富士山・八ヶ岳の展望
帯那山(標高1381b)・奥帯那山(標高1422b)
 
昇仙峡 甲府駅からタクシーで積翠寺へ、下山は昇仙峡へ

日程 20061125日 (土) 晴れ

金峰山と甲府盆地に挟まれた山岳地帯に、帯那山、昇仙峡の山々、曲岳、茅ヶ岳と言った人気の山が連なっている、その人気は富士山の展望にある、また南アルプス、八ヶ岳の展望も良い。ここ帯那山から、ニセ八ツと呼ばれる茅ヶ岳と金ガ岳の鞍部の奥に八ヶ岳が見える光景が面白い、今日の第一目的はこの風景である。


ニセ八ツ「茅ヶ岳」と曲岳の向こうに八ヶ岳が浮かぶ

コース

 JR新宿駅7:00=(スーパーあずさ一号)⇒8:28JR甲府駅8:30=(タクシー 1,600円)⇒8:40積翠(せきすい)寺8:40―(0:25)→古湯坊(こゆぼう)温泉9:05―(0:35)→林道出合9:40―(0:15)→立派な道路出合9:55―(0:10)→鉄塔10:05―(0:05)→登山道入口(石祠2個続く)10:10―(0:15)→大きく右折10:25―(0:15)→林道出合の三差路10:40―(案内の裏の登山道 0:10)→枯れ沢ノ源頭10:50―(0:00)→二体の石仏・上帯那からの道合流10:50―(0:15)→11:05無線中継所分岐11:10―(0:20)→帯那山高原牧場ゲート11:30―(0:05)→11:35帯那山山頂11:55―(0:10)→奥帯那山山頂12:05―(0:10)→林道出合12:15―(登山道を行く0:05)→ピーク12:20―(0:00)→大木の有るカヤト12:20―(0:25)→松の有る展望所12:45―(0:10)→八ヶ岳・茅ヶ岳隠れる12:55―(0:05)→林道(高成林道)出合13:00―(0:25)→高成川出合13:25―(0:20)→T字路13:45―(0:10)→昇仙峡線出合13:55―(0:05)→14:00グリーンライン昇仙峡バス停14:19=(山梨交通バス)⇒14:50JR甲府駅15:12=(中央本線)⇒16:10JR大月駅16:20=(中央本線)⇒都心へ

 

 昨日の天気予報、今日は甲府地方快晴とのこと、朝から良く晴れたが相模湖辺りでガスが発生、中央線沿線の山々は朝霧で素晴らしい風景を車窓から、大月を過ぎてからガスは切れ快晴。

新宿発7:00のスーパーあずさ1号に飛び乗る、富士山は中野駅と阿佐ヶ谷駅の間と八王子駅手前で綺麗に見えていました、気になる紅葉ですが、高尾駅と大月駅の間の山々は見頃です、特急が紅葉の中を突っ走る感じ、今日きっと高尾山辺り紅葉狩りの人々で賑わうことでしょう。初狩駅を通過すると霜、トンネルを抜け甲府に入るとちょっと見頃は過ぎたようです。

 室内の温度が上がらない電車を甲府駅8:28で降りる、意外と暖かい。バスは積翠寺行きが9:20、今日は積翠寺から帯那山まで徒歩であり少しでも早く登山口に立ちたいので、タクシーに飛び乗る、「今年は半月ほど紅葉は遅い、それに本格的に寒くなったのは今朝、昇仙峡の紅葉は、今日は見頃ですよ」と運転手さん。

 武田神社、甲府駅前から真直ぐ、タクシーは神社の手前を左折、周辺は紅葉で綺麗、まもなく積翠寺と古湯坊温泉の分岐、運転手さんが「右は積翠寺、左は古湯坊」と教えてくれる、大きな看板もある。

 古湯坊温泉までは急坂の舗装道路、西沢川を二度ほど渡り登ると、大きな建物古湯坊温泉の下に着く、入口の方へ回って、入口を左に見送って裏に回ると「登山道帯那山・遊歩道」の道標、この道標が山頂まで時々現れる手製の有り難い案内役になる。

 古湯坊温泉を過ぎると人の姿は無い、登山道は林道跡、荒れている、ちょっと薄暗いけれど、時々通過する紅葉の林、雑木林の紅葉は美しい。

森の中の木

自動的に生成された説明 

  大木の黄色いカエデを通過すると道幅は狭くなって、藪が現れるところで木々の間から南アルプスが見えてくる、手前の山の向こうに雪景色の南アルプスはとっても奇麗です。


紅葉の山の奥に真っ白な南アルプス

 杉と雑木林が次々と入れ替わる、表面が赤い火山岩が道にころがっている、帯那山は火山である、この辺り落葉が深い、9:30 道が不明、古い石垣を頼って上に、直ぐに二分する、左のコースを取るが杉林を登ると右のコースに合流、右のコースが良さそうでした。登り切ると林道に飛出る。この辺りが馬込だろうか。

 右折、9:38 巨岩の岩が現れる、林道は舗装され車の跡はあるが落葉でその跡も隠されている、続いて数本の桜の駐車場、平坦な道が続き、杉林の向こうだが、雄大な富士山が見える。この後は富士山の良く見えるポイントを探しながら帯那山へと向うのでとても楽しいコースです。


狭い林道からの富士山

 9:55 広い、立派な道路に出で左方向へ進む、太良峠方向の林道(県道甲府山梨線31号)らしい、左に南アルプスが屏風のように見える、10分ほど県道を行くとカーブで鉄塔が建ち、紅葉の綺麗なところ、紅葉に囲まれ石祠、すぐに登山道入口、ここにも石祠 10:10


二つ目の石祠の裏から大展望

 石祠の裏に入り込む、眼下に甲府市、手前に千代田湖(昇仙峡から甲府に抜ける道)、その向こうに大きな櫛形山、そして屏風の白峰三山から塩見岳へと峰々が続く。積翠寺から登ってきた疲れは一瞬に消える、手前のカラマツも綺麗です。

 県道から離れ登山道に入る、松林が綺麗です、数分で藪、チクチク、なお10分ほどで右杉、左松で薄暗い、道標は古湯坊経由の下山の案内、帯那山の名は無い、平坦な直進道から左折、暗い窪地の登山道はようやく解放され尾根になる、藪の多い雑木林で県道から離れ展望は無い。

 10:35 藪は無くなって、気分の良い登山道、林の向こうの高い位置に塔が見える、あの辺りが帯那山ならまだまだ先で、山頂は高い位置である。10:40 三差路の林道に出合う、太良峠から上がってくる帯那山林道と帯那山山頂直下への水ガ森林道、水ガ森林道に「帯那山」と案内だが、ここは水ガ森林道ではなく、案内版の裏に登山道が続くから注意したところ。

 登山道は水ガ森林道を右下に見て進む、藪は特に問題するほどではない、良く踏まれ歩き易い、カラマツが多くなって、緩やかな傾斜でノンビリ、10:50 枯れた沢の源頭を横切ると二体石仏上帯那からの登山道が合流し道幅は広くなる、逆に帯那山から下って来てここで積翠寺へのコースに入るには、注意が必要です、上帯那の方が広いから、二対石仏の裏に入口があると覚えておきましょう。

振向くと富士山は雑木林の向こうに大きく見えている、左は南アルプス、こちらも木々の間から。落葉の深い緩い登りが続く、展望はグングン等級を上げ、山頂の展望がとても期待できワクワクする。

 松やカラマツが無くなって、11:00 道は北側に出る、風景は一変、右上の塔を大きく巻く、まもなく未舗装林道に出合い、塔(無線中継所)を往復、塔は鉄柵でガード、東屋があるが草に覆われている、ここは早く退散した雰囲気、展望もない、すぐに引返す。

  左に現れている鉄柵は帯那山高原牧場のもの、牧場は現在休業である。従がって林道は荒れているが稜線を走っており展望はすこぶるよい、南アルプスの峰々が全部見えると言っても言い過ぎではない、そして大きくカーブして最高点に立つと富士山がとても美しい、そして八ヶ岳からニセ八ツと呼ばれる茅ヶ岳が印象的な光景です。

11:30 牧場のゲート、素晴らしい展望、帯那山山頂ではこの方向の展望は無いから楽しんでおきたい。


帯那山高原牧場ゲートから南アルプスの絶景

 ゲートで一人の登山者に出遭う、「山頂からの富士山は素晴らしい!」、「この先、素晴らしい展望ですよ」と答える。直ぐに広い草付きの斜面が左に、この斜面に細い登山道、アヤメ群生地、振向くと見事な富士山、11:35 もちろんアヤメは足の下だがアヤメらしい緑の葉が存在する。


帯那山山頂から富士山展望

 帯那山山頂、草原に腰を下ろし、富士山展望、帯那山から富士山に向って雲海が生まれ、その美しさが「山梨市八景」、まさにその貫禄は充分、11時半昼近い展望は早朝に比べると落ちるがこの景色、次回はアヤメの6月(雨の多い時期)に訪れたいものである。

 休憩舎に梯子、この梯子を使って屋根に登ってみる、ひときは富士山が美しい、金峰山方向の展望は無い、ここより先の牧場ゲートの方が南アルプス展望は勝っている。

 11:55 山頂を後にし、北へ、フカフカの落葉道、約10分で奥帯那山、奥帯那山という文字は無く、二等三角点が置かれ帯那山山頂であることを保持している、ここはカラマツ林と藪に囲まれ山頂と呼ぶには寂しい。12:05

 さらに北の弓張峠へ向うことにする、山頂で2人の登山者を見掛けたが、昇仙峡まで人の気配は無かった。奥帯那山からゆるやかに下り、カラマツ林の平坦な道になる、展望は良くないが、左には南アルプスが見えている、12:15 右下に林道が近づく、そのまま登山道を行く、ピークへ登る、12:20 帯那山を振り返る。

 カヤトの広い場所に飛出る、左右急勾配、弓張峠はまだまだ先だがここは展望の良い方向へ下る。


手前茅ヶ岳と曲岳、八ヶ岳

 左に茅ヶ岳が見え、茅ヶ岳の山頂から観音峠下って、特徴のある曲岳へ続く稜線が良く見え、さらに良く見ると黒富士から太刀岡山の稜線も見えている、この右奥が金峰山ですがそこまでは展望は広がらず雑木林で隠される。

ここから弓張峠、水ヶ森方向は藪道らしい、特に道標も無いが、弓張峠は向わず、このカヤト道を下る、中央が溝の急降下、この溝は落葉で埋まる。


昇仙峡へ下る

  道は明るい、急降下、道標は無く、多少不安は有るが、明るい尾根道、ここで金峰山を望むが木々が邪魔をしている、昇仙峡が大きくなってくる、弥三郎岳の岩肌が見える。深い溝の道(道?)は続く、傾斜はキツイ、この溝は雨が降ると沢、最近雨が少ないのか深い落葉で埋まっている。ただ良く手入れがされ藪はない、ここを下れば間違いなく観光地御岳昇仙峡に着くだろう。

  12:40 右に沢の音、すぐに眼下50bにその沢が姿を現す、道はやや平坦になる、12:45 松の木の下に着く、甲斐駒ケ岳と昇仙峡(弥三郎岳)が重なって見える。


甲斐駒ケ岳と昇仙峡

 ここは短いが露岩岩場道、道がやや不明、木に赤いペンキ、いままで見えていた八ヶ岳と茅ヶ岳は手前の山に隠される、高度はどんどん下がっている。12:55

 眼下に林道が見えてくる、心配なのはその道路と登山道(?)の接点が大丈夫か?良く岩の斜面で降りれない事がある、ルートは明瞭になって沢に出合い、渡された板を渡り無事林道に立つ13:00

  舗装の林道は直ぐに土道、水量は少ないが時々綺麗な滝が見れ、紅葉も綺麗で昇仙峡が楽しみである、南アルプスが谷から望む展望の良い林道で退屈はしない、一軒目の民家の近くにイヌノフグリが咲いている。

 民家は紅葉の山々に囲まれる、やがて高成(たかなり)川出合、自分の置かれている場所が高成町で、歩いている道は高成林道、13:25

 昇仙峡の岩山が見えてくる、紅葉はこの辺り見頃を過ぎているがまだまだ綺麗だ。


見事な昇仙峡:羅漢寺山

 左から林道が合流して、まもなく甲府昇仙峡線に合流、5分程でグリーンライン昇仙峡に着く、14:00

 ここは昇仙峡中心の入口で、店の人に聞くと、昇仙峡口から歩き出し一日かけてグルリ周遊するのが一番、時間に余裕をもって来て下さいとのことでした、今日は目で楽しみバスを待つ。 

甲府駅行きは14:19発、甲府駅14:50着、甲府駅15:12発に乗ると16:10大月駅、1大月6:20発に乗都心へ。 帰り甲府から特急に乗ってしまうとアッケない、ノンビリ途中で特急待ちも面白い、大月、上野原、相模湖の各駅から乗ってくる登山者が多い、紅葉狩りと富士山展望の一日でした。

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