(筑波山御座替祭 秋の神事) |
日程:2011年11月1日 (火)晴れ
御座替際
おたつ石コースの登山道
御座替際は年二回、4/1、11/1に行われる、11/1は早朝から行われ、山頂からお迎えした神を神輿に載せ、午後はつくば道を登って渡御が行われる、この神輿も神橋を渡ります。
筑波山御座替神事、4月1日と霜月1日の二回の神事、夏至に女神が六所神社より山上に移り、男神は山頂の社殿を下って、六所に移る。冬至にはその反対に交替する。
子神が親神を思って交替する、男体女体のニ神が一緒になるのは4月1日だそうです、山の神が春になると里に降り、田畑の作物を守護し、収穫が終わって秋になると山に帰るという信仰は全国各地の行事です。
コース
茎崎窓口センター =(つくバス:南部シャトル)⇒8:10TXつくば駅・つくばセンター9:00=(関鉄バス:直行筑波山シャトル)⇒9:50つつじヶ丘10:00―(1:05)→弁天茶屋跡11:05―(0:30)→出船入船11:35―(0:20)→大仏岩11:55―(0:15)→12:10女体山12:40―(0:05)→12:45御幸ヶ原13:40=(ケーブル)⇒14:10筑波山神社14:30―(0:10)→14:40旧筑波山郵便局15:30―(0:20)→15:40神橋15:50―(0:45)→16:35筑波山口16:50=(つくバス:北部シャトル)⇒17:33TXつくば駅・つくばセンター17:50=(つくバス:南部シャトル)⇒弁天バス停
神橋 つくば観光大使と神橋を渡る
年2回御座替祭(おざがわりさい)が行われ、この日限定で神橋を渡ることができる、この日に合わせ「つくば観光大使と登る筑波山」がTXつくばエクスプレス主催で行われ、参加させて頂く、参加者は10人未満(男女半々)、スタッフさんはつくば観光大使を含め参加者と同人数(筑波山のブナを調査した調査員も参加)、つくば駅に集合した。
つつじヶ丘
秋晴れの快晴
今日の説明員さん、知らない謎が解き明かされる一日
筑波山神社入口バス停を経てつつじヶ丘へ、説明員の本日の日程によると、おたつ石コースの登山道で御座替祭の神輿に出合い、そして下山後旧筑波山郵便局で紙漉からの手作りはがきを体験している頃、郵便局の前で再び神輿に出合うとのこと。
さっそく調査員(元ブナの調査員さん)の方から、つつじヶ丘はカヤの刈場だったとか、笹と竹の違い、つつじヶ丘の笹は背が高く茂みになっているが、雑木林に入ると笹は種類が変わって、この笹は籠などに昔は良く使われたそうです。
つつじヶ丘から直ぐに急登 ここを過ぎると少しは楽になる
弁慶茶屋跡を過ぎると、巨岩が続く、山岳信仰をちょっと体験できる所です、筑波山はパワースポットが多く今日もそのポイントを巡って行きます、そのパワーを得た成果で、急登が続くがだんだん慣れ楽しくなってくる所です、参加者には初めて筑波山に登る人もおりご本人心配顔でしたが、余裕がでてくるから不思議です。
高天原周辺は巨岩が積み重なり、説明員さんから筑波山の生まれを聞く、興味のある話ばかりです、節理(岩体に規則的にできる割れ目、両側にずれが見れ、マグマが冷却して固まる時に地殻変動は起き発生する)の話は面白い、日本中節理が多く見え大震災が起きるわけである。
高天原
節理が見え、修行の岩場、今もここを飛び越える修行が行われる
出船入船を過ぎるとブナ林が続く、調査員の話ですと筑波山には約7000本、古木が多く、なかなか増えないそうです、ブナのDNAを調べると西日本(筑波山)と東日本では異なっているとか、従ってよその山からブナを移植しても育たないらしい、大きな木だがそうとうデリケートである、私達がブナを知り、保護する必要の大切さを知る。
最後の荷物は、途中で頂くご馳走とのこと
北斗岩を過ぎて、御座替祭の神輿に出合う、岩場の急降下を下って行く、私達は屏風岩・大仏岩を過ぎ、最後の登りに取付く。
女体山直下の登り
ここを登り切ると女体山山頂、今日の最初の目的を達成する。
美女は秋晴れの空に良く似合う、大使になって二ヶ月
御幸ヶ原に下って、調査員からブナの保護状況を聞き、カタクリ園の成り立ちもブナの影響が大きいことを知る、カタクリは目が出て花を咲かせるのに5年、この間荒れると水の泡になってしまう、ブナの保護前と後の写真が掲載されている、比較にならないほどの環境に驚く。
説明員のブナに対する気持ちが伝わってくる
御幸ヶ原周辺の紅葉は日々進み、筑波山の冬モードにギヤチェンジしています、ここでのんびり昼食、ケーブル乗場の売店へおにぎり持ち込みで「キノコ汁」を注文し昼食、店も賑わいビール、おにぎり、ソフトクリーム等良く売れている。
神輿の行程を計算し、ケーブル(100人乗りほぼ満席)で下山する。
男体山
今日はコースに入っていません
筑波山神社、説明員のお話が続く、ケーブルから最初の説明は「風くる」まで、土産店:もみじやの前に巨木のもみじと並んでいる、山階宮菊磨殿下設立の日本初の高層の気象観測所跡だそうです。
もみじが赤く染まるのは12月初めとのこと 塔の先端に「風くるま」
筑波山神社を過ぎた所に丸葉楠(まるばくす)の巨木、クスノキの変種で、葉が名の通り丸く、筑波山神社と福岡県太宰府に一本あるだけらしい!
白雲橋コースのスタート地点の白雲橋を見下ろし、右:日枝神社・左:春日神社を見る、日枝の三猿は日光東照宮より早く造られたそうです。
続いて、厳島神社、周囲の池の島に浮かんだ荘厳な彫刻には改めて驚かされる。
厳島神社
江戸時代、幕府は安全鎮護の祈願所と筑波山の中禅寺を手厚保護、社殿・伽藍は豪華に整備、参拝者や登山者で繁栄、明治維新で廃仏棄釈の波で中禅寺は取り壊し、筑波山神社だけが残され、境内に中禅寺以来の建物は「神橋、春日神社の本殿・排殿、日枝神社の本殿・排殿、厳島神社」で茨城県文化財として繁栄の名残を伝えているが、観光ガイドさんですらこの歴史を知らず、ケーブルカーに早々、お客様を案内しているのが現状です。
そして、光誉上人(こうようしょうにん)五輪塔を拝観、大きな五輪塔は凄い、さらに樹齢800年の大杉、幹回り9.8b、高さ32bでパワースポットである。
筑波山のパワースポットはこの大杉の他にガマ石、立身石(自然研究路から直ぐ)、大石重ね(自然研究路の最下部)等があるが、弁慶七戻り・高天原(神様の世界)・母の胎内くぐり・出船入船・裏面大黒(大きなリックサックを背負った大黒様、貴方の横にいますね!)・北斗岩(北極星のように、決して動かない)・大仏岩(見た通りの大仏様)などの巨岩もパワーの元ですね!
大杉
続いて神橋を渡る、続いて旧筑波山郵便局にて、紙漉(かみすき)の手作りはがき作成、乾燥後自宅に送られるそうです。
ガラス窓に貼って乾燥させる
タイミング良く、完成後に神輿がやって来る、走って急な階段を登って行く、この後、筑波山神社入口バス停の大きな鳥居を抜け、神橋を渡ることになる。
威勢よく登って行く
この後、自由解散、御座替祭には地元の幼稚園、小学生も参加している。
筑波かるた 6年生が実演 呼び止めたら早速参道にて実演
つくば観光カルタである
幼稚園の迫力の太鼓
ここでスタッフさんらと最後のお別れ、阿見・つくば市から来られた人、りんりんロードで飯屋を営んでいる人らと筑波山口まで散歩。
筑波山口でバスを待つ二人の観光客、TX主催のスタンプラリーでゴールの北条ふれあい館岩崎屋に行きたいという、既に16:50のつくバスに乗るが、筑波窓口センターからだと17時を過ぎ閉館の時間、土浦駅行のバス(16:28発だと間に合った!)でも近くを通過するが、筑波山きっぷは対象外である、せめて、北条駅入口まで対象にできたらと思うのだが!
お二人の女性観光客それでも笑顔で帰路に着く、私達もつくばセッターで解散、つくバスに乗って帰宅、時には愛車を使わない筑波山観光登山も良いものです。
つくば観光大使さん、スタッフのみなさん、大変お世話になりました。