手前に咲いていました、見つけたかな

コース

つくば市城山=(R143,R19、国道408等)⇒田中交差点(国道408125号の交差点)=(R14R41)⇒セイコーマート真壁羽鳥店=(林道)⇒坊主山登山口(男の川登山口の手前の三差路から約30b入った2台分駐車)9:00―(0:17)→大木9:17―(0:35)→坊主山山頂9:52―(0:08)→薬王院コース出合10:00―(0:10)→自然研究・大石重ね10:10―(0:15)→10:252展望台(展望台)10:30―(0:26)→男体山山頂10:56―(0:07)→11:03立身岩11:27―(0:07)→御幸ヶ原11:35―(0:10)→ガマ岩11:45―(0:05)→11:50女体山山頂11:55―(0:15)→12:10御幸ヶ原(お昼)12:19―(0:11)→12:30東屋12:37―(0:03)→薬王院コース・男の川コース出合12:40―(0:30)→男の川登山口13:10―(0:10)→13:20坊主山登山口

 

台風16号が発生時点では、18日頃九州上陸、これが遅れ2015時頃に九州上陸と遅れる、台風14号の崩れた低気圧が日本海に入り、お陰で筑波山は何と一日雨が降らず登山日になりました、ただ、富士山や東京スカイツリー、霞ヶ浦は見えず、北側も見えず、展望はつくば市が薄らと見えた程度でした、それでは山に登りましょう。

 

 
左:キンミズヒキ(金水引)バラ科         右:ミズヒキ(水引)タデ科

 

坊主山登山口は男の川登山口の手前の三差路から約30b入った所にある、登山口に反対側に2台分駐車エリアがある。既に1台の車が停まっており、邪魔にならないように停める。

キンミズヒキミズヒキが並んで生え、このキンミズヒキは男体山や女体山山の近くにまで続くが、良く日の当たる場所に多く、特に男体山の石段1株立派に咲いている。けれどこの二つバラ科とタデ科ですネ。

 

 
左:コアジサイ(小紫陽花)ユキノシタ科        右:コゴメウツギ(小米空木)バラ科

 

登山道に入ると、直ぐに直進の道と、左に上がる道に別れる、ここは直進を捨て、左に上がる道が坊主山に向かう登山道である、よくよく比べると正しい道の方が良く踏まれているから解るのだが、うっかりすると直進の道を進んでしまいがち!

以後、坊主山へ向かってほぼ登り坂の樹林帯。

このコースにはミヤマシキミが多い所ですが、登山口に近い所にはコアジサイが実を付けている。本数は少ないが、6月頃咲き誇るコゴメツツジも小さな丸い実になっている。

 

 
面白いキノコが続く

 

この辺りから坊主山山頂の近くまでキノコが生え続ける、同じキノコかと思えば違っており、違うと思えば同じものも有る。途中、大木が1本生え、この前後に多くのキノコが現われる、坊主山を過ぎ筑波山山頂方面に入るとキノコを見付ける機会はグット少なくなりキノコを忘れてしまう。

登山口からイノシシが掘った跡が続く、特に大きなキノコの根元が堀起こされている、坊主山から男体山山頂辺りまで、階段や道に引かれた舗装と土の間が激しく掘られている、薬王院コースにも多いらし、道が荒らされてしまう、筑波山は度々登っているがこんな被害は初めてである、最近ドンドン増えているらしい。

 

 
左:ユキザサ(雪笹)ユリ科             右:ミヤマシキミ(深山樒)ミカン科

 

大木の木を過ぎると実は赤く輝くユキザサが足元に輝く、花期57月には白い小さな花、果実は液果で今のように赤く熟す。この赤く熟した実を見つけると秋が近いと感じます。

キノコが見えなくなって、現れるのがミヤマシキミです、樹高11.5bほどの常緑低木です、樹皮は灰色で、若い枝は緑色です、全体が有毒。葉は革質で表面に光沢があり、葉の縁は全縁でツヤツヤしている。葉は互生ですが、枝先に集まってつくために束生しているように見える。花は早春から春に咲き、径1aほどの小さな白い花を円錐花序にたくさん咲かせ、花片は4枚で細長く、芳香がある。果実は球形で固まって付き半球形状になる。晩秋から冬にかけて赤く熟します。筑波山近辺の山にも多く生え、この赤い実がシンボルです。

 

 
左:坊主山山頂                       右:ガンクビソウ(雁首草) キク科

 

ミヤマシキミの群落を過ぎるとおにぎり風の岩に坊主山と書かれた岩の有る山頂です、アカマツの多い樹林帯を筑波山方面に下る、樹林帯を抜けると薬王院コースに合流して左折、長い階段が見え、この階段の一番上が薬王院コースから坊主山への入口です、どうやら坊主山から入口までのコースを間違えたようです、これもイノシシの掘った跡が災いになったようです(^^♪。

 

 
自然研究路に合流

 

雑木林、ヤマツツジの多い薬王院コースを緩やかに登り、藪のトンネルを抜けると、男の川コースが左から登って来ます、登り続けると三差路で自然研究路と合流、ここが男体山に向かって右折します。

 

 
左:大石重ね              右:自然研究路の樹林は美しい

 

右折すると若い女性に人気の高い大石重ねです、ここもイノシシの人気スポットになって掘り起こされている、積み重なった小石の間に好みの虫が居るようです。この小石の山は御幸ヶ原から自然研究路を下り最下部にある筑波山のパワースポットの「大石重ね」です、その昔、筑波山は霊山として崇められていたことから、山頂のご本殿への出入りは禁じられており、現在「大石重ね」のある標高750b付近が一般の参拝者が立ち入りすることができる一番高い場所だったそう。そのため、参拝者がその場所の「大石」に、神様に願いが届きますようにと小石を置くようになり、願いを込めた小石がやがて「大石」を覆い隠し、塚となり、現在の「大石重ね」になったとのこと。筑波山神社でご祈祷した願い石(初穂料300円)を購入し、願い事を書いてここまで持ってきて積み重ねる。今はケーブルカーやロープウェーがあり、登山道も整備されているので、だれでもこの場所まで簡単に来ることができますが、当時の人々はここに来るまでにかなり大変な思いをしたのだろうなと思います。どんな思いを抱いてこの場所に立ったのだろう?願いは叶ったのかな?積まれた小石に向かって「願いが叶いますように」との思いを込めて手を合わせてイノシシの掘り起こしを避けるように通り過ごします。手の平ほどの小石に「家内安全」「。。。幸せを!」と願いが小さい字で記されています。

イノシシの被害がここまで進み、この後向かう自然研究路も壊されており心配ですね、特に筑波山の裏側は美しい自然が残っており、イノシシの被害は本当にひどい!

 


美しい自然林の研究路

 

大石重ねを過ぎ、最初の階段を上がれば左に東屋、とても静かな東屋です、長い丸太風のベンチがあって周囲は美しい樹林に囲まれ、よき休憩所ですが、御幸ヶ原は大勢の人で賑わうのに極わずかの人しか訪れなく寂しい限りです。男体山山頂付近の崩れで自然研究路の通過が男体山経由とあって人気が薄れたかもしれませんが、でも自然研究路を一度歩くとこの良さに引かれ二度三度と続ける人が増えるはずです。

 

 
展望台 左:コアジサイ      右:ミズナラ(水楢)ブナ科

 

自然研究路には大石重ね、立身石や展望台があります、東屋から急な階段を幾つも通過、時には傾いた階段、太い綱が置かれ、慎重に登り続け、やや平になると寄り道のある展望台(第二展望台です。第一展望台は急な階段が始まる辺りに有って、右下に下りおり展望の無いものです)に着きます。栃木からやって来られた男性が休憩中、今日はダイモンジソウを観に来たという、ダイモンジソウは今日辺り筑波山で咲き綺麗です、女体山周辺が多い

コアジサイの写真を写し、ミズナラの観察、だいぶ実が大きくなってきた。ヤマボウシ(山法師 ミズキ科)は坊主山から男体山の間に多く生え、果実は、球形の集合果となり、赤く熟す、小鳥がかじったあとが残っている。

 

 男体山のキンミズヒキ

 
男体山        左:キンミズヒキ         右:ツクバネ(衝羽根)ビャクダン科

 

栃木の男性とイノシシの話等続け展望台から離れ、長い階段を上がる、東屋があり、南斜面の樹林帯を見ながら登ると、崩れた箇所の手前に男体山に登る道が整備されている、このコースは崩れる前からあったコースです。男体山の美しい登りコースで、筑波山の主な樹林が生え、特にミツバツツジが美しい所です、NHKの鉄塔を横に見て、男体山山頂です。

都心から来られた人たち、生憎の雲で富士山どころか、つくば市も見えない、台風16号の速度が落ち九州への上陸が遅れ、見晴らしは期待してきたのに残念です。

御幸ヶ原へ下ります、女体山が見える表の階段にキンミズヒキの大株、続いて手すりのある階段の手前にツクバネが実を付けている。

手すりの階段後、ベンチのある小さな広場を過ぎ、難関の岩場、誰もが通過する岩場、足の置き場のしっかりしている。立身岩と御幸ヶ原の分岐で「帰りには立身岩へ、、、」と初めて筑波山に来られた2人(中の良きお二人)に声を掛ける。

 


シロヨメナ(白嫁菜)キク科

 

御幸ヶ原への道を見送り、狭い立身岩方向うに下る、自然研究路を一回りする事を出来なくした大きな崩れを見る、ここは研究路の中でも一番苦労した箇所で、崩れたら回復不可能だろう、管理者は通行禁止の対策しか出来ない所のようです。ここの危険を犯し通過する人が後を絶たないらしいが、男体山山頂を経由すれば安全で楽しいコースになると思うが!また自然研究路はこんな人よりイノシシの被害の方が心配だと思うのですが!

崩れを見て、薄暗い階段を下る、シロヨメナが1本、足元を飾る。

 

 
左:立身岩からつくば市                 右:キハギ(木萩)マメ科

 

崩れから自然研究路に出て、途中、踊り場のある長い階段で降りた所が自然研究路からの降り口、親鸞聖人が餓鬼を済度したところとして伝説が残っている。また間宮林蔵が、13歳のとき、この大石に祈願し、後に間宮海峡と名付けられた樺太探険の大偉業をなしとげたといわれている。そしてこの大石は「立身石」となり、この石に祈れば、学生は、思うような学校に入学でき、希望の職業へ就職できると信じ込まれるようになったそうです。降り口を降れば立身石の前に、親鸞聖人の聖蹟の碑と間宮林蔵の祈願の碑が並んで立っている。ここの降り口から自然研究路をそのまま進むと、今度は立身岩の上に向かう道があり、ここを入り、急な階段を登ると展望台に飛び出る。

ここが筑波山の印象深い展望台で正面に関東平野を通し遠望の富士山が見る、左には霞ヶ浦が大きく広がる所です。

帰りには立身岩へ、、、」と伝えた2人が期待通りやって来て「凄い。。。。」と簡単の声を上げている。聞くと彼らは女体山にこれから寄ってケーブルで下ると言う。

ここには珍しいキハギが咲いています。

自然研究路に戻って再び階段を下る、御海への入口は侵入禁止、続いて生きた大木が横たわっている下を潜るとキバナアキギリがポツンと咲いている。

 

 
左:キヌタソウ(砧草)アカネ科              右:御幸ヶ原 座る椅子が満杯

 

自然研究路が終わると筑波山神社からの登山道が右から上がってくる、左にキンミズヒキの群落、左に男体山への道、右にケーブル駅を見て、人人の多い御幸ヶ原に出る。公衆トイレ(新)が左に有って、女体山に向かって左に山頂売店が並んで続き、右が山頂駅コマ展望台、大きな広場を遠足の生徒が占領、その奥に紫峰杉がある、紫峰杉に降りると太い杉が姿を表しビックリ、男女川の源流になっている、御幸ヶ原に帰る右の林を見ると巨木のブナがある。

御幸ヶ原に紫峰杉から戻ると、奥に公衆トイレ(旧)がある。

 

 
左:ミズナラとクマシデ                            右:カントウヨメナ(関東嫁菜) キク科

 

公衆トイレ(旧)を見て女体山へ、広い階段を上がった所に、ミズナラとクマシデが並んで登山者を迎えてくれる。見頃の終わったカタクリ園、ブナの林を見てセキレイ石、ガマ岩を見てロープウェイ女体山駅入口を見送る。

 

 女体山ダイモンジソウ

 
左:ダイモンジソウ(大文字草)ユキノシタ科                     右:女体山山頂

 

最後の登りの途中にダイモンジソウが咲いている。きっと先行した栃木の男性も見つけたに違いない!

筑波山の最高峰女体山山頂だが、雲に覆われ展望は無い、隣の男体山も山頂にガスが出ている、時々つくば市や下の鳥居が見える程度です。

女体山に寄って帰ると言う、お二人の姿も見えている!

 

 
左:ツクバトリカブト           右:ノブキ (野蕗)キク科

 

御幸ヶ原まで戻って、下山は男体山に向かって右の自然研究路に入ります、左に公衆トイレ(新)があり、その横に公衆トイレを整備した時に出た植物が植えてある、ツクバトリカブトやノブキが大きく育っている。

 

 
左:自然研究路           右:延命水

 

自然研究路を下ると大石重ねの手前に有る東屋に立ち寄る、とても落ち着く美しい樹林に囲まれる、誰も立ち寄らない静かな空間です。

 

東屋から直ぐの大石重ねに再度立ち寄り、自然研究路を離れ薬王院コースで、男の川コースに入り、季節だとニリンソウなどのお花畑を下る、下り切って最初の左派の源が延命水の看板があった所です。

この後しばらく、沢底を歩きます、靴がビショビショ!雨が降る毎に登山道は消えています、それでも気の有る人が整理してくれ、歩きやすくなっている。

 

 

 
左:ウマノミツバ?ミツバ?                 右:カシワバハグマ(柏葉白熊)キク科

 

ミツバ(三つ葉)とウマノミツバ(馬の三つ葉)は同じセリ科の花ではあるけれど、葉や花の形も少し異なる。ミツバの葉は三枚の葉がはっきり分かれて名の通り三つ葉であるが、ウマノミツバの葉は側小葉が2深裂して5枚に見える事がある。花もミツバが茎先に複数の散形花序の5花弁の花を付けるのに対し、ウマノミツバは小散形花序を集散状に付け、小数の両性花と雄花を一緒に付け、花は5花弁ではある。この沢沿いの道は薄暗く判定に苦しむ!

カシワバハグマの葉は虫に食われ綺麗なものが少ない、オクモミジハグマ・キッコウハグマ等が筑波山で見るが今日はこのカシワバハグマだけでした。

 

 
左:イヌショウマ(犬升麻)キンポウゲ科              右:キバナアキギリ(黄花秋桐)シソ科

 

この男の川コースで今日一番目に付いた花がイヌショウマでした、花茎の先に穂状花序を出し白色の花を多数つけ、綺麗でした。

花を探しながら下山すると、男の川コース登山口です。ここから坊主山の登山口まで林道を歩きます、キバナアキギリが自然研究路にも咲いていましたが、多数見られるのはこの林道の端ですネ。シソ科の花は下を向き写真撮影は苦労しますが!

 

 
左:ツクバトリカブト           右:アサキマダラ

 

林道をちょっと歩いて見るとツクバトリカブトやアサキマダラが花の蜜を吸っている様子を見ます。このアサキマダラは御幸ヶ原を始め、この林道やケーブルカーの宮脇駅の周辺にも飛来しアサキマダラを観察にやって来る人が多い所です、上の写真はアザミの花の蜜を吸っていましたヨ、でも見た目とても弱そうな感じでした、なかなか羽を開いてくれません(^^♪。

1人で散歩している、おじさんが「ここにアサヒマダラがとんでいる、、、」と親切に教えてくれる、この林道を走っていると散歩をしながら楽しむ人が必ずおり、植物の多い散歩道です。数回の台風でこの林道に枝が飛び散り注意したい所です。

 

坊主山の登山口から車に乗れば後は自宅まで車、湿度は高く温度も上がり曇りだが暑い日でした。

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