霞ヶ浦環境科学センターイベントin2015 霞ヶ浦自然観察会 第3回 |
日程:2015年5月23日 (土)晴れ
左:湖岸の自然再生案内版
右:土浦市田村地区 レンコン畑が広がる
かつて、霞ヶ浦湾奥部の湖岸は、湿地や植生帯なで多様な自然環境が連続してみられました、現状は湖岸の自然環境や多様性は大きく損なわれています。このため「霞ヶ浦自然再生協議会」は、霞ヶ浦湾奥部田村・沖宿戸崎地区において、湖岸に多様な自然環境を再生すると共に、霞ヶ浦環境科学センターと連絡した環境学習の場として活用することを目的として発足している。平成15(2003)年1月1日に施工された自然再生推進法の趣旨に基づき、湾岸環境の再生を図ることも意図しているそうです。
今日の自然観察会は自然再生AとB区間(土浦市田村地区 霞ヶ浦環境科学センターから土浦寄りの湖岸)、A区間は平成20(2008)年、B区間は平成25(2013)年に自然再生地区として整備されている、ここは今回の同様に、水辺ふれあい事業などの環境学習の場として利用されている所です。今後霞ヶ浦環境科学センターの下の戸崎地区まで、C〜A区間の整備が予定されているそうです。
ミコシガヤは花序がみこしに見立てたそうです、小穂の上部に雄花、下部に雌花がつくものを雄雌性、逆に上部が雌花で下部に雄花がつくマスクサやヤガミスゲを雌雄性というそうです。 再生地区にも繁殖するセイタカアワダチソウは,外来植物なので,「霞ヶ浦の本来の伝統的な植生を回復させる」という事業の目的に対しては,反するそうですが、駆除しても駆除してもキリがないほど!
ゲンノショウコとよく似たアメリカフウロ、ゲンノショウコより花期は早く5〜9月。ニワゼキショウは葉がセキショウに似ている、これも外来植物である、可愛い花ですね。
チガヤは、つくば市の分離帯に群生し、風邪に吹かれなかなか綺麗です、若い花序はツバナ(茅花)と呼ばれ、噛むとかすかな甘味がある。マルバヤナギの別名:アカメヤナギの方がピッタリ、マルバと言うがシダレヤナギやジャヤナギの葉に比べて丸いからです。
ウキヤガラは先生によると枯れて水に浮く茎を矢柄に見立てたという、アブラガヤは尾瀬の湿原で見ますよね。アゼナルコは垂れ下がる小穂を鳥を負う鳴子に見立てたそうです。
ヨシ、マコモは水性植物で、生活形の違いに着目して、水生植物をつぎの4型に分けるそうです、 沈水植物(ちんすいしょくぶつ)水深10m 程度までの水底に生え、茎も葉も水中にある植物。葉は糸状、薄く広いサジ形、細裂など、水流をやり過ごす形をとるものが多い。花は水中、水面または空中に咲かせる。オオカナダモ・クロモ・セキショウモなど。 浮葉植物(ふようしょくぶつ)水深3.5m 程度までの水底に生え、茎や葉柄は水中にあって、葉面が水面にひろがる植物。混み合ってくると葉が空中に立つ場合もある。花は空中、水面または水面下に着け、水面上に開いた花がのち首を曲げ水面下に沈む種類もある。ジュンサイ・オニバス・ヒシなど。 浮漂植物(ふひょうしょくぶつ、浮水植物)水底に固着せず、根は水中に垂れ下がって錘(おもり)の役目を果たし、体の大部分が水面に浮いて漂う植物。花は水面上か水中に咲く。サンショウモ・ウキクサ類・ホテイアオイなど。 抽水植物(ちゅうすいしょくぶつ)水底の砂や泥に根を張り、茎を上に伸ばして水面を突き抜き(抽水して)、水中と空中の茎に葉を、空中の茎に花を着ける植物。ふつう水深1.5bほどまでの水底に根を張るが、めったに冠水しない湿地まで広がる種類もあり、水中に広げる葉と空中に展開する葉の形が違うものもある。コウホネ・ガマ・マコモ・フトイなど。 ヨシ、ヒメガマ、マコモ、オギ、ミクリ、シロネ、ウキヤガラ、ジョウロウスゲ、ミズアオイは抽水植物で湖岸に生えます。
クサヨシはなんとなく柔らかく、ヨシ(アシ)に似ていて、全体に草質であることから呼ばれている、この時期霞ヶ浦湖畔に生え、さわやかで人気。ジョウロウスゲは菓穂の様子が高尚だとしてつけられた、今日の観察地区に数多く生えていました。
ヘビイチゴは人が食べず、ヘビは食べるイチゴ、味は悪く毒ではない、田の畦など、道端のやや湿ったところに生えている。日本三大有毒植物はドクゼリ、トリカブト、ドクウツギですが、セリは葉に特有の香りがあるので、売り場でしっかり香りを覚えたい! サジオモダカはオモダカの名前が付いていますが、葉の形はまったく違います。水湿地などに群生する抽水性の多年草です。スプーン(さじ)状の葉を出します。他にオモダカ、マルバオモダカ、ヘラオモダカがある。コモチマンネングサは花径4〜8_くらいの黄色い花をつけ、花びらは4枚あり、中央に雌しべが5本ある、葉の特徴葉は肉厚でへら状をしており、向かい合って生える、葉の脇にはムカゴをつける、実の特徴実はつかず、ムカゴで繁殖する。
ウシハコベは、コハコベやミドリハコベでは葉はせいぜい長さ2aほどであるのに対して、葉が長さ8aにも及ぶものがあり、全体に大型なことで容易に区別できます、また、他のハコベの仲間ではメシベは3裂していますが、ウシハコベでは5裂していることもよい区別点です、花は、春から秋まで長い間咲いています、花径はハコベの仲間よりやや大きく、径1a前後で、花弁は白く5枚ですが、花弁が2深裂しているため、花弁は10枚に見えます。スズメウリはつる性1年草、原野や水辺などに生え、葉は三角状卵心形で、しばしば浅く3裂する、雌雄同株、雌花、雄花ともに葉腋に単生するが、枝先では時に雄花が総状につくこともある。果実は球形または卵形で、熟すと灰白色になる。
ミズヒマワリは抽水性の多年草で、高さは0.5〜1b以上になる、開花期は9〜10月で両性花、栄養繁殖が極めて旺盛で、ちぎれた茎は節から根を出し、生長が早く、短期間で大きな株を作る、花は真っ白で可愛いく綺麗です。オニノゲシは初夏ケシの仲間の葉に似ることから名付けられ、オニノゲシとノゲシの花は見た目には大きな違いはないがノゲシの葉はしばしばトゲ状になるが触っても痛くなく茎を抱いている、オニゲシの葉は荒々しくトゲを触ると痛い。
カワヂシャは川べりに生えるチシャ(レタス)という意味、若葉は食べられ、茎や葉は無毛、葉は対生、基部は茎を抱く、葉腋から細い総状花序をだし、小さな花を多数つける。ツルマンネングサの葉はへら形で普通は3枚が輪生する、葉の色は淡い緑色ないし濃い黄緑色である、実の特徴花の後にできる実は袋果である。
キキョウソウはキキョウ(桔梗)に似た小さな青紫色の花を咲かせる、花冠は漏斗状で、先が5つに深く裂ける、花は下から上へと咲き上がる。別名:ダンダンキキョウ。
シロバナマンテマはマンテマの学名上の母種はシロバナマンテマで、花弁が白色または淡紅色、マンテマの方が花弁は白色で、舷部の中央に紅紫色の大きな斑点があり、基部には披針形の小鱗片がある。萼筒には赤褐色を帯びた10脈があり、花のあと卵形に膨らみ、長い毛と短い腺毛が生えている。ハッカはハーブでミントの和名がハッカ、日本全土に昔から自生、ハーブとしての栽培がほとんど。
ツルマメの葉は、三出複葉で、小葉は長さ8aほどで幅が狭くて細身なのが特徴です、小葉はやや鋭三角形状で葉先は鈍三角形状です、葉の表裏に毛があります、花は初秋に咲き葉腋に数個つけ、径5_ほどととても小さく、花冠はほぼ円形で淡紫色です、マメ果は褐色毛が密生していて、「枝豆」(ダイズの若いマメ果)の果実によく似ていているのが特徴で、栽培されるダイズの原種であるとされています。オオブタクサは花粉症の原因の第一がスギ、第二がイネ科のカモガヤ、第三がこのブタクサ、ブタクサには二種類あり、桑の葉に似た葉を付けクワモドキとも呼ばれるオオブタクサとヨモギとそっくりな葉を付けるブタクサがある。
「ツメクサ」は「爪草」ではありません、オランダからガラス器を船で日本に運ぶときに、割れないように緩衝材としてガラス器の間につめた「詰め草」から来ているとされています、この二つの違いは、シロツメクサが花のかたまりの下に長い柄があるのに対し、アカツメクサは花のかたまりのすぐ下に葉があり、このままでは花をつないだ“赤い首飾り”は作れません。
カスマグサはカラスノエンドウとスズメノエンドウとの中間的な性質を示すことから、カラスとスズメの間という意味で「カとスの間」とつけられ、紫から赤紫色の筋がある白っぽい花を葉腋から伸びた枝の先に2個つけます、カラスノエンドウが1個、スズメノエンドウが4個であるのに対して、中間の2個となっています、枝先につくのはスズメノエンドウと似ています、豆果には毛はなく、種子が4個入っています、カラスノエンドウが10数個、スズメノエンドウが2個であるのに対して、中間の4個(5個の場合もある)となっている。
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