夏の尾瀬 燧ケ岳のお花畑　お花畑が続く登山道を散策

燧ケ岳：柴安�ｰ（しばやすぐら　標高：2356�b）、俎�ｰ（まないたぐら　標高：2346�b）

燧ヶ岳から雄大な富士山、だが、カメラでは写らない！

日程2002年7月6日（土）晴れ

コ―ス

今日は台風5号が朝鮮半島へ、日本台風一過を期待する。天気情報は、福島県会津地方・桧枝岐は日中の降水確率10％と予想

つくば市の自宅出発23：30＝(国道408)⇒宇都宮⇒西那須⇒三島＝(国道400)⇒塩原温泉⇒田島＝(国道352)⇒桧枝岐⇒3：20尾瀬御池（1500�b）5：00＝（バス）⇒沼山峠休憩所5：25−（0：25）→沼山峠−（0：25）→6：00大江湿原−（0：15）→尾瀬沼東岸手前交差点−（0：20）→燧ヶ岳登山口6：15−（3：15）→9：20ミノブチ岳−（0：30）→10：25俎�ｰ（まないたぐら）−（0：20）→柴安�ｰ（しばやすぐら）−（0：20）→俎�ｰ11：10−（1：20）→14：00熊沢田代−（0：30）→14：50広沢田代−（0：30）→15：20尾瀬御池＝（国道352号）⇒燧の湯（温泉休憩）⇒田島：あいづ亭（夕食、道の駅「たじま」手前1�`）⇒自宅へ

熊沢田代 素晴らしい！

今年5月25日に御池から尾瀬沼・尾瀬ヶ原・三条ノ滝とグルリと娘と歩いた、その日は吹雪に遭った、今回は台風5号が朝鮮半島へ、その台風が今日は日本海に入り日本全国天候が悪いという、何時もに比べ、御池駐車場は天候のしで車が少ない、それでも50台以上、前回燧ケ岳に登った時は御池から、その逆コースを歩きます、ミノブチ岳から俎�ｰ山頂間に咲くサンカヨウの大群落、登りの辛さを忘れてしまう美しさ、キヌガサソウの大きな花も魅力です。この記事を頭に記憶しお出かけください！

尾瀬御池（標高1500�b）始発5：00（2010年6月5日は4:30が始発でした）のバスに私たち（家内と長女）は乗り込む、ほぼ満席、今日のニッコウキスゲはどうか？

途中運転者さんからブナ平の説明があって約20分で沼山峠休憩所、ここから徒歩、尾瀬沼への入口の標識から登って行く、木道が整備され大江湿原まで完全木道、沼山峠（標高1781�b）まで約700�b、標高差約80�b、オオシラビソの大木のが茂る、足元にはヒトリシズカ、ゴゼンタチバナの群落、お花畑は次々と現われます。

空は曇り、雨が降ってきてもおかしくない天気です、沼山峠から尾瀬沼が霧の中に見える、燧ヶ岳はまったく見えない、晴れていれば峠から美しく見えるのに残念です。

木道をゆっくり下る、木道が整備され歩きやすい、足元にはマイヅルソウ、ゴゼンタチバナ、コケモモが咲いている。

まもなく前方が開け大江湿原、レンゲツツジが綺麗だ、甘利山のレンゲツツジの大群落には驚いたが、花の大きさはこちらが勝る、ニッコウキスゲは2週間後見頃を迎えると言った感じ、ワタスゲの白い穂が可愛く美しく風にゆれる、さらに大きな姿のコバイケイソウが加わり大江湿原をより美しく飾る、コバイケイソウもこの時期が一番見頃だ。ヒメシャクナゲ、タテヤマリンドウが足元を飾る。娘は前回の吹雪の大江湿原と比べ、真夏の尾瀬に目を輝かしている。尾瀬に何度も足を運んでもその都度大きな美しい自然を発見する。家内も娘も大きな感動を受けている。

大江湿原は素晴らしいが　今日の目的は燧ケ岳です

尾瀬沼東岸の手前、三差路を右折し大江川を渡る、橋の上から眺める尾瀬沼は素晴らしい、何時ものように、三本唐松に挨拶し尾瀬沼と山小屋が美しい坂を少し登って、オオシラビソの中に入る、ここも木道が整備、まもなく燧ヶ岳登山口だ。

燧ヶ岳登山口（標高1660�b）の標識を見て、長英新道に入る、ここから約1時間ぬかる道をだらだら登ることになる、ハリブキ（茎にも葉にもトゲ、鋸葉）が多い樹林の中モクモクと歩く、それでも少しずつ登っているから安心、ここでぬかる道も終わるかと思うとまた続く、小さな沢を渡るときサンカヨウを見つける真っ白で美しい、ホットした一瞬だ。

誰しもがこのぬかる道に飽きたころ左側に大きな山が見えるが樹林が深くまた日陰になる、純白のタムシバは花を散らして山道に花びらが沢山落ちている、背の高い笹の中にムラサキヤシオツツジが時々可憐な花を見せてくれる、なんとなく樹林がまばらになって、道は深くえぐられ、時には泥道でつらいところだ、登山口から約2時間、ダケカンバが多くなって急登になり、山道の右側に展望が開ける、さらに先にカーブすると小さな展望ポイント、前方眼下に尾瀬沼が見える。

尾瀬沼を囲む山々の後ろに、とんがった、日光白根山の頭が大きく見える、さらに急登になって、雨水でえぐられた山道を登る、コースで一番辛いところだ。

普段の行いが良いのか同行者が晴れ女なのか（台風の影響が強いのだが！）、急に晴れてきた、山頂の展望は期待できる、家内もようやく笑顔、展望を期待しひたすら急登に耐える、時間は充分ある、ただあまりのんびりいて、山頂到着が遅くなると展望という料理も味が落ちてしまう、午後になるときまって尾瀬地方には雲が大きく広がる。

狭い道の両側にサンカヨウが現れ、そのまわりはバイケイソウ（ミヤマ）の大群である、小さな湿原（標高2070�b）に出る、先行した元気な娘が道脇で余裕の昼寝をして待っている、ここは一休みするには良いところだ。

さらに進むと展望場があって、日光連山が見え、なんと！富士山が遠望できるではないか、きっと台風5号のおきみやげかもしれない、残念ながらカメラに映らない。

右に燧ヶ岳の山頂が見える、両脇笹に覆われた急な道を登る、最後は四足になる、登りつくと大展望が待っているミノブチ岳（標高2210�b）だ。左から会津駒ケ岳、那須連山、高原山、日光連山、赤城山（たぶん）、上州武尊山、笠ヶ岳、振り向くと俎�ｰ、越後の山々は俎�ｰに登れば見える、南の端に立つと尾瀬沼の全景が一望、ここまで来れば同行の家内も娘も大満足。やはり台風一過の力が大きい！

シャクナゲの多い潅木の間を抜けて行く、なんとサンカヨウの大群落が目の前に現れる、こんなに多くのサンカヨウの群落は初めてである、見事という他の言葉は知らない、花の楽園です、その上！大きなキヌガサソウも咲いている、まさにここに来なければ見る事はできない、山頂のお花畑である。

キヌガサソウ

山頂への岩場登り、なかなか手ごわい、振り向くと、先ほどまで手前の峰に隠れていた、至仏山が尾瀬ヶ原の向こうに聳え、燧ヶ岳最高峰の柴安�ｰも大きく天空を突き上げている。足元には小さな花がいっぱい咲いて嬉しい岩場。

高山植物に見惚れか、家内と娘はなかなか登ってこない。

尾瀬沼が輝く

燧ヶ岳俎�ｰ（標高2346�b）に立つ、平ヶ岳が大きい、越後駒ケ岳は美しい、荒沢岳は大きく立派、富士山もまだ見えている、登って来たミノブチ岳の先に尾瀬沼・小沼が見え、沼尻もはっきり見える。

三人そろったところで、荷物（水だけは持って）を俎�ｰに置き、柴安�ｰに向かう、往復40分、岩場を慎重に下る、誰も柴安�ｰに向かうことに反対をしないのが家の登山スタイルである。

登って見なければ何が起こるか解らない、約10分で鞍部に着く、鞍部には湿原があって休憩にも良い大勢の登山者がお弁当を広げ休憩中、燧ヶ岳のオアシスと言った所だ。

ここから最高峰まで登り約10分で柴安�ｰに立てる、登りは岩場で可憐な花が沢山岩の間に咲いている、まだ少し雪が残って、この雪解け水が高山植物に潤いを与えているようだ。赤田代からは温泉小屋道、下田代十字路から見晴新道が柴安�ｰに登っている、そちらから数人のグループが登ってくる。誰しもが、満足顔、いままでの疲れを忘れニコニコが顔、これが登山の良いころだ、長い登りの苦しさを、一瞬に忘れさせてしまう柴安�ｰの雄大さ。

柴安�ｰは俎�ｰより10�bほど高い標高2356�b、俎�ｰに三角点が有るがここが最高峰だ。

尾瀬ヶ原の展望は素晴らしい、至仏山が大きく雄大です、谷川岳はやや雲が多く、アルプスは見えないが、越後駒ケ岳、平ヶ岳、荒沢岳、奥只見の山々、会津駒ケ岳、朝日岳と続き、磐梯方面は雲の中、那須連峰、田代山・帝釈山、高原山、女峰山、大真名子山、太郎山、男体山、白根山、皇海山、上州武尊山、笠ヶ岳、至仏山、特にすぐ隣の平ヶ岳は山頂から伸びて台倉山までの尾根が良く見える、その先に奥只見湖が輝いている。

至仏山は大きく山肌がだいぶ赤茶になっている。風が強く少し冷えてきた、360度の展望を惜しみながら下る。

また鞍部に戻って今度は俎�ｰに登り返す、風が強く、やや雲が出て平ヶ岳にかかってきた、富士山はすっかり雲の中に姿を消していた、岩陰でおにぎりを食べ、下山開始。6,7人の大学生、今日は尾瀬ヶ原にキャンプし明日は至仏山に登って帰るとのこと、多くの学生は平ヶ岳の雄大な姿が気にいったらしい。

山頂から岩場を下る、ハイマツの急斜面ですぐ潅木に囲まれた平らな道になる、潅木から抜け斜面を斜めに下ると、崩れたガレ場に出る、木道で滑らないようになっているが危険だから早く通過する、さらに斜面を巻くように進むと、今度は雪渓の上に出る、約70�bの長さだ、娘たちはビニールシートを使って滑り下る、雪渓の下はには雪解けの水が流れる沢になっている、今日は尾瀬ヶ原に宿泊するという登山者が登ってくる、さらに30�bほどの雪渓になる、この後はいくつかの沢を渡ってどんどん下ると熊沢田代（標高1986�b）の頭に出る。

木道が田代の中心を通り鞍部を経て向こうのピークまで延びている、大蛇がクネクネと湿原を通過している感じです、大きな傾斜湿原でチングルマが小さな群落を作っている、タテヤマリンドウ、ヒメシャクナゲ、ワタスゲが湿原を飾る、前方には会津駒ケ岳が大きい、鞍部には休憩場があって5,6人の登山者が食事中、大自然を鑑賞しての高度なレストランといった所だ。

ヘビのような木道が二つの池塘をすり抜けるように走り、いつまでも立ちすくんでいたい心境になる、ここは何度か尾瀬を訪れているが三本の指に入る美景である。

振り向くと燧ヶ岳山頂から5,6本の谷が下っている、その谷に積雪が残っており、その内の一本の雪渓を下ったことになる。

左には平ヶ岳、荒沢岳、その奥に越後駒ケ岳が雄大で、山頂の混雑はうそのように静かだ、池塘の間をぬって伸びる木道、鞍部から緩やかに登って樹林に入り、ぬかった道をくだる、急な下りで、なかなか先に進みにくい、木の根につかまって、岩角につかまって下ること約30分、広沢田代（標高1760�b）に着く、傾斜の木道を下って、大きく左に曲がって、大きな池塘がある、ここにはモセンゴケ、ヒメシャクナゲ、ワタスゲが多く見られる、ちょっと昼寝をしたくなる気分だ、小さな浅い池塘にミツガシワが白い花を咲かせている。

正面には会津駒ケ岳から続く大杉岳（標高1921�b）が大きく見える。

広沢田代も終わって、再び樹林帯に入る、ぬかるみがあって、まもなく急降下になる、岩が多くなって、注意しないと良く滑るところで慎重に次の一歩を踏まないと危険、前回ここを登ったのかと思うと驚きだ。

御池の建物が見え出し、すぐ着くかと思ったが意外とそれからが長い、しかも見えてから坂は一段と急斜面になる、ようやく平らになって、こんどは深いぬかるみの道になる、一本沢を渡る、その後もぬかる道は続く、先行した若者二人が「お、着いた」の声、燧裏林道の燧ヶ岳登山口に出る、御池の駐車場はすぐだ、入場者数カウンターの入門を通過し駐車場に着く、後からくる、二人の為に入門まで車を移動し待つ、20分ほどで元気に下って来る。

朝の時より車の台数が増え、明日も尾瀬は登山者で賑わいそうだ。今日は、朝の天気は雨模様、昼前から暑い夏空になって登山日よりでした。ただ、台風の良い方向の影響は今日だけだったかも！

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