真冬は静かで・藪っぽい尾根だが、富士山展望は素晴らしい!
笹子雁ガ腹摺山(標高1358b)・京戸山(標高1430b)・達沢山(標高1358b)
 
中央線の駅から駅へ 笹子雁ガ腹摺山⇒笹子峠⇒京戸山⇒達沢山⇒御坂道へ

日程 2005123日(土)晴れ

JR中央本線笹子駅からJR中央本線和温泉駅へ
JR笹子駅⇒笹子雁ガ腹摺山(標高1358b)⇒笹子峠⇒中尾根ノ頭(標高1278b)⇒カヤノキビラノ頭⇒(三境)(標高1411b)⇒ヤナギ平(標高1470b)⇒京戸山(標高1430b)⇒達沢山(標高1358b)⇒国道137号(御坂みち)のバス停から乗ってJR石和温泉駅へ


御坂山・黒岳の山々を前衛に雄大な富士山

 

コース

JR常磐線天王台4:39=(JR常磐線・山手線)⇒神田駅5:32=(JR中央線)⇒新宿駅5:50=(JR中央線)⇒立川駅6:43=(JR中央線)⇒高尾駅7:03=(JR中央本線)⇒7:55JR笹子駅8:00―(0:25)→清八山分岐8:25―(0:05)→日影笹子線入口・笹子雁ガ腹摺山登山口(矢立の杉分岐)8:30―(0:05)→鉄塔一個目の通過8:350:10)→8:45鉄塔二個目8:50―(0:20)→ブナ林9:10―(0:10)→小さなピーク9:20―(0:25)→小さなピーク9:25―(0:05)→手前のピーク9:30―(0:05)→急登取付き9:35―(0:20)→大きな反射板9:55―(0:05)→10:00笹子雁ガ腹摺山山頂10:05―(0:05)→鉄塔10:10―(0:25)→大きな岩群10:35―(0:05)→鉄塔10:40―(0:02)→登山道から上の鉄塔(笹子峠には、ここから登山道を下るのが正しい)10:42―(0:03)→鉄塔10:45―(0:10)→鉄塔(大きく右に折れやや登る)10:55―(0:05)→68号鉄塔11:00―(0:05)→カラマツ林の上部下山道分岐11:05(左に下る)―(0:02)→十字路を直進11:07―(0:03)→林道:甲州街道11:10―(0:30)→11:40笹子トンネル手前の東屋・笹子峠11:45―(0:05)→笹子トンネル通過11:50―(0:05)→三境へ一時間半・笹子雁ガ腹摺山へ一時間10分の分岐(トンネル上)11:55―(0:15)→ピーク12:10―(0:20)→三本枝の大きなブナのピーク12:11―(0:15)→中尾根ノ頭(標高1278b)12:25―(0:05)→ベンチの有るピーク12:30―(0:50)→三境:カヤノキビラノ頭13:20―(0:10)→ナイフリッジの吊尾根13:30―(0:05)→富士山展望台13:35―(0:15)→ヤナギ平13:50―(0:15)→下山道分岐14:05―(0:01)→京戸山最高地点14:06―(0:10)→松林の富士山展望台14:15―(0:05)→ナットウ箱山の広場(標高1413b)14:20―(0:05)→カラマツ林の富士山展望台14:25―(0:05)→達沢林道下山道分岐14:30―(0:10)→達沢山山頂14:40―(0:10)→達沢林道下山道分岐14:50―(0:15)→沢出合い15:05―(0:05)→達沢林道終点15:10―(0:20)→ミチノクナシ(イワテナシ)の木15:30―(0:05)→鳥居15:35―(0:15)→御坂みち(国道137号)15:50―(0:10)→16:00横川バス停16:35=(富士急バス:富士吉田駅発)⇒石和温泉入口バス停17:00―(0:15)→17:20JR石和温泉駅17:22―(JR中央本線)→17:35JR塩山駅17:50=(JR中央本線)⇒19:01JR高尾駅19:10=(JR中央線)⇒21:00JR神田駅:自宅へ

富士急バス「甲府駅〜石和温泉〜県立博物館〜河口湖駅〜富士急ハイランド〜富士山駅」に乗るが、・三ツ峠入口・・・新田・立沢上・立沢・横川・十郎橋・・石和温泉入口・・とバス停が続きます。今回の登山に使うバス路線としては本数は多いと思います。

 12月初めの5時半頃、JR神田駅は1まだ真っ暗、この時間に都心を通過しないと美しい富士山には出会えない、JR国分寺駅を過ぎる辺りから明るくなってくる、JR立川駅で甲府行き始発に乗換える、JR高尾駅でどっと登山者が乗り込んでくるから。

 JR上野原駅からJR大月駅の間は登る山の登山口に合わせた駅で降りて行く、JR初狩駅では高川山へ向かうのだろうか数人が降り。JR笹子駅に着くと今日は大勢降りる、滝子山、清八峠・本社ヶ丸、鶴ケ鳥屋山、笹子雁ガ腹摺山など人気の山が多いが、普段はこの時間には数名だが、20人以上だ。

JR笹子駅ホームを出て、直ぐに国道20号、滝子山は右へ、笹子トンネルは左に折れる。登山口の日影笹子線に入るまで国道20号を歩くことになる、大型トラックがビンビン走り、約30分だが徒歩はちょっと辛いところだ、駅から20分程の国道20号の右に笹子鉱泉、反対側に大食堂「しらかば」、続いて追分食堂の広い駐車場に着き、庭先のトイレをお借りする。

直ぐ先が清八峠入口の分岐を通過、コンビニの前を過ぎると大きくカーブし、旧国道の甲州街道、林道日影笹子線に入る、ここが笹子雁ガ腹摺山登山口で矢立の杉・笹子峠方向と別れる、JR笹子駅から徒歩約30分。

 登山口から畑を横切ってすぐ、杉林に囲まれ、ジグザグの登りになる、登山道の右上に送電線の鉄塔が見える。急登を登り切ると尾根に飛出て、大きな鉄塔の下に到着、大月から丹沢、中央線沿線の山々が大きく広がって気持ちの良い眺めだ。左には鶴ケ鳥屋山から御坂山へ続く大きな山容が迫っている。

杉林の急登は続く、やがて左側はまだ背の低い植林地、大月側は大きな杉林に囲まれた尾根道を登るようになる、ブナ林が多くなって、小さなピークを二つ過ぎると、右に大きな反射板を据え付けられた笹子雁ガ腹摺山山頂が見えてくる。三つ目のピークで大きく右に折れ、平坦な道を行く、左に南アルプス、右に大月方向の山々とさらにその奥に丹沢連峰が見える。


笹子雁ガ腹摺山手前のピークから

 まもなく笹子雁ガ腹摺山の最後の急登に取付く、まるで自分の腹を摺るような急坂で、木々を頼りに登る、「山を歩いているだけで楽しい、、」とスイスイ登って行く男性、彼を追うように登るが追いつかない、木々の葉は落ち、展望はすこぶる良い。背中方向に大きな富士山が姿を現す、クッキリ見えるのは反射板の横に出てから、やっとの思いで登りつめ、ようやく反射板の横に飛出る。

 ここは笹子雁ガ腹摺山の肩に当る所で、富士山側と大月が側、そして丹沢の峰々が美しいところだ。

笹子雁ガ腹摺山山頂は細長く、緩やかに米沢山方向に向かって平坦な尾根になっている。富士山には雲が掛かり良く見えない、南アルプス、先々週登った乾徳山や奥秩父、大菩薩、小金沢連嶺が見事だ。

 先行の男性は米沢山方向(こちらに向かう人は多く、米沢山をへて曲沢峠へ)に向かうと言う、彼とは山頂で別れ、逆の笹子峠へと下る。

 いきなり急降下が続き、登った分の高度を失う、先ほど登った急登には階段は無かったが立派な階段が続く、右に金峰山、更に奥に八ヶ岳が見えている。

急坂を下り切ると大きな鉄塔に到着、ここは富士山が良く見え、富士山山頂もこちらを覗いている、まだ雲が取れない、この鉄塔からまた下って緩やかに登り、前方のピークをトラバースして行く、斜面を横切るように登山道は続きとても歩き易いところだ、常に林間ではあるが富士山が覗き、やっと雲が取れ、大きく望めるのだが、前衛の山が大きく高く、富士山山頂の姿だ。

何組か笹子峠に車を停めて登って来る、ご夫婦にお会いする、木々の葉は落ち、紅葉狩りは終わりだ。大きな岩群の下を通過するとまた鉄塔、鉄塔の裏の岩に登ると富士山の眺めが良い。

さらに巻き続けると登山道が二分(地図も道が2本)、ここは明瞭な下山道を下る、ここは目前の鉄塔方向に登って行く道を選択(寄り道でした。このコースの大きなミス選択)、その鉄塔には5,6bで着く、甲府盆地から八ヶ岳まで一望であるビューポイントで寄った方が良いので正解、ここで登山道に引き返せば良かったが、そのまま良く踏まれた尾根道を進む、二本の鉄塔を過ぎ、三本目も直進の登山道が消えた、良く確認すると右に大きく折れる登山道がやや登りで現れる、良く踏まれ何の疑問もせず登ると右の尾根から登山道が続き、ここは左に大きく折れ、前方の展望は良いので、今度はグングン下る。

 大勝68号の鉄塔、さらに登山道を下る、カラマツ林が左下に現れ、さらに登山道は直進しているが、左に下る登山道がカラマツ林に下っているので、これ以上直進すると笹子峠から離れてしまうらしく、ここから急降下、カラマツ林に入ると凄い藪道、抜けると甲斐大和駅方面からの甲州街道・林道に飛び出る。笹子峠からだいぶ甲斐大和駅方向に下った位置でした。

マラソンランナーが支援車に付き添われ三人ほど笹子峠へと駆け上って行く。同じように走れないが、笹子峠へと登る、舗装道路が延々と続く、ようやく前方上に東屋、やっとの思いで東屋へ。東屋で昼食、岩和温泉方向と八ヶ岳方向の山々が美しい所です。

笹子峠はまだかと大きく曲がりと、目の前に笹子雁ガ腹摺山の登山口、その先が甲斐大和駅・一宮町方向の笹子トンネル出口3台の車が停まっている。

達沢山方向の登山道が確認できないのでトンネルの暗闇に突入、徒歩約100bを5分、笹子駅側に抜ける。ここには5台停まって、案内と地図、地図を確認すると「笹子トンネルンネルの上」で達沢山・京戸山への登山道は笹子雁ガ腹摺山方向と分岐しているらしい。 笹子雁ガ腹摺山登山口に入り、ジグザグと登ると分岐の標識、笹子雁ガ腹摺山は1時間10分・三境1時半と記される。

いきなりの急登、今日一番の辛い登り、途中で振り返ると道の選択に誤った鉄塔が笹子雁ガ腹摺山から一つ、二つ、三つ目の鉄塔が見える、その三つ目の鉄塔を正規のルートをたどって下れば笹子峠は直ぐ下と言う事が明白、ここはあきらめることに、お陰で東屋の展望と笹子トンネルを抜けることができたと思えばよい、正規のルートを歩いていると笹子峠に下りずに笹子トンネルの上から、この急登へ来ていたことになる。

やっとの思いでピークへ、後は達沢山まで大小のピークを上下するがこのような急登は無かった、やや藪っぽい道を行く、松の混ざるまさにプロムナードの快適な尾根歩きが続く、左に八ヶ岳、金峰山を始めとする奥秩父の山々、背中方向には大菩薩、右には三ッ峠から続く御坂山、黒岳が並んでいる。ただその全てが林間越しの展望で撮影は困難。

巨大な根本から三本に別れた大木のブナのピーク、直ぐ先のピークが中尾根ノ頭(標高1278b)、雑木林に囲まれるが、大菩薩連峰が見事で滝子山まで峰々が長々と続く、ようやく雄大な富士山が前衛の山の上に姿を現す、次のピークにはベンチ、ここで達沢山からやって来た男性に会う、彼は笹子峠からJR甲斐大和駅に向かうと言う。

この後岩場の多い尾根歩きが続く、右雑木林・左松林、展望の無いピークを右に曲がる、振向くと滝子山が美しい峰を見せている、次の大木の針葉樹に囲まれたピークは大きく左に曲がる、大きな岩が積まれたような岩場を下る、右には深い谷、左に三ッ峠を見ながら登りつめると、富士山方面が開けた岩場の斜面に飛出る

ここはビューポイント、13:15 お昼の時間からだいぶ遅れて、ここで昼食、松と針葉樹の間から大菩薩嶺、滝子山、三ッ峠、御坂山、黒岳が印象的、そして雄大な富士山が美しい、高級レストランの独占高級席で頂くおにぎりの味は最高。

 その岩場から5分程登ると、三境:カヤノキビラノ頭に飛出る、大洞山への分岐で富士山が開け雄大な富士山がじっくり観賞できる所だ。ここは来た方向に戻るように向かって左折、何の為に置かれたのかワイヤロープが散乱している。


三境から(大同分岐)

  急に細い尾根道、ナイフリッジ(錆びたナイフのように鋭くは無い)を通過、急に道が不明、大木のブナの右にピークを巻くような踏跡が有るが、良く見ると真直ぐ上に向かって黄色いリボンが付けられている、このリボンは信頼が高い、ここは上に上にと登る、直ぐに尾根に出て、薄いけれど登山道が残っている、右側が直ぐ崩れ落ちる渕に道は先に伸び、左には富士山が付いて、今度選択したルートは正しいと微笑んでいる。

この辺りから京戸山まで藪がやや深い、刈られていないと言うことと、入山する人が少ないようだ、ピークに立って、岩場の展望地点、回りが松林、今日のコースで一番富士山が美しく望めたところだ

まもなく樹林に囲まれた広場のようなところ、左か右か方向がハッキリしないが、どうやらここがヤマギ平(標高1407b)らしい、ここは二度と失敗しないよう、踏跡を良く確かめ右へ緩やかに下る、つまり富士山に背を向ける方向に進むので展望はしばらく無くなる。

 ヒノキ林、小さなピーク、京戸山?かも、直ぐ先で下山道(一宮町方向)・達沢山分岐、そして直ぐ「京戸山系最高地点」(標高1430b)の標識、ここは山頂らしく無いが京戸山山頂である。展望は良くないが静かな尾根歩き。

 先ほどの分岐点を過ぎた辺りから道は良く歩かれ、手入れも良くされている、また松が多くなって富士山の眺めが良くなる、その先に広いナットウ箱山の広場(標高1413b)、樹林に囲まれ展望は無い、ここから案内表示に従がって達沢山へ大きく下る、ひさしぶりの急坂である。下り切る坂の途中はカラマツ林からの富士山が見事。


達沢山手前の達沢林道下山道分岐辺りのカラマツ林から

一本のカラマツが富士山を見ようとスッポリ切られている?この鞍部に達沢林道への下り道が分岐している、下山はここから。山頂はカラマツ林を登って行く、富士山の展望が良く何度も足を止める、登り切ると、達沢山の肩、富士山を眺めながら進めば直ぐに達沢山山頂。富士山側が大きく開けている、ここは富士山方向の展望のみ。


達沢山山頂から

先ほどの「達沢林道への下り道分岐」へ引き返す、右に折れ、杉林の急降下、グングン下る、坂の傾斜が緩くなるとヒノキの落葉で足元がジュウタンのようにふかふか!

沢が左に現れ、大きく曲がると今度は沢を横切る、この二本の沢出合い大きな谷を作っている。

達沢林道終点に着く。車は数台やっと停められる広さ、車の回転を考えると駐車は無理と考えた方が良さそうです、林道は国道137号まで舗装されているが一箇所車両通過に難があるカーブ、自信の無い人は乗り入れない方が良さそう。その通過に難がある先で道が二俣になるが下山時には迷わない、案内標識も立っているから。

 紅葉が終わった、回りの山並みを見ながら下ると『ミチノクナシ(イワテナシ)』の説明版、登山道から離れた位置に沢山実を落とした大木が立っている。そこから直ぐ、道脇に鳥居、前方に大き山を見ながら下りと、大きな採掘現場で大型のトラックが出入。

国道137号は視界に入り、まもなく御坂みち(国道137号)に出る、事前に調べた立沢バス停が解らないので石和温泉方向に向かって歩き出す、10分ほどで横川バス停 16:00

バス停の待合室は砂ぼこりで椅子は利用不可、16:36のバスを待つ。定刻に富士急バスが御坂トンネルを抜けて到着、バスはバイパスに入らず進み、石和温泉駅入口(横川から630円)バス停、バス停からJR石和温泉駅まで徒歩13分。

既に日が暮れ真っ暗、未明に家を出て、一日富士山展望、12月の夜は寒い、JR中有本線の電車はポカポカ暖かい、横川バス停で冷えた体は直ぐに回復する。

JR塩山で高尾行きに乗換える、JR甲斐大和駅で特急待ち、JR相模湖駅でも一時停車だがこれが意外と長い、JR高尾駅着。後は快速にのれば都心は近い。

※ このコースを縦走する人は少ない、JR笹子駅から笹子雁ガ腹摺山へ登ってしまうと、次々と富士山展望のビューポイントを通過する、次回は新緑か紅葉の時期に歩きたいものです。尚、下山時のバスは1時間に一本ですが、登山者が利用するのは一本、私達が合わせて楽しく利用したいものです。藪こきも時には楽しいものです。

 

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