高崎自然の森周辺の5月の植物 高崎自然の森 稲荷川の川岸と高崎自然の森を回る、この時期花期を迎える植物観察 |
2015/8/18:イヌカキネガラシ
ツボミオオバコ(蕾大葉子)オオバコ科 オオバコ科にはオオバコ、トウオオバコ、ヘラオオバコやツボミオオバコがあり、 |
高崎自然の森 所在地:
〒300-1245 茨城県つくば市高崎1078-1 つくば双愛病院の裏側にあり、バス停からも近いので、牛久駅から牛久観光アヤメ園を経て、稲荷川川沿いに歩き、訪れる散歩コースです。帰りはバスで牛久駅へ戻ります。 路線バス(関東鉄道) TXみどりの駅から JR牛久駅から |
2018年5月15日(火)晴れ 花期5月の花が咲き誇る 高崎自然の森 |
左:キキョウソウ(桔梗草)キキョウ科 右:ハハコグサ(母子草)キク科
キキョウソウは自宅を出て高崎自然の森に向かう通学路の縁石の縁にポツンポツンと咲いている、背丈は10〜20aで、花は小さいから急いで通過する人には無視されるが、一度見てしまうと花期になると自分から探す綺麗な花です、母の日頃と覚えたいものです。カーネーションとは違ってこちらは雑草として繁殖している。別名のダンダンギキョウ(段々桔梗)は、この祝物をよく表している。キキョウ、ヒナギキョウもキキョウソウも同じ色で花びらが5個、キキョウだけは花期は7〜9月。
ハハコグサは栗林に群生、春の七草でオギョウ(御形)と呼ばれる。花期は4〜6月で栗が満開になる前に咲き誇る、これだけ多く咲くと春の七草かと思ってしまうのは私だけか?
左:カタバミ(片喰) カタバミ科 右:ノミノツヅリ(蚤の綴り)ナデシコ科
カタバミは栗林の中では無くふちにギッシリ。夕方になると閉じると一方が欠けて見えることでこの名が付いた。花のあと花柄は下を向き、実は上向きにつく、この実は熟すと5裂し、多数の種子をはじきとばす。多くの実が上を向いていますね!花期は5〜7月。
ノミノツヅリは葉をノミの綴り「粗末な衣」に見立てたそうです。葉は対生、白色の5弁花、ノミノフスマは花弁が10個に見えるが、ノミノツヅリは5枚。花期は3〜6月。
左:アカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)アカバナ科 右:ニワゼキショウ(庭石菖)アヤメ科
アカバナユウゲショウの別名はユウゲショウ。花期は5〜9月。小さくて可愛いですね。
ニワゼキショウは葉がセキショウに似ているから。二辺りに良い芝生や道端に生え、花の色は紫色・白紫色で濃い色のすじがある、中心部が黄色。花期は5〜6月。
左:ヤブジラミ(藪虱)セリ科 右:ツボミオオバコ(蕾大葉子)オオバコ科
ヤブジラミはヤブに生え刺毛のある果実が衣類にくっつくのをシラミにたとえた。葉は2〜3回羽状複葉、小葉は卵状披針形で細く切り込み、両面とも粗い短毛が密生。花は白、果実は卵状長楕円形で、カギ状の刺毛が密生。花期は5〜7月。オヤブシラミの花のふちが紫色を帯びる、確認した事は無い。
ツボミオオバコは花がほとんど開かないで、いつまでも蕾のように見えることによる。小貝川の道端にギッシリ群生している。同じ場所では無いが離れてヘラオオバコの背を伸ばし奇妙な花をつけている。
左:ナワシロイチゴ(苗代苺)バラ科 右:チチコグサモドキ(父子草擬き)キク科
ナワシロイチゴは日当たりの良いところにふつうに生える。茎はつる状に延びてはいまわる。茎や枝は軟毛が密生し、下向きの刺がある。葉は互生、奇数羽状複葉。ふつう小葉は1対。1年目の茎の葉は大きく、小葉が2対のものもまじる。頂小葉は菱形状倒卵形。先はまるく、縁には欠刻状の重鋸歯がある。裏面は白い綿毛が密生する。葉柄と葉軸には軟毛と小さな刺がある。托葉は枝先や葉腋に紅紫色の花が上向きにつく。花弁は倒卵形で直立する。萼や花軸、花柄には軟毛が密生し、小さな刺がある。果実は集合果、球形で、6月頃に赤く熟し、食べられる。花期は5〜6月。
チチコグサモドキは北アメリカから1900年代初め頃に渡来した外来種です。この仲間には、チチコグサ、タチチチコグサ、ウラジロチチコグサやウスベニチチコグサなど外来種が多く渡来しています。花期は4〜9月。
左:エビヅル(蝦蔓、蘡薁)ブドウ科 右:イボタノキ(水蝋の木)モクセイ科
エビヅルは丘陵から山地の林内や林縁に生える。巻ひげで他物にからみつく。本年枝は細く、はじめクモ毛がある。葉は互生し卵形〜広卵状三角形。3〜5裂するが、切れ込み方は変化が多い。縁には浅い鋸歯がある。基部は深いハート形。表面ははじめクモ毛があるが、後に無毛。裏面は淡褐色または白色のクモ毛に覆われ、秋まで残る。雌雄異株。葉と対生して円錐花序を出し、黄緑色の小さな花をつける。巻きひげは二本続けて付くと一度休んで次は一本付くという面白い付き方をします。花弁は開花と同時に落ちる。両性花の花序は雄花序より小形で花はまばらにつく。果実は液果で球形、黒く熟す。花期は6〜8月。この場所は農道沿いで実が付く頃刈り取られてしまう。子どもの頃この実をたくさん採った覚えがありますが、これを食べ過ぎると舌が痛くなりました。発酵させ、ブドウ酒にすると美味いかも。10月半ばには黒く熟し食べられるがノブドウは食べられないので注意。
イボタノキは野山に自生するモクセイ科の半落葉樹。イボタノキそのものが庭木として使われることは稀であり、丈夫な性質を利用してライラックなどの接ぎ木の台木に使われる。イボタノキという名前は、この木に寄生するイボタロウカイガラムシが樹皮上に分泌するイボタ蝋が、イボ取り、止血、艶出しに効果があるとされたことに由来する。萌芽力が強く、刈り込みに耐えるため、写真のように垣根として利用されることがある。花期は6〜7月にかけてネズミモチなどによく似た白い花を咲かせ、11月ころに黒紫色の実をつける。イボタノキの実はネズミモチやトウネズミモチによく似ている。
左:スイカズラ(吸葛)スイカズラ科 右:ノイバラ(野いばら)バラ科
スイカズラは山野や道端などに生える。よく分枝して茂る。主幹は灰褐色。枝には粗い毛が密生する。髄は早くなくなり、枝は中空になる。葉は対生、縁は全縁で、先端はあまり尖らず、表面は毛が少なく、裏面は多毛。冬になると内側に巻く。花ははじめ白色またはわずかに淡紅色をおびるが、しだいに黄色に変わる。花冠は唇形、細い花筒の先が唇状に大きく2裂する。花柱は1個あり、花冠から長くつきでる。果実は液果の球形で、2個ずつ並んでつく。9〜12月に黒く熟す。花期は5〜7月。急に花が咲き始め驚く時がある。
ノイバラの花期は5〜6月。枝の端に白色または淡紅色の花を散房状につける。個々の花は白く丸い花びらが5弁あり、香りがある。秋に果実が赤く熟す。何時までも実が赤いまま残る。仲間にテリハノイバラがあり、こちらは葉の表面にクチクラ層が発達しているため、艶がある。また花は一回り大きく、数が少ない。毎年咲く場所が決まっており、道端に多く、棘が多いので雑草としては嫌われる、刈り取っているが、根絶は難しく、散歩の人は楽しんでいる。なお、稲荷川の土手には大きな株があり、年中主役です。
左:マユミ(檀、真弓)ニシキギ科 右:ガマズミ(蒲染)スイカズラ科
マユミの秋は赤い種で綺麗です、これが花が咲いたように見えるのですが、本当の花は上の写真です、この時期に咲く非常に地味な花。ツリバナやニシキギと同じニシキギ科の木です。花期は5〜6月。
ガマズミの材を農具の柄(鎌柄)に使ったことと、実が酸っぱいこと(酸実)から「ガマズミ」となったという説や、実を衣類の染料(すり染め)に使ったことから来ているとする説などがある。花期は5〜6月で写真のような白い小花を群生させる。秋に熟す実は野鳥が好んで食べる。できたての実は酸味が強すぎるものの、晩秋になれば甘味が増すため人間も生食できる。食べごろは表面に白い粉が吹いた頃。色合いが良いため漬物を赤く染めるための着色料や果実酒として使う。葉には葉脈があり、写真で見ると光沢があるように見えるが両面に毛が生え、触れるとザラザラする。ここのガマズミはとても綺麗な花ですが、例年、しばらくして見ると、赤い実じゃないものがついて、毛だらけの塊が虫こぶの様で、調べてみると、虫こぶである、従って甘い実をここでは食べた事は無い!
左:アメリカフウロ(亜米利加風露)フウロソウ科 右:ハゼノキ(黄櫨、櫨、梔)ウルシ科
アメリカフウロは北アメリカ原産。全体に白い軟毛を布き、茎は基部からよく分岐している。微細な毛を密生。葉は長い柄を持ち、円形で5深裂してさらに細裂し、葉の縁は紫色を帯び、紅葉のようである。葉腋に花柄を出し、淡紅色の5弁花を数個つける。果実は角果で、5つの分果に弾ける。花期は5〜6月。例年同じ場所で群生し、年中見える感じです。ハクサンフウロ、イブキフウロ、アサマフウロ、グンナイフウロ、ヒメフウロ、アケボノフウロ等、種類も多く、ゲンノショウコもその仲間である。これらフウロソウの花はいずれも花びらが5枚の両性花で可愛らしい。
ハゼノキの花期が5〜6月。樹皮は褐灰色〜暗赤色で平滑です。老木では縦に裂け目が入ります。枝は灰褐色〜帯赤褐色です。本年枝は無毛で、突出した小さな皮目が多数あります。葉は互生します。奇数羽状複葉で、4対〜8対の小葉があります。小葉は広披針形〜狭長楕円形で全縁で、先端は長くとがります。両面とも無毛で、裏面は粉白色です。
雌雄異株。黄緑色の小さな花を円錐状に多数つけます。果実はやや扁平の扁球形の核果です。9〜10月に淡褐色に熟します。表面は光沢があり無毛です。のち、外果皮がはがれ、縦筋のある白いロウ質の中果皮が露出します。ヤマウルシやヤマハゼには、葉に毛があります。果実からロウを採るために古くから栽培されてきました。心材は淡黄色〜黄色で、辺材は灰白色で、寄木細工などに利用されます。ハゼノキの仲間には、ヌルデ、ウルシ、ヤマハゼ、ヤマウルシがありますが、身近で見かけることのできるのはヌルデかハゼノキだけでが、ヌルデは葉軸に翼があるのが特徴です。でも、近くのつくば市 豊里ゆかりの森にはヤマウルシやツタウルシがあるし、宝篋山の登山道近くにも生えています。
左:イグサ(藺草)イグサ科 右:ケキツネノボタン(毛狐の牡丹)キンポウゲ科
イグサは湖沼やため池、河川、水路、水田、湿地などに生育する抽水〜湿生植物。短い根茎が伸び、茎は株立する。茎は円柱形で髄は詰まる。花序の先に茎状の長い苞が伸びるので、花序は側生するように見える。花序は数本の短い花茎の先からさらに小花茎を伸ばし花が集合する。花全体は緑黄色〜淡い褐色、花被片は披針形で6個、雄しべは3個。果実は楕円形で花被片より長いものからほぼ同長のものまで変異に富む。花期は5〜9月。
ケキツネノボタンもキツネノボタンも田のあぜに生えている。葉は3出複葉、小葉はさらに3裂と同じですが、キツネノボタンは切込みが浅く、鋸歯もあまりとがらない、さらに、そう果の先が巻く。花期は4〜7月(ケキツネノボタンは3月から)。ケキツネノボタンとキツネノボタンの葉は3出複葉でそう果が扁平だが、ウマノアシガタは違う。
左:カタバミの群落 右:オオジシバリ(大地縛り)キク科
高崎自然の森に大きな芝生、平日では駆け回る子供たちはいない!
オオジシバリはジシバリに似て花や葉が大きい。茎は地をはって長くのびる。葉は倒披針形〜へら状楕円形で、下部が羽状に切れこむ。花は黄色の頭花を2〜3個つける。花期は4〜5月。葉を比べると、ジシバリの葉は小さく、円形であるのに対し、オオジシバリは葉がヘラ形で全体に大きい。高崎自然の森の近辺ではほとんどがオオジシバリで、ジシバリは極めて少ない。
左:ヘビイチゴ(蛇苺)バラ科 右:コウゾリナ(髭剃菜)キク科
ヘビイチゴは毒が無くても蛇がつく。田んぼのあぜや道端のやや湿った所に生える。葉は3小葉、葉腋から長い柄をだし黄色の花を1個つける。カキは4〜6月。ヤブヘビイチゴはそう果にはしわが無く、光沢がある、ヘビイチゴはそう果にしわがある。
コウゾリナは茎や葉に剛毛があり、さわるとざわつく、手がきれそうなのでカミソリ。花期は5〜10月。
左:オニタビラコ(鬼田平子)キク科 右:ニガナ(苦菜)キク科
オニタビラコの花期は5〜10月。オニは鬼で大型、タビラコはコオニタビラコの別名。道端や公園、我が家の庭にも姿を現す。写真は根の近くに独立で生えていた。細かい毛、茎や葉を切ると白い乳液。
ニガナも茎や葉を切ると乳液が出て、苦みがある。枝先の黄色の頭花をつける。花期は5〜7月。
左:サルトリイバラ(猿捕茨)ユリ科 右:オニタビラコ
サルトリイバラは冬になると赤い実がとても良く目立つ。でも花期は3〜4月だが、赤い実は魅力だが写真の姿も美しい。
左:ギシギシ(羊蹄)タデ科 右:キツネアザミ(狐薊)キク科
ギシギシ、思い切り大きく成っている。花期は6〜8月。
キツネアザミの花は上向きにつき、とてもスマートです。花期は5〜6月。
左:オニノゲシ(鬼野芥) キク科 右:?
花期はオニノゲシ:4〜10月、ノゲシ:4〜7月。オニノゲシはノゲシに似るが葉に刺があって全体に荒々しい。触ると痛い。ノゲシは触っても痛くは無い。
カキネガラシ(垣根芥子)アブラナ科
カキネガラシは針金のような茎が何本も出て密集。ヨーロッパ原産の帰化植物で、明治時代に渡来。田んぼ道や道の空き地などに繁殖しているのがみられる。近縁種にイヌカキネガラシがあるが、こちらは明治時代に渡来した
カキネガラシと同じくヨーロッパ原産の帰化植物。こちらは昭和初期に帰化が確認されている。カキネガラシのように横に枝を広げ密集せず、独立した立ち姿です。カキネガラシは先のとがった長角果が果軸に、はりつくようにつくのが特徴。花期は4〜6月。
イヌカキネガラシは自宅から稲荷川を左に下ると群生している(2018/5/18発見)、花は黄色で萼片には毛が多い、果実は斜上し、細長い線形。カキネガラシの花より大きく。
左:マメグンバイナズナ(豆軍配薺)アブラナ科 右:ツボミオオバコ 散歩道 時々現れる群落
マメグンバイナズナは北アメリカ原産。日本には明治中期に渡来した。各地の道ばたなどにふつうに生え、葉は濃緑色で光沢がある。ロゼットはふつう花期には枯れる。茎葉は倒披針形〜線状楕円形。花は緑白色、ときに花弁のないものもある。果実は広楕円形〜円形で、ふちにせまい翼があり、先端がすこしへこむ。種子は各室に1個だけ。花期は5〜6月。
HP:わたしの天気予報