土樽駅から谷川越え、年に一度は谷川越えを! 
茂倉新道を登って稜線を漫歩 

 

日程 2007728日 (土)快晴・大荒れ・晴れ

  谷川岳の人気は何だろうか? 都心か近く、天神平までロープウェイで簡単に登れ日帰り登山が楽しめる、今日も稜線には若い男女が笑顔で稜線漫歩を楽しんでいました。天神平から登った人達は丁度山頂に立った頃激しい雨に遭いましたが、雷でなく本当に良かった、また、谷川岳から万太郎山を眺めると大きなスプーンで食べたいような「抹茶のアイスクリーム」に見えとても素敵でした。山頂からの下山はすっかり雨も止みましたが、今日も梅雨明けにはまだまだ。

  今回は越後湯沢駅に車を止め、土樽まで電車で、茂倉新道を経て茂倉岳・谷川岳を経て肩ノ小屋に一泊し。万太郎山・仙ノ倉山・平標山を縦走し元橋に下って、元橋からバスで越後湯沢駅と言う計画です。さてさて。


茂倉新道上部
矢場ノ頭・川棚ノ頭を越えると茂倉岳の尾根に出る

コース

つくば市22:30=(国道294号)⇒下館=(国道50号)⇒前橋=(国道17号)⇒渋川伊香保IC=(関越自動車道)⇒月夜野IC=(国道17号)⇒三国峠=(国道17号)⇒3:20越後湯沢駅「市営駐車場:駅から徒歩10分」5:00―(0:10)―>5:10越後湯沢駅6:15=(上越線)⇒6:31土樽駅6:35―(0:05)→土樽山荘分岐6:40−(0:00)→土樽山荘分岐6:40―(0:10)→万太朗山分岐「吾策新道」6:50―(0:10)→蓬峠分岐「土樽PA裏」7:00―(0:05)→茂倉登山口駐車場100台余裕の広い駐車場」7:05―(0:25)→明瞭な尾根道7:30―(0:30)→小さい広場8:00―(0:00)→万太郎山・仙ノ倉山・平標山見え出す8:00―(0:01)→足拍子岳側展望8:01―(0:19)→ガレ場8:20―(0:05)→関越自動車道見え出す8:25―(0:15)→桧の廊下始まる8:40―(0:05)→大木のシャクナゲ8:45―(0:20)→大源太山見える9:05―(0:30)→吊尾根9:35―(0:15)→9:50矢場ノ頭10:00―(0:55)→10:55 1683ピーク11:00―(0:30)→11:30茂倉岳避難小屋12:00―(0:10)→稜線下降点12:10―(0:10)→茂倉岳山頂12:20―(0:20)→一ノ倉避難小屋・一ノ倉岳12:40―(0:40)→富士浅間神社13:20―(0:10)→オキノ耳13:30―(0:20)→トマノ耳13:50―(0:05)→肩ノ小屋13:55―(0:55)→いわおう新道分岐「熊穴沢ノ頭14:50―(0:40)→天神平15:30―(0:10)→15:40谷川岳ロープウェイ土合口16:07=(バス)⇒16:10土合駅前バス停「JR土合駅17:47=(上越線)⇒18:14越後湯沢駅

**土合駅のトンネルにはビックリ

 

 上越線は14往復谷川岳を潜っている、乗客を乗せる役目は新幹線へ、ただ貨物列車はこの線を走っている、中越沖地震にも物資の運送に重要な責任を果しているのだろう。 三国峠を越え、苗場、国道沿いに若者の多さに驚く、国道を夜中走るのは危ないほどでした。なんでもフェスティバル「Fuji Rock Festiva07」が開会され、大勢の若者が集合しているらしい。

 スキーシーズンに越後湯沢に度々訪れる友人に、駅の周辺に駐車場を尋ねると、ガード下に市営の駐車場1800円)が有ると言う、国道17号から湯沢市街への道標を右折し、その後は越後湯沢駅を探す、温泉街でもあり町は綺麗だ、駅前の駐車場はフェスティバル(越後湯沢駅前から会場まで貸切バスが運行されている、また苗場に一番近い駅でもある)の為に活気づいている、駅から徒歩10分ほどの所に広い市営駐車場がある、しかも24時間出入り可能、ここで夜が明けるまで仮眠。

5:00 青空、湯沢温泉の街を通過して行く、駅に着くと若者が5,6人石段に腰を下ろしている、変な光景だ、越後湯沢駅構内に入れるのは5:30から、ホームに立つと風鈴の音色、山手線なら風鈴は似合わない。

5:30 開門 水上行き6:15の始発には驚くほどの若者がホームに入って来る、1人の青年に「何時もガラガラだけれど?」と聞くと苗場でフェスティバルが有ったからだと言う、これで昨夜の苗場の光景も理解できた。

登山者は私1人、満席、二両編成、岩原スキー場前⇒越後中里⇒土樽、土樽駅でただ1人降りる、同時に1人乗る、無人駅を出る、5台ほどの駐車場に一台停まっている、さき飛び乗った人の車だろう、土合駅まで乗って、土合から谷川岳に登って、ここに戻ってくるのだろう。

駅構内から出て、6:35 右(土合駅方向)に曲がる、いきなり「熊注意」、関越自動車道と上越線の間を行く、トラックが走る舗装道路、緩やかに関越自動車道の下を左に下る、ここにバス停がある、魚野川を渡る、T字路を右に、線路の下を抜けると、駐車場に利用できそうなエリアが沢山ある、万太郎山への五策新道入口を右に見送る、6:50 大きく立派な道標で迷う事は無い、一台のトラックが私を抜き、万太郎山方向へ向かって行く。

直ぐに蓬峠分岐の道標、これも立派、7:00 ここは茂倉岳方向に右折し、蓬沢を渡る、土樽PAの裏になり、管理施設の大きな建物が建っている。

橋を渡って、土樽PAの施設を右に見ながら舗装道路を緩やかに登る、周囲は良く草刈がされている、登り詰めたところで大きく右に曲がると、左に林道(草が伸び放題)が分かれ、未舗装となる、7:05 100台楽々置く事ができる大駐車場に飛出る。

数b先にも5台ほどの駐車場があり、一台停まっている。ただトイレは無いので土樽駅で済ました方が良い。

茂倉岳登山口、入口は薮でちょっと心配するが、直ぐに急登になって、雑木林の中であり、薮は無い、つゆに濡れることもない、ただ登山道は粘土質でちょっと歩き難い。

登るに従がい登山道は安定し良く踏まれている、周囲は細い木々の林が続く、足元にはツバメオモトやイワウチワの花の終わった無数の姿が根を張っている、花期は見事だろう。

登山道はだんだん、岩がゴロゴロ道になって、登り難い登山道になる、急登はまだまだ続く、それどもだんだん尾根道らしくなって、時々平坦になって足の負担を軽くする、7:35 岩の多かった道は無くなり、想像以上に美しい道です、周囲はブナの美林になってくる、茂倉新道は谷川岳を縦走して下降路に利用する人が多いらしい、下山にこのルートを使えばとても気分の良いとこであろう、特に紅葉時期は素晴らしいことでしょう。左の蓬沢を遡るルート、右の五策新道コースも登った人の報告を聞くと面白そうで、一度は歩いて見たいものです。

7:55 しばらく平坦、大木のブナ、ちょっと下る、登り返すと小さな広場、樹林に囲まれて展望は無いが小休止に最適。

ここから再び急登するが、振向くと谷川連峰の稜線が見えてくる、最初に見えるのは仙ノ倉山(標高2026b)、万太郎山(標高1954b)、さらに登り進むと仙ノ倉山の奥に平標山(標高1983b)が見えてくる、シャクナゲ(アズマシャクナゲ、花は勿論跡形も無い)が現れる、吊尾根状になって、足拍子岳(標高1408b)が立派に見え、その奥に巻機山を遠望する。

小さなピーク、8:15 、続いて右側にガレ場、シャクナゲがどんどん多くなる、8:25 関越自動車道がはるか眼下に見えてくる、そして万太郎山は万太郎谷を挟んで真横に見えてくる、足拍子岳の凄い峰も印象的。

大木のヒノキが現れる、そろそろ桧廊下が近いのだろう、この辺り平坦、大株のシャクナゲが次々と現われ、花期にはどんなに綺麗かと思うと、その時期に登って見たいものです。


万太郎山 奥が仙ノ倉山

原林のヒノキ、桧廊下、大きな木の根を幾つも幾つも越えてゆく、展望は万太郎山・仙ノ倉山・平標山の三山が並び見事。 この桧廊下といっても水平な廊下ではない、大木の桧の根が吊尾根に根を張っており、その根は上下して歩行には難いところです、ただ、大木の根は大きな椅子になって腰をおろせば展望を楽しめる。積雪の多い谷川岳の岩の上にどっしりと腰を下ろしてそびえる巨木の生命に驚きます。

 9:00 桧廊下を抜ける、急登、平標山のからに右の奥に苗場が見えてくる、尾根からちょっと離れ左側をトラバース、武能岳から延びる西尾根、七ツ小屋山から足拍子岳への稜線、その奥に大源太山が頭を見せる。


大源太山(ポツンと小さく)
紅葉時に登りたい山

 茂倉岳がその全容を現す、私の立っている位置もだいぶ高くなっているが、茂倉新道の前半をやっと登ったところだ、9:10 右が大きく開く吊尾根を通過、万太郎谷が深い、高度感があって、クラクラと目まいがしてくるほどです、しかも樹林が低くなって真夏のギラギラ太陽は暑い、再び、万太郎山・仙ノ倉山・平標山が見事な展望所 9:25

 はっきりした稜線に飛出る、大木が雑木林に変わる、露岩で360度の展望、巻機山が良く見え、再び雑木林に入り、辛い急登を登り切ると、矢場ノ頭(標高1490b)に飛出る。まさに360度。9:50


谷川岳
あそこまでまだまだ遠い

  茂倉岳から右の稜線の主役がオキ・トマの双耳の谷川岳。


万太郎山から万太郎谷へ
右下が排気塔

 足元には万太郎谷から駆け上る幾筋も谷、ダイナミックな姿に見とれるところです。矢場ノ頭から茂倉新道は後半、茂倉岳まで約2時間 10:00 いったん鞍部まで下る、万太郎山・仙ノ倉山・平標山はだんだん重なってく位置になり、次のピークの川棚ノ頭(標高1683b)に到着、10:55 。ここも少し下って、すぐに登り返し、ハッキリ見えてきた、茂倉避難小屋へ登って行く。

この辺りからお花の密度が高くなってくる。森林限界を過ぎた矢場ノ頭から夏日、暑い、運んできた水はお湯に!


ハクサンフウロ
ニッコウキスゲ、ミヤマコウゾリナ、オニアザミ、ウサギギク、
ハクサンシャジン、タテヤマリンドウ、カラマツソウ、ハクサンチドリ


クルマユリ
真夏に良く似合う花

11:30 茂倉岳避難小屋に着く、小屋の裏を20bほど下ると二本の水筋、両方口に含むと左の方が冷たい!お湯の様になった水筒の水を入れ替える、これで熱射病は避けられる。小屋の中を拝見、綺麗な室内です。



茂倉岳避難小屋から茂倉岳へ向かう
ニッコウキスゲの本数は少ないが高嶺の花

茂倉岳避難小屋から茂倉岳に最後の登り、突然ガスが吹上げる、、さっき矢場ノ頭辺りで遭った土樽駅から往復の男性と「今日は雨は大丈夫だよね、天気予報は夕方雨というけど」と挨拶、小屋の手前でも数人の若者とで出会ったときもまだまだよい天気だった!

 12:20 谷川連峰の稜線に飛出る、急に襲うガス、雨が混ざる、若いカップルと下降点で出会う「やっと展望を楽しもうと言うのに!」と悔やむ。天気予報は夕方から雨だったがちょっと早いのは高山のせいだろうか。稜線に出て茂倉岳の背中を登る、晴れていれば仙ノ倉山(標高2026b)、平標山(標高1983b)に次ぐ三番目の標高1998b 茂倉岳、光景は谷川連峰中指折りのポイントです。

左の登山道は鞍部まで大きく(急降下)下って、鞍部から登り返す武能岳へのコースです。今日は右の稜線を行く、茂倉岳山頂からしばらく吊尾根状でニッコウキスゲが咲き綺麗な尾根道、一ノ倉岳との鞍部まで緩い下り、この先は危険な稜線歩きが続くので、広い草原の登り道でしっかりと雨具を着け、靴ひもを確かめる。

まもなく、カマボコの避難小屋 12:40一ノ倉岳山頂は笹の平らな静かな所、小屋の裏には中芝新道が旧国道へと下っている、雨が一段と激しくなる、左側は吸い込まれるような絶壁、幽ノ沢、一ノ倉沢がガスの中にちらちら見えている、一ノ倉岳から潅木帯の急坂を下る、ガスの中に「ノゾキ」の標識、このあたり一番細い吊尾根になって、一ノ倉沢の岩壁がガスの中に見える、覗きたくないがここはノゾキの名勝です。

この辺りオキノ耳から近く、晴れていればここまで来る人が多い、ノゾキからの一ノ倉沢を一度は見ておきたいものです、ただ雨の時は石がスベリ危険です。

山稜はゴツゴツと言うより、大きな岩を登ったり下りたりで、雨に岩が濡れ何度も足を滑らかす、やっと富士浅間神社奥宮に到着、この手前の岩場が一番やっかい、ここまで来れば谷川岳山頂の人影も見えてくる。一番難所を通過してる間に降っていた雨が、奥宮に着くと止み、茂倉岳から一ノ倉岳、谷川岳を結ぶ稜線が一望できるようになってきた。

オキノ耳の標高は1977b 13:30、一度下って、標高1983bのトマノ耳 13:50、この双耳に挟まれた谷がマチガ沢、覗くと凄い、流石に今日はクライマーはいないようです。

登山者は若いカップル、ご夫婦、家族と先週登った北岳とは違った雰囲気です、ここに立っている登山者は稜線に立ってこれから大展望と言う時に、この大雨にやられた、でもこの後は一滴も降らなかった。

 


雨上がりの万太郎山への縦走路

  山頂から、肩ノ小屋へ下って、今夜の予約を取り消す「明日はもっと荒れるというので!」13:55。雄大な景色を見ながらドンドン下る、ザンゲ岩、天狗ノ休み場、熊穴沢避難小屋 14:50 を通過すれば天神平は近い。

  ロープウェイの天神平駅周辺はお花畑、観光客で賑わっている、どうやら稜線だけ大雨で、この辺りは降らなかったようです、15:10 新型の谷川岳ロープウェイに乗れば10分程で土合口駅に下ろしてくれる、

  土合口から水上駅行きのバスに乗って土合駅17:47 の電車まで充分過ぎる程待つことになる。

  17:30 改札口(無人駅ですが)を入り、長い廊下を通過し、おどろくべきトンネルを下る、46230b程、真夏でも肌寒い!

  定刻に湯檜曽駅から電車がモグラのごとくやって来る、苗場でのフェスティバルを目指す若者が水上駅から乗っており、ほぼ満席、土合では私と電車好きの女性の二人、暗いモグラ駅から乗った私達は奇妙に見られたのは事実。このモグラのホームから土合駅改札口まで徒歩10分、駅から谷川岳ロープウェイまで5程。

 越後湯沢駅で、ほぼ全員下車、彼らは苗場へ、そうそう電車マニアの女性は土樽駅で降り、上り電車18:12を待っていました、土樽駅に「熊に注意」の看板が立っていました、私は駅から出ましたが彼女は境内から一歩も出ることは無かったと思います。市営駐車場は800円をポストに入れ、国道17号で三国峠越え。

  HP:わたしの天気予報