丹沢のシロヤシオツツジの咲く尾根を南から北へ縦走

鍋割山(標高:1273b)塔ノ岳(標高:1491b)丹沢山(標高:1567b)瀬戸沢ノ頭(標高:1375b)太礼ノ頭(西峰)(標高:1352b)円山木ノ頭(中峰)(標高:1360b)本間ノ頭(東峰)(標高:1345b)松小屋ノ頭(標高:903b)高畑山(標高:766b)御殿森ノ頭

日程 2004522日 (土) 晴れ


丹沢山から丹沢三ッ峰へ取付く

 

ブナ林の後沢乗越から鍋割山へ登って、塔ノ岳、丹沢山のシロヤシオの咲く尾根を経て丹沢三ッ峰を下る。通過のピークは鍋割山(標高1273b)・塔ノ岳(標高1491b)・丹沢山(標高1567b)・瀬戸沢ノ頭(標高1375b)・丹沢三ッ峰丹沢三ッ峰:太礼(たれい)ノ頭円山木(えんざんぎ)ノ頭本間(ほんま)ノ頭>と続き、終盤で松小屋ノ頭(標高:903b)、 高畑山(標高:766b)、御殿森ノ頭の峰の脇を通ってゆく。

丹沢は縦走路が何本も有って、その通過がとても面白い、●ヤビツ峠(蓑毛バス停)から塔ノ岳・丹沢山・蛭ヶ岳と縦走し姫次・焼山経由で道志へ、●大倉から塔ノ岳・丹沢山・蛭ヶ岳と縦走し、西丹沢の桧洞丸へ、●今回はシロヤシオツツジの咲く尾根を歩きます

コース

常磐線牛久駅5:33⇒各駅停車千代田線乗入松戸駅6:11⇒小田急線代々木上原7:06小田急線渋沢駅8:20=(バス)⇒大倉バス停8:30−(0:10)−>西山林道入口8:40−(0:30)−>水場9:15−(0:15)−>黒竜ノ滝入口9:30−(0:15)−>交差点(左右ゲート)を直進9:45−(0:05)−>二俣駐車場、勘七ノ沢9:50−(0:05)−>訓練所尾根コース分岐9:55−(0:10)−>堰堤の河原10:05−(0:15)−>ミズヒノ沢10:20−(0:25)−>後沢乗越10:45−(1:00)−>11:55鍋割山山頂12:05−(0:50)−>二俣分岐12:51−(0:25)−>金冷ノ頭13:15−(0:15)−>13:30塔ノ岳13:40−(0:15)−>日高13:55−(0:45)−>丹沢山14:40−(0:45)−>太礼ノ頭15:25−(0:20)−>円山木ノ頭15:47−(0:30)−>16:15本間ノ頭16:20−(1:00)−>金冷シ17:22−(0:20)−>高畑山分岐17:40−(0:30)−>御殿森ノ頭18:10−(0:15)−>宮ヶ瀬20分の道標18:25−(0:15)−>林道出合18:40−(0:03)−>18:45三叉路バス停18:51=(バス)⇒19:45小田急線本厚木駅⇒帰宅

520日は台風2号が早朝伊豆諸島を通過、21日は台風一過で関東地方は快晴、22日は残念ながら日本海を通過中の低気圧で寒い曇り空が続きました。

小田急線秦野駅では多数の登山者が8:18発のヤビツ峠行きのバスに向かって急いで降りて行く、今回は秦野駅では降りない、今日は鍋割山が最初のピークだから、次の渋沢駅で降り、8:20発の大倉行きに乗る、約10分で大倉バスターミナルに着く、大きな有料駐車場、トイレ、売店が有って、丹沢の登山基地である。

バス停から一度車道に出て大倉尾根方向へ、タクシーが二台止まって大きな案内坂が立つ、ここで聞くと鍋割山へ直接登るには、数十b程手前の十字路で直進せず、左折するのが正しかったとのこと、勿論、ここまで来ても大きな問題にはならないそうです。確かにこの道は大倉尾根に続き、西山林道(鍋倉山への道)は手前にある。

引返し右折(大倉バス停から左折)し、民家を抜け突当たりで右折、すぐ左折、この辺の路上には、登山者の車が5,6台停まっている、数十b程で右に入る道がある、大倉バス停からの登山者は数人と少ない。パンパンと音がする、射撃練習場でここを見送る、杉林をなお進むと二分し鍋割山は左折し少し下る、「表丹沢県民の森 二俣・鍋割山」の道標が有る。今度は三差路で西山林道に出合う。これで鍋倉山へのコースに入ったことになる、大倉尾根を登って塔ノ岳に登っても良いが、鍋倉山経由は今回決めたコースです。

道標に従って右折し後は西山林道で二俣へ向う。二人の男性に聞くと「二俣まで1時間、ずっと林道歩きだ」とのこと、大倉バス停の賑わいとは嘘のような静かなこのルート、新緑が美しい、まもなく水場、防火用水に着く、水量は少ないが年中涸れ無いようだ、セントウソウが足元に沢山咲いている。

この先、幾つかの沢を越えてゆく、何本かは普段は涸れ沢だが台風の影響で流れている。鍋割山4.9`、二俣1.3`―大倉2.7`地点に黒竜ノ滝 四十八瀬川入口が有る。林道が大きく曲がる所がピークで、「山の恩人」の碑が建ち、そのまま進み少し下ると、左に建物が見えてくる、沢の淵を歩くようになって、広い十字路、左右の林道はゲート、真直ぐ登って行くと、5,6台の車が停まっている二俣勘七ノ沢を渡ったところにも数台停まっている。

 


二俣駐車場、勘七ノ沢

 

この先にゲートが有って一般者車侵入禁止。小丸・大丸へのコース(訓練所尾根コース)が右斜面を登っている、この道に男性が取付いている、聞くと「私の道!」だと言う、この登山道は階段が無く鍋割山と塔ノ岳の中間(小丸と大丸の間)に着くそうだ、「林道を行く方が一般的だ」とのこと。

林道を選択、大きな堰堤の河原に出る、ミヤマキケマンが小石に咲いている、水量の多いミズヒ沢を渡る、若い男女が休憩中、ここに鍋割山山荘で用意したペットボトルが無数に置かれている、このペットボトルに沢の水を入れ、山荘に運んでくださいとのこと

鍋割山 約1時間30分―ミズヒ沢の道標が立っている、沢に架かる橋を渡って、ハシゴを登ると沢に出て、大きな岩を流れ落ちる滝を見る、ここで登山道らしくなって杉林に入る。

フタリシズカが沢山目に付く、ジグザグに登って行く、山腹を巻くようになって直ぐ沢を渡り、また登りになって、登り切ると尾根に出る、三差路の後沢乗越で左は(やどろぎ)への登山道でしっかり踏まれている、右が鍋割山への登山道で急な尾根道である、樹林帯の登りで辛い、ご夫婦を抜く、時々ヤマツツジが咲くが花は少なく展望も無く期待せず登る。


三差路 左は寄へ

 

ようやく急登が終り登山道は深く掘られ、美しいブナに囲まれた主稜線に出る。小さな祠にホウチャクソウがひっそり咲く。

 


ウツギが咲誇る

 

ツツジ、ウツギなどが沢山あって綺麗に咲いている、表尾根がガスの切れ間に見えてくる、最後の登りで、両側が樹林に覆われた所を登り切ると芝生のピーク、鍋割山山頂に着く、鍋割山荘が建ち、山荘の前の芝生は大勢の登山者で賑わう、晴れていれば、富士山、箱根の山々、丹沢の山々と望めるというが今日は見えない。

雨山峠・雨山へ続く鍋割峠の道を分けて、塔ノ岳を目指す、昔は笹が多く自然豊かだったが今は芝生が植えられ、笹は無い。鍋割山から塔ノ岳へ続く主稜線の尾根道で、大きな上下もなく快適な漫歩を楽しめます。

 

美林の樹林

 

私の道」と言い残し、別れた男性が下って来る、彼は年に100回程登ってくるとのこと、彼と別れ、展望の良い大きなベンチに着く、ミツバツツジが満開で綺麗だ、その上が小丸(標高1341b)で展望は無いが、小丸から少し下ると塔ノ岳1.5`―鍋割山1.3`地点で二俣分岐です。

小丸は展望が無いと言って通り過ぎるのはもったいない、この分岐から数10b離れ、彼の登ってきた訓練所尾根に向うと、鍋割山の左肩の奥に富士山が良く見えて感動。

登山道に戻って進み、大丸(標高1388b)にはリョウブ、キバナウツギ等名札があって、ここで大きく下る、鞍部から登り返し、金冷ノ頭で塔ノ岳まで0.6`とある、大倉尾根を利用して大勢登って来る大倉尾根コースとここで合流する。

 


ミツバツツジが多くなってくる 塔ノ岳は近い

 

階段が塔ノ岳山頂迄続き辛い登り、ツツジが多くなって、登り切ると賑わっている塔ノ岳山頂に着く、360度の展望台は視界ゼロ、5月末だが日本海からの低気圧で寒い、尊仏山荘でホットコヒーを注文、コヒーブレイクを楽しむ、何故か私が飲みだすと次々とコヒーが売れだし、室内は満席状態になってきた。

時間は13:30、丹沢三ッ峰は塔ノ岳から宮ヶ瀬迄4時間50分とある、宮ケ瀬湖を18時頃と予想し標高:1491bから1567bの 丹沢山へと向かう。

 


大木のミツバツツジが沢山咲く尾根道を、丹沢山へと向かう

 

尊仏山荘を出て北に向かう、大きく急な尾根を下る、この下り坂にシロヤシオ、ミツバツツジが咲き見事だ、尾根道は木の階段が延々と続く、鞍部は狭く、ツツジの大木が登山道を囲む、登り返しも階段で下ったと同じ高度を上げてゆく、何だか空模様が悪くなってくる。

展望の良い所だが、視界ゼロ、日高(標高:1461b)、水平の道がしばらく続きブナの美しいところだ、木道を登る、上の方で人の声、竜ヶ馬場(標高:1504b)で、丹沢山から下る人かと思ったら逆で蛭ヶ岳これから行くと言う、男女4名で横浜から来たとのこと、丹沢山から蛭ヶ岳は約1時間半、14:202時間掛かっても16時半には蛭ヶ岳山荘には着くだろう、宮ヶ瀬は約3時間半、18時半頃に着かねば日が暮れる。丹沢山14:40みやま山荘が建つが寄って行く時間は無い。ここで横浜の男女グループとお別れだ「明日は晴れますよ!」と別れる。

 


無数のコバイケイソウ

 

宮ヶ瀬に向う、林の床に無数のコバイケイソウが生え、シロヤシオ、ミツバツツジの大木が現われ、満開である、宮ヶ瀬から登って来た二人の女性に会う、14:50

 


シロヤシオツツジ とにかく驚きの連続

 

彼女らは、出発は9時を過ぎていたと言う、「登り下りが多いから大変よ!」と励まされる、宮ヶ瀬に着いてから気付くが、良く女性だけで登って来たなと感心する、そんな静かでツツジの奇麗な丹沢三ッ峰縦走路でした。

彼女らは、こらから蛭ヶ岳へ向かうという、お互い日没前に目的地に着きたいものである。この後宮ヶ瀬まで人の気配は無かった。

登山道は緩やかでツツジ街道は続きブナも美しく、快適である、鍋割山―塔ノ岳―丹沢山の自然林も良いが、丹沢三ッ峰は数段上である。

どんどん下って行く、右手に堂平へのコースを見送って、尾根道になって少し登ると丹沢三ッ峰の本格的な登山道の始りです。

 


太礼ノ頭の手前

 

ブナ林が美しい。最初の峰が「丹沢山1.9`―宮ヶ瀬9.1キロ」地点の太礼ノ頭、道標が無いと平で見逃してしまう。下りになって登り返す、階段が付けられた急登で本コース一番辛い、振向くと丹沢山が深い緑に包まれ穏やかに見える、やっと登り着いた所が円山木ノ頭で「丹沢山2.5`―宮ヶ瀬8.5キロ」地点で大木のブナが美しい。

再び下って行く、日が差込み新緑が美しい、再び登りになって、左側が崖崩れで、蛭ヶ岳(山頂は雲に覆われる)方向は見える、姫次あたりだろうか、16:05

 


丹沢主脈の稜線

 

「丹沢山3.0`―宮ヶ瀬8.0キロ」地点は、針葉樹の大木の峰、本間の峰は次のピークでここは名前が付いていない、緩く下って行く、今度は樹林の間から大山方向が見える、富士山が見えても良い角度だがそちらは視界ゼロだ、登り返すと「丹沢山3.4`―宮ヶ瀬7.6キロ」地点の本間ノ頭である、峰の中心に三角点、ベンチで休憩 16:15

 


訪れる人の少ない 本間ノ頭

 

本間ノ頭からは下りが続く、木の種類が多い、シロヤシオの大木があって、足元に真白な花びらが散っている、見頃は先週だったようだ。

しばらく急な坂を下り、アセビが多くなり、やや平になる、「丹沢山5.4`―宮ヶ瀬5.6`」地点でようやく中間点で17時を回った、道は崩れた箇所もある、金属製の橋等が有って安全である。

 


登山道はしっかり、ツツジの見頃は終わっている

 

小さなピークを下って次のピークを巻き、大岩を見送って足元が崩れた鎖場を通過し、足元が谷のハシゴを渡り、二本の大木松の下に出る、岩の間をさらに行くと一本松、ここに「金冷シ」の道標がある、「丹沢山6.1`―宮ヶ瀬4.8`」地点である 17:22

岩場の金冷シから抜け、続いて松小屋沢ノ頭を大きく巻いて行く、時々尾根に出るが、高畑山山頂分岐まで、登山道は山腹を巻く道で、荒れてはいるが、上下は少なくどんどん宮ヶ瀬へ向って下る。

高畑山山頂0.3`、17:40 は見送る、直ぐに反対側の登り口を見て、杉林に入って行く、「丹沢山8.3`―宮ヶ瀬2.7`」にベンチ、18:02 で予定の18時は越えた、日が長い時期、まだまだ明るい、御殿森ノ頭には大木のブナ、薄暗い所だ。

 


18時を過ぎてしまった!

 

柵の扉を開け中へ、数分でまた外へ出る、初めて道標に宮ヶ瀬まで20分と時間表示されている、続いて「丹沢山10.0`―宮ヶ瀬1.0`」の道標が出て、宮ヶ瀬バス停0.6`の道標から、いっきに下って広い丹沢林道(ヤビツ峠に続いている 秦野・清川線)へ下る。左に曲がって三差路、信号を左折し三叉路バス停18:45なんとバスは18:51、遅れたら次は19:51(最終)まで無い。

定刻の18:51バスがやって来て、乗客は私1人、宮ノ平から男女2二人が乗ってくる、宮ヶ瀬やまびこ大橋を渡って右折し仏果山登山口(左方向に仏果山)を通過し、土山峠煤ケ谷を経て、本厚木へと約1時間。

 

 
左:丹沢三ッ峰の美林                   右:巨木のシロヤシオツツジ

 

 次回は快晴の日に歩きたいものです。

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