浅間山の噴火を展望二度と行きたくないョ、でも一度は、行って欲しい、魅力のコース

表妙義縦走 白雲山・相馬岳:鷹戻し・金洞山へ

日程 2005326日(土)晴れ・粉雪

上毛三山は赤城山、榛名山、妙義山で良く知られ、良く歩かれている、だが、妙義山は三山の中で独特の雰囲気を持っており、その特徴は牙を突き立てたような岩峰の険しさに有る。国道18号や上信越自動車を藤岡から碓氷峠に向かうと表・裏妙義が次々と私達の眼を驚かせる。ほぼ気楽に妙義山を楽しむコースは妙義中間道「関東ふれあいの道」で妙義神社と中ノ岳神社を2時間40分程で歩くもので、入門コースで石門めぐりや見晴台から展望が楽しめる、コースである。

前回(2002/3/21は妙義神社→大の字→白雲山(相馬山除く)と縦走しタルワキ沢を下って妙義中間道で妙義神社に戻りました、今日はちょっと先まで歩いて見ましたが、お勧めできるのは、今日のコースでは無く前回のコースです。

前回のコース:ここなら妙義山の特徴を知るのに良いコースです。

妙義神社第一駐車場前8:55−(005)→910妙義神社−(050)→950大ノ字−(020)→1015奥ノ院−(030)→1030見晴−(015)→1055ビビリ岩・白雲山山頂・玉石−(015)→1115大のぞき−(040)→1140天狗岳―(010)→1155西肩―(020)→1210タルワキ沢のコル―(050)→1310妙義中間道出合―(005)→1310第二見晴―(025)→1345第一見晴―(015)→1350妙義神社前―(005)→第一駐車場

今日のコース:「妙義山登山まっぷ」を開くと、上級登山道では、滑落死亡事故が発生する、滑落事故でなく滑落死亡です!事故の多いのは「ホッキリ(堀切)から金洞山」で、特に鷹戻しを二度と歩きたくない箇所です。前回は妙義神社→大の字→白雲山(相馬山除く)でタルワキ沢を下っている、今日はさらに延長し、相馬岳から鷹戻しを経て金洞山直前まで縦走し、妙義中間道(関東ふれあいの道)経由で妙義神社に戻りました、東岳・中ノ岳・西岳の金洞山は登りませんでした

注意このコースは岩場・鎖場が多く体力(特に腕の)、バランス感覚、岩場の経験が要求されます、従って、このページを読まれた人は2002/3/21のコースに相馬山を加えたコースが、普通の登山者(ザイルの使用経験の無い人)の限界だと認識しておいた方が無難です

では、今日のコースをお説明しましょう、最後まで読んだら、次の好天の日に登りましょう、強風や雨の時は止めてください


山, 屋外, 空, 自然 が含まれている画像

非常に高い精度で生成された説明

相馬岳から雄大な浅間山 その手前は裏妙義山
左に黒斑山、右に小浅間山、鼻曲山、その奥に浅間隠山、続いて榛名山、谷川連峰と上越国境の山々見事です

コース

妙義神社第一駐車場前5:20−(005)→妙義神社5:25−(050)→6:15大ノ字6:25−(020)→奥ノ院6:45−(030)→見晴7:15−(005)→ビビリ岩・白雲山山頂・玉石7:20−(015)→大のぞき7:35−(050)→天狗岳8:25―(005)→8:30西肩8:40―(010)→タルワキ沢のコル8:50―(0:26)→9:16相馬岳9:20―(0:05)→最初の鞍部9:25―(0:10)→9:35次のピーク9:40―(0:05)→国民宿舎分岐9:45―(0:15)→沢出合い10:00―(0:10)→茨尾根10:10―(0:25)→10:35岩の小さなトンネル・茨尾根のピーク10:40―(0:05)→ホッキリ(堀切)・中間道分岐10:45―(0:15)→女坂分岐(女坂への入口閉鎖)11:00―(0:05)→ピーク11:05―(0:30)→11:30鷹返し11:50―(0:10)→12:00次のピーク12:10―(0:15)→太い鎖12:25―(0:03)→細い鎖12:28―(0:02)→12:40金洞山12:45―(0:17)→13:02中間道分岐13:20―(0:20)→東屋・金鶏(きんけい)山分岐13:50―(0:25)→タルワキ沢出合14:15―(005)→大の字分岐14:40―(001)→妙義神社前14:41―(009)→14:50第一駐車場

道の駅「みょうぎ」(みょうぎ物流センター)を左、駐車場を右に見て車道は道の駅を左下に見下ろし、その先で大きく右に曲がると、妙義ふれあいプラザ「もみじの湯」の先に駐車場入口が有る、ここはちょうど道の駅の真上に位置し展望が良い所です、50台ほどの広さだ、トイレは無いので道の駅をお借りすると良い。

駐車場に入ると左に表妙義山の案内版が建って、妙義神社への登山道がその脇にある、5:20 登山道に入ると杉林の中に石仏が立っている、第一簡易水道施設の脇に飛出て、左から登って来る舗装道に出合う。椿が花びらを落とし、大木の杉が続き、妙義中間道の案内が現れる。

妙義神社境内に入ると右にトイレが有る。日の出前、静か過ぎる神社境内、庭先の奥に登山届のポストが置かれ、ここが登山道取付き口で、階段が上に続いている、右下に小沢を見る、前回に比べ水量が多い、直ぐにその沢が合流し、ここを横切って行くと左に折れ、杉林の広い道になる、5:50雲の上に日の出、今日の天候は期待できる

木漏れ日が辺りを赤く染める、広い道は直ぐに終わって、岩交じりの登り、荒れてはいるが道標が置かれ迷うような心配は無い、早くも鎖場が出てくるが使用するまでもない、6:10 水量がしずく程の滝が目の前に現れる、この辺りから岩が大きくなって坂も傾斜を増す、今度は長い鎖場で約30bのクサリが二本続く、滑り易い所でクサリは有り難い。

屋外, 草, 木, 地面 が含まれている画像

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これはほんの練習場と思わないと先が思いやられる

 

左:大の字の分岐に飛出て、左に折れ、クサリを使って「」が立つ巨岩の「大の字」に上る、大展望が飛び込んでくる、眼下には妙義神社から富岡・安中と続く町並みが望める。

屋外, 木, 空, 草 が含まれている画像

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「大}の字の下から望む

 

分岐に戻って、次の奥の院へと緩やかに登って行くと、樹林に囲まれて展望は良くないが「」の置かれる大きな岩を見下ろすことになる。

山, 岩, 屋外, 空 が含まれている画像

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「大」と登山道の間の鎖場

 

大木や大岩の間を登って行くと道が狭まって、妙義中間道へ下る道、第一見晴台・奥の院の分岐で上から崩れ出た岩場、大きな岩に「キケン」と大文字、これを見て、「大の字」で展望を楽しみ。ここから妙義中間道に下る人が多いのだそうです、確かにこの先は危険が待っている!

岩, 屋外, 木 が含まれている画像

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危険でなく「キケン」

 

危険は良く見かける見飽きた文字だが、「キケン」と記された岩に登ると、その凄さが目に飛び込み、これ以上先に上がって行くには勇気「ユウキ」が必要になってくる所だ。

屋外, 木, 岩, 地面 が含まれている画像

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これでも!貴方は登り続けますか?

 

今にも崩れそうな巨岩が続き、その岩を慎重に両手を使って上り続けると、回りが岩壁に囲まれ行止まりになるが、探すと、登山道は右に折れ、尾根に登るように付いている。尾根に上ると展望が広がって金鶏山(標高:856b 登山禁止のか?)など妙義の奇妙な岩肌を見ることができる。

尾根の岩に鎖場、ここを登ると岩段(大きな岩に階段が作られている)が続き、明瞭な石段を登ると奥の院、洞窟である。

屋外, 地面, 木, 自然 が含まれている画像

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奥の院 ここでしっかり安全祈願を!

その右に難関の鎖場、垂直で30bのクサリであり、自信の無い人はここで引返す方が無難、ここで引返しても奥の院まで上ったのだから満足することでしょう(笑)。

岩, 屋外, 山, 自然 が含まれている画像

高い精度で生成された説明 木, 屋外, 草 が含まれている画像

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恐ろしい鎖、直立した鎖場 左:回転90° 右:次々と鎖が続く

 

この鎖場に取付く前に:「靴の具合は気にならないか?」「カメラなど手荷物はリックサックに全て入れ!」。両手を完璧に自由にしておくことが大切。

取付くと加重を腕にかけず、足におき、ただどんなことが有ってもクサリを離してはならない。この基本を判っていても本番で生かせないものである。手袋であるが、濡れて滑り易い軍手より素手の方が良い、ただトゲのあるクサリなら素手は危険だが、今日のコースは群馬県が付けてくれ完璧で安全が保障されている。

ここの鎖場を、登り始めると「足がかり」がしっかり付いており問題は無いようです、3本続く33bのクサリ、最後は横に渡る、登り切ってホットし岩場に腰を降ろすと、展望が一段と良くなって目の前が大きく開ける。

ツツジなどの雑木林に急坂、鎖場を通過し、大きな岩壁の前に着く、ここの岩場にはクサリは無く岩に抱きつくようにしてよじ登る、上って判ったことだが、ここの岩場にクサリを着けると直ぐに崩れ落ちる個所である(クサリを取付けることは不可能な岩場です)。

屋外, 木, 空, 山 が含まれている画像

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奇妙な光景にドッキリ


7:15
地図にも見晴と記されている、見晴台で裏側の妙義山群が奇妙な山容で現れる。浅間山、榛名山は残念ながら雲の中である。

ここから稜線コースがスタートするビビリ岩は大きな岩場にクサリが置かれ、体が空中に浮かぶような所が有って危険だが、ここはバランス感覚が要求される、体調不十分の人には無理ですね(笑)、今日の私は今のところ絶好調です。

屋外, 自然, 地面, 山 が含まれている画像

非常に高い精度で生成された説明

ここまで登ってしまうと、先に進むしかない

後に戻る方が危険です・・・・

 

登山道は狭い尾根を渡って行く、道が二分し玉石のピークは左折し登山道から寄道ですが、ここは立寄って見る、金洞山群がとても強烈、前方には白雲山山頂も見え、数人が腰を降ろせる玉岩は休憩にベスト。

玉石から登山道に戻るルートは二分に戻るのが正解です、7:25 クサリが欲しい急坂を下る、砂地でクサリを取付けられない所だ、玉石を鞍部から見るとルートから飛出している様子が良く判る。

鞍部から鎖場・岩場の連続、大きな石塔の立つ白雲山山頂 7:45360度の大展望台である。

 

屋外, 山, 空, 自然 が含まれている画像

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凄いですね!

 

白雲山山頂から大きく下る、前回は白雲山から下る急坂にクサリが無かったが、新しくクサリ(平成154月群馬県)が置かれ、難なく30b程下る、まだ中腹で、続いてスベリ台状の長い鎖場、30b程のクサリが二本、前回経験しているから気分的には楽だが、初挑戦の時は勇気を奮い起こし下っている。足の裏がペタッと付くように体を起こして下ると楽です。

 

屋外, 木, 地面, 草 が含まれている画像

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慣れたでしょうから! そのままお見せします
多くの鎖を経験、慣れって凄いが、慣れることは油断につながる!

 

この鎖場を下ると鞍部。鞍部から登り返し、下った白雲山の岩場を振向くと、改めて凄いスベリ台状鎖場だったことが良く判る、急なスベリ台である。

木, 屋外, 草, 動物 が含まれている画像

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振向くと「え!あんな鎖場を降りたの!」と深呼吸


 粉雪が落ちてきた、粉雪は太陽の光を受けキラキラ輝き妙義の奇妙な岩壁を飛び交う。ピークから今度は北斜面を下る、ここは雪が多く、意外と積雪が深いのに驚く。積雪に靴跡、雪の深い時期に登った人がいた訳で今日の踏み踏み跡では無い、しかもこの先の金洞山まで時々現れる雪にこの足跡を見付けやや驚きである。

 

最下部から登る雪道は足跡を着実に拾って登る、有り難い。登り切ると稜線で雪は無く美しいブナ林に囲まれる尾根道になる、その先の登りでも雪が多く下が凍結状でありアイゼンを付けることにする。

8:25 天狗岳、大きな岩場、樹林に囲まれてはいるが展望は良い、平坦な道で樹林の美しい道、右に下るルートだが、ここは直登してピークに立寄る、ピークは天狗岳以上の好展望。雪は止み、榛名山が美しい、そして期待の浅間山大きく見えてくる。

屋外, 木, 空, 草 が含まれている画像

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木々の間にクジラのようなデッカイ浅間山が見えてくる

 

8:40 登山道に戻ってタルワキ沢分岐を見送って西肩へ、大きな岩の峰で、晴れてきた、榛名山、鼻曲山、浅間山と素晴らしい、裏妙義の奇妙な二つの峰の奥に荒船山が印象的な山容を見せている、そして西上州の山々が脈々と続く。

分岐に戻って、凍結の坂道を急降下、正面に浅間山が見えるが木々の間、ようやくタルワキ沢の分岐、薄暗く展望は無い、右は大沢コースの下りだが立入り禁止、ここで前回はタルワキ沢コースを下って妙義中間道へ。

8:45 凍結の急登が続く、左に聳える天狗岳の西肩と肩を並べるようになって、傾斜がゆるむ、9:02 一度鞍部に下って登り返すと相馬岳の肩 9:15 ここは樹林に囲まれ展望は無いが、直ぐに相馬岳山頂(標高:1104b)、表妙義連峰の最高峰。

木, 屋外, 森林, 植物 が含まれている画像

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尾根道は美しい樹林が続く


浅間山が真正面に見事な姿を現し荒船山も一段と立派、裏妙義は凄い。これから向かう金洞山群が鋭い峰々を見せている。

 

屋外, 木, 空, 山 が含まれている画像

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雪景色の浅間山 主役の浅間山

 

岩場の急降下、長くは無い、直ぐ鞍部で、細いが登山道は明瞭で次のピークへジグザグに登り切ると、ピークに立寄らずルートは右に折れて下っているが、このピークに向かって明瞭な道があって、このピークに立寄って見た、相馬岳から見えなかった反対方向が良く見え素晴らしい展望が広がる、さらにここの藪を抜けると大きな展望台。ここで休憩、浅間山、荒船山、、と今日のルートで一番の展望です

山, 屋外, 自然, 雪 が含まれている画像

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雄大な荒船山、軍艦のようですね!


ピーク(相馬岳コース分岐ピーク)の展望台から先ほどの下り地点に戻る、直ぐ国民宿舎分岐、国民宿舎への登山道は急降下だが良く踏まれている。

国民宿舎のコースを見送って、ここからが大変でした。

クサリや梯子、綱など無い、斜面を大きく下ります、頼りは時々枝に結ばれたリボン、青・黄色・手ぬぐい、、。真っ直ぐと思えば左に大きく折れると言う地点が2箇所現れる。木々の根などが唯一使えるのが嬉しいが大変な所です。ようやく小さな沢に出合い、横切ると別の沢が合流する、この地点が最下部10:05 沢から離れ、広い谷のような所に出るとようやく登りになって、初めて茨尾根に取付く。

尾根に出合い、中間道側に出ると暖かい、次のピークをトラバースする地点で小休止。岩場の斜面を横切って登り、尾根の反対側に出る、尾根にはブナ林も多く吊尾根だが安心、落ちてもこの木に引っ掛かる。

登山道は比較的安定し歩き易い、やや登ると大きな岩場で一人がやっと通過できる岩が重なってトンネル状状になっている、ここを抜け振返ると相馬岳が覗ける、このトンネルの上が茨尾根のピークの最高峰で展望も素晴らしい、この岩の上は意外と広くお弁当を広げるにはベストポイントである。

木, 屋外, 空, 山 が含まれている画像

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変化の多い岩場が続くが危険はこれから


ちょっと下ると、ホッキリ(堀切)自然道分岐に到着。妙義中間道まで15分であり「鷹戻し」へ向かう前に下るならここだ。ここを下った方が良かったなんて思わないで、先に進む?

大の字」から白雲山→相馬岳と縦走し茨尾根の最高峰を通過したのだから、ここで下るのが最適だと思う、次回ここを訪れるなら、この先は取りやめ、ここから中間道に下ります、この先は魔の道ですヨ

木, 屋外, 雪, 標識 が含まれている画像

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ホッキリ(堀切)

 

鷹返しの道標に従って次の岩を越える、越えてしまったと言うのが正直本当の気持ちだ!

岩を越えると良く踏まれた登山道が続く、下りになって直進かと思うと、下って数b地点に鎖場、うっかりすると真っ直ぐ下ってしまう所だ。

クサリを使って尾根に出る、次のピークは北斜面を巻いて行くが岩の斜面で水が滴り落ち、凍結し谷に滑り落ち易い、横切る鎖場があり、足元は光っている氷、しっかりクサリに捕まって横切る。雪の有る時期はもっと下部を歩いているようです。

谷を抜けると女坂分岐だろうか、標識は無い。ここを大きく左曲がり、女坂への吊尾根の根元を登り切る。浅間山が雄大に見える所だが足元に集中したい所だ。

屋外, 空, 木, 山 が含まれている画像

非常に高い精度で生成された説明

「鷹返し」を望む、真ん中の岩壁です!

 

11:05 鎖場で岩場に直角なクサリ、上部が見えない! 本当に見えない? ここが鷹戻しかと思ったが、ここは序の口の領域で、直ぐに2段の梯子、北アルプスの槍ヶ岳山頂の梯子など全く比較にならない凄さだ! ほぼ垂直で、登り難い、振向くと浅間山が見事だが振向いてばかりイラレナイ!

屋外, 木, 空, 自然 が含まれている画像

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「鷹戻し」を振返る

ここまでは気力で登った、目の前に垂直の岩壁、上下を見ると、その岩壁の中間点に立っている、下の上も岸壁である、鷹のように飛んできたが戻れない、ここは下るより登る方が安全だ

靴ひもを締め直し、ポケットの中身も全てリックサックに入れ、鎖に取付く、数b登ると濡れた軍手が滑る、次のクサリとの間で軍手を脱ぎ、「何が起ころうとクサリを離すな!」と自分に言い続ける、離せば間違いなく谷底に転落し命は無い。

最後の登りでクサリから開放された時の気持ちは今でも思い出せない。

 

「鷹戻し」を離れる所は鋸尾根のコボレタ歯の先で左に折れる、右にも踏み跡が有るが鎖場を覗きに行く足跡であり、注意が必要です。

鷹戻しを離れた、と言ってもまだまだ険しい、この辺り本当に狭い尾根で両サイドが切れ落ちている。次のピークは狭いが平らな所で腰を下ろし、乾いた喉を潤す、おにぎりを口に運んだが一口食べただけだ、きっと興奮していたのだろう。

 

地図上にはルンゼ内(岩と岩の間)の25bの鎖場そのクサリは今までと比べ太く大変でした、太くて両腕の力らが入らない

 

屋外, 岩, 木, 岩の多い が含まれている画像

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ここを下ります 良く見てね!

 

ここまで、全てをリックに入れたので撮影は無理でしたが、岩場の上なんとか取り出して撮影。

太いクサリで腕力は急に落ちているので、ここを下る自信は無いが下らないと先に進めない。ただここはルンゼ内だから、落ちても自分の体は直ぐ下に残るだろう?

屋外, 岩, 木, 山 が含まれている画像

非常に高い精度で生成された説明

ここを下ると「鷹戻し」を通過したことになる

 

続いて15b程の鎖場、体半分が宙ぶらりんになる、足元を覗くと、数b下は広く、落ちても命に別状は無い!と思った瞬間に、続いて自分の体を両腕が支え切れず、力がなく手が離れて落下してしまう!

デジカメが壊れた音、調べるとSDカードだけは無事、ここまでの映像は残ったことになるが、妙義中間道の撮影は諦める以外にない。

落ちた所の鎖場の下は、砂地で助かる、落ちる前の太いクサリが自力降りた最後の鎖だった。

 

直ぐに金洞山への上りだ、金洞山のピークは東岳・中ノ岳・西岳と続き険しいとのこと、腕の疲れで自信と意欲が出ない、こんな気分の時は無理をしないで少しでも楽な方を選択する。次回は新緑・紅葉の頃逆に中ノ岳神社側から登ればよい、腕力・体力のある内に金洞山へ登りたい。

金洞山の東岳(標高:1094b)の手前を下る12:25、急な岩場を下る、楽ではない。長い綱を頼りに砂場・岩場を下る。できるだけ足に重みを預け腕力を使わないようにゆっくりゆっくり足場を固めて下る。

 

5分程下ると綱から開放され、ジグザグに下ると中ノ岳神社と大砲岩分岐、神社に下って行くと第四石門である、その前に広場。

ここで今日はじめて人に出会う、妙義神社へのコースをお聞きすると「中間道:関東ふれあいの道」を進められる、安中にお住まいの方で、度々妙義山を訪れているそうでし。

4月に入り桜が咲き出すと関東から団体が押し寄せ、中ノ岳神社までバスで来て、妙義神社まで中間道を歩き、妙義神社でバスに乗って帰る】のがツアー人気コースとの事。

 

彼も妙義神社に車を置いているので中間道で妙義神社へ、中間道は中ノ岳神社境内から一度妙義紅葉ラインを5,6分妙義神社方向に歩き、石門巡り後、最後はここ第四石門(日暮らしの景)に上って、大砲岩にクサリで上がった後、関東ふれあいの道(中間道)を忠実に妙義神社に向かう。

日の当たらない岩陰には積雪、足元は凍結、観光気分では歩けない、今年は桜が咲く頃まで安心できなと言う。大きな岩壁の基部をたどるようになる、中間道のハイライトとも言える良い雰囲気の所です。

次は岩尾根を鉄の階段で下る、この辺り団体ツアー登山で人気だとの事。まもなく東屋が建ち金鶏山への登山道が分かれているが金鶏山への登りは禁じられている。うっかりすると通過してしまう「本読みの僧」(中間道中間点)、確かに読書中。タルワキ沢出合、ぶどう園に下る道は数年前死亡事故が発生し今は道標すらないと言う、古いガイドブックにはコースも書かれている。

次いで第二見晴大黒ノ滝が出る、今年は水量が多く見事。

大の字から登山道が合流し第一見晴

妙義神社は直ぐだ、一人の若い女性がうろうろ「時間があれば第一見晴へと言う」、充分時間は有りますよ!案内の彼は時間が早いので「大の字」へ寄って行くと言う、神社の前でお別れである。

 

金洞山を残して下った、全山縦走は無理だった、桜の見頃は、4月10日頃と彼(第四石門でお会いした彼)は言う、裏妙義と金洞山と回るには面白いかもしれない。裏妙義は国民宿舎裏妙義からのルートでなく横川駅からがお勧めだと教えてくれた。裏妙義から表妙義・浅間山の展望は感動もの!だそうです。

HP:わたしの天気予報