台風13号一過、谷川連峰は登山日より、谷川ロープウェー・リフトで登り下山は茂倉新道  美しい:ウメバチソウ
天神山(標高1502b)トマの耳(標高1963b)オキの耳(標高1977b)
一ノ倉岳(標高1974b)茂倉岳(標高1978b) 

日程:2008920日(土)晴れ 台風13号一過 


谷川岳稜線は秋モード一色

コース

常磐線牛久駅0:34=(国道294号)⇒下館=(国道50号)⇒前橋=(国道17号)⇒渋川伊香保IC=(関越自動車道)⇒水上IC=(国道291号)⇒4:50土合口駅7:00=(:谷川ロープウェー・リフト)⇒天神山7:30―(0:10)→展望岩場ピーク7:40―(0:05)→登山道合流7:45―(0:25)→熊穴沢避難小屋8:10―(0:40)→天狗の留まり場8:50―(0:30)→ザンゲ岩9:20―(0:15)→肩ノ小屋9:35―(0:10)→トマの9:45―(0:15)→鞍部の大岩10:00―(0:10)→オキの耳10:10―(0:05)→奥ノ院10:15―(0:40)→一ノ倉沢 ノゾキ10:55―(0:05)→一ノ倉岳との鞍部11:00―(0:20)→一ノ倉岳11:20―(0:25)→茂倉岳11:45―(0:05)→11:50茂倉岳避難小屋12:10―(0:20)→ピーク12:30―(0:30)→矢場ノ頭の鞍部13:00―(0:25)→13:05矢場ノ頭13:10―(1:15)→美林のブナ 窪地14:25―(0:10)→急降下地点14:35―(0:20)→14:55茂倉岳登山口駐車場16:05=(林道)⇒土樽駅入口=(車道)⇒湯沢IC=(関越自動車道)⇒水上IC=(国道291号)⇒土合口駅=(国道29117号)⇒高崎駅=(国道354号)⇒つくば市・自宅

  この時期週末になると、混雑する谷川岳だが、19日の夜から20日朝方まで台風13号が関東に接近する、そしてこの夏ゲリラ豪雨が各地で発生し、敏感になっているせいか、谷川岳山頂(トマ・トミの耳)付近で出遭った人は、5人のパーティーと単独男性一人でした。

  牛久駅、友人は上野発23:42の最終でやってくる、台風13号は現在伊豆半島辺り、関東に接近する前に関東平野を脱出したいものだ、JR常磐線まだ台風の影響も無く0:34定刻に到着。

  雨は降り始め、国道294号を北上、下館から国道50号に入ると小降り、渋川に入るとすっかり止んでいる、関越自動車も路面は乾き難なく水上ICへ、谷川岳への国道291号は、路面は濡れているが、雨はすっかり上がって問題なく、土合口の有料駐車場に入った、一階は私達を含め3台、上の階に5,6台。6時まで仮眠。

  明るくなり建物の外に出ると予想通り青い空が見え、台風13号の影響は去ったようである、こなれば早く天神平へ登りたい、ロープウェーの始発は7:00、待たねばならない。

  7:00 友人と一番目のゴンドラに乗込む、白毛門、笠ヶ岳が見事、友人は始めてみる谷川岳の山々に興奮している、もちろん、この光景は私も感動! 谷川岳が見えると、それは最高調に達する、今ここに立っている物にしか見られない光景です。

  天神平は、オヤマノリンドウ、トリカブトが咲き、私達は直ぐリフトに飛び移る、駅の人も「今日は素晴らしいですよ、、」と笑顔だ。足は斜面に着きそうなスキーリフト、右に谷川岳、振向くと笠ヶ岳が横の大烏帽子と並び双耳峰に見え、真っ白い雲が激しく流れる。

  リフトを降りると直ぐ友人は見えている谷川岳方向へ進もうとする、でもここは反対側に有る展望台(水場がある)をまず訪れ、運が良ければここから富士山が見えるのです、苗場山、草津白根山、浅間山が見えている様だが雲が流れ確認は不可能だ、でも印象深い光景が広がる。武尊山、至仏山、燧ケ岳、日光白根山、男体山は笠ヶ岳の後ろ側で見えない位置です。


谷川岳南面 天神山から望む

  谷川岳から万太郎山、仙ノ倉山と続く稜線と、広大な斜面が望め、ため息ものである、展望台からリフトに戻ってトイレをお借りし、天神山の岩場の尾根伝いに行く 7:30

多くの登山者はロープウェーで天神平に到着すると、リフトに乗らず右の登山道に取付いてしまう、私達はリフトに乗って、天神峠展望台から谷川岳南面の目を見張る光景を見たわけで、尾根道を経て田尻沢ノ頭へと下る、この下り結構キツイ、まもなくロープウェーからの登山道に合流、木道が続く、7:48

  ブナ林が奇麗で、花の時期はシラネアオイやイワウチワが見られる所です、木道を登ると、いきなり下りになり、さらに鎖場もあり、まもなく天神尾根に出る、ガスが周辺を被い視界ゼロ、それでも天神山からの大展望を見た満足心が、上に上にと引き上げ、平坦になって直ぐに熊穴沢避難小屋に到着する、もちろん、人の姿は無い、8:10 。 ここ避難小屋からいわお新道が合流す、谷川温泉に車を止め中ゴー尾根を使っての周遊コースに便利です。

  小屋から直ぐ先の岩場からザンゲ岩まで次々と岩場が現れる、最初の岩場は練習に良い、振向くとガスの切れた間に天神山が見えている、大きな岩が見え出すと傾斜も一段と厳しくなり、その大きな岩の前に着く、綱が張られ、中ゴー尾根が全容を見せてくる、尾根の背に登山道が見え、厳しい、尾根道を見せている、この岩を巻き上に出る、天狗の留まり場という、今日は二人だが、上下の登山者が大勢留まる大岩です、8:50

  右に見える尾根は西黒尾尾根、時々ガスの切れた空間にクッキリ見えている、山頂を見上げると岩の上に人の姿、5,6人が見える、ロープウェーを一番乗りした私達より先に? きっと昨日肩ノ小屋に泊まったのだろう、でも下ってくる様子は無い。

   中ゴー尾根(このホームページにも掲載 2006/7/8)が国境稜線まで突き上げている急激な尾根を見て、友人は感激、一歩一歩登ると、ザンゲ岩に到着、西黒尾根にもザンゲ岩が有り、ほぼ同じ標高にある、大きな岩で、腰を降ろすには都合の良い型をしている、9:20

   谷川岳山頂から今立っている天神尾根と西黒尾根の間の斜面は笹が被う広い斜面で見事なものです、その上部は草紅葉で輝いている。



   広いガレ場に出ると、木の枠で固められた階段が長く続く、これだけの規模を良く作り上げたものである、ようやく肩ノ小屋の前に飛出る。オジカ沢ノ頭を経ての万太郎山への方向はガスに覆われて見えない。


トマの耳からオキの耳方向

   両側を笹に囲まれた登山道を登り詰めると、谷川岳一個目のトマの耳着く、9:45 。先行した人々はオキの耳に向うところだ、突然、私達を待っていたかの様に、ガスが切れ、茂倉岳までスッキリ見えてきた、これから向うオキの耳への稜線は早くも秋モード、ツツジが多いこの辺りは見事です。

   一度オキの耳との鞍部に下る、花の時期にはホソバヒナウスユキソウは人気です、シラネアオイやムシトリスミレも何度もここで見ています、今日は岩と紅葉、高山植物が残した風景でもある。

   鞍部には巨岩があって、大きな地震が来ればマチガ沢に落ちるだろうが、私の知っている限りまったくそのようなことは無く、バランスよく双耳の間を守って入る。

  10:10 オキの耳に着く、5人のパーティーは、土合口駅で見かけた人達で、私達が一番乗りしたロープウェーなのに、何故、先に山頂に到着したかは直ぐに判明、彼らは天神山に寄らずに来たからでした。と言うことはあの素晴らしい風景は見なかったことになる。肩ノ小屋には登山者がいなかったので、おそらく今日ここに登った人は5人のパーティーと肩ノ小屋に昨夜泊まり一ノ倉岳から引き返した男性に私達だけかもしれない。この後、茂倉岳避難小屋の手前で男性一人、矢場ノ頭からの下りで出遭った男性二人だけでした。

  オキの耳からほとんどの登山者は引返して行く、私達は前方見える一ノ倉岳から茂倉岳に向う、オキの耳から富士浅間神社奥ノ院までは平坦、奥ノ院は大きな岩に掘り込められている、この岩を巻いて岩の後に回る、大きな岩の転がる山稜を岩の上を越えたり、回り込んだりして進む、振向くとオキの耳から厳しい稜線が美しい紅葉で素晴らしい。そして、万太郎山方向も姿を現し、このままだと茂倉岳に到着する頃には万太郎山から平標山まで、一望できるかも知れない、期待はどんどん膨らむ。


稜線から一ノ倉沢をノゾク

  左は万太郎谷へ笹の斜面が美しく流れ落ちているが、トマの耳では右側はマチガ沢であり、オキの耳からは一ノ倉沢に代わる、時々岩に両手を付いて覗き込む、凄い岩壁が垂直に突き上げ、まさに魔の山である。

  数箇所、一歩間違えれば、一ノ倉沢へ落ちてしまう危険な箇所があるが、登山道は安定しており最低限の注意(景色を見るときは足を止めて)をはらえば問題はない。


非対称の谷川岳 一ノ倉岳山頂手前から

  ノゾキの標識、一ノ倉沢を覗く一番良いところ、両手を付き、腹ばいになり、覗くとまだ雪渓が残って不気味です。

  ノゾキから一ノ倉岳への鞍部まで一気に下る、11:00 そして、潅木帯の急な山稜を草や木の根を頼って登る、振向くとノゾキからトマの耳、さらに肩ノ小屋まで見え、印象深い光景です、それは、谷川岳の非対称山稜にある、左は切れ落ち、右は笹の斜面だからだ。

  途中二度ほど足を止め、ようやく、一ノ倉岳の肩に着く、茂倉岳まで続く稜線が見事、11:20一ノ倉岳に到着。山頂にはカマボコの避難小屋が建っている、その横を中芝新道が下って茂倉沢に下っている。

  しばらく稜線漫歩、笹平まで大きく下って、武能岳へのルートが美しく見え、友人が「あそこに人が、、」見ると笹の尾根道に人の姿が見える、蓬峠に向っている、熊ではなくて安心。

まもなく茂倉岳の鞍部に下るようになる、雪田が解け広々とした草原、草紅葉が奇麗です。鞍部からは細い尾根だが、登りになる、一ノ倉岳を登って来たので、ここの傾斜は余裕です。


茂倉岳避難小屋

  ここに来て万太郎山の頂上が雲から現れる、心配した天候も今日は太陽が保障してくれている、それに友人と歩を進めるポイントポイントで好天になって要るような気がする。茂倉岳で一ノ倉岳から谷川岳、そして万太郎山へと続く稜線を望みたいと思っていたらまさにその通りの展開になっている。

  11:45 茂倉岳に立つ、360度の展望です、ここから一気に土樽までくだることになる、気になるのは土樽駅の電車に時刻、何れも長岡発で土樽駅15:2218:12発がある、地図を読むと茂倉岳から土樽駅まで、約3時間であり、15:22には間に合う。

  10分程、11:50 笹に隠された登山道を急降下すると、茂倉岳非難小屋が建っている、水場は小屋の裏から2分ほど下った所に有る、だが、500ml一本満タンするのに数分かかる、今の時期は一番水量が少ない時である、トイレは奇麗に使われている。


ウメバチソウ 登山道に咲き乱れる

  12:10 スタート、ウメバチソウが数個咲いている、最初はあまり気にならなかったが、次の標高1683bのピークまで次々と咲き乱れ、本数も多く驚く。

谷川連峰主脈の谷川岳(オキの耳 標高1977b)から万太郎山(標高1954b)、仙ノ倉山(標高2026b)そして平標山(標高1984b)への全山が峰を揃える、最高峰の仙ノ倉山は貫禄である。


谷川連峰の主脈の主役 万太郎山

1683bのピークから急降下し、鞍部から矢場ノ頭(標高1490b)へ登り返す、大源太山や足拍子岳など面白い山名が見える、茂倉岳はずいぶん高い存在になってしまう 13:05

  ゴヨウマツと桧の尾根、通称、桧廊下と言われ、木の根が張り出し、越えたり横切ったりして、歩き難い、急いで根の間に足を突っ込み痛めないように慎重に通過する、振り返ると茂倉岳が大きく高い、大きな根が無くなって、どんどん下ると、今夜は茂倉岳避難小屋に泊まる二人の男性に出遭う、相手の方か提案があって、彼らの車が下の駐車場に有るので、「土合口まで乗って行って下さい」とのこと、いろいろ問題はあるが、友人が快く提案を受けるので、お互いにメリットもあり、キーの隠し場所を聞き分かれる。

 しばらく、急降下、窪地の美林のブナ林に着く、14:25 ここは小さいピークを越え、ブナ林をのんびり下る、14:35 最後は滑りやすい土道を下って、14:55 茂倉岳登山口に飛出る、数台の駐車場に二台、さらに、約束した車は、次の広い駐車場に停まっている。

 友人の運転で、土樽駅入口を通過し、湯沢ICから関越自動車道に乗って水上ICで降り、土合口に戻る、駐車場はほぼ満車、彼らの車を置き、友人がネットで「湯テルメ谷川」を見付け、谷川温泉に立寄る、国道17号に出て、和食の店に入る、帰路は友人をJR高崎駅で降ろし、仮眠を二度ほど取り国道354号をひたすら走ってつくば市に入る。

 1:30 帰宅 友人から無事自宅に着いた知らせメールを見て、夜中だが、無事帰宅の返信を送る、台風一過の嬉しい登山は大成功に終了、自然に感謝の一日でした。

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